宮下規久朗のレビュー一覧

  • カラヴァッジョへの旅 天才画家の光と闇

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    カラヴァッジョの作品から人生から全てが分かりやすく書いてあり、絵もたくさん収められていて見やすかった。カラーだともっと良かったけどそれはしかたない。題名ではないがイタリアへ旅に出かけたくなった。

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    2013年08月27日
  • モチーフで読む美術史

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    豚、鳩、魚、虹等の66の絵画のモチーフに関するエッセイが見開き2ページ、エッセイで触れられた絵画のカラー図版が次の見開き2ページに載っている。130ページのカラー図版がついた、明快な解説によるモチーフで読む絵画入門書は、大変お得な一冊でもある。

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    2013年08月16日
  • カラヴァッジョへの旅 天才画家の光と闇

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    カラヴァッジョの名と絵を知る人で、「あぁ、あの殺人を犯した、放浪の、呪われた天才画家……」といったことを知らない人は少ない、と思われます。むしろそちらのイメージが強烈で、自身の絵画を本気で観賞した人は少ないかも。これは、近年日本で刊行された、彼の生涯を追って作品についても語られるモノグラフ。入手しやすいカラヴァッジョへの入門書として。地図、図版(白黒だけどしょうがない)多数。とても参考になります。私も実は、彼の展覧会、国内で1度しか観たことがありません。でもそれらの絵は、私の想像どおり、というよりは想像を遥に超えたものでした。バッカスとかメドゥーサの絵が有名かもしれませんが、宗教画はものすごい

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    2011年07月19日
  • モチーフで読む美術史

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    絵画におけるモチーフの由来を取り上げた本。絵画における知識が全くなくてもわかりやすく読めるのが良い。軽めの入門書の中ではなかなかの内容ではないだろうか。
    西洋絵画とキリスト教は切っても切れない関係だが、それも時代によって変わってくる。十字架が5世紀ごろまで忌み嫌われるものとして宗教画に用いられなかったと言うのは、理由としては当然の帰結であるが言われるまで全く気づかなかった。
    孔雀が七つの大罪の「傲慢」のモチーフなど、知識欲を刺激する豆知識が多いのも嬉しいところだ。

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    2025年05月05日
  • 食べる西洋美術史~「最後の晩餐」から読む~

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    3月末から熱で寝込みその間悪夢で悩まされたのが、この本の表紙の《リコッタチーズを食べる人々》でした。

    聖職者達が静かに羊の脳ミソをすすっていて、
    魚に食らいついて、
    そこにリコッタチーズのオジさん達がなだれ込んで来て

    太った農民がゴロゴロ。
    訳のわかんない夢。




    小麦から小麦粉にひくのも
    領主に使用料を払わないといけなかったから、ポリッジだったのか。

    略奪されるんだったら、食べちゃお!と結婚式や収穫祭やら食べまくっていたのね。

    へぇ~そうなんだ!

    知識が山盛りの文庫本です。





     


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    2024年05月23日
  • バロック美術 西洋文化の爛熟

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    バロック美術についての歴史というか通史のイメージでいたら、絵のテーマに分けて、それらの変遷を述べる形をしているので、分かりやすい部分と分かりにくい部分が。
    テーマを絞ると確かに見えやすくはなる。
    一方で画家や歴史の話が他のテーマに跨ることもあるので混乱もするという。
    また絵や彫刻の写真はそれなりにあるが、絵の読み解き本ではないので、絵に対する細かい解釈はあまりなし。
    何なら作中でタイトルを出しておきながら写真での紹介がないものも多数あるので、何かこう痒いところに手が届かない感じはした。
    ただ本の中でも言及があったとおり、バロック美術に焦点を絞った本はあまりお見かけしないので、それを一気に読めた

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    2024年05月19日
  • 日本の裸体芸術 ――刺青からヌードへ

