石原慎太郎のレビュー一覧

  • 新・堕落論―我欲と天罰―

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    世界から見た日本という国の独立性、税制を含めた制度のあり方については、同様の危機感を感じています。
    普通の国会議員が躊躇する発言を堂々と書くあたりは真骨頂といったところです。

    世代論については、残念ながら内容的にいまひとつ。
    あなたも若い頃は、最近の若者はと言われた経験を忘れてしまっています。
    課題認識はある程度理解、共感する方もいると思いますが、その実現の方法論については極論なので厳しいでしょう。
    私個人としては、日本人は自分の置かれた状況を客観的に見つめ、
    世界のどこに位置するのか?
    自分たちが負担すべきものは何か?
    一度、考えてみるきっかけになるのではと思います。

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    2013年08月10日
  • 真の指導者とは

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    詳しい歴史の解説やあまり知らされていない歴史の裏舞台などから指導者としての生き方や生きざまを詳しく解説してくれている。
    その他、色々な視点で指導者のあるべき姿を示してくれている。
    最後に「存在」と「時間」という「哲学」論で指導者論を締めくくっている。
    著者である石原慎太郎氏の魅力、指導者としての魅力が「真の指導者とは」を解説してくれている。

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    2012年12月23日
  • 国家なる幻影(上) わが政治への反回想

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    今をときめく、暴走老人石原慎太郎の政治家時代についてを記載。約10年前に書かれた作品だが、この時から既に尖閣諸島をはじめとする領土問題について危機感を抱いている。尖閣諸島購入発言も、彼なら言ってもおかしく無いな、と思った。日本の政治は微妙であることを作家であるだけあり、達筆に描く。10年前も今も、政治は微妙であるのはなんだか残念だ。

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    2012年12月12日
  • 太陽の季節(新潮文庫)

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    こんな高校生、大学生が世代を代表しているとしたら、そんな世の中には住みたくない。
    あまりにも暴力的で自分勝手。

    価値観がドライとは言え、他人の評価を気にしたり、他人に影響を与えようとする部分もあり、人間的。

    突然回想に入ることが多く、面喰らう

    最後の一篇を除き、ほぼ80Pで、作られた感をこんなところに感じる

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    2012年12月01日
  • 新・堕落論―我欲と天罰―

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    ネタバレ

     健全な精神は健全な肉体にこそ宿るというが、そこで培われた健全な精神こそが、さらに長じて後の人生において衰えた肉体を支えて守るのです。
     これは大脳生理学での脳幹論の原理であって、脳で最重要部分とされる脳幹は充実した人生のために不可欠な怒り、悲しみ、恐怖、発奮努力、そしてその結果の充実感、歓喜といった感情の源泉に他なりません。これらの感情が自然に発露して初めて人間は人間としての平衡の取れた正常な人生を謳歌出来ますが、現代の若者、特に草食動物化したといわれる若者たちは文明の便宜が与える過大な情報を無制限に摂取し、その整理や分析までを情報に頼るという体たらくです。
     それは決して真の教養とか知識で

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    2012年09月06日
  • 新・堕落論―我欲と天罰―

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    僕らのように「戦争は間違っていた」と教え込まれてきた世代は、戦前にプライドを持っていた石原慎太郎さんのような人間の意見は、本を読まない限りほとんど知ることができない。公共性の高いメディアでさえ、産経を除いて左に傾倒しているからだ。
    自身で憲法を作ることをドイツは許されたけど、日本は許されなかった。黄色人種だったからだ。規制緩和の強要にも見られるように、いまだに日本はアメリカに指図されている。安保理。バカにされていることに気づいてすらいないのは、本当に悲しいことだと思う。
    自制心とプライドを持とう。民家に絨毯爆撃してきた米軍機と戦った日本兵を、石原さんは目の当たりにした。

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    2012年05月27日
  • 新・堕落論―我欲と天罰―

