石原慎太郎のレビュー一覧

  • 弟

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    私にとって石原裕次郎は「太陽にほえろ」の「ボス」という印象が圧倒的に強く、昭和の大スターであったことがなんとなくわかったのはずいぶん後だった。本書ではその大スターの兄だからこそ知りえる弟裕次郎の幼少期から、その死までのエピソードと著者自身の心情がたっぷり記されている。ちょっとオカルティックな話もあり、石原慎太郎、裕次郎兄弟もそのような体験をしていたところは特に興味深かった。本来裕次郎のファンは現在60~70代くらいの人が多いのだろうけど、その下の「太陽にほえろ」や「西部警察」世代の人たちにとっても十分楽しめる本だと思う。あと、人の好みが多様化、細分化した現代においては、老若男女が熱中するような

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    2016年06月09日
  • フォアビート・ノスタルジー

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    ネタバレ

    政治家でもある石原慎太郎がどんな純愛小説を書くんだろう、と興味しんしんで手に取った。

    知人が亡くなり久しぶりに集まった辰野と昔の仲間たち。
    仲間たちの憧れのチェリスト西条久美子と辰野は20年ぶりの再会を果たす。

    20年前愛しあっていながら、突然辰野の前から姿を消してしまった久美子。
    その理由と彼女の苦しかった思いを知り、若い彼女がいながらもう一度久美子を選んだ辰野。

    ハッピーエンドで終わるのかと思いきや、悲しみの結末に。

    ヨットレースやポーカーなど作者の若かりし頃の道楽が伺えて、その辺りは昭和を感じた。

    大人の男女の恋愛を教えられた気がした。

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    2016年02月28日
  • 太陽の季節

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    こんな酷い作品だとは思わなかった
    完全な遊戯でもう読むのは辞めようと思った。
    救いは乾いた花の物語が良かった
    あとがきに映画化されているとの事なので見てみたい

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    2016年01月22日
  • 太陽の季節

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    良くも悪くも「時代」を描いている。そうした小説でも時代を越えて読み継がれる作品はたくさんあるが、これはその部類に入らない。時代を越えられない作品。

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    2016年03月21日
  • エゴの力

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    人間と、他者との違いを司る個性をエゴとして捉え人生における支えとなるその力を育む重要性、人生の定理を著者の回想録をもとにまとめられた一冊。エゴないしはエゴイストと聞くとマイナスなイメージが植え付けられるこの国や組織において、人間の個性(エゴ)の閃きによる創意の価値を尊重しようとする強いメッセージが伝わってくる。

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    2015年03月21日
  • 新・堕落論―我欲と天罰―

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    その主張思想などの是非は別として、まずとてつもなく読みづらい。おなじみの「です・ます」「だ・である」さらには砕けた口語体のアトランダムな混在は言わずもがな、形容の重曹や論旨の飛躍は年を追う(老う)ごとに酷くなり、この書にて集体し極まった。かねてから「三島もそうなんだよな・・」と感じていたが、ついにあることに思い至った。石原慎太郎の三島由紀夫エピゴーネン願望説だ。文体が同じなのではなく、当初は文士としての憧憬であったものが、その文体、続きその主義思想までをもコピーしたとしたら。そう考えた瞬間石原の言説、行動が瞬時に理解できてしまった。たぶんに感覚的ではあるが、その物言いから漂うなんとなくのホモセ

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    2015年02月14日
  • 弟

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    65
    俳優、石原裕太郎の人間を最も近い場所から最も長く見守り、ともにしてきた兄、慎太郎が綴る、弟の真実の姿。
    昭和の人気スターの人間臭い一面が露わになるのも、何のフィルターも介さずとも、阿吽の呼吸が可能な兄弟ならではか。

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    2014年08月24日
  • 太陽の季節(新潮文庫)

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    大学の課題として読んだ。読んだ時期が選挙前だったのでお母さんに変に勘ぐられてしまったが、著者の個人的な考え云々よりも、このような内容の小説が若者の間で流行していたことに驚いた。

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    2014年01月09日
  • 国家なる幻影(下) わが政治への反回想

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    政治不信は政治家のせいであり、それを政治家として止める事が出来なかった石原慎太郎は政治家を辞めたが、今年政治家を再度やる事になった。彼が政治家として何をやっていくのか、チェックしていきたいと思う。

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    2012年12月22日
  • 私の好きな日本人

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    ネタバレ

    石原氏の好きな歴史上の人物、ならびに親交のあった人物の紹介です。織田信長が上がってましたが、自分の息子(石原伸晃氏)が自民党総裁選に出馬の際、「平成の明智光秀」と言われたことはどう感じたのでしょうか?