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     西洋のヌードに対して日本の裸体表現はいかなるものであったかを論じた書。
     有名なケネス・クラークの『ザ・ヌード』によれば、ヌードとは、人体を理想化して芸術に昇華させたものであると定義される。これに対し、日本は?
     山田美妙の小説『蝴蝶』に付された渡辺省亭の挿絵、黒田清輝の『朝妝』や腰巻事件については世の中を騒がせたトピックとして有名なで出来事であるが、著者はより広いスコープで日本の裸体画を取り上げ、考察を進める。幕末から明治初頭にかけての菊池容斎や河鍋暁斎、生人形作家、石版や写真での裸体表現など、正統的な芸術とは評価されてこなかったようなものまで。
     
     見るー見られるの関係が西洋と日本では

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    2024年01月15日
  • バロック美術 西洋文化の爛熟

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    バロック美術研究の決定版。新書にふさわしくない、妥協なき学術的記述。
    テーマ別の構成はよみやすい。図版はカラーだが、小さく感じた。
    学術書だから、気軽に読み進める本ではなかった。

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    2023年12月05日
  • 美術は宗教を超えるか

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    ・ルネサンス概念の変遷
    ・佐藤優氏の”日本は仏教、儒教の土壌があったから、キリスト教の本質を理解することができた”という趣旨の『日本基督教の精神的伝統』(魚木忠一著)からの引用が興味深い。
    ・カトリックとプロテスタントの違いに敏感になれる記述。

    ☆3.5

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    2023年11月22日
  • 名画の生まれるとき~美術の力II~

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    短いエッセイのため、全体的に得るものが少ない。前著が良かったから、期待値が高過ぎたのかもしれない。

    ・日本人カトリック画家・長谷川路可の存在を知れたのが大きかった。

    ・ヨブ記をめぐるクシュナーの記述に怒る著者の気持ちをないがしろにしてはいけない。神も悲しむとは、何事か。祈りとは奇跡を求める気持ちだ、と。

    ・『夜と霧』『それでも人生にイエスと言う』

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    2023年11月21日
  • モチーフで読む美術史

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    読書録「モチーフで読む美術史」3

    著者 宮下規久郎
    出版 筑摩書房

    p114より引用
    “ このチーズは豆腐のように見えるが、イ
    タリアのリコッタチーズは豆腐のように淡白
    な味である。そもそも豆腐自体、中国人が唐
    時代に北方民族のチーズを模倣して大豆で作っ
    たものであり、味も食感も似ているのは当然
    である。”

    目次より抜粋引用
    “犬
     猫
     羊
     向日葵
     分かれ道”

     美術史家である著者による、絵画に描かれ
    た動物などのモチーフを基に、名画の楽しみ
    方を記した一冊。新聞連載「神は細部に宿るーー
    モチーフで読み解く美術」の、加筆文庫オリ
    ジナル。
     身近な動植物からはっきりしない概念まで

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    2023年11月07日
  • モチーフで読む美術史

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    所々不正確と言えなくもない箇所あり
    北米原産の向日葵が何故かギリシア神話に出てくることをおかしいと思わないのかねぇ

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    2023年02月09日
  • 美術の力~表現の原点を辿る~

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    東大文学部卒、美術史家、神戸大教授

    ● ポンペイの壁画
    「赤ん坊のテレフォスを発見するヘラクレス」
    画面下部の中央にいる鷲は、ヘラクレスの父であるゼウスと同時にローマ皇帝を表している。擬人像や寓意によって物語を表現するのは、古代から西洋美術に特有の手法であった。
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    ●美術史の意義

    美術というものは古今東西を問わず、どんな天才的作品でも必ず過去の作品と密接な関係をもっており、時間と空間の制約の中からしか生まれないものであって、芸術家の天分や創意工夫などといったものはごくわずかな要素にすぎないのだ。
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    美術を見るということは、感性だけの営為ではなく、非常に知的な行為なのだ。知識が

