石原慎太郎のレビュー一覧

  • 天才

    Posted by ブクログ

    まるで、自伝のような文才が素晴らしかったです。

    政治は今も昔も変わってない、ループ続けてるのかと思いました(金権とか)。また日本人の天才はアメリカに潰され続けるのは悲しいです(リクルート事件とか同様)。トランプさんになってアメリカの日本に対する態度が変われば、何か変わるのかもしれません。

    強いて言うなら、昔は愛国心のある政治家でしたが、今は愛国心の無い政治に変わっている気がします。(むしろ今は自分が儲けるか否かという感じがします。)

    0
    2025年11月06日
  • 天才

    Posted by ブクログ

    石原慎太郎って良い文章書くんだなと思った。一人称で田中角栄を綺麗に書いている。文が綺麗で、端的で良い本だった。そして、田中角栄ってすごいんだなと改めて感じた。

    0
    2025年11月02日
  • 天才

    Posted by ブクログ

    天才政治家「田中角栄」の生涯を一人称の自述形式でまとめた作品。
    本人も政治家であった筆者は角栄の金権政治を批判しつつも、その大きな業績と人物を認めているが、本作中では是も比もなく冷静に客観的に淡々と筆を進めている。

    人間的魅力に富んで「人たらし」と言われた角栄だが、国を導く政治家に最も必要な愛国心と先見性を備えていたことを再認識した。
    ただ、その故に、歴史的な実績を上げる一方で、米国の逆鱗に触れて失脚させられたことは何とも残念である。

    大国、官僚、マスコミに迎合せずに”上手く”付き合って、国造りの信念を全うする姿勢は、現役政治家も一般国民も範とすべきところである。

    なお、外交時のエピソー

    0
    2025年09月28日
  • 太陽の季節(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    これは性別に関わらず、すべての人間が考え得ることなのではないかと思う
    欲望や損得勘定が邪魔をして、目の前の人間と向き合うことができなくなる
    でもその方がある意味人間らしくもある

    1
    2025年09月08日
  • 太陽の季節(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    本書には5つの短篇が掲載され、うち3つで主人公がクズ男。
    なぜだか、富野由悠季、栗本薫、たがみよしひさが思い出される。前二者はおそらく文体で。

    クズ男が主人公といえば、たがみよしひさ。
    『GREY』で知ってから過去の作品を遡り、一通り読んで、なんで主人公の男をこうもクズにするんだろうと思ったものだった。
    『太陽の季節』を読んで、その答えが出たような気がする。物語というものは予定調和にもできる。例外はあるにせよ、多くの場合、主人公は死にはしないというお約束がある。なぜなら、感情移入した対象がひどい目にあったり死んでしまったりするのはつまらないからだ。クズならば、むしろひどい目にあえ、死ねばいい

    0
    2025年07月29日
  • 私の好きな日本人

    Posted by ブクログ

    石原慎太郎氏は、私たちの時代からすると政治家、そして都知事、または石原裕次郎の兄というイメージであるが、素晴らしい作家である事がこの本を読んで改めて感じた。
    前半の歴史上の人物(でない人もいるが…)の洞察力の深さ、そして後半は著名人であるが、石原慎太郎氏と交流があった人物評は、かなり臨場感がある。
    石原慎太郎氏も私の好きな日本人の一人に数えられると思った。

    0
    2025年06月25日
  • 老いてこそ人生

    Posted by ブクログ

    石原慎太郎氏が若い頃から付き合ってる方たちが、我々一般人では到底お目にかかれないような方たちで、趣味にしてもヨットだの世界観がまるで違い、根本的に視点が違うと思いましたが、石原慎太郎氏の世界観を味わえるのは読んでいて面白かった。

    0
    2025年01月26日
  • 「私」という男の生涯

    Posted by ブクログ

    久しぶりに読んで面白いと心底思いました。
    マスコミに露出している有名人でも、本人が
    作家で、飾らずに自分の人生を語っているのを読むと、別の側面がみえるものだと、しみじみ。

    0
    2024年12月14日
  • 「私」という男の生涯

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    偉人が死を前に何を考えていたか。死を前にしているからこそ取り繕っていない表現であるように感じた。他者の考えが垣間見える興味深い作品だと思う。「死はつまらない」という言葉が印象的。これまでの人生で数多くの心身が震える刺激的な日々だったであろうことが伺える。自分は死を前にして何を思うだろうか。数年前にこの世を去った父は何を思っていただろうか。思いを馳せた。自伝そのものに興味を持つきっかけになった。

    0
    2024年04月17日
  • 天才

    Posted by ブクログ

    石原慎太郎自身愛国心と田中角栄のそれが一致しているからこそ、日本人である我々に対してのある種のメッセージのように感じた。ロッキード事件はやはり難しく理解し難かったが、概ねの人となり、物の見方は理解できた。

    0
    2024年08月09日
  • 「私」という男の生涯

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    この頃、女性による、男性の男性性を否定するような本ばかり読んでいたので、もうちょっと偏りなく幅広いジャンルの本を読まなければと思っていたところ、この本が目に留まりました。まずタイトルを見て、おぉ!私だって死ぬ前に「私という女の生涯」っていう本を出して死にたいわ、と思いました(誰も読まないだろうけど笑)。
    さっそく読み始めたら早々に、一度別れた女が「もう一度抱いて」とやってきたから仕方なく抱いてやったけど、相手の体がすっかり薹(とう)が立ち、味気ないものでしかなかった…っていうエピソードが出てきて、さすがに幻滅してそれから読み進められなくなってしまった。
    で、他の本を何冊か読んだ後、気を取り直し

