海老原嗣生のレビュー一覧
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ネタバレなぜ欧米でワーク・ライフ・バランスが実現できて、日本では難航している原因が分かった気がする。
欧米型キャリアはエリートコースとノンエリートコースがはっきり分かれており、1割のエリートが激務で超高給、その他ノンエリートはヒラからあまり昇進せず薄給ではあるが、残業なしで休暇も取りやすい。
日本型キャリアは基本全員エリートを目指すコースで、年功序列で全員ある程度昇進できて高給をもらえるが、全員に滅私奉公が求められる。
長年疑問に思っていたことに対して納得できる解が見つかったかもしれない。欧米型は本当にそうなのか、欧米で働いてる友達に聞いてみよう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ日経ウーマンにありがちな内容かと思ったら、切り口が新鮮で学びが多かった。
‐女性が働きやすい職場の選び方と、生き抜き方
‐女性の集中しがちな職場: 4R
HR, PR, IR, CR (Customer Relation)
6R: + Reception, Secretary
7R: + Research
- 女性登用が成功している大企業のロールモデルは
段階によって変化する。
第1段階:スーパーウーマン
第2段階:体育会系女子
第3段階:一般女性
企業も段階によってモードチェンジが必要、
例えば、スーパーウーマンや肉食系女子をロールモデルに設定すると
「家庭との両立」ではなく「家庭を捨てる」方向の福利厚生が充実してしまう。
(ベビーシッターやハウスキーピング)
‐採用後3年のまっさらな時期に、男女公平に仕事を与え、同じように怒られて
成長する機会をもつことが、男女差を生まないポイントになる。
‐新人時代に女性に現場経験を積ませ、育児時代は4Rの本社機能の仕事を
させれば、現場も本社もわかる人材になる。
ずっと4Rでしか仕事できないと、本人も周囲も不幸。
‐40代での出産が言われているほど難しくはない -
Posted by ブクログ
P34 所得別の実人数を調べるなら「民間給与の実態調査」、世帯別収入なら「国民生活基礎調査」、雇用形態別の構成員数を調べるなら「労働力調査」があるはずだ。なぜ門倉本は、人数把握に適さず、世帯構成もわからない「賃金構造基本統計調査’を使って話をここまで進めるのか。それに無理がある。「すぐそこにある正解データをあえて使わない」という得意技が、根底に流れていると感じてしまう。
「日本の労働者の4人に1人がワーキングプアで、その数546万人」つまり、割り返せば「日本の労働者は2184万人?」というアラアラな数字に、なぜ誰も疑問を持たなかったのだろう。
→本や雑誌に書かれているからと言ってすべて鵜呑みにしてはいけない。そして、それらデータを、自分にとって都合のいいもの、耳ざわりのいいものだけ選んでしまっていないだろうかと不安になる。
P42表より 91年から98年にかけて大学生・大学院生は54.3万人も増えている。91年から98年にかけて常用雇用は55万人減っていると言われているが、その分大学生・大学院生が増えている、これでほとんど説明可能だ。
→都合のいいデータを利用して恐怖心を煽り立てる手法の典型例ではないだろうか。
P80 市場価値、の4文字に悩むことになる。商社マンとして4つの重要な要素は下記の通り。今の自分に当てはまるものは結構あるのではないだろうか。
・経理、会計がわかる
・海外文化に通じ、現地での人脈もある
・小さいながらも会社の経営層を経験
・実務にプラスして、後輩指導、リーダーシップなどの経験がある
大手のスローライフは、いつしか「とんでもない能力」を体に蓄えさせてくれる。大手のスローライフはけっこういいものだ。
だから、むやみに転職するのはやめよう。
唯一つ。転職をするとするならば、それは、社風や周囲と合わないと思った時。仕事内容ではなく、社風のほうを、意思決定の軸にすべきだ。
