石原慎太郎のレビュー一覧

  • 昔は面白かったな―回想の文壇交友録―(新潮新書)

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    昔話(過去の自慢話)に花を咲かせて、文壇を懐かしんでいる。昔は良くて今はダメだと言いつつ、じゃあどうするかという提案をしているのは作家であり政治家でもあった石原慎太郎ならではと感じさせる。何回も同じ話が出てくるが、連続対談という体裁だし、80歳を過ぎた老人の話なんてそんなもんだろう。

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    2020年02月11日
  • 弟

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    生き方、死に方を考えさせられた。
    優等生な兄と、自由奔放の弟。だけど、石原裕次郎は子どもが授からなかったし、病気や怪我も多かった。どちらが良いという訳では無いが、どんな人生にも良し悪しがあるもの。
    しかしこの兄弟は、事あるごとにお互い相談したり仲の良さも伝わった。大人になってからも、一緒にお酒を飲んだり会ったり出来るのは良いと思った。

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    2019年12月29日
  • 太陽の季節(新潮文庫)

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    昭和を生きた青年たちの恋愛小説

    中二病全開の竜哉は、三島作品の「春の雪」に登場する清顕になんとなく重なる。そして、英子の心情と薄幸さ聡子にも重なる。男は女性にいたずらに母性を求めるのは世の常か。

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    2019年05月02日
  • 太陽の季節

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    ネタバレ

    一度に読むにはかなりきつい話ばかり。
    「完全な遊戯」
    女子高生コンクリ殺人を彷彿とさせるような話で、事件が起きる前から、石原は世の中の動きを予見していたのではないか、と言われているようだが、私としては、報道されない、あるいは発覚しないだけで当時からこういう事件はあっていて、石原は噂などでそれを耳にしてインスピレーションを得ていたのではないかと、ふと思った。
    「ファンキー・ジャンプ」
    さっぱり意味がわからず途中から村上龍を読んでいる錯覚に陥る(同氏の作品にもたまにこういうジャンキーなやつあるので)。
    「乾いた花」
    後味の悪い話ばかりで、もう読み進めるのが苦痛だったが、ラストのこの作品がとても良く

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    2018年03月11日
  • 新・堕落論―我欲と天罰―

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    報道では、極端な言説で有名な著者だけどキライな人でも耳を傾けられる本だと思います。やはり色々考えている人なんだなと。教育や政治、今の文明、文化への懐疑。問題を信念に照らし合わせて問題だという人が今、この国には少ないと思う。答えを出すところまで、この人任せではいけない。昨今の文明批判の部分なんか共感できたかな。国についてや今のライフスタイルについて今一度再構成する必要がやはりあるのだと思う。

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    2017年12月18日
  • フォアビート・ノスタルジー

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    1970年代記という副題があり概ねそういう感じ。石原慎太郎の景色とダンディズム。嫌いな人はあっさり嫌いといいそう。少し上の世代の人の憧れの世界みたいなの。こういう風に生きている人も未だにいる。今の世代はこういう風景をどう思っているのだろう。そう思うと面白かった。ある種の徹底がある。私はこうだ。というのがある。こういう世界を臆面もなく描いてみせるのも小説家の仕事かなと思う。

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    2017年12月18日
  • 「YES」と言わせる日本(小学館新書)

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    最後にやはり出ました「ジャパンファースト」!私を含めて、日本人は自信と誇りが足りない。取り戻さねば!!

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    2017年08月09日
  • 法華経を生きる

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    石原慎太郎さんと法華経という意外な組み合わせに惹かれ読んでみました。石原さん、法華経、ともに興味がありますが、この組み合わせは意外でした。

    石原さんはかなり昔から熱心に法華経を読んだり唱えたりしていたそうですね。そのきっかけは「霊友会」の小谷喜美教主さんとの出会いなどが大きいようです。そして様々な不思議な経験を経ることで宗教的な思いが深まっていったようです。このあたりポイントだなと思いました。理屈を聞いただけでは納得がいかない宗教でも実際に神秘体験を味わうと信じるようになっていくのでしょうね。宗教というのはロジックでは処理できない世界なのだと思います。

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    2016年12月10日
  • 東京革命 わが都政の回顧録

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    新市場の責任問題で名前が挙がってる著者。
    長くやってただけあって色々手がけたんだなーと感心する。
    様々な裏話がでてくるがとりあえず役人嫌い、民主党嫌いが徹底してる

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    2016年11月01日
  • 東京革命 わが都政の回顧録

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    ネタバレ

    右翼に偏ってはいるが、政治家とは?の本筋をついた書籍。
    1中曽根首相からのアドバイス
     ①大統領型の都政をしろ
     ②財政再建をしろ。人員削減をしろ
     ③教育の破壊的な改革を。中央政府をリードしろ
     ④対外のメデイアには、影武者や仕掛け人を揃えろ
    2,神奈川県知事は、政令指定都市が3つあるせいで、県知事の検眼が思いのほか少ない。

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    2016年08月17日
  • エゴの力

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     本書における「エゴ」というのは「自我」とか「個性」に置き換えて良いもので、強い自我が自分の人生を切り開くのだ、ということが過去の文学作品やいろいろのエピソードを交えて紹介されている。

     著者がとても自我の強い人なので毀誉褒貶あると思うけれども、本分から外れた読み方をすると2章の「恋愛、夢」あたりは石原の恋愛小説論だと思って読むとなかなかおもしろい。恋愛ほど己のエゴが発揮される場所はなく、エゴの発露の描写として恋愛小説がある、というのは個人的には斬新な試みだと思う。
     なにしろ他の章に比べるとここの部分だけいやに筆がノリにノッていて、ああ、やはり文学の人なのだなぁ、という感慨があった。

