あらすじ
「静かな退職」――アメリカのキャリアコーチが発信し始めた「Quiet Quitting」の和訳で、企業を辞めるつもりはないものの、出世を目指してがむしゃらに働きはせず、最低限やるべき業務をやるだけの状態である。「働いてはいるけれど、積極的に仕事の意義を見出していない」のだから、退職と同じという意味で「静かな退職」なのだ。 ・言われた仕事はやるが、会社への過剰な奉仕はしたくない。 ・社内の面倒くさい付き合いは可能な限り断る。 ・上司や顧客の不合理な要望は受け入れない。 ・残業は最小限にとどめ、有給休暇もしっかり取る。 こんな社員に対して、旧来の働き方に慣れたミドルは納得がいかず、軋轢が増えていると言われる。会社へのエンゲージメントが下がれば、生産性が下がり、会社としての目標数値の達成もおぼつかなくなるから当然である。そこで著者は、「静かな退職」が生まれた社会の構造変化を解説するとともに、管理職、企業側はどのように対処すればよいのかを述べる。また「静かな退職」を選択したビジネスパーソンの行動指針、収入を含めたライフプランを提案する。
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Posted by ブクログ
今の私の状態がこれだな、と思いながら読んだ。会社は、成長!成果!を求めるけど、先例のない仕事が多いためおかげさまで評価システムから外れてて得してるかもww
でも皆さんに目を付けられないように、がんばってあと10年働きます。それにしても、還暦にして3人目のお子さんって、、、超たいへん。 90
Posted by ブクログ
一躍トレンドワードになった「静かな退職(Quiet Quitting)」
先日、同期の飲み会の中でも50歳が賃金カーブや退職金のピークになるという話題でちょっと盛り上がった。また、最近退職した同僚の送別会でもこの手の話題が出た。なんか飲み会になると働き方を話すのが流行ってるんか?!(笑)Youtubeで著者が話しているのを見ていて元気なおっさんだなぁ、と思っていたところこの本に出会う。せっかくだし読んでみるか、ということで読んでみた。
著者には大変失礼ながらも想像以上にデータを用いて興味深い話を拝読させていただけたと思う。会社に就職してから退職までの時系列と賃金の関係性と各国の制度的な影響を知ることができて大変勉強になった。確かに日本って変わってるよねぇ、と思える。女性の進出の影響が一つの背景としてあることはよく理解できる。また、労働力不足を補うには、モチベーションなんてどうでもいいから言われたことやってくれる人が必要だよね、というのはとても合理的。このあたりの話を現状こうなっています。というファクトと分析はなかなか素晴らしい。さらに、定年後の働き方含めてセカンドキャリアを静かな退職モードで働くという働き方改革の処方箋的提案を出しているところが想像以上に興味深いと思った。確かに資産形成の助言は素人感満載と指摘する人のおっしゃるとおりかもしれないが、副業や仕事を考える点はすごく有益だ。実際に著者の提案する流れに乗ってキャリアを送ることもできるが、アレンジして自分はこうしてみようといった考えをもつこともできる。第6章(「静かな退職者」の生活設計)の話は、これを参考にして考えれば無謀なチャレンジを回避して身の丈に合ったチャレンジができるかもと期待できる。この本は、人生100年時代、リスキリングに惑わされすぎずに、遊びながら明るく楽しい生存競争を生き抜く一つの働き方アイデアのレシピをもらった感じがした。
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自分が雇用制度周りについていつも参考にさせてもらっている海老原さんの新刊。
あらためて、ジョブ型(ポスト型といってもいいかもしれない)の欧米と、メンバーシップ型の日本では、雇用に関する前提が全く違うだということが理解できた。
メンバーシップ型のよさ(人事異動や転勤のさせやすさ)を会社が放棄しない限り、日本の根本的な雇用制度は変わらない。誰しもが会社幹部の候補であり、会社のための雑務をやることになる。だから、忙しくなるし、効率悪いし、結果的に母親ペナルティが大きい雇用になってしまう。
この雇用状況の暗黒面を個人で乗り越えようとする姿勢が「静かな退職」であり、欧米のような決まった範囲内の職責のみを全し、さっさと帰る。全員が会社幹部になれない以上、このような働き方も全然ありだろう。
一度、自分の労働を客観的に見直したい人にはおすすめ。
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静かな退職という言葉から、今どきの若者論かと思って読み始めたけれど、そこに留まらない、日本人の会社での働き方を見直すのに役立ちそうな本でした。欧米では静かな退職が普通。過剰品質による長時間労働をやめる。自分の仕事の範囲をこなせば、それ以上のことは求められない。年齢に関係なく(若者もベテランも)静かな退職というスタイルを選択できて、周りもそれを認める。社会全体としてもっと労働時間は減ってよいと思う。
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いち早く年功序列制度を廃止すべきだと強く感じました。