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    ネタバレ

    本書は、震災後、石原現東京都知事が東日本大震災を日本国民への「天罰」と称したように、現代の堕落した日本を憂う内容となっています。すなわち、

    ・以下は、日本人という民族の本質的な堕落としか言えないものである。
    -あてがわれた「平和の毒」に冒され、あてがい扶持の憲法による徒な権利の主張と国防を含めた責任の放棄、そして教育の歪みが、国民の自我(物欲、金銭欲、性欲)を野放図に育て、人間相互の絆を壊した。
    -恥を嫌い、清廉を好み、自己犠牲による献身という日本人の美徳は消滅した。
    -アメリカに現在まで間接統治された日本は、アメリカの「妾」であり、日本は日本自身の重要な決定を自らの判断で決めてこなかった。

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    2012年05月14日
  • 新・堕落論―我欲と天罰―

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    戦後の我欲に満ちた日本。堕落した日本。読んでいて心地良いものではなかったが、受け入れるべき事実も確かにあったと思う。著者の痛切な思いが伝わってきた。今後の日本を担う若い世代は目を通す価値が十分ある。

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    2012年04月10日
  • 新・堕落論―我欲と天罰―

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    大学生の頃に読んだ坂口安吾の『堕落論』も再読。東日本大震災後の今、再読したことが意味深かった。『新・堕落論』とあるが、坂口安吾と石原慎太郎の”堕落”の意味と結果は違うものと思う。坂口安吾は堕落してしまう人間の弱さを認め、そこからの救いを模索する。石原慎太郎は、現代の節操の無い我欲の塊の堕落した日本人を嘆き、再生を願う。堕落、衰退、強欲、空虚を打ち払い、誇りと価値を取り戻すその責任を、本書が一番言いたい事だと思う。

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    2012年03月28日
  • 太陽の季節(新潮文庫)

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    ネタバレ

    表題の「太陽の季節」を含む短編集。
    太陽の季節もそうだけど、図太くまっすぐな直線を猪突猛進で生きている主人公が、図太くまっすぐだけど、多くの人の道、道徳から外れているから、最終的には崖底に落ちていくんだけど、崖底に落ちる時も、崖があるのがわかっていても、そこにも猪突猛進で突っ込んでいき、案の定落ちていく。けっこう救いようのない話が多かった。
    最後の2話「ヨットと少年」「黒い水」は他の話と少し違った。

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    2012年03月28日
  • 太陽の季節(新潮文庫)

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    友情と言うことにせよ、彼等は仲間同士で大層仲は良かったが、それは決して昔の高等学校の生徒たちに見られたあのお人好しの友情とはおよそかけ離れたものなのだ。彼等の示す友情はいかなる場合にも自分の犠牲を伴うことはなかった。その下には必ず、きっちり計算された貸借対照表がある筈だ。何時までたっても赤字の欄しか埋まらぬ仲間はやがては捨てられて行く。彼等の言動の裏には必ず、こうした冷徹で何気ない計算があった。
    <33頁>

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    著者のビッグマウスたるルーツを知ろうと読んでみ

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    2012年02月27日
  • 新・堕落論―我欲と天罰―

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    一章 平和の毒
    二章 仮想と虚妄
    の二部構成になっている。前半は主に戦後~現在の日本政治の堕落について、後半は携帯やテレビなどによって本質を欠いた人間性へ堕ちてしまった若者についての石原氏なりの分析と打開策が書かれている。


    [一章]日米同盟に関する現状、核によって成り立つ各国の力関係が端的に書かれており、日本が如何に「国家」として危機的状況にあるかがひしひしと伝わってきた。核について、外交にとっては副次的なものでしかないと思っていたが、石原氏は核保有こそが国際社会で物を言うと強く主張している。マックス・ヴェーバー著「職業としての政治」を同時に読んでいて、ここでも「国家の定義づけは物理的暴力

