宮下規久朗のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ評価は3.5があればそれにしたい。
●美術は場も影響してくる
→非常に納得がいった。同じ絵でも日本で見るのとその作者の故郷で見るのとはまた違ってくるだろうし、前後にある絵との兼ね合いによっても変わるだろう。
自分の心境や見る時間帯によって、さらには年齢によっても変わってくるのではないか。
これは美術以外にも言えると感じた。例えば、飲食においても東京で同じものは食べられるがやはり本場に行った方が美味しいと思う場面も多々ある。
物の本質を高めるには、そういった外的要因というのも考慮するべきだ。
●絵の背景を見ること
→その時の社会やアーティストの感情等、複数の情報を得て見ることで感じ方が変わる。
今までは心を無にして見ることで心の琴線に触れる絵が良いものだと考えていたし、なぜかそう習って来たような気もする。
ただ、それは正解であって正解でなく、より突き詰めるのならば絵の背景をより学ぶことで見え方が全く異なる。
作者はそれを知的なものだと捉えており、たしかに歴史的背景や美術界の移り変わりによって描かれているものが左右されてきたということもあるようだ。
これは美術以外にも、建築物やそれこそ本においても同様なことが言えるのかもしれない。
背景を学んでから自分の目で見てみるというのは非常に大事と学んだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレカラヴァッジョや刺青などの研究で有名な著者。本書は新聞用エッセーをまとめたものなので、それらの専門書に比べると非常にライトでキャッチーなものに仕上がっている。
最近色々な名画の解説本が出ているが、宮下氏の本は少し視点が異なり、アンダーグラウンド感が漂っている。そこが毎回手にとってしまう理由なのだろう。
今回もそうやって手に取ったが、新聞向けということもあり、著者のアンダーグラウンド感が薄かった。「欲望」というタイトルが突出し過ぎている気がする。
著者の本当の魅力を知りたいのなら、刺青とヌードの美術史(NHKブックス)がおすすめ。本書よりもっと濃厚な「欲望」を感じるだろう。