私たちが生産性に関係ない、つまらない些事に注力するのは組織を爪弾きにされないためのただの防衛行為に他なりません。
流動性がないからなにも生まないし、新しいアイディアもない。
静かな退職、とは本当に正しい仕事観であり、コスパの良い働き方であると思いました。
部下のやる気のなさに辟易する前に自分の日々の業務の見直しを真剣に見直した方が良いでしょう。
Posted by ブクログ
この本は静かな退職をすることにより、日本の生産性が上がるっていう論調やから、それを正とすると、そういう働き方も双方Win-Winでいいのかな、とは思う。
ここでいう静かな退職は最低限の仕事しかしないってわけでは無くて、会社に必要な作業を時間内に淡々とこなしていく、ってことだから、会社には特に不利益にはならない。
でも、管理職になるとそういう人たちを評価していかないといけないし、考え方が自分とは大きくかけ離れてるから難しいだろうなーとは思うけど、その考えはある意味昭和的な働き方の呪縛なんかなーとか思ったり。
色々考えさせられる本でした。
Posted by ブクログ
退職する為の本ではありません。
日本の働き方が変わってきているのは本当に救いです。
この働き方を受け入れてもらうために大事な事…マナー…このワードがかなり引っかかる。
日本人にとってはかなり細かな事までマナーとされてしまう事が怖い…
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静かな退職者という流行り物のを分析する本かと思いきや、全然それだけじゃなかった 欧州と比較した日本の雇用のされ方の特殊性をみたり、静かな退職者となるにはどのように仕事と向き合えばいいのかということ。しまいには1.彼らが老後まで不便なく生活する具体的な道筋、2.静かな退職という選択が年功性の凹を埋める手段となりうること、3.政府への提言に至るまでまで実に幅広く盛り込まれていた
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直近までのビジネスパーソンの働き方の変化はよくわかりました。しかし、これからのAI時代には「静かな退職」を享受できるのはむしろ超エリート層の人々で、ボリュームゾーンの中堅層はより低い給料で「忙しい毎日」を余儀なくされるような気がします。
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ビジネス本的な指南部分は読み飛ばしたが、労働社会学としての日本と諸外国との労働観の違いなどは、ジョブ型メンバーシップ型というシステム上の差異以外でも、今までのそういった著述より踏み込んだ実地的な見解が見られたのは腑に落ちる部分も多く、そういった観点からの政策的な提言などもいくらか妥当性を増すように思う。
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当初抱いていた印象と違い、「静かな退職」という働き方を肯定的に伝えている内容で、意外でした。
言葉だけ何となく理解していたり使っている人は、本書をきちんと読んだ方がいいです。
海外では社会構造の違いもあって静かな退職のような働き方は当たり前となっている。定時になったらお客さんが待っていても終わらせるし、過剰なサービスも作らない。だが、これでも社会は普通に成り立っているし、むしろ生産性は日本より高いというデータもある。
静かな退職は結構合理的な働き方で、一概に悪いものではないと感じます。経営者にとっては都合が悪いと思いますが…。
肯定的にとらえてこの働き方が浸透したら、もっと働きやすい世の中になるのではとも個人的には思いますが。
が、そのためにはネーミングが悪い…!「静かな退職」だとマイナスなイメージしかないので、もっとポジティブなネーミングにしてほしいです。例えば、「クールワーカー」「合理的な労働」みたいな(微妙かなぁ)。
Posted by ブクログ
面白かった。静かな働き方がいけないという論ではなく、意外と悪くないという論の持っていき方が面白かった。自分にあうかどうかは別として、考え方としては非常に合理的な生き方だと思う。
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日本における仕事はブルシットジョブが本当に多い。とにかく気合いで人より長く働く事が美徳と刷り込まれている。それはもう、洗脳だと思う。
そう言う自分は、若い頃と違い、土日は休み、今日も17:00キッカリに帰る静かな退職を励行している。ムダなことはやらない。対価が払われないならやらないように心がけている。日本人はもっと休み、自分の時間をもつべきだ。この本のように自分は生きている。
Posted by ブクログ
「静かな退職」と聞くと「働かないおじさん」と連想してしまう人がいると思いますが(わたしがそうでした)、
内容はまったく反対のものでした。
上を見て働く(出世のために働く)のではなく、
足元を見て働こう(自分の身の丈にあった仕事を的確に熟そう)、ということなのだと思いました。
・マナー良く
・反論せず
・新規チャレンジせず
・得意分野を確立する
効率的に成果を出していくことで、生産性の高い人財となるにはどうするか?
