石原慎太郎のレビュー一覧

  • 昔は面白かったな―回想の文壇交友録―(新潮新書)

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    タイトルからして老害たちのノスタルジアである。石原慎太郎の自伝系の本を数冊読んでいれば、ほとんど既出の話でもある。というか、この一冊のなかですら重複している部分が多々。話の流れもなく、高齢者がその時時に思いついた話をランダムに口にしているようなもの。いったい編集者はなにをしているのかと思うが、それでも昔の文士交遊録ははちゃめちゃで華やかで面白い。
    ・小林秀雄は、泥酔すると目が光ってくる。フランスで会った日本の女性歌手と関係を持った。佐藤栄作とも親交があった。田中角栄に序文を頼まれ一喝した。
    ・当時の横須賀線は、文士交流の場だった。
    ・川端は三島を嫌っていた。
    ・慎太郎はとにかく肉体弱者の三島を

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    2025年04月02日
  • 太陽の季節

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    「太陽の季節」
    軽薄な若者たち。
    未熟で、刹那的で、責任ということを学ばずに体だけ大きくなった子供。
    そんな登場人物たちに見えた。
    親に金はあっても、育ちが悪かったんだな、と思ってしまった。
    竜哉たちの暴力性は、アウトローに対し今よりゆるかったであろう当時の社会を感じさせる。
    日本も、だいぶ変わった。
    竜哉の英子に対する征服欲・ゆがんだ甘えは、精神的暴力でしかない。
    DVをする男の心情は、こんな感じなのだろうな、と思いながら読んだ。
    面白い手触りの作品だと思った。
    愚かさと純粋さが絶妙に入り混じっていたように感じた。

    「処刑の部屋」
    怖くて痛くて、読んでいられない。
    椅子に縛られてリンチを受

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    2025年03月17日
  • 法華経を生きる

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    いろいろな宗教がそれぞれの天才によって誕生したが、それはその天才たちの個性や人となりにも依ると同時に、彼らが生きた時代とその国その社会の特性に依るところも多い。マホメットにはアラブ人たちの統一という民族の悲願があり、キリストにはローマ人による迫害からのユダヤ人の救済という眠目があった。しかし釈迦の場合はそれらと違って、政治性をはるかに超えた人間全体に普遍的な思い込みがあったような気がする。「十如是」というものごとの仕組みが納得。体得されればその先に解脱があり、安心もあり得る。そうなれば事に際してしっていったいどうしてこんなことになったのかとか、いったいこの先どうなるのだろうという悩みが攫いでい

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    2025年02月20日
  • 天才

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    田中角栄という人は、歴代総理大臣の中でも最多の立法数を誇るらしい。私は法律の専門家では無いが、確かに政治家は本来、法律を作って世の中の仕組みを良くするのが仕事なんだよなぁ、と思った。著者の石原慎太郎もらそうだが、基本的に欧米諸国に対してきちんとNOが言える人だったように思う。私自信、欧米諸国の言う事には最近首を傾げることが多くなってきているため、田中・石原のような人の生き様や価値観などは大いに参考にしたいと思う。

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    2025年02月12日
  • 太陽の季節(新潮文庫)

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    ネタバレ

    最初はどこか今の時代にもありそうな恋愛をしていて、女のファッションとしての恋愛、過去の事象からの少し変わった男性観から男はリングに打ちのめされたような感覚から追いかける▶︎女が落ちたら自分がどれだけ好きで相手がどれだけ好きかを他の男や女を使って確かめる。その恋愛もとても幼稚で恥づかしながら自分の実体験と重ねてしまった。また、ラストのシーンでは英子の呪いのようなものを感じざるを得なかった。また、全く関係ないが拳闘と恋愛を対比、並立させて書いてあるのはかなり大学入試の現代文などで使えそうな内容であった。

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    2024年10月26日
  • わが人生の時の時(新潮文庫)

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    人生のアルバム
     福田和也がほめたのを筆頭に、豊﨑由美や栗原裕一郎、小谷野敦もほめたので読む。

     まあ、文体が石原特有のもので、「○○なんだそうな」と詠嘆で終ったりするのが特殊。大衆小説に近いかんじがする。

     書かれた経験が、どれも常人には体験しがたい稀有な事ばかり。登山にヨット、潜水など、交友関係の網がひろいスポーツマン石原にしか体験しえない数々のエピソードが唯一無二である。雷雲が近づいて、《前を登って行く仲間のナーゲルのかかとが土を踏むたび、靴の底に打たれた金属の鋲がかすかにスパークして青い小さな火花を発しているのだ。》これは体験した石原にしか書けない。

     大江健三郎が小説の成立要因

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    2024年08月03日
  • 「私」という男の生涯

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    あまりの自分自慢の連続で、途中で読みたくなくなった。
    自己顕示欲の強い人だとは感じていたが、ここまでとは…
    文書としては面白い本かもしれないが、人としては好きにはなれないですね
    政治家として作家としてと功績を残されているのに、わざわざこんな本出さなければ良かったのにと感じました。
    家族や登場人物はどんな思いか気になりました

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    2024年04月24日
  • 凶獣

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    宅間守の事件を扱ったノンフィクションで再現小説となっている部分もある。
    元少年Aが全く反省していないのをポーズや言葉でごまかしているが、宅間守は文字通り全く反省していない。
    犯行の原因として遺伝的要因などもあげられるが動機は語られない。やるせなさだけが残った。

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    2024年04月06日
  • 太陽の季節(新潮文庫)