→自社の良さを自分自身理解しているだろうか、それを意識しているだろうか。考えているだろうか、目先の仕事内容に囚われていないだろうか。まずは、うちの良さを認識しなければ。
P105 大学新卒で正社員就職する人の数は、バブル期よりも就職氷河期の現在のほうが2割近く多くなっている。さらに、女子の数字も上がってきており、近年では2008年が女子就職者数のピークであった。(80年代後半、正社員就職者数は29.4万人、現在は37万人ほど)
P109 直近10年の大手企業の採用総数は、不況期に4万人程度、好況時に10万人弱といったところ。採用総数は不況の2010年が33万人、好況の2008年入社が38.8万人、好景気だろうと不景気だろうと、大手企業に入れない人たちは中堅中小に25~30万人毎年変わらず就職している。つまり、中位校以下の学生が、「大手」を意識したら毎年「学生の超過剰」状態となるのは恒例行事なのだ。
大学が増えすぎていること、中小企業は受け皿となっていることは重要な要素点だ。
大学全入、高校全入、誰でも進学できる。入れて当たり前が常識となっているから、入社できない場合、落選時のショックも大きいのだろう。
P118 現在、大学新規卒業生の求人倍率(学生1人あたりにつき、何件の求人があるか)は従業員数1000人以上の大手企業で0.5倍程度。しかし、1000人未満の企業では3.63倍と、非常に高率となる。
→このようなデータがあると、本当に、何をもって”氷河期”と呼ぶのかとても疑問に思えてくる。
P122 一括採用のメリット
①初期マネジメント教育 毎年後輩が入社してくるため、2年目から先輩として後進の指導に当たることになる。そのため、先輩社員に指導・育成というスキルが培われる。
②暗黙知や意思決定スタイルなどDNAが伝承
ホワイトカラー(営業や企画などは特に)製造工やエンジニアと異なり、習うより慣れろ形式で覚えて行くことが多い。これらが伝承されていく。
③全社視点・顧客視点の養成
管理職になるまでの期間が非常に長いため、現場社員として、数多くの部署を経験できる。
④リクルーター経験による理念浸透
P139 生産年齢人口が減れば、正社員数は減る。この当たり前のロジックを忘れていると、大変なことになる。「若者はかわいそう」論もいいが、そろそろこのことに目を向けるべきだ。
P201 「就社ではなく、就職だ」仕事が辛くても、気の合う仲間がいて、会社のスタイルも自分とあっていれば心地よいからやめはしません。規模とかブランドではなく、そんないい組み合わせが、本当は必要。
P210 決して大企業は採用を減らしてはいない。就職氷河期の内実は、大学生が増えすぎたことが第1の問題であり、第2の問題は、中堅中小企業や販売・サービス業を志望しない、という嗜好の問題がある。そして、第3の問題は大学無試験化により、小中学校の基礎知識さえ身につけていない社会人不適格な大学生の増加といったところだろう。
P216 期限付き外国人労働者受け入れ施作について
→外国人受け入れ及び、25年での帰国の提案はとても充実したものであるように感じる。最終的には出生率を上げるということが何より重要なゴールだ。
P270 ほとんどの人って、高校でも大学でもクラスでチヤホヤされたり、表彰されたりしたことってないでしょう?ところが、会社に入ると仕事をあてがわれて、生まれて初めて陽が当たって、熱中しちゃうところがある。
→必要とされることにはまってしまい、会社命になってしまう人のことを表しているのだと思う。かつての自分もそうだったが、必要とされていると勘違いを起こし、自分のすべきことを見失い、楽な道を選んでいた様に思う。
常に心の片隅に自分は勘違いを起こしていないか、気をつける様習慣づけなくてはならないか。
毎年の様に繰り返される就職特集。マスコミはこぞって今の学生の就活がどれくらい”悲惨”で”大変”かを騒ぎ立てるが、一体これらの報道がどれだけ正しいのだろうか、本書を読んでそういった騒ぎに腹を立てるとともに心底呆れ返った。
