石原慎太郎のレビュー一覧
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うう。重い。ガッツリ。装丁もマッチして。あの石のブロック。手をのばしても届かなそう。”法華経を生きる”とは何ぞや。そう何回か脳みそでなぞってからゆっくり開いて読み始めた。ボクは熱心な信仰家でもなければ新興宗教の使者でもなんでもないが。石原慎太郎さんもその中でそんな風に言っていた箇所があってつい吹き出してしまったのだが。簡単にいってしまえば考えあぐね悩みぬいた末あの辛い思いはいったいナンだったのだろうと思ってこれを開いたのだ。楽しいことも苦しいこともいろいろ経験していくうちにそもそもこういうことってナンなんだっていうことをここらでハッキリ聞かせていただきたい。そしてまた明日を生きよう!という追い
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ずっと読んでみたかった一冊。
結果的に読んだのが今のタイミングで良かった。YouTubeで田中角栄の語りを時折聞いていたが、そのままの口調で文章が起き上がってくる。セルフ Audibleのような現象が起こった。また、昭和史を読んだ後だったので時代背景が少し立体的に掴めた気がする。
受験科目としての日本史では「クリーン三木」という言葉の語感によって、ロッキード事件で逮捕された田中が「悪」、三木が「善」みたいなイメージを持たされていた。しかし、そもそも政治にはおろか世の中には善も悪もない。ここで書かれていることで全てを判断するつもりはないが、" The nail that sticks -
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日本文学の歴史をたどっていると無視できない一冊として手に取った。
石原慎太郎を、なぜこれほどまでに影響力などを持つのかよくわからないおじいさん、として認識していた自分としては、この作品を通じてその理由がわかったのか、よくわからないでいる。なぜ、「太陽族」と呼ばれるような人々を生み出すほど当時の若者を熱狂させたのか、文学がそれほどまでに社会や個人のライフスタイルに大きく影響を与え得たのか。
竜哉という人物を通じて、人間の不健全さや穢れ、非道徳を描いた若き物書きが、後年なぜロクでもない政治家になったのか。作品そのものを離れても多くのことを考えさせられる。 -
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【読もうと思った理由】
田中角栄のことを知りたくて手に取りました
【感想】
自分が求めていたものは違い、そういった意味で星3をつけました。ただ、政治家になるまでの生まれてからの田中角栄の半生を描いた部分は、めちゃくちゃ面白かったし、田中角栄本人が語っているような文体も、とても引き込まれました。政治家になってからの話は、当時に事件や政策などに関する話が事細かに語られているんだけど、当時を知らない自分としては、正直チンプンカンプンで、全く楽しめず、ほぼ読み飛ばしてしまいました。田中角栄の思想や話したことに興味を持ってこの本を取って自分としては、この本を選んだこと自体が間違いでした。
いや、でも序 -
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生還
p59「自分の死が一体何なのかが所詮わからないならば、ぼろぼろになるまで意志だけは持ち通してそれが何かを見つめ見とどけて死んでやろうと思いました。そしてそれは即ち一分一秒でも長い生への執着だったに違いありません。」
→ここまで客観視して向き合えるのは強さではあると思う。
p61「自分を完全に預けてしまえる何か、神でも仏でもが、自分にとって確かな形であればどんなに楽だろうか、とは思いました。しかしそんなものを確かに持っている人間なぞ果たしているのでしょうか。ありはしまい、いや絶対にありはしないという逆の確信のようなものばかりがつのっていきました。」
→生と死だけではなく、現在の生活でもす -
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タイトルからして老害たちのノスタルジアである。石原慎太郎の自伝系の本を数冊読んでいれば、ほとんど既出の話でもある。というか、この一冊のなかですら重複している部分が多々。話の流れもなく、高齢者がその時時に思いついた話をランダムに口にしているようなもの。いったい編集者はなにをしているのかと思うが、それでも昔の文士交遊録ははちゃめちゃで華やかで面白い。
・小林秀雄は、泥酔すると目が光ってくる。フランスで会った日本の女性歌手と関係を持った。佐藤栄作とも親交があった。田中角栄に序文を頼まれ一喝した。
・当時の横須賀線は、文士交流の場だった。
・川端は三島を嫌っていた。
・慎太郎はとにかく肉体弱者の三島を -
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「太陽の季節」
軽薄な若者たち。
未熟で、刹那的で、責任ということを学ばずに体だけ大きくなった子供。
そんな登場人物たちに見えた。
親に金はあっても、育ちが悪かったんだな、と思ってしまった。
竜哉たちの暴力性は、アウトローに対し今よりゆるかったであろう当時の社会を感じさせる。
日本も、だいぶ変わった。
竜哉の英子に対する征服欲・ゆがんだ甘えは、精神的暴力でしかない。
DVをする男の心情は、こんな感じなのだろうな、と思いながら読んだ。
面白い手触りの作品だと思った。
愚かさと純粋さが絶妙に入り混じっていたように感じた。
「処刑の部屋」
怖くて痛くて、読んでいられない。
椅子に縛られてリンチを受 -
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いろいろな宗教がそれぞれの天才によって誕生したが、それはその天才たちの個性や人となりにも依ると同時に、彼らが生きた時代とその国その社会の特性に依るところも多い。マホメットにはアラブ人たちの統一という民族の悲願があり、キリストにはローマ人による迫害からのユダヤ人の救済という眠目があった。しかし釈迦の場合はそれらと違って、政治性をはるかに超えた人間全体に普遍的な思い込みがあったような気がする。「十如是」というものごとの仕組みが納得。体得されればその先に解脱があり、安心もあり得る。そうなれば事に際してしっていったいどうしてこんなことになったのかとか、いったいこの先どうなるのだろうという悩みが攫いでい