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    タツヤとエイコと、誰?な作者の解説が、最適なテンポで綴られる。
    内容はあまり好きではないけど、文体を操る力がすごいと感じた。急なディズニー展開はロマンチックなはずなのに、セリフの雑さでちょっと笑える感じ。

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    2023年12月03日
  • 新解釈 現代語訳 法華経

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    直木賞作家の言葉のチョイスは素晴らしい。かつて法華経を解説した本を出していた著者が、最晩年に再度取り組んで、発刊されたのが『法華経』の現代語翻訳とは興味深いです。
    少し残念なのはいくつか原文の読み違えもあります。出版社がもう少し正確に校閲して欲しかったです。

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    2023年05月13日
  • 太陽の季節(新潮文庫)

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    随分前に買っていたもの。滝沢秀明氏主演のドラマを見ていたのですが、全然違う話!今の時代に出版されるといろいろ物議を醸しそうな作品だなと思った。文体自体は嫌いではないけど、題材はちょっといけすかないかも。

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    2024年11月02日
  • 死者との対話

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    自己を見つめて対話する内容や小説だったが、他の本ですでに読んだ内容も多かった。
    それにしても豪快な生き方に、ちょっとひかれた。

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    2022年11月08日
  • 天才

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    都知事の印象が強すぎる石原氏の遺作。
    角栄の自伝かと思いきや、作者の創作。もちろん、歴史的な事実は踏襲してるのでしょう。
    ただ、ロッキードの件はどうなんでしょう?同書では、嵌められた、やってないと一貫して主張してますが、司法としては有罪判決がでています。
    これは筆者である石原氏の想いを、代弁さしたのでしょうかね?共に、鬼籍ですので真相は彼方に行った時にでも、答え合わせしたいと思います。

    戦後から、昭和の高度成長期、自民によるじゃぶじゃぶのインフラ投資に、裏金、二号さん、3号と、今の世では文春砲と、ワイドショーの格好のネタでしょうね。ただ、色んな意味でやることをやる。そんな逞しさとバイタリティ

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    2022年10月01日
  • 子供あっての親 -息子たちと私-

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    石原さんの本は小説は苦手ですが(「弟」を除いて)エッセイは好きです。政治家「石原慎太郎」のイメージは主義主張が強くて突っ走る感じですがこのエッセイでは一人の親として子供を心配する素直な気持ちを記しています、まあかなりの「石原節」が入ってますが。

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    2022年07月29日
  • 湘南夫人

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    作者最晩年の作品であるため、これまでに見られた内容と文章の濃密さや登場人物の漲る情熱と生々しい半倫理的描写は鳴りを潜めたかのように僅かしか感じられないのだが、それでも短い分量ながら湘南を舞台に石原慎太郎的モチーフやアイテムで加飾された上流階級に於ける物語を楽しむことが出来る。石原良純による文庫特別あとがきにあるように、知っている者知らなかった者にとっても読めば作者の姿が思い浮かぶ一冊。

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    2022年07月20日
  • 天才

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    ネタバレ

    おもしろかったぁ〜
    やはり田中角栄は、怒涛の人生だった。

    父親の博労から、いじめ、病気、戦争などなど

    田中角栄みたいな政治家がまた出てきてくれたらいいなぁ・・・

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    2022年06月06日
  • 太陽の季節(新潮文庫)

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    本作も追悼で。なので☆は1つ上乗せ。
    いつかはと思い、手元にはずっとあったんだけど、全然手が伸びず今に至ったもの。”作家の値打ち”で絶賛されていて、先だってよんだ又吉作品が絶品だったこともあり、本作もひょっとして…と臨んだんだけど、全くダメでした。これも一つのネックは、やはり時代背景。当時ならきっと楽しめた…のか?登場人物も好きじゃないし、文章も好きじゃないし、正直、気に入りそうな要素が見出せん。表題作だけを何とか読み切ったけど、他4作には手を付けられず。すんません。

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    2022年05月16日
  • 天才

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    石原慎太郎氏からみた田中角栄氏の1人称自伝小説。政界のカリスマ性や日中国交正常化を実現した政治家としての敏腕ぶりなど数々の業績を作って世に知らしめた方。今生きていれば此の日本をどう采配していたのか?興味深いところです。

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    2022年04月20日
  • 男の粋な生き方

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    石原慎太郎さん逝去にあたり
    彼の生き様がわかる本として
    このエッセイを選びました。
    憧れる様な男の粋な経験をされていて
    羨ましいなと思いつつも
    政治家、作家の二足の草鞋を履き、
    多くの物事に
    決断していく様に
    生まれながらのリーダーの資質を
    感じながら
    自分にも出来ないかな、出来ないなと
    思いながら一気に読みました。

    心よりご冥福をお祈りいたします。

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    2022年04月16日
  • 天才

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    角栄の手記のような文体だが、あくまで石原慎太郎が書き下ろした題材ベースの小説だそうな。自分が子供の頃、角栄の名はとにかくロッキード事件にからめて頻繁にニュースに登場していた。政治のことなどもちろん皆目わからなかったが、鋭い眼光が放つオーラに並々ならぬ大物感を子供心に感じたものだ。
    オーラのみでなく実際に大物であったことは小説の中身からもよく伝わってきた。男ならこういう仕事をしろと檄を飛ばされているようだった。ロッキード事件については未だになんとなくしか知らないが、有罪判決至らしめたのは本当に米国の陰謀なのだろうかと思わされた。あと、どうせ小説なのだから(という言い方はよくないが)、愛人について

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    2022年03月19日