種々の聞こえの良い慰めのデータ、論に頼るのではなく、真実を見据え自分を磨いていくことこそが大切。
本書からは虚構を用いて恐怖を煽ることの卑怯、自分の頭で考え、行動することの大切さを大いに学ぶことができた。 -
Posted by ブクログ
201008/
大学はブランド作りのために、見せかけの偏差値アップを行い、それは、数学のできない上位校生、社会科1教科さえ勉強していない中位校生を大量増産していくことになる/
学歴があることで、人物選考が甘くなる、そのことにより、企業に一穴あけられるような人材が、一定数うまく採用できていく/
「大多数の優等生と少数の異能者」という最強組織作りに向くのが学歴採用なのだ/
年寄りがたくさんいるエスタブリッシュな会社に入れないこと、それが「カワイソウ」という価値観がおかしいのだ/
フリーター問題は、心優しき弱者が、安心して働ける職場がなくなったことが大きな原因なのだ。彼らは昔から存在していた。しかし、かつてなら、彼らを包み守ってくれる避難場所があったのだ。それは農業であり、自営業であり、大企業の工場であった。こうした「他社からとやかく言われず働ける」職場群が、まずは農業人口の減少で減り、次に、中小商店の敗退でまた減り、最後に工場の海外移転でで無くなっていった/ -
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2010年1月~テレビ朝日木曜21:00から好評放映中の
ドラマ エンゼルバンク~転職代理人~のモデルと
なった著者の一冊。
この海老原嗣生さんの
「雇用の常識-本当に見えるウソ」という本、
私は周囲の人にずいぶん、一読をすすめています。
先週、人材の社長たちとランチのときに、
またこの本を薦めたら、やり手社長が
「僕、あなたに言われてすぐ買って読んだよ!」
さすが、アイディアいっぱいの社長。
数字で突く労働問題の核心。
いろいろなことが検証されています。
・正社員は減っていない
・終身雇用は崩壊していない
・転職はちっとも一般化していない
・女性の管理職は増えない
・ワーキングプアの実態は「働く主婦」 などなど
世間で言われているワーキングプアの問題など
数字とデータで鋭く突いています。
人材業界はもちろん、経営者もぜひご一読を。 -
Posted by ブクログ
■終身雇用の正確な言葉「若年時には数回の転職を行う事もあるが、30代までには年貢を納め、その後は定年まで1つの会社にとどまること」
■ダッチモデル:オランダに始まった、非正規雇用を中心にした、同一労働同一賃金の就労モデル
■騒ぎを利用して経営を緩やかにシフトチェンジすることが、日本企業の得意技
■04年の派遣労働者実態調査によると、製造請負事業は、直接雇用者が86万5000名、派遣社員が13万名の、計99万5000名
■少子高齢化は、大学で言えば、非ブランド校が打撃を受け、職業で言えば、非ホワイトカラー職が打撃を受ける
■労働分配率は景気と逆の動きをする。
■小泉改革など夢想だにしなかった90年代初頭から、失業率は上がり続けていた。この事実をどう説明するのか。
■好景気・不景気の波はあるが、そのピーク同士・ボトム同士を比べても、ここ20年間失業率は上がり続けている。この事実をどう説明するのか。
■ミスマッチ:「仕事はある。しかし、失業者が減らない」
■ディスマッチ:?仕事の高度化・・・職務能力の問題?嗜好の壁?単純労働のパッケージ化・・・職務が固定で給与が上がらない
■外食産業における嗜好の壁?対人折衝?殺人的に忙しい時間帯が有る?給与が安い?寮や社宅などが無い?社会的にネームバリューがない?勤怠・転職職歴の関係で登用されない。製造業は、これが全て裏返る。
■エンジニアでありながら、一般派遣として就労しているタイプは2つ?能力不足のため、企業に直接雇用されず、特定派遣にもなれない?能力はあるが、長期勤務の志向がなく、1社での従事には後ろ向き
■日本企業は「世界トップクラスの人件費」との戦いを日々繰り返している