    0
    2024年03月03日
  • 男の粋な生き方

    Posted by ブクログ

    あまりエッセイは好きではない質だが、このエッセイは凄まじい。読んだだけで、まるで数多の過酷・奇妙な体験をしたかのように感じる。
    また石原さんをとても尊敬している身として、この本の内容が、正になぜ彼が人間として素晴らしいのかを教えてくれたことに感謝の意を申し上げたい。
    これ程人生の教科書として適しているものは他にないだろう。

    0
    2024年01月13日
  • 死という最後の未来

    Posted by ブクログ

    私と50歳ぐらい違う両名の対談。このような話が聞けるのが読書のいいところ。死も言うことに対して、感謝の考え方を踏まえたものの捉え方、日常の誰にでもある物事の捉え方、両者違うが、その中での会話が面白い

    0
    2023年04月08日
  • 弟

    Posted by ブクログ

    喰はず嫌ひだった石原慎太郎
     いままで読みもしない癖に、豊﨑由美と同じやうに傍若無人の逸話だけで、あるいはイデオロギー的に反対の立場だったので石原を喰はず嫌ひしてゐたのだが、これを読んでそんな自分を反省した。
     ベストセラーは大概くだらないのだが、これは裕次郎を知らない私でもおもしろい。すごい逸話が出てくる出てくる。津川雅彦を発掘したのが石原慎太郎だったとは知らなかったし、黒部の太陽のハッタリは真に迫るものがある。
     そして最後の章はこちらに迫る感動があった。胸が熱くなるやうだった。
     石原にはちゃんと小説の知識があるし、だから芥川賞選評も辛辣に見えて実は芯を喰ってゐるのだと思った。あらためて

    0
    2022年11月07日
  • わが人生の時の時(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     先般亡くなった石原慎太郎氏のショートエッセイ集。
     さまざまなストーリーが語られるが背景がスキューバだったりスポーツカーの運転だったりするところでかなり浮世離れしていて石原慎太郎ならでは、と感じる。
     全編通してあふれるのは氏の感性とそれを着実に写し取る表現力だ。
     最後の一編、「虹」は実弟の石原裕次郎氏が亡くなる瞬間に立ち会ったことを描いている。
     数千トンの重さの杭打機の衝撃を受け止めたしゃれこうべの話、幽霊屋敷の暗いクロゼットに浮かぶ目の話、などこんな経験が…というものばかり。
     1989年刊で今は文庫版しか出ていないようだが何故か単行本が手元に残っていたのですこしずつゆっくり再読した

    0
    2022年10月09日
  • 太陽の季節(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    元東京都知事・石原慎太郎氏の、作家時代の代表的短編が収録されています。
    石原慎太郎氏は、昭和生まれとして初めての芥川賞受賞作家です。

    この頃、文筆に載せるべき共通した思想が無いが、相次いで現れた作家陣を『第三の新人』と呼称していました。
    石原慎太郎氏は世代としては『第三の新人』と被るのですが、そのメンバーとして数えられることはないです。
    石原慎太郎氏の作品はおよそ文学と呼ぶには俗っぽ過ぎており、文学史としてポジションは示しますが、個人的には文学ではないと思います。
    戦後世代の若者の風俗、行動、倫理が赤裸々に語れれていて、それまでの文学小説の有様に全く準じない内容となっています。

    各作品の感

    0
    2022年07月17日
  • 弟

    Posted by ブクログ

    父が石原裕次郎さん好んでいた理由がわかった気がする。自分は世代ではなく知らなかったけど、ほんと破天荒な人。慎太郎さんも。色々なことを思い出した。

    0
    2022年03月21日
  • 弟

    Posted by ブクログ

    2022年2月1日石原慎太郎の逝去の報を聞き、同書を手に取る。裕次郎と慎太郎氏の父の思い出から幼少時代に始まり、裕次郎氏の臨終までの同書の章「血族」に最も記されている濃密な兄弟の交わりに心が震えました。恩寵によりその時代の先駆けを勤めた二人。俳優、歌手としての裕次郎氏、作家.政治家としての慎太郎氏。いずれの二人も父親の追慕の念を持ち続け、マッチョと呼ぶにふさわしい兄弟。二人の華々しい成功や濃密な青春に我が身を比べ、憧れや後悔を覚えるも、お互いを無二の存在として感じ合う男の姿に同書の重みを感じました。とても友達には成れない二人の灰汁の強さですが、魅力的な男達と思わせる色々な強さを持った男達。同書

    0
    2022年02月22日
  • 弟

    Posted by ブクログ

    病に犯され死んでいった弟石原裕次郎を
    兄石原慎太郎が書き上げた私小説。

    読んでいるだけで、涙が出てくる。
    慎太郎さんは
    どんな想いで書き上げたのだろうか。

    夏真っ盛りのこの時期に読みたくなった。今更ながら、ミリオンセラーを記録した
    素晴らしい作品。
    読み終わってしまうと、裕次郎さんは死んでしまうのかと思うと、敢えてゆっくり読みたくなる。

    0
    2021年08月18日
  • 凶獣

    Posted by ブクログ

    2001年(平成13年)6月8日に起きた附属池田小学校事件の話です。
    被告人である宅間守の凶悪さを描いているため、内容はかなりエグイです。
    間にその凶悪な人間をフォローする側である臨床心理士と弁護士のインタビューの内容が書かれています。

    個人的にはこの臨床心理士と弁護士の話が重要だと思います。
    凶悪犯罪を犯した凶悪な人間を弁護するという事はどういう事なのか?臨床心理士は何をしているのか?
    そこから何故このような事件が起きてしまったのか注目すべきと思います。

    本書は公判時や供述、インタビューの会話をそのまま記述しているので2,3時間で読める内容です。
    ただ、宅間被告人の凶悪さがエグイので、見

    0
    2021年06月24日