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    2012年10月10日
  • 新・堕落論―我欲と天罰―

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    日本を強く思う心、他国に毅然と立ち向かう姿勢には、強い共感を抱きます。
    石原氏の過去の実体験もかなり興味深いです。
    賛否両論分かれる意見もあるかとは思いますが、そもそもここまで明確に意見を述べている政治家が少ないので、大変貴重な存在だと思います。

    一つ難があるとすれば、文章がいちいち長くて難しいことでしょうか。
    難しめの小説や論文などを読み慣れている人にとっては気にならないかもしれませんが、慣れていないと「あれ?この文章の主語って結局なんだっけ」となる場面がありそうです。※一つの「文」が半ページ続くことが多々ある。

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    2012年08月16日
  • わが人生の時の時(新潮文庫)

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    64点。困った時には決まって船の話を出して話題を変えるらしい、石原慎太郎の掌編集。20世紀日本文学を代表する作品ともいわれている。
    情景描写が見事だと思う反面、これもまた海の話ー?と飽きてきた。筆者にとって大きな出来事だっていうのはわかったけど。
    人生の時の時。自分の死をどう考えるかは哲学上でも大きな問題で、ハイデガーは「死に臨む存在」という表現をつかうが、石原慎太郎も死をどう意識するかがその人の生を決定すると考えている。
    しかし、自分は死に対してそのような感覚は毫厘もなくて、そこに関してはサルトルの、死は「私の可能性」などではなく、死は私のすべての可能性を無にするまったく不条理な偶発事、とい

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    2012年06月11日
  • 新・堕落論―我欲と天罰―

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    著者の物欲を始めとする我欲が日本を間違った方向に持って行っているというのは間違ってはいないと思う。
    ただ、我欲をコントロールすることも政治の一つの役割なはず。

    今の日本は儲けることを是とせず、ある意味社会主義に限りなく近づいていることに停滞感を脱出できない理由があると思う。弱者と救う仕組みは必要だが、そこにばかり注力しては活力をなくすということを政治家は理解して欲しい。票に繋がらないから取り組まないのだろうけど。。。

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    2012年05月27日
  • 新・堕落論―我欲と天罰―

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    ネタバレ

    石原慎太郎の真髄がこの本を読めばわかる。我々日本人の我欲というものが、この国を滅ぼしかねないと痛切に感じた。
    核保有など、あまりにも極端な話もあったが、これから、日本が軍事力を増強して外交面で力を発揮していかなくてはいけないことは一面的に見て正しいことだと思う。
    正しいと思う。著者も言ってるが、遺書のつもりで書いた本作品、胸に刻みたい。

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    2012年05月16日
  • 太陽の季節(新潮文庫)

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    2012年現在東京都知事である石原慎太郎さん。
    彼が芥川賞作家である事を知っていますか?
    もしかしたら知らない方もいるかもしれません。
    様々な問題を提起している彼の作品とはどんなものか。

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    2012年05月10日
  • 太陽の季節(新潮文庫)

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    表題作のみ。感想は「ダサッ( ゚∀゚)・∵. 」。まあ、昭和32年だつうから、こんなもんなんかね。賢いったって、学生の考えるレベルだしなぁ。今の作家のイマジネーションや表現力と比較しちゃうと、まったくそのレベルでないと思うけど、まあ、ほら、戦後だったし。当時の大人の批評の斜め上をいこうとする、そのあまのじゃく気質は評価に値すると思いますが。

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    2012年04月30日
  • 太陽の季節(新潮文庫)

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    【読書その60】久しぶりの小説。専門書やビジネス書だけではなく、小説を読むことで想像力や感性を育むことができるというアドバイスを受け、以前から読んでみたいと思っていた現東京都知事の石原慎太郎氏の著書を読む。石原氏は大学の先輩にあたるが、本書を在学中に発表したというのは知らなかった。内容が内容なだけに今のタイミングで読むべきではなかったような内容だったが、その表現力にはすごいものを感じた。発表当時も賛否両論だったそうだが、在学中にこれを書いたというのは本当に衝撃的。やはり昭和30年代当時の時代にこの内容を出したことは相当の反響があったのだろう。

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    2012年04月29日
  • 新・堕落論―我欲と天罰―

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    石原氏の本を初めて読みます。どうだろ?
    前半は面白く「石原節」が出ていたが、後半は失速した感じ…。また石原さんの本を読みます。

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    2012年03月22日
  • 新・堕落論―我欲と天罰―

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    そもそも堕落論を読んだことがないので、踏まえるべきことが踏まえきれていないかもしれませんが。。。
    内容はいろんなテーマについて、数ページづつ石原さんの思うところがつづられています。読みやすいといえば読みやすいが、深くは掘り下げていないので、聞いたことある話も多々。急いだ感が否めませんね。

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    2012年03月04日
  • 太陽の季節

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    反道徳的な主人公への共感はむずかしい。
    違った価値観に触れることができる、といえば
    そうなんだけど。

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    2012年03月02日