ということが書いてあり、自分にとって最適なライフワークバランスを目指すことが大事なんだと提唱してるようにも感じます。
ただ、本書にもあるように、日本企業は誰にでもエリート街道に乗れるような錯覚があることも事実です。とくに日本は中小企業がやたら多く、実務者レベルのスキルしかないのに会社役員になれてしまうような社会構造です。
本書の言う「静かな退職」という生き方が大半になると、日本が誇ってきた「中流階級」が没落し続けると思いますが、それは好むと好まざると止められないのかなと感じます。
Posted by ブクログ
正直、静かなる退職の出来る職場ってどれだけヌルい職場なんだろうという感想を持った。目標の再設定が必要なのではと感じる。
一定の売上と利益を残し続けなければ企業体として成り立たない。成長をし続けるということが企業体のDNAであるので、半分以上がこの考えになると早晩企業が成り立たなくなる。
評価者の中の下位3割に入らない。和を乱さない。という制限はつけているが、大きな影響を及ぼさない企業としては余り好ましからぬ人材なので、評価者との関係や企業との雇用関係が変わっただけで、居てもいなくても良い人材になるのではという疑問が浮かんだ。
やらなくてもいいサービス残業などは論外であるが、
会社へのコミットをしない従業員は経営層から煙たがられるだろう。AI代替される人材とされる可能性も高くなると危惧する。
個別事象にあてはめ過信しすぎると危険。職を失う覚悟、ポリシーで貫くという考えで取り入れる必要があると感じる。
Posted by ブクログ
・「静かな退職(Quiet Quitting)」とは、会社を辞めるわけではなく、出世や過剰な奉仕を目指さず、与えられた仕事をきちんとこなすが、それ以上はやらない 働き方を指す。
・日本では「退職」という語感からネガティブに受け取られがちだが、本書はこの働き方を取り巻く 社会的・構造的変化 を読み解く内容となっている。
構成は以下の8章。
1.日本に蔓延する「忙しい毎日」の正体
2.欧米では「静かな退職」が標準であるという現実
3.「忙しい毎日」が再生産される仕組み
4.「忙しさ」を崩す伏兵の登場
5.「静かな退職」を実現するための仕事術
6.「静かな退職者」の生活設計
7.企業経営が変わる「静かな退職」
8.政策からも「忙しい毎日」を抜き取る
・第1章では、日本で長時間労働や過剰な業務が常態化した理由を分析。終身雇用、年功序列、奉仕的労働の美徳化といった文化が「忙しさ」を再生産していると指摘する。
・第2章では、欧米では「静かな退職」的な働き方がむしろ標準であることを紹介。労働者はプライベートを重視し、仕事との間に明確な境界線を引いている。
・第3章では、「忙しい毎日」が強化され続ける仕組みを説明。個人の努力主義や企業の評価制度が「頑張る人ほど報われにくい」構造を生み出しているとする。
・第4章では、価値観の多様化、女性の社会進出、副業・兼業の広がりなどが「忙しさ」を揺さぶる変化として描かれる。
・第5章では、「静かな退職」を選ぶための具体的な働き方を提案。
-「やらないこと」を明確にし、境界線を引く。
-与えられた職務を誠実にこなしつつ、過剰な奉仕を避ける。
-外部市場を意識し、スキルアップや副業を並行する。
-職場で良好な印象を保ちながら、余裕ある働き方を実現する。
・第6章では、静かな退職を選ぶ人の生活設計を扱う。収入・支出・キャリア・貯蓄などを見直し、長期的なバランスを取ることが重要だと説く。
・第7章では、企業側の視点を提示。静かな退職者を「怠け者」と見るのではなく、組織の成熟や効率化を促す存在 と捉えるべきだと主張する。旧来の「根性型労働」はすでに機能不全に陥っていると論じる。
・第8章では、働き方改革や制度設計の観点から、社会全体で「忙しい働き方」を是正する方向性を提示。政策・文化・組織構造の三位一体で変革が必要だとする。
・著者が伝えたいのは、静かな退職は怠惰ではなく、自分と仕事との関係を再構築し、長く健やかに働くための戦略的選択 だということ。
・また、個人の問題に矮小化するのではなく、制度・文化が生む「過剰な忙しさ」の構造を直視すべきだと訴える。
・仕事以外の価値――家族、健康、趣味、自己成長――を重視し、「最低限+余裕あり」の働き方を選ぶことこそ、これからの時代の適応力になると結論づけている。
Posted by ブクログ
