石原慎太郎のレビュー一覧
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一章 平和の毒
二章 仮想と虚妄
の二部構成になっている。前半は主に戦後~現在の日本政治の堕落について、後半は携帯やテレビなどによって本質を欠いた人間性へ堕ちてしまった若者についての石原氏なりの分析と打開策が書かれている。
[一章]日米同盟に関する現状、核によって成り立つ各国の力関係が端的に書か...続きを読むPosted by ブクログ -
前半部分は日本の問題の根本に言及されていて、歴史認識を要因とする堕落という点が深く胸に刻まれた。長老様はやっぱはんぱねえ。
ただ、後半はじいさまの時代の羨望と今の時代への愚痴にしか読めなかった。
グローバルやITの時代への変化をただの否定としてしか見ないのではあまり役に立たない。
大事なのは自己認...続きを読むPosted by ブクログ -
私自身も昭和七年生まれのまさに後期高齢者の一人ですが、戦争の敗戦の記憶は未だにまざまざと体の内に収われています。警戒警報が鳴って下校の途中早くも到来した艦載機の機銃掃射に遭い、折から収穫期に近く背丈の伸びた麦畑の畝に飛び込んで逃れ、逃げまどう私たちがまだ背丈も伸びぬ子供と知りながら手軽な狩りのつもり...続きを読むPosted by ブクログ
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あまりの自分自慢の連続で、途中で読みたくなくなった。
自己顕示欲の強い人だとは感じていたが、ここまでとは…
文書としては面白い本かもしれないが、人としては好きにはなれないですね
政治家として作家としてと功績を残されているのに、わざわざこんな本出さなければ良かったのにと感じました。
家族や登場人物はど...続きを読むPosted by ブクログ -
タツヤとエイコと、誰?な作者の解説が、最適なテンポで綴られる。
内容はあまり好きではないけど、文体を操る力がすごいと感じた。急なディズニー展開はロマンチックなはずなのに、セリフの雑さでちょっと笑える感じ。Posted by ブクログ -
直木賞作家の言葉のチョイスは素晴らしい。かつて法華経を解説した本を出していた著者が、最晩年に再度取り組んで、発刊されたのが『法華経』の現代語翻訳とは興味深いです。
少し残念なのはいくつか原文の読み違えもあります。出版社がもう少し正確に校閲して欲しかったです。Posted by ブクログ