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    2012年02月15日
  • 老いてこそ人生

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    「人間は30になると突然走りだすものです。」
    丁度僕自身が、30で最近なぜだかジョギングを始めていたので、この本の始まりにはドキッとさせられた。そして自分では、はっきりと意識してないジョギングを始めた理由を言い当てられた気にもさせられる。ここで書かれている「老い」は、肉体的なピークを18-24、5才位とすれば、それ以降のすべての世代が感じていることだ。だから、30才の自分にもリアルに実感できる内容だった。

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    2012年02月14日
  • 新・堕落論―我欲と天罰―

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    前半部分は日本の問題の根本に言及されていて、歴史認識を要因とする堕落という点が深く胸に刻まれた。長老様はやっぱはんぱねえ。

    ただ、後半はじいさまの時代の羨望と今の時代への愚痴にしか読めなかった。
    グローバルやITの時代への変化をただの否定としてしか見ないのではあまり役に立たない。
    大事なのは自己認識に加えて、変化にどう対応していくかだと思う。そのへんはお前らが考えろってことか。
    賛否両方ある本だけど読んで良かった。

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    2012年01月30日
  • 太陽の季節

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    ネタバレ

    やっぱり面白い。
    「典型的な青春」がストレートに、嫌味なく、描かれている。
    ストーリーとしても、結末まで目を離せない展開が好き。

    他に収録されている「処刑の部屋」や「乾いた花」などなど、
    どれも古さは感じるにも関わらず、実に刺激的である。

    ちなみに、「青春」という概念そのものが古いのだから、
    「青春」しか描いていない作品が古く感じるのは当たり前のことで、
    まったくマイナス要素にはならない。
    着物を見て「ダサい」と言ったらおかしいのと同じだ。

    また暴力にも、何かしらふさわしい意味がついているところが、いい。
    肉体がどう壊れようと、確固たる意志がある勇姿には、かなりの説得力がある。

    青春を

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    2012年01月28日
  • 真の指導者とは

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    この人の本はじめて。
    偶然にも今日読んだ福田和也の著書からの引用もあって、本の中身も人の器量のこととか書いてあって似通っているとこもあった。

    この本も海外含め歴史の先人から学ぶことが多い。

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    2013年01月23日
  • 私の好きな日本人

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    「『歴史』の原理を踏まえ、それぞれの感性に応じて眺めれば、過去の歴史を形作ってきた先人たちの中に数多くの自分自身の分身を見つけることが出来る」(「人生の原典」より)。
    混迷の時代を生き抜く知恵は、わが民族の歴史や日本人らしさを再認識することにこそ隠されている。
    初めて明かされるエピソード、心沸き立つストーリー展開、独創的な歴史解釈を駆使して自身が影響を受けた人物を大胆に説き明かす全十章。
    画期的人物論。

    [ 目次 ]
    日本武尊-自己犠牲に徹した建国の英雄
    織田信長-歴史を変えた本能的合理主義者大久保利通-新生日本を創り上げた理の人
    広瀬武夫-軍神
    岡本太郎-自由と奔放の魅力

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    2011年06月05日
  • 太陽の季節

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    この人の数々の言動と、この文章をどう結び付けてよいのか‥
    あの人が本当にこれを書いたのかと驚愕、ちょっと、いえかなり嫉妬しました。才能があることは憧れでもあり憎たらしくもあります。

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    2011年04月06日
  • 僕は結婚しない

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    頭のいい人の文章は違います。
    都知事になって傲慢さが目立ちますが、芥川賞(1956年)をとっただけのことはあります。

    スケベ男が色恋情事を経験しますが、最後にかわいい理由で結婚しないことを決意します。
    男の人なら、かなり共感できる内容です。
    女の人は、少々バカ男の考えに苛立ちを感じるかもしれません。

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    2011年01月06日
  • 私の好きな日本人

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    この本では石原慎太郎が好きな日本人として、歴史上の人物から無名な人まで10人紹介されています。10人の人物についての文章を通して、石原慎太郎さんが何を考え、何を美しいと感じるか、何に感嘆するかなどが少しは分かる気がします。
    内容自体も十分面白いのですが、文章自体を楽しむだけでも価値がありました。硬くない文章なのに美しいのです。

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    2010年08月18日