宮下規久朗のレビュー一覧
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ネタバレカラヴァッジョの生涯とその全作品並びにその当時に制作されたカラヴァッジョ以外の作品を紹介した、昨日から開催されているあべのハルカス美術館の「カラヴァッジョ展」を観に行く前のお供としても最高の1冊。
恥ずかしながらカラヴァッジョの名前を知ったのはちょうど一年前に「カラヴァッジョ展」のチラシを見た時なんですが、そんな僕でも知ってるフェルメールさんやレンブラントさん、ルーベンスさんもカラヴァッジョがいなければ登場しなかったといわれているようで、まずはそれにビックリ!そして、殺人ほかいろいろな犯罪に手を染めた話は事前に友人から聞いていたのですが、ビックリするくらいくだらない理由で犯罪に手を染めていてその点にもビックリ(笑)。でも、どこか憎めない人間の弱さみたいなのも感じられて、とっても面白い本でした♪
長すぎず短すぎず、マニアック過ぎない程度にほどよく丁寧で分かりやすい文章で説明されていて、西洋美術に詳しくない人でもスラスラ読める感じの本。カラヴァッジョの逃亡経路がちょうどイタリア北部から南部までを横断している感じなので、カラヴァッジョの作品を巡る旅のガイドブックとしても良い一冊だと思いました☆おススメ!! -
Posted by ブクログ
「聖マタイの召命」などカラヴァッジョの作品を深掘りしていく本。広く浅くの入門書よりも、こういう縦読みの本の方が面白いな。
16世期に宗教改革。プロテスタントは宗教美術も偶像崇拝であると否定。逆にカトリックは宗教美術を布教にも活用。新教国では教会や修道院の像や絵画が破壊され、教会や宮廷からの宗教画の依頼が激減。オランダでは資産階級の市民が絵画を愛好して積極的に収集し、彼らの好みに応じた肖像画・風俗画・風景画・静物画といった現実的で平易な世俗的ジャンルが人気を博す。
カラヴァッジョは光を描くのが上手。その流れを組むのがカラヴァッジェスキ。カラヴァッジョは光源を画には描かない。設置する場所の環境を巧妙に考えた。カラヴァッジェスキは画の中に描くことが多い。その方が薄暗いところでも効果を発揮する。 -
Posted by ブクログ
ロシアに興味を持ったのはアイスホッケーとフィギュアスケートが
きっかけだった。そうして、私をイタリア、なかでもヴェネツィアに
導いたのは漫画家・森川久美と作家・塩野七生だった。
ロシアとヴェネツィアのキーワードに過剰反応する私の書庫には、
本や漫画にこのタイトルの入っている作品のなんと多いことか。
当然のように積んだままの作品も多いのだけれど。買ったら早め
に読めよ、自分。
本書も新刊書店の棚を眺めていたら目に飛び込んで来たのだ。
買うでしょ、当然。ヴェネツィアだし、芸術だしね。
ロシアには何度か行っているけれど、ヴェネツィアには未だ足を
踏み入れていない。それでも、本やテレビの紀行番組で目にする
街の建物や絵画、彫刻は「アドリア海の女王」と言われ、繁栄を
誇ったヴェネツィア共和国の素晴らしい遺産なのだと感じた。
その都市の歴史と共に芸術作品を追うのが本書なのだが、新書
という形式上、教科書的であり、駆け足になってしまうのは仕方ない
のかな。
ただ、トゥカーレ宮殿やサン・マルコ大聖堂などにある絵画や彫刻
を解説しているので、芸術巡りでヴェネツィアに行くのであれば、
下手なガイドブックよりも役に立ちそう。
カラー、モノクロのでの写真も豊富なのだが全体像ばかりなのが
少々残念。新書だとどうしても写真の大きさも限られて来るし、
細部が見たいと思っても無理な注文になってしまうのだもの。
彫刻も、絵画も、私にはほとんど知識がないのだが、それでも
西洋美術には惹かれるものが多いんだよね。なんで絵なのに
こんなにも光を描くことができるのだろうかとか、布の優美な
ドレープ感まで表現できる彫刻とか、見る度に「凄いな~」と
思うわ。
やっぱり行かなきゃな、ヴェネツィアに。特にサン・マルコ大聖堂の
祭壇の後ろに飾られた「パラ・ドーロ」が見たい。黄金の背景に、
惜しみなく宝石を使った、まさにヴェネツィアの繁栄の象徴では
ないか。
尚、1586年に日本からの大正遣欧少年使節がヴェネツィアを訪問
した際に、ヴェネツィア側は元首はじめ、大歓迎してくれ、等身大の
肖像画まで描いてくれたそうだ。この肖像画が現存していないのが
惜しい。日本とはこんなところで繋がりがあったんだね。
ああ、益々ヴェネツィアへの想いが募るわ。本書巻頭には全島を俯瞰
した地図に、主要な建造物の場所が記されているのでヴェネツィア中
を隈なく歩き回りたくなる。
やっぱり長期滞在で行かなきゃいけないだろうな。まずは資金調達
が問題だ。私にヴェネツィアに興味を持たせた森川久美と塩野七生
を恨むわ。