宮下規久朗のレビュー一覧
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ネタバレ◆面白かった!絵画の中で象徴的に用いられる66モチーフの意味や用例を示した参考書。カラー図版もふんだんに挿し込まれた贅沢な1冊。西洋絵画だけでなく、東洋のものについても触れられている。さらなる参考文献が紹介されているのもうれしい。できれは、高価でも、文庫でなくもう少し大きめの冊子で読めたら申し分ないんだけど。◆「蝶」「魚」「種」「手紙」「書物」「ヴァニタス」「梯子」が興味深かった。特にオランダ絵画における「手紙」と絵の中の絵「海をゆく船」との関係には物語を感じてうっとり。これは、知らなきゃ損してしまうな。◆後書きを読むと、執筆時、著者がプライベートで大変キツイ想いをしていたことを知る。最後に置
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美術史家・宮下規久朗氏の新刊。
絵の掲載は十分で、全てカラー、各章が完結で安定の読み心地だった。
近年開催された美術展にフォーカスし、代表作を解説されていたのが目新しい。
自分が訪れたものも多く、美術展の印象の振り返りにもなった。
「イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜」展で展示された、レッサー・ユリィ『夜のポツダム広場』は実際に会場で見たが、確かに印象深いものだった。
1920年代の戦間期のドイツで、敗戦と経済混乱からの復興、そしてその後に起こる新たな歴史の予感を、にじんだベルリンの夜景を通して描いている。
宮下先生といえばカラヴァッジョは定番だが、今回はアメリカのカラヴァッジョとい -
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ネタバレカラヴァッジョの生涯とその全作品並びにその当時に制作されたカラヴァッジョ以外の作品を紹介した、昨日から開催されているあべのハルカス美術館の「カラヴァッジョ展」を観に行く前のお供としても最高の1冊。
恥ずかしながらカラヴァッジョの名前を知ったのはちょうど一年前に「カラヴァッジョ展」のチラシを見た時なんですが、そんな僕でも知ってるフェルメールさんやレンブラントさん、ルーベンスさんもカラヴァッジョがいなければ登場しなかったといわれているようで、まずはそれにビックリ!そして、殺人ほかいろいろな犯罪に手を染めた話は事前に友人から聞いていたのですが、ビックリするくらいくだらない理由で犯罪に手を染めていて -
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「聖マタイの召命」などカラヴァッジョの作品を深掘りしていく本。広く浅くの入門書よりも、こういう縦読みの本の方が面白いな。
16世期に宗教改革。プロテスタントは宗教美術も偶像崇拝であると否定。逆にカトリックは宗教美術を布教にも活用。新教国では教会や修道院の像や絵画が破壊され、教会や宮廷からの宗教画の依頼が激減。オランダでは資産階級の市民が絵画を愛好して積極的に収集し、彼らの好みに応じた肖像画・風俗画・風景画・静物画といった現実的で平易な世俗的ジャンルが人気を博す。
カラヴァッジョは光を描くのが上手。その流れを組むのがカラヴァッジェスキ。カラヴァッジョは光源を画には描かない。設置する場所の環境