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    2022年10月30日
  • 名画の生まれるとき~美術の力II~

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    美術館に絵が飾れることの功罪とか、
    ナチスが認めていたほうの絵とか、
    あいちトリエンナーレや長崎の話しとか、
    色んな視点があって勉強になりました。
    旅行とかで知らない土地に行ったら、
    その土地の美術館に行く、というのは
    マネしたいと思いました。
    …事情が許すならば笑

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    2022年06月24日
  • 一枚の絵で学ぶ美術史 カラヴァッジョ《聖マタイの召命》

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    題材になっとるのに誰がマタイなのか分からんの面白いでしょ。
    こんだけ教えを読み取ってすごい作品ばっか描いてたのに本人はチンピラだったのどういう人生観だったんだろ。本人は召命は果たせたのかな。

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    2022年02月09日
  • しぐさで読む美術史

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    美術に登場する代表的な身振り手振りや動作を紹介する一冊。

    悲しみや驚きや怒りなどの感情表現。
    祝福や腕組みといった儀式的慣習的な身振り。
    そして、食べたり踊ったりという具体的で直接的な動作や運動表現の、大きく分けて三つのしぐさに着目した美術本。

    美術を、しぐさというテーマで括るのがまず面白い!
    このテーマでの美術本は初めて見た。

    例えば、ダヴィンチの「最後の晩餐」は、イエス、ユダはもちろん、他の弟子も含め、描かれた人物それぞれの身振りの違いから、さまざまな感情が読み取れる。

    時代、国によっての習慣の違いなどからも、その身振りにも違いが出る。中には、その仕草が何かの暗示であることも。古今

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    2022年01月15日
  • しぐさで読む美術史

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    しぐさを通して、様々な美術作品に込められた意味や背景を知ることができました。
    大部分は想像通りの意味合いでしたが、時代の移り変わりにより意味が変わるしぐさもあり面白かったです。

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    2021年10月17日
  • 美術の力~表現の原点を辿る~

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    評価は3.5があればそれにしたい。

    ●美術は場も影響してくる
    →非常に納得がいった。同じ絵でも日本で見るのとその作者の故郷で見るのとはまた違ってくるだろうし、前後にある絵との兼ね合いによっても変わるだろう。
    自分の心境や見る時間帯によって、さらには年齢によっても変わってくるのではないか。

    これは美術以外にも言えると感じた。例えば、飲食においても東京で同じものは食べられるがやはり本場に行った方が美味しいと思う場面も多々ある。

    物の本質を高めるには、そういった外的要因というのも考慮するべきだ。

    ●絵の背景を見ること
    →その時の社会やアーティストの感情等、複数の情報を得て見ることで感じ方が変

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    2020年06月07日
  • カラヴァッジョへの旅 天才画家の光と闇

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    カラヴァッジョの展覧会に行き、そこで彼の生涯が波瀾万丈だったことを知って読んでみた。
    イタリアの北から南へ移動して行ったカラヴァッジョの足跡を辿りつつ、それぞれの時代に描かれた絵を解説している。
    当時の時代背景や彼の人間性、起こした事件、絵のテーマや鑑賞のポイントなど、わかりやすく書かれていて面白かった。(イタリアの固有名詞は覚えにくくてちょっと辛かったけど)
    人生の得意の絶頂に自分でそれをぶち壊しては逃亡を余儀なくされる性格破綻者ではあるが、だからこそ見る者に劇的なインパクトを与える傑作が描けたのかもしれない。

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    2019年10月06日
  • 美術の力~表現の原点を辿る~

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    見事な絵画のカラー写真が満載で綺麗な本。新聞や雑誌で掲載された内容を集めた、とのことで全体のまとまりは無いが、章ごとに色んなテーマを扱っている
    知らない芸術家がまだまだたくさんいて興味深かった。紹介される人物が多い分、いつの時代の人だったかを真っ先に明記してほしいと思った

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    2019年08月31日