石原慎太郎のレビュー一覧

  • 太陽の季節(新潮文庫)

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    芥川賞選定に際して井上靖が、こんな青年現代に沢山いるに違いない、と述べたらしいが、内面に爆発的な負の感情を秘めた青年はそれこそ数え切れないほどいるだろう。そのエネルギーを拳闘に注ぐことは出来なかったのか。男運に恵まれない英子と出逢ってしまったがために、その捌け口を誤った方向にもっていかれたのかもしれない。

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    2020年05月30日
  • 真の指導者とは

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    現代の日本に警鐘を鳴らす良本です。マスコミや常識と呼ばれるものを鵜呑みにするのではなく、真の日本の指導者はこうあるべき、という内容が具体例を交えて分かりやすく書かれている。気づきが多く大変参考になりました。オススメです。

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    2016年05月31日
  • 歴史の十字路に立って 戦後七十年の回顧

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    平成27年は大東亜戦争の敗戦から70年。サンフランシスコ条約発効後、日本は独立を回復したことになっているが、それは虚構ではなかったか――。

    こう主張する石原慎太郎氏は、少年時代の戦争の記憶、日本人としての敗戦の屈辱感を原体験とし、以後の自身の人生を戦後日本社会と重ねながら伴走してきた。衝撃のデビュー作『太陽の季節』ではピュリティという青春の価値を大人たちに叩きつけた。また青年作家としてベトナム戦争を取材した際には「日本の亡国」という危機感を抱き、「祖国のイメイジ回復」を掲げて国政の場に飛び込んだ。

    爾来、石原氏は日本の政治風土の中で特異な存在として、直言、行動を続ける。東京都知事就任、そし

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    2015年07月24日
  • 太陽の季節

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    新潮文庫の方と収録作品は違うのだろうか?ちょっと記憶にないけど。とにかく「完全な遊戯」が好き。本当に「完全」だから。
    石原慎太郎の作品には言い訳が一切ない。
    描写が言い訳になっていないのが好き。

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    2013年04月01日
  • 真の指導者とは

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    震災が起こる前、竹島問題や尖閣諸島問題がここまで大変なこととなる前、都知事をやめる前に書かれた本であるが、現在彼が感じている危機感やそれに伴う行動が全てまとめられた一冊であった。
    平和のとらえ方、憲法がどのようなものか、政治家が本当に行わなくてはならないこと、家庭や学校での教育のありかた、指導者としての人間の器の大切さなど、さらっと読んだが多くのことを学ぶことができたように感じる。

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    2012年12月16日
  • 法華経を生きる

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    石原慎太郎。。。ある意味食わず嫌いであったが、この本で法華経の哲学(宗教は哲学と考えています)の見方に納得。
    まったくの同感とはいえないけれど、共感できることたたあり、またつっかえていた釈尊に対する解釈もわかりやすく、やはり最後であり最高の経典であると思える

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    2012年08月02日
  • 新・堕落論―我欲と天罰―

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    題名からして威嚇的。
    内容もそれに違わず過激。読みながら叱られているような感覚。
    でも、だからこそ読みながら色んな事を考えました。
    そして口は悪いけど文体は本当に綺麗。
    考えるための本として、素晴らしい一冊でした。
    「確たる体系化には遠くとも、それぞれが己の強い実感に依って夢中で何かを模索していたと思います。つまり我々の世代の思考には、たどたどしくてもれっきとした体験と身体性があった。」
    この文は仕事で実感してます。先輩方の身体性のある意思には、逆らい難いのに尊敬できる強さがあるなと。
    やると決めて、しっかりやろう。

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    2012年07月04日
  • 新・堕落論―我欲と天罰―

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    この著作を読んで、益々、石原新太郎という人間が好きになった。3.11の震災を機に「我欲」という言葉で日本人全体に警鐘を鳴らすものの、言葉の意味を理解するにはこの著書なくして語れないと思う。

    やはり戦争を境に日本人が日本人でなくなり、アメリカの妾同然の所業に鉄槌を喰らわせたいと思う同輩にとっては、何度でも読み返したいものである。

    核保有については肯定的な持論を展開する石原氏、日本人への自我の目覚めを強く訴える石原氏。更に、本当の男女間の(命がけの)恋愛というものを説く石原氏。

    この人亡き後の事を思うと、果たして誰がその思想と行動を継ぐ事ができるのだろうか?

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    2012年06月05日
  • 新・堕落論―我欲と天罰―

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    尊敬する方からお借りしました。
    初めて都知事の本ですが、すらすら拝読。

    私は頭もよくないし、20代の若僧だけど、もっともっとたくさんの人に、友達に読んで欲しいと思ったので、自分でも購入しました。

    確かに核保有論とか、極論だけど、
    知っておかなくてはならない現実があること、今は誰も教えてくれなくなってしまった事実を理解するだけでも違うと思う。

    海外との仕事をしているからこそ、思ってた日本人のアイデンティティ、自己意識の低さ。

    私たち日本人は、誇れる民族だし、もっと堂々と外交をやっていかなくては。民間レベルでも、この血に恥じぬ生き方をしたいと強く思いました。

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    2012年05月09日
  • 新・堕落論―我欲と天罰―

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    東京都知事・石原慎太郎の新書。日本衰退の原因を考察。

    読書量がそれほど多くない僕であるが(最近は頑張っている)、高校生大学生に読むべき本は?と問われたら、この一冊を推薦したい。なぜなら「核兵器所有」について真剣に考えるきっかけをもらえる(もちろん他にも学ぶべきことは本著ではたくさんある)からだ。平和平和と謳いながら、北朝鮮中国ロシアなどの核の脅威にさらされているにも関わらず、アメリカが「守ってくれる」という非現実的な考えで、ヒステリックに核を拒否し続けている日本国民。僕自身、これは果たしてどうなのだろうかと自分自身に問うきっかけをもらうことができた。本来ならば小さい頃から考えていかなければい

