宮下規久朗のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ロシアに興味を持ったのはアイスホッケーとフィギュアスケートが
きっかけだった。そうして、私をイタリア、なかでもヴェネツィアに
導いたのは漫画家・森川久美と作家・塩野七生だった。
ロシアとヴェネツィアのキーワードに過剰反応する私の書庫には、
本や漫画にこのタイトルの入っている作品のなんと多いことか。
当然のように積んだままの作品も多いのだけれど。買ったら早め
に読めよ、自分。
本書も新刊書店の棚を眺めていたら目に飛び込んで来たのだ。
買うでしょ、当然。ヴェネツィアだし、芸術だしね。
ロシアには何度か行っているけれど、ヴェネツィアには未だ足を
踏み入れていない。それでも、 -
Posted by ブクログ
『そもそも美術というものは、純粋に美を求める気持ちから作られ、鑑賞されたものばかりではない。美術作品は、モノとして社会に流通する商品であり、政治・経済のシステムに組み込まれている。
芸術家とよばれる人々は、かつては一介の職人であり、生活のために工房で毎日絵や彫刻を作り、それが売れれば量産し、売れないものは作らなかった。あるいは王侯貴族や聖職者に仕え、注文されたものだけを作っていた。自己の芸術的な信念のために、世間と妥協しないで納得のゆく作品しか作らない孤高の芸術家というのは、十九世紀に成立したロマン主義的なイメージにすぎない。もちろん、そうした芸術家肌の者も大昔からいたであろうが、そうした者の -
Posted by ブクログ
美術展は好きで良く行くのだが、美術というと、静かな所で黙って見入る物だと思っていた。そういう意味では、この本は私の美術観をいい意味で打ち破ってくれた。確かに歴史的に見ても芸術家にも色々な人がいて、人間臭い世界があるのは分かっていても、美術館の様な荘厳な雰囲気だと、背筋を伸ばして鑑賞しなければならないような気になる。しかし、実際の所は大半の芸術家は金や名誉のために絵を描いていたのだろうし、色々泥臭い世界があったはず。この本はそういう世界を面白く、分かりやすく書いてくれていて、肩の力が抜けるというか、美術に親近感を抱くようになる。しかし、私が最も関心を持ったのは、民間芸術の件。歴史上には表れない、