本書は、今日本でも注目されている「静かな退職」の背景と、日本社会での今後の対応策を紹介した一冊。
特に、2000年代の女性の出産ラッシュが契機となったという視点は新鮮で興味深かった。
また、欧米で静かな退職が当たり前とされる環境を丁寧に説明しており理解が深まった。
著者は、日本でも「忙しい日常から離れること」がケアワークなどの社会課題解決につながると提案。
高度プロフェッショナル制度を労働条件改善と合わせて進めるという考えには共感したが、ジョブローテーション廃止など現実的な実行には課題も感じた。
AI導入の影響にも今後触れてほしいと思う。
Posted by ブクログ
途中まではとても興味深く読んでいたのたが、静かな退職を助長、促すようなところから、なんだかな、もったいないなと思った。
そこまでは主に欧米社会の成り立ちや、なぜ日本よりも欧米の方が生産性が高いのかについて様々な事例を元に話を進めてくれたりと、とても面白かった。
完全に同意することは難しい(というより、静かな退職のシステムを日本社会が導入することが難しい)とは思うが、生産性という視点で見れば、著者の主張は正しいのかな、とも思うが。
Posted by ブクログ
静かな退職、キーワードは新しそうだけどもうあまり珍しくもないことでは?マネジャーになりたくない若手が多くて困ってたし。
なるほどーと思ったのは、職能等級制度=ポストが無限に発生する仕組み、のカラクリとその結果→使えないおじさんの末路。
欧州では資格と職業が厳格に結びついていて、気軽に転職もできない。職業資格数はドイツで400、フランスは8000もある。
アメリカの企業では職務記述書に書いていないようなタスク化できない仕事には特別報酬(リワード)がある。日本ならあたりまえの行動が付加給の対象。
働き手不足を補う仕組みへの改善余地はまだまだあるのではないかと思う。
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて読んでみた。
うーん、大企業中企業で働く、ポスト競争に疲れた男性社員向けという感じでした。女性社員向けではない。
前半の欧州の働き方を書いている章は面白かった。
静かな退職者の仕事術が書かれている章は、会社員として当たり前の振る舞いだと思う。
自分のすべき仕事をこなして、無理せずに気配を消して(前に出ずに)仕事すれば、少なくとも静かな退職者にはなれると思う。
Posted by ブクログ
一部欧州と米国を主に比較対照として数字で示しながら、静かな退職という働き方について解明し、実生活に適用していく。そして解決しうる「忙しい(だけど生産性の向上が見られない国家単位での)毎日」の課題を浮き彫りにしていて、だいぶ実践的で建設的な内容だった。全体的に男主体の考え方だな~というお気楽さみたいなものをうっすら感じたけどまあ本筋に大きく影響はしないのかな…。日本人って労働においてもかなり感情主体で動いてしまっている癖があるんだろうな~。私はこれを実践して生きていきます。
Posted by ブクログ
「静かな退職」は、2022年にアメリカのキャリアコーチが発信し始めた「Quiet Quitting」の和訳とのようです。出世を目指してがむしゃらに働きはせず、最低限やるべき業務をやるだけの状態とのこと。出世を目指さないというよりは、限界かな、出世はできないかな、というのが自分の実状というのが本音のところです。最低限やるべきことをやるのはもちろんのこと、組織のためでなく、専門性を磨くこと、自分にとってや周りにとって幸せになれるようなことをやっていくこと、これらを大切にしていくのが自分にとっての「静かな退職」ということにしようと思います。
Posted by ブクログ
前半の欧米との労働比較は面白かった
たしかに数年いたアメリカの小売店や飲食店、輸送業者はサービスレベルがかなり低かった
手を抜くことで生産性が数値的には上がるというけれど、彼らは仕事に全く喜びを見いだしておらず、労働時間=生きていない時間のように感じた
なのでこの例は、やることだけやるという状況を肯定的に捉える理由には私の中ではなり得なかった。
また、本書で書かれている静かな退職の対象がホワイトワーカーということを考えると上述の欧米のやることだけやって帰る店員たちの例は、前提の異なる話だと思った。
また、日本の労働環境を変えてきたのが、女性だという点を数十年単位で流れも含めてまとめていたのが良かった。
