文倉十のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「ミューリ傭兵団は狼のつながりがあったのね」と
「デバウ商会って実はすっげー!」と
「レスコの街は今後が楽しみだね♪」のお話。
というか、ロレンスとホロがいい加減じれったい。
まぁ、ロレンスとホロの間に大きな障害は無くなるし、総集編のように過去の人物の名前があちこちに登場するしで、最終章であることが嫌でもわかります。
レノスの街の説明と、デバウ商会のあり方が少々難解でした。というか、ライトノベルでこの話は少し高度すぎないかと要らない心配をしました。
最後の展開は、読む人すべてが「だれ?」と考えることでしょう。
ロレンスをフルネームで呼び、ホロを「賢狼」と知る人・・・
でも、頭陀袋はコルの -
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Posted by ブクログ
ホロの仲間の名を冠する傭兵団を追って、レスコの街にやってきた二人。
鉱物商デバウ商会が牛耳るそこは、ロレンスたちの想像とは全く違う活気にみちた自由な街だった。
なにはともあれ、傭兵団との邂逅だろう。
ホロの長い孤独と、仲間を思う気持ち。そして、仲間のホロを思う、そして粋な心意気に胸をうたれる。
そしてロレンスは長年の夢がかなうかもしれない状況になる。
しかもかないそうな夢のそばにはホロがいるのだ。
なのに、楽観的になれないロレンスの貧乏性というか、気苦労に気の毒にと思うのであった。
もっとも、そのおかげでデバウ商会がやろうとしていることが見えてくるのだけどね。
…い -
Posted by ブクログ
舞台はエーヴの故郷、北のウィーンフィルへ。ロレンス達の目的は「狼の骨」。
しかしながら狼の骨は教会が所有しているらしいという話と、教会と巨大な商業組合と国家とで対立中だったり。
抗争があるということは事件があるという事なので、当然の事ながら….。
ただ今までは事件に否応なしに巻き込まれていたロレンスではあったが、今回は事件を起こす側として動く。
商人として一つ成長した結果なのかな。
狼の件とは別に重要なのは故郷について。
今回の話で故郷を新たに作ろうとするもの、ただひたすらに故郷を守ろうとするものがいて、それらに触れたホロが何を思うのか…続きが楽しみです。 -
Posted by ブクログ
前巻イッカクを巡る大きな商売に巻き込まれたロレンス。エーブを始め、商会を取り仕切る格上の商人達に対し、行商人の一人でしかないロレンスはそれらのコマの一つでしか無いわけで。逃げだそうとするロレンスにハッパをかけるのはやはりホロ。
ロレンスにとって敵う相手ではないキーマンやエーブに対し、ロレンスなりの意地で一矢報いようとし、土壇場でどんでん返しを引き起こしたレイノルズのトリックを明かし、一気に逆転に持っていく流れはアツイ展開。
商人としてのロレンスの活躍も久々に見られた気がする。
そしてエピローグは・・・なんともにやけるシーンですな。
別れ際にエーブがロレンスにした行動に対し、ホロにささやかな -
Posted by ブクログ
-何度でも殺したらいい、何度でも蘇るから-
「タマシイビト」に周囲の記憶毎その存在を喰われ、別人として生まれ変わる「イケニエビト」実祈。
彼女を覚えているためには、彼女を自ら殺さなければならない。
彼女との思い出を守ろうとする少年少女を描いた切なくほろ苦くてでもどこか少し甘いラブストーリー。
第4回MF文庫J 優秀賞受賞作品。
ラノベでは珍しくキャラではなくて設定をベースにしてストーリーが展開していくタイプで、
読んでいる間は続きが気になって引き込まれました。
文体は殺伐とした世界観と若者特有の世界に対する諦念があらわれているように、
一人称文体にも関わらずどこか客観的で淡々としていて、
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Posted by ブクログ
読み終わりました。
今回は外伝。短編集。
メインはずっと以前の章で活躍してくれた羊飼いの娘ノーラの後日譚。
相棒のわんこ、エネクの視点で描かれています。
まるで「キノの旅」の陸くんのようです。
さて、ロレンスたちとの作戦でちょっと稼げたノーラさんは夢であった仕立屋になるため、かつて疫病で人口の半分を失ったという町にやってきたのです。
そこで嬉しかったり、失望したり、また嬉しかったり。これまでになかった体験をするのでした。
そしてとんでもないことが待っているのでした。
もしロレンスと再会することがあったらきっととても驚かれてしまうことでしょう。
他の短編でもホロさま視点の作品があり、今回はいつ