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    2016年08月04日
  • 歴史の十字路に立って 戦後七十年の回顧

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    総理大臣になろうと思って国会議員になり、東京都知事を4期つとめた石原慎太郎氏。文学と政治の二刀流を見事にこなされました。その心の奥底に巣くう「存念」はこの本でどれくらい吐き出されたことでしょう!今年84歳、まだまだ元気な男の半生記です。2015.6発行の作品です。

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    2016年07月06日
  • 太陽の季節(新潮文庫)

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    昭和32年8月発行。他の方々の評価は比較的低いものが多いようであるも、その時代背景に照らして想像するに当時としてはかなり刺激的な内容であろうと思う。
    当時作者が置かれていた環境というのは、一般人とはかけ離れた金銭的、物質的に恵まれた環境であったことが容易に想像できる。だからこそこのような小説の世界感が表現出来るんだろう。
    そういうスタンスで読み進めるのが正解だろうと思う。
    フィクションに求められるもの。非現実的な世界観の方が好まれるのかもしれない。

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    2016年06月06日
  • 歴史の十字路に立って 戦後七十年の回顧

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    ネタバレ

    いろんな歴史の十字路に立ったんだなぁ、慎太郎さん。

    慎太郎さんのように国益を考えてキッパリ・バッサリ言ってのけられる政治家は少ない。他の人が言えばマスコミからさんざん叩かれて大変なことになるけど、慎太郎さんは、そのつど跳ね返してきた。

    さすがにもうご高齢だから、あまり無理もできないかと思うけど、足腰弱ってもズケズケ口達者な慎太郎さんでいてほしい。まだまだ死んでもらっちゃ困ります。内外様々な圧力によって手も足も縮こまってしまっていた日本人に「しっかりしろ!」とカツを入れてくれてくれる人が今は必要だから。

    ところどころに弟の裕次郎さんのことが書かれていて、ちょっと嬉しかった。

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    2015年11月15日
  • 歴史の十字路に立って 戦後七十年の回顧

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    石原慎太郎氏の自伝であり、今の日本社会へのモノ申す本。今、社会の中堅年代となっている私たち、そして、その次の世代たちへ継承してほしい、理解しておいてほしい、知っておいて欲しいと考えておられる超長編メッセージ。

    地球という大海原に浮かぶ幾多の船の中で、たまたま、日本号という船に乗り合わせた私たちに、座礁せず、他の船と航路を譲り合うのか、戦いを挑んででも我が道を行くのか、どの風をつかみ、どんな速度で走り続けるのかを考えなさいよ、と言われているように感じたのだ。今年のキーワード「戦後七十年」が含まれているため、今年は特にブーム的に読まれるのかもしれないけれど、思うところあってこの本を手にとる人が続

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    2015年09月13日
  • わが人生の時の時(新潮文庫)

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    氏の政治思想をどう考えるかはいったんカッコの中に入れるとして、描かれた多数の情景のイメージがもたらす甘美さ、それをもたらす日本語表現の巧さは、やっぱり評価されるべきものという印象を持った。特に氏が傾倒するヨットの経験を通じた海での様々な航海体験や、その中での自然の脅威などの表現は、氏でなければ書けなかった世界だと思う。

    文芸評論家の福田和也が、全ての作品に100点満点での点数を付けた「作家の値打ち」で村上春樹と古井由吉と並ぶ96点を付けたことには同意しないけど、一読に値する読書体験を与えてくれることは間違いない。

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    2014年04月29日
  • 太陽の季節(新潮文庫)

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    ネタバレ

    昭和30年代の文学作品に新風を巻き起こした作品。

    実は戦後60年の歴史を勉強するまで、漠然としか知らなかった太陽族と
    その言葉が生み出されるきっかけとなった「太陽の季節」

    僕は当然ながらあの時代を生きてはいない。
    でも戦後10年経った日本で、
    石原慎太郎の処女作「太陽の季節」で描かれた主人公たちは
    特に若者の心をつかんだようだ。

    個人的にはこの手の本は苦手だ。
    そもそも女性は男性にとって愛の対象ではなく、
    性欲の対象でしかみていないかのような、
    そしてヤンキーが結局は若者のあこがれであり、
    同時に女性もそういう男性に憧れていくというような話は僕には苦手だ。

    また女性とSEXをしておいて

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    2013年06月14日
  • わが人生の時の時(新潮文庫)

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    ほとんどが海とお化けにまつわる話。意外なことに著者はオカルト好きらしい。ゲイと戦争の話も出て来たり、石原慎太郎の本質を掴むにはいい本かもしれない。

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    2013年04月10日
  • 新・堕落論―我欲と天罰―

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    ネタバレ

    日本の戦争、敗戦、その後の発展と昨今の不況。あらゆる日本を見てきた石原慎太郎氏が語る現代の日本とは?
    戦後65年余り。その間に得た平和が日本人にもたらしたものとは?本書では今日本で見られる問題を氏独自の視点から指摘、問題提起している。日本を愛するからこそ書ける本ではないだろうか。
    少し偏った意見もある気がして人によっては読みにくいかもしれません。

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    2013年02月16日
  • 永遠なれ、日本

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    「人間には生まれながらにして基本的人権がある」というルソーの天賦人権説がありますが、これは守ってくれる国家があって成り立つものです。共同体とか「公」というものがあって人間の権利とか自由は成り立つものです。(中曽根康弘)
    そんな当たり前のことが解っていない今の日本人。自由と我侭の区別もできない。。。。タカ派二人の対談。同じタカ派でも直情型の石原と物事を冷静に見ている知的な中曽根氏。なかなか面白い。10年以上前の対談だが、今の状況を言い当てているような内容。真の政治家の話は面白い。

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    2013年01月28日