石原慎太郎のレビュー一覧
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平成27年は大東亜戦争の敗戦から70年。サンフランシスコ条約発効後、日本は独立を回復したことになっているが、それは虚構ではなかったか――。
こう主張する石原慎太郎氏は、少年時代の戦争の記憶、日本人としての敗戦の屈辱感を原体験とし、以後の自身の人生を戦後日本社会と重ねながら伴走してきた。衝撃のデビュー作『太陽の季節』ではピュリティという青春の価値を大人たちに叩きつけた。また青年作家としてベトナム戦争を取材した際には「日本の亡国」という危機感を抱き、「祖国のイメイジ回復」を掲げて国政の場に飛び込んだ。
爾来、石原氏は日本の政治風土の中で特異な存在として、直言、行動を続ける。東京都知事就任、そし -
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この著作を読んで、益々、石原新太郎という人間が好きになった。3.11の震災を機に「我欲」という言葉で日本人全体に警鐘を鳴らすものの、言葉の意味を理解するにはこの著書なくして語れないと思う。
やはり戦争を境に日本人が日本人でなくなり、アメリカの妾同然の所業に鉄槌を喰らわせたいと思う同輩にとっては、何度でも読み返したいものである。
核保有については肯定的な持論を展開する石原氏、日本人への自我の目覚めを強く訴える石原氏。更に、本当の男女間の(命がけの)恋愛というものを説く石原氏。
この人亡き後の事を思うと、果たして誰がその思想と行動を継ぐ事ができるのだろうか? -
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尊敬する方からお借りしました。
初めて都知事の本ですが、すらすら拝読。
私は頭もよくないし、20代の若僧だけど、もっともっとたくさんの人に、友達に読んで欲しいと思ったので、自分でも購入しました。
確かに核保有論とか、極論だけど、
知っておかなくてはならない現実があること、今は誰も教えてくれなくなってしまった事実を理解するだけでも違うと思う。
海外との仕事をしているからこそ、思ってた日本人のアイデンティティ、自己意識の低さ。
私たち日本人は、誇れる民族だし、もっと堂々と外交をやっていかなくては。民間レベルでも、この血に恥じぬ生き方をしたいと強く思いました。 -
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東京都知事・石原慎太郎の新書。日本衰退の原因を考察。
読書量がそれほど多くない僕であるが(最近は頑張っている)、高校生大学生に読むべき本は?と問われたら、この一冊を推薦したい。なぜなら「核兵器所有」について真剣に考えるきっかけをもらえる(もちろん他にも学ぶべきことは本著ではたくさんある)からだ。平和平和と謳いながら、北朝鮮中国ロシアなどの核の脅威にさらされているにも関わらず、アメリカが「守ってくれる」という非現実的な考えで、ヒステリックに核を拒否し続けている日本国民。僕自身、これは果たしてどうなのだろうかと自分自身に問うきっかけをもらうことができた。本来ならば小さい頃から考えていかなければい -
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タイトルからは石原さんのあるべきリーダー像とは?が記されているかと思いきや、ある程度はあたっているものの歴史上の人物から見たリーダーたるべき理想像から始まって、現在の政治・社会に対する提言までいろいろ記載されています。石原さんの博学さを思い知らされるとともに、参考文献ものっているので石原さん思想のルーツ(それですべてというわけではないですが)を知ることができます。
一昨年は「ヘミシンク」にはまり、昨年は一転して「人生を考える小説」、で、今年は「歴史物」がマイブームになりそう。
リーダー像を追い求めるというより、自らの生き様を見直すとともに、これからの社会をどうして行くべきかについて考えるきっ -
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「石原氏の石原氏による石原氏のための」法華経解釈。氏は、とある新興宗教の教祖に帰依したようだが、自身で「信者が一人しかいない石原教の教祖」と述べているくらいだからそういう趣旨の本なのだろう。 おっさんは「法華経」のことは全くわからないのでこの本の解釈が学問的に正しいかどうかはわからない。しかし、氏が「学問的に」ではなく「実践的に」対峙し、それを自分の血と為し肉と為した法華経論は、浮世離れした坊さんよりもよっぽど説得力があるように思われる。学問的に正しいかどうかはわからないが、そんなことはどうでもよい。仏教の魅力を伝えるには十分な内容だ。
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やはりというか納得いうか、できる男はモテるし、そしてそれを昇華できるパワーもある、もー慎太郎さんスケベw
個人的に崇拝しておりますジェームス三木氏には到底及びませんが、自身の女性関係をも赤裸々に告白し、いや、これはどうしても自慢したかったのだろう、まあ漢ってそういうもんだろと尊敬と憧れとウラヤマ感を持ちつつ興味深く読ませていただきました。スケベでええやないですか。
弟さんのあのデカいブランデーグラスをもった『ゆうたろう』ではなく、裕次郎さんとの逸話、そして政治家時代、特に中川一郎氏の自死の謎が興味深く、一気読みでしたねこれは。
最後は『死』への想い。恐怖でもなく興味、彼の人生そのものが -
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都知事を辞め、暴走老人と言われながらも最後の国政に打って出ていた頃の石原さんが、インタビュー等で語っていた事をを凝縮した1冊。当時まだ若かった私にとって、石原慎太郎は怖い昭和の爺さん、との印象しかなく、人間が持つべき絶対的な価値観について語る石原さんのカッコ良さを感じることができなかった。
アラフォーとなった今、「人間の人間としての存在そのものに関わる価値、時代や文明文化を貫き超えて垂直に、いや鉛直に繋がる価値。」について自然と考えることも多く、それについて「人間(特に日本人)の堕落」を軸に時にくどくも切れ味鋭い言葉で語る石原さんの男らしさを感じた。
15年前に書かれたものであるが、三島由