石原慎太郎のレビュー一覧

  • 「私」という男の生涯

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    久しぶりに読んで面白いと心底思いました。
    マスコミに露出している有名人でも、本人が
    作家で、飾らずに自分の人生を語っているのを読むと、別の側面がみえるものだと、しみじみ。

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    2024年12月14日
  • 「私」という男の生涯

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    ネタバレ

    偉人が死を前に何を考えていたか。死を前にしているからこそ取り繕っていない表現であるように感じた。他者の考えが垣間見える興味深い作品だと思う。「死はつまらない」という言葉が印象的。これまでの人生で数多くの心身が震える刺激的な日々だったであろうことが伺える。自分は死を前にして何を思うだろうか。数年前にこの世を去った父は何を思っていただろうか。思いを馳せた。自伝そのものに興味を持つきっかけになった。

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    2024年04月17日
  • 天才

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    石原慎太郎自身愛国心と田中角栄のそれが一致しているからこそ、日本人である我々に対してのある種のメッセージのように感じた。ロッキード事件はやはり難しく理解し難かったが、概ねの人となり、物の見方は理解できた。

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    2024年04月02日
  • 「私」という男の生涯

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    ネタバレ

    この頃、女性による、男性の男性性を否定するような本ばかり読んでいたので、もうちょっと偏りなく幅広いジャンルの本を読まなければと思っていたところ、この本が目に留まりました。まずタイトルを見て、おぉ!私だって死ぬ前に「私という女の生涯」っていう本を出して死にたいわ、と思いました(誰も読まないだろうけど笑)。
    さっそく読み始めたら早々に、一度別れた女が「もう一度抱いて」とやってきたから仕方なく抱いてやったけど、相手の体がすっかり薹(とう)が立ち、味気ないものでしかなかった…っていうエピソードが出てきて、さすがに幻滅してそれから読み進められなくなってしまった。
    で、他の本を何冊か読んだ後、気を取り直し

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    2024年03月03日
  • 男の粋な生き方

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    あまりエッセイは好きではない質だが、このエッセイは凄まじい。読んだだけで、まるで数多の過酷・奇妙な体験をしたかのように感じる。
    また石原さんをとても尊敬している身として、この本の内容が、正になぜ彼が人間として素晴らしいのかを教えてくれたことに感謝の意を申し上げたい。
    これ程人生の教科書として適しているものは他にないだろう。

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    2024年01月13日
  • 死という最後の未来

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    私と50歳ぐらい違う両名の対談。このような話が聞けるのが読書のいいところ。死も言うことに対して、感謝の考え方を踏まえたものの捉え方、日常の誰にでもある物事の捉え方、両者違うが、その中での会話が面白い

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    2023年04月08日
  • 弟

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    喰はず嫌ひだった石原慎太郎
     いままで読みもしない癖に、豊﨑由美と同じやうに傍若無人の逸話だけで、あるいはイデオロギー的に反対の立場だったので石原を喰はず嫌ひしてゐたのだが、これを読んでそんな自分を反省した。
     ベストセラーは大概くだらないのだが、これは裕次郎を知らない私でもおもしろい。すごい逸話が出てくる出てくる。津川雅彦を発掘したのが石原慎太郎だったとは知らなかったし、黒部の太陽のハッタリは真に迫るものがある。
     そして最後の章はこちらに迫る感動があった。胸が熱くなるやうだった。
     石原にはちゃんと小説の知識があるし、だから芥川賞選評も辛辣に見えて実は芯を喰ってゐるのだと思った。あらためて

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    2022年11月07日
  • わが人生の時の時(新潮文庫)

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    ネタバレ

     先般亡くなった石原慎太郎氏のショートエッセイ集。
     さまざまなストーリーが語られるが背景がスキューバだったりスポーツカーの運転だったりするところでかなり浮世離れしていて石原慎太郎ならでは、と感じる。
     全編通してあふれるのは氏の感性とそれを着実に写し取る表現力だ。
     最後の一編、「虹」は実弟の石原裕次郎氏が亡くなる瞬間に立ち会ったことを描いている。
     数千トンの重さの杭打機の衝撃を受け止めたしゃれこうべの話、幽霊屋敷の暗いクロゼットに浮かぶ目の話、などこんな経験が…というものばかり。
     1989年刊で今は文庫版しか出ていないようだが何故か単行本が手元に残っていたのですこしずつゆっくり再読した

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    2022年10月09日
  • 弟

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    父が石原裕次郎さん好んでいた理由がわかった気がする。自分は世代ではなく知らなかったけど、ほんと破天荒な人。慎太郎さんも。色々なことを思い出した。

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    2022年03月21日
  • 弟

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    2022年2月1日石原慎太郎の逝去の報を聞き、同書を手に取る。裕次郎と慎太郎氏の父の思い出から幼少時代に始まり、裕次郎氏の臨終までの同書の章「血族」に最も記されている濃密な兄弟の交わりに心が震えました。恩寵によりその時代の先駆けを勤めた二人。俳優、歌手としての裕次郎氏、作家.政治家としての慎太郎氏。いずれの二人も父親の追慕の念を持ち続け、マッチョと呼ぶにふさわしい兄弟。二人の華々しい成功や濃密な青春に我が身を比べ、憧れや後悔を覚えるも、お互いを無二の存在として感じ合う男の姿に同書の重みを感じました。とても友達には成れない二人の灰汁の強さですが、魅力的な男達と思わせる色々な強さを持った男達。同書

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    2022年02月22日
  • 弟

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    病に犯され死んでいった弟石原裕次郎を
    兄石原慎太郎が書き上げた私小説。