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    2012年02月29日
  • 真の指導者とは

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    ネタバレ

    実は、石原慎太郎の著書は初めて。
    よかった。
    なんか、あるべき姿、理想の姿、こうじゃなきゃダメってことを理路整然と指摘してくれた。

    良書です。

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    2011年11月30日
  • 真の指導者とは

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    タイトルからは石原さんのあるべきリーダー像とは?が記されているかと思いきや、ある程度はあたっているものの歴史上の人物から見たリーダーたるべき理想像から始まって、現在の政治・社会に対する提言までいろいろ記載されています。石原さんの博学さを思い知らされるとともに、参考文献ものっているので石原さん思想のルーツ(それですべてというわけではないですが)を知ることができます。
    一昨年は「ヘミシンク」にはまり、昨年は一転して「人生を考える小説」、で、今年は「歴史物」がマイブームになりそう。

    リーダー像を追い求めるというより、自らの生き様を見直すとともに、これからの社会をどうして行くべきかについて考えるきっ

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    2011年04月09日
  • 法華経を生きる

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    「石原氏の石原氏による石原氏のための」法華経解釈。氏は、とある新興宗教の教祖に帰依したようだが、自身で「信者が一人しかいない石原教の教祖」と述べているくらいだからそういう趣旨の本なのだろう。 おっさんは「法華経」のことは全くわからないのでこの本の解釈が学問的に正しいかどうかはわからない。しかし、氏が「学問的に」ではなく「実践的に」対峙し、それを自分の血と為し肉と為した法華経論は、浮世離れした坊さんよりもよっぽど説得力があるように思われる。学問的に正しいかどうかはわからないが、そんなことはどうでもよい。仏教の魅力を伝えるには十分な内容だ。

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    2009年10月04日
  • 亀裂

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    「?馬鹿な、勝手にしやがれ?彼はそうした自覚を自分に許したくはなかった。」

    紹介本と異なり私の手元にあるのは外箱付きの70年発行の文藝春秋社刊。

    そう中上健次も大江健三郎も、そして石原慎太郎も初期がいい。

    特に都知事にならずにずっと書いて欲しかった私は、文庫とかで読んだくせに昔の単行本を探してまた読む。

    何しろ初期は短くて数少ないのです。

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    2011年09月01日
  • 天才

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    政治家であり作家でもあった石原慎太郎氏が、田中角栄元首相を主人公に据えた一人称小説である。ロッキード事件などを扱った他の田中角栄関連書籍と併読することで、史実と作中表現の差異や、角栄という人物像の立体感がより深く理解できた。かつて田中角栄批判の急先鋒であった石原慎太郎の視点を通してもなお、角栄という政治家・人間がきわめて魅力的に描かれており、その力量や人間的引力を否定しきれない筆致から、田中角栄が持っていた圧倒的な存在感が浮かび上がってきた。

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    2025年12月13日
  • 天才

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    石原慎太郎による田中角栄のフィクション。
    彼のフィルターを通した角栄の一人称物語。
    文章が遠回しで長いところがあって、そこは凡人には難解でしたが、楽しく読めました。
    歴史的勉強というものではない

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    2025年11月23日
  • 太陽の季節(新潮文庫)

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    青春の入口あたりに本作を読んだ青年たちが、頭のどこかにある願望や生き物としての本能的な部分を刺激され、本作の主人公たちの格好良さに憧れて、太陽族と呼ばれる若者になっていった気持ちがわかる。というか、いま読んでも少しだけ若い頃の感覚を思い出させられる。ヨットにそれほど興味がないので前半の三作が特によい。

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    2025年09月07日
  • 太陽の季節

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    表現の仕方やストーリー展開がかなり過激でありながらも、エネルギーの使い方がよくわかっていない若者をうまく表現した作品。

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    2025年06月19日
  • 「私」という男の生涯

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    やはりというか納得いうか、できる男はモテるし、そしてそれを昇華できるパワーもある、もー慎太郎さんスケベw
    個人的に崇拝しておりますジェームス三木氏には到底及びませんが、自身の女性関係をも赤裸々に告白し、いや、これはどうしても自慢したかったのだろう、まあ漢ってそういうもんだろと尊敬と憧れとウラヤマ感を持ちつつ興味深く読ませていただきました。スケベでええやないですか。

    弟さんのあのデカいブランデーグラスをもった『ゆうたろう』ではなく、裕次郎さんとの逸話、そして政治家時代、特に中川一郎氏の自死の謎が興味深く、一気読みでしたねこれは。

    最後は『死』への想い。恐怖でもなく興味、彼の人生そのものが

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    2025年04月10日
  • 新・堕落論―我欲と天罰―

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    都知事を辞め、暴走老人と言われながらも最後の国政に打って出ていた頃の石原さんが、インタビュー等で語っていた事をを凝縮した1冊。当時まだ若かった私にとって、石原慎太郎は怖い昭和の爺さん、との印象しかなく、人間が持つべき絶対的な価値観について語る石原さんのカッコ良さを感じることができなかった。

    アラフォーとなった今、「人間の人間としての存在そのものに関わる価値、時代や文明文化を貫き超えて垂直に、いや鉛直に繋がる価値。」について自然と考えることも多く、それについて「人間(特に日本人)の堕落」を軸に時にくどくも切れ味鋭い言葉で語る石原さんの男らしさを感じた。

    15年前に書かれたものであるが、三島由

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    2025年04月04日