Posted by ブクログ
2021年08月25日
年功型から職能型への移行問題は、所得倍増計画の時代からあった。
欧米型との違いは、JDではない。JDは欧米でも抽象的。
欧米の給与はポストによって決まる。ポストの数は決まっている。職務主義=やっている仕事が同じなら能力がある人であっても給料は同じ。
日本は能力によって決める。ポストの数はきまっていな...続きを読むい。都合によってつくる。職能主義。
日本型は総人件費が上がる一方になりやすい。新卒一括採用と定年制の矛盾を非正規雇用で解決してきた。
日本は賞与で業績給を調整した。
成果主義は、管理職の給与を抑えるために生まれた。職能給の割合が多いので一般社員はさほど変わらない。
欧米のジョブ型とは、ポスト限定雇用、の意味。=日本の非正規雇用と同じだが、給料は高い。
日本では、ポストがあくと、内部で探す。その結果、平社員が空く。新卒が埋める。
人事権と解雇権はトレードオフ=日本は転勤命令など人事権があるかわりに解雇権がない。
欧米では、籠の鳥労働者=給料はさほど上がらず仕事も変わらない。エリートと一般ジョブワーカーが分かれている。
移民に仕事を奪われている、のではなく籠の鳥から出られない労働者の不満がたまっている。
欧米の評価は、ナインboxという優良可と行動と業績の2つの軸。
ジョブ型のジョブとは、仕事ではなくポスト。
一般社員はモチベーションが高くない。WLBが充実する。
日本では、階段を下りる選択肢がない。降りたら非正規になる=待遇が極端に悪くなる。
職種別組合だと最低時給より高くなる。
日本型雇用の問題点5つ
全員が階段を上がる前提=WLBの悪化。
幹部候補という名のブラック企業化。
高給な熟年、働かない管理職
出産した女性のキャリアが途切れる問題。
コースアウトすると待遇が低くなる非正規問題。
日本の労働現場には二人の神さまがいる=顧客と上司。
顧客第一でないほうが生産性は高い。
階段を上がれる可能性がある以上、文句が言えない。
欧米は、上司に対しては職種別組合が文句を言える。ブラック企業は生まれない。
階段を下りる仕組みを作るべき。
女性管理職は2030年になれば増えるはず。
結婚出産を経てキャリアを上げるのは難しい=少子化になりやすい
女性も高収入の男性と結婚したがる。そのほうが社会構造から暮らしやすい。その結果、女性が階段から先に脱落する。
テレワークで育児は無理。
老後は女性のほうが豊かな人生を送る=将来はいつでも階段から降りられる制度が必要。
階段を下りるコースを作ることこそジョブ型雇用。
日本は企業内労働組合のため、ストライキをしにくい。
2020年の改正労働者派遣法が風穴を開ける可能性。平均給与から算出した時給を割り込むことはできない。
どこの会社にいっても通用するキャリア、とは簡単にはない。OSは鍛えられるが、アプリ部分はその会社業界特有のもの。OSが大事な会社ならあり得るが、アプリが重要な会社では、難しい。リクルートはOSだけで活躍できる。しかし離職率が高い。
OSだけで活躍できない会社は、年功序列になる。
昇進が早いOS型、経験の積み上げが必要なアプリ型、どっちもそこそこの形もある。
商社、メガバンクはアプリ型、メインでない職種は中途採用できる。日本は、この形の会社が多いので、人事制度がそれに倣っている。
部下にNOを言えないのは、成長の階段ができていないから。
コンピテンシーは、人の能力ではなく、ポストに必要な能力、のこと。
35歳で階段を下りる道を作るべき。企業としてはずっと課長を目指してモチベーションをもって働いてほしいので、その宣言はしないことになっている。