    読んでいるだけで、涙が出てくる。
    慎太郎さんは
    どんな想いで書き上げたのだろうか。

    夏真っ盛りのこの時期に読みたくなった。今更ながら、ミリオンセラーを記録した
    素晴らしい作品。
    読み終わってしまうと、裕次郎さんは死んでしまうのかと思うと、敢えてゆっくり読みたくなる。

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    2021年08月18日
  • 凶獣

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    2001年(平成13年)6月8日に起きた附属池田小学校事件の話です。
    被告人である宅間守の凶悪さを描いているため、内容はかなりエグイです。
    間にその凶悪な人間をフォローする側である臨床心理士と弁護士のインタビューの内容が書かれています。

    個人的にはこの臨床心理士と弁護士の話が重要だと思います。
    凶悪犯罪を犯した凶悪な人間を弁護するという事はどういう事なのか?臨床心理士は何をしているのか?
    そこから何故このような事件が起きてしまったのか注目すべきと思います。

    本書は公判時や供述、インタビューの会話をそのまま記述しているので2,3時間で読める内容です。
    ただ、宅間被告人の凶悪さがエグイので、見

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    2021年06月24日
  • 太陽の季節(新潮文庫)

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    芥川賞選定に際して井上靖が、こんな青年現代に沢山いるに違いない、と述べたらしいが、内面に爆発的な負の感情を秘めた青年はそれこそ数え切れないほどいるだろう。そのエネルギーを拳闘に注ぐことは出来なかったのか。男運に恵まれない英子と出逢ってしまったがために、その捌け口を誤った方向にもっていかれたのかもしれない。

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    2020年05月30日
  • 真の指導者とは

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    現代の日本に警鐘を鳴らす良本です。マスコミや常識と呼ばれるものを鵜呑みにするのではなく、真の日本の指導者はこうあるべき、という内容が具体例を交えて分かりやすく書かれている。気づきが多く大変参考になりました。オススメです。

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    2016年05月31日
  • 歴史の十字路に立って 戦後七十年の回顧

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    平成27年は大東亜戦争の敗戦から70年。サンフランシスコ条約発効後、日本は独立を回復したことになっているが、それは虚構ではなかったか――。

    こう主張する石原慎太郎氏は、少年時代の戦争の記憶、日本人としての敗戦の屈辱感を原体験とし、以後の自身の人生を戦後日本社会と重ねながら伴走してきた。衝撃のデビュー作『太陽の季節』ではピュリティという青春の価値を大人たちに叩きつけた。また青年作家としてベトナム戦争を取材した際には「日本の亡国」という危機感を抱き、「祖国のイメイジ回復」を掲げて国政の場に飛び込んだ。

    爾来、石原氏は日本の政治風土の中で特異な存在として、直言、行動を続ける。東京都知事就任、そし

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    2015年07月24日
  • 太陽の季節

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    新潮文庫の方と収録作品は違うのだろうか?ちょっと記憶にないけど。とにかく「完全な遊戯」が好き。本当に「完全」だから。
    石原慎太郎の作品には言い訳が一切ない。
    描写が言い訳になっていないのが好き。

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    2013年04月01日
  • 真の指導者とは

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    震災が起こる前、竹島問題や尖閣諸島問題がここまで大変なこととなる前、都知事をやめる前に書かれた本であるが、現在彼が感じている危機感やそれに伴う行動が全てまとめられた一冊であった。
    平和のとらえ方、憲法がどのようなものか、政治家が本当に行わなくてはならないこと、家庭や学校での教育のありかた、指導者としての人間の器の大切さなど、さらっと読んだが多くのことを学ぶことができたように感じる。

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    2012年12月16日
  • 法華経を生きる

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    石原慎太郎。。。ある意味食わず嫌いであったが、この本で法華経の哲学(宗教は哲学と考えています)の見方に納得。
    まったくの同感とはいえないけれど、共感できることたたあり、またつっかえていた釈尊に対する解釈もわかりやすく、やはり最後であり最高の経典であると思える

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    2012年08月02日
  • 新・堕落論―我欲と天罰―

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    題名からして威嚇的。
    内容もそれに違わず過激。読みながら叱られているような感覚。
    でも、だからこそ読みながら色んな事を考えました。
    そして口は悪いけど文体は本当に綺麗。
    考えるための本として、素晴らしい一冊でした。
    「確たる体系化には遠くとも、それぞれが己の強い実感に依って夢中で何かを模索していたと思います。つまり我々の世代の思考には、たどたどしくてもれっきとした体験と身体性があった。」
    この文は仕事で実感してます。先輩方の身体性のある意思には、逆らい難いのに尊敬できる強さがあるなと。
    やると決めて、しっかりやろう。

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    2012年07月04日
  • 新・堕落論―我欲と天罰―

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    この著作を読んで、益々、石原新太郎という人間が好きになった。3.11の震災を機に「我欲」という言葉で日本人全体に警鐘を鳴らすものの、言葉の意味を理解するにはこの著書なくして語れないと思う。

    やはり戦争を境に日本人が日本人でなくなり、アメリカの妾同然の所業に鉄槌を喰らわせたいと思う同輩にとっては、何度でも読み返したいものである。

    核保有については肯定的な持論を展開する石原氏、日本人への自我の目覚めを強く訴える石原氏。更に、本当の男女間の(命がけの)恋愛というものを説く石原氏。

    この人亡き後の事を思うと、果たして誰がその思想と行動を継ぐ事ができるのだろうか?

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    2012年06月05日