石原慎太郎のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
人生のアルバム
福田和也がほめたのを筆頭に、豊﨑由美や栗原裕一郎、小谷野敦もほめたので読む。
まあ、文体が石原特有のもので、「○○なんだそうな」と詠嘆で終ったりするのが特殊。大衆小説に近いかんじがする。
書かれた経験が、どれも常人には体験しがたい稀有な事ばかり。登山にヨット、潜水など、交友関係の網がひろいスポーツマン石原にしか体験しえない数々のエピソードが唯一無二である。雷雲が近づいて、《前を登って行く仲間のナーゲルのかかとが土を踏むたび、靴の底に打たれた金属の鋲がかすかにスパークして青い小さな火花を発しているのだ。》これは体験した石原にしか書けない。
大江健三郎が小説の成立要因 -
Posted by ブクログ
都知事の印象が強すぎる石原氏の遺作。
角栄の自伝かと思いきや、作者の創作。もちろん、歴史的な事実は踏襲してるのでしょう。
ただ、ロッキードの件はどうなんでしょう?同書では、嵌められた、やってないと一貫して主張してますが、司法としては有罪判決がでています。
これは筆者である石原氏の想いを、代弁さしたのでしょうかね?共に、鬼籍ですので真相は彼方に行った時にでも、答え合わせしたいと思います。
戦後から、昭和の高度成長期、自民によるじゃぶじゃぶのインフラ投資に、裏金、二号さん、3号と、今の世では文春砲と、ワイドショーの格好のネタでしょうね。ただ、色んな意味でやることをやる。そんな逞しさとバイタリティ -
Posted by ブクログ
角栄の手記のような文体だが、あくまで石原慎太郎が書き下ろした題材ベースの小説だそうな。自分が子供の頃、角栄の名はとにかくロッキード事件にからめて頻繁にニュースに登場していた。政治のことなどもちろん皆目わからなかったが、鋭い眼光が放つオーラに並々ならぬ大物感を子供心に感じたものだ。
オーラのみでなく実際に大物であったことは小説の中身からもよく伝わってきた。男ならこういう仕事をしろと檄を飛ばされているようだった。ロッキード事件については未だになんとなくしか知らないが、有罪判決至らしめたのは本当に米国の陰謀なのだろうかと思わされた。あと、どうせ小説なのだから(という言い方はよくないが)、愛人について