結婚出産育児のなかで、たくさんの人が悩み苦しんだ結果が今の少しマシな職場につながると思うと、無駄にはならないんだと思った。
そして、私の今の職場がなぜ全力型の社員しかいないかがわかった。今の職場では20-30代前半の女性はいるもののみんな、出産育児は行っておらず、日本型の全力社員の流れを保ったままなんだと思った。
あと5年、10年したらもう少し変わるのかもしれない。
でも足跡がない道だからたくさんの人が苦労するんだろうなとも思う。
静かに退職する前には、覚悟を持った静かな戦いが必要なんだと思う。
後半の静かな退職の実践については、まず職務の明確化が必要だと思った。
やることやってればいいというけど、なんでこれやってないの?まではセットだ。
いえ、これは私の仕事ではありません。たしかに、そうだね。
までが、セットになっていないと厳しい。
こういう間に落ちる仕事を永遠に請け負う人はいつも忙しい。
静かな退職をしてる人はどう隠したってバレると思うし、静かな職場に転職をしないと、やかましい外圧の中では静かにしているのがバレてしまう。
結局この本を読んでて思ったのは、自分が静かな退職向きではないということ。
そうしたいという人をサポートしたい気はあるけど、結局どこかむず痒くて、自分では実践しないんだろうなと思う。
Posted by ブクログ
サラリーマン人生もピークを越えて下り道、本書で言うところの「遮二無二働いたものの、部長にもなれずにヒラで終わる」ゴールが見えてきたので、そろそろ「静かな退職」と思っていたところに、うってつけの本が出ていたので読んでみた。著者は寡聞にして存じ上げないのだが、リクルート社 Works 編集長を経て労働政策審議会委員も勤めた、HR 界隈では有名な人らしい。前半、従来の日本の雇用慣習に反して「静かな退職」が普及しつつある現象と背景を、女性の社会進出に絡めてポジティヴに解説した部分は秀逸。長らく女性の社会進出に対しては「本来、(ケアワークとの両立が求められた)女性の働き方に男性の働き方を合わせるべきだったのに、男性の働き方は(ケアワークを分担することなく)そのままに、異性を入れて掻き混ぜただけ」という批判があったが、30年以上を経て、ついに勤労とケアワークをバランスする働き方が市民権を得てきたと言えよう。一方、勤労者に対して静かな退職を勧めるパートはできが悪い。働き方はバリバリ働ける優秀な人向けのアドバイスにしかなっていないし、資産形成に関するアドバイスは素人丸出しで読んでいるこっちが恥ずかしくなるような代物。
Posted by ブクログ
私は62歳の元会社員、退職後アルバイトをして生活しています。
海老原さんが指摘される通り、会社には「働かないおじさん」がたくさんおり、しかもその方々の給料は、とてもよく働く若い職員より相当多く、問題視されていました。
大量採用されたおじさん達を年功で給料を上げ、無駄なポストもたくさん作ってきました。
今後70歳までの継続雇用が求められる中、こんなことしてたら経済が持ちません。
若いうちに「静かな退職」を選択し、夫婦両方の力で家庭を築く人生の方が本人にとっても会社にとっても良いと私も思いました。
会社のために働くのでなく、自分と家族のために働くほうが良いですから
(^^)
Posted by ブクログ
「静かな退職」という言葉が気になり、この本を手に取った。友人が、管理職になりたくないし、年功序列による昇給もやめてもらい、職責に応じた給料にしてほしい。その方が、自分らしい働き方を、若い子に気兼ねなくできると言っていたのを思い出した。「静かな退職」は、会社の中の居場所の一つとして必要なのではないかと思う。
Posted by ブクログ
fireとか資産運用の話かと思ったら(そういった話題も含まれるが)、それだけじゃなかった。
企業側、労働者側それぞれの立場で歴史的背景を紐解きながら、労働と経済についてわかりやすく論じられていて、大変読みやすい。
Posted by ブクログ
これからの時代は、静かな退職も一つの生き方になる。
最近よく聞かれる「静かな退職」について、特に欧米との比較も含めて触れていく。 自分も特に欧州の状況は知らず、今回この本に触れて、そんな対応も宜なるかなと感じた。
途中まで欧米に比べて日本は…的論調かと思ったが、後半で日本は日本の良さがある点触れつつ、じゃあこれからどうするかに触れているのは、良いポイントと思う。また具体的な生き方の中で、節税の部分は頭に入れないといけないとも、思ってしまった。