海老原嗣生のレビュー一覧
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著者つながりで読み始めた本。
前半は別の著書にもあるように、欧米と日本の雇用システムの違いについて概観した内容。
中盤以降は、欧米と日本とそれぞれのいいとこ取りはできないと言うものの、今の日本の仕組みを少しいじりながらどうすればみんなが比較的幸せに生きていけるのかについて、様々な提案をしている。
印象に残ったのは、マミーに陥らないようにすること、また、会社のビジネスのスタイルに応じた、人事制度(年収や育成のあり方)、リーダーの抜擢及び育成のやり方など。
16時に帰る日を作ることにより、後ろが切られている人(例えば育児がある社員)を体感できる、もいう側面はなるほどと思った。
加えて日本の -
Posted by ブクログ
これもブログで見かけて手に取った本。
世間でよく言われることに対して、日本のこれまでの採用や人事の歴史から振り返り、欧米の実際を取り上げながら、丁寧に解説している。
よく表面的に言われるようなことではなく、きちんと丁寧に議論をしていて、改めて勉強になった。
大勢のジョブ型採用と言うのは、キャリアアップというのがそのままではないと言うことや、それより以前に手に職をつけておく必要があると言うこと、は既に知っていた。
この本で初めて知ったのは、超エリートの早期確保と、脳エリートの宿を別西様(今まで私が知っていた欧米のジョブ型産業)と言うこと。
日本のやり方も日本のやり方で良いことがかなりある、 -
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よく言われるジョブ型雇用の意味が理解できた。
これ、日本人のほとんどが理解していないはず。人事MGRである妻も理解していなかった。
欧米には「エリート雇用」「ジョブ型(非エリート)雇用」が並列して存在すると言うのは、本当に目から鱗。
・コンピテンシーは「体現すべき理想的な活動」ではない
・ジョブ型雇用は「ジョブディスクリプションをきちっと書くこと」ではない
・HCは「雇用人数」ではない
欧米システムの換骨堕胎は日本のお家芸だと皮肉が書いてあるが、むしろ換骨堕胎は日本の強みであり、これを生かすべきである。逆に弱みは、本質を理解する人が少なすぎて、変化の効率が異常に悪いことである。
まずはこ -
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ネタバレ年功型から職能型への移行問題は、所得倍増計画の時代からあった。
欧米型との違いは、JDではない。JDは欧米でも抽象的。
欧米の給与はポストによって決まる。ポストの数は決まっている。職務主義=やっている仕事が同じなら能力がある人であっても給料は同じ。
日本は能力によって決める。ポストの数はきまっていない。都合によってつくる。職能主義。
日本型は総人件費が上がる一方になりやすい。新卒一括採用と定年制の矛盾を非正規雇用で解決してきた。
日本は賞与で業績給を調整した。
成果主義は、管理職の給与を抑えるために生まれた。職能給の割合が多いので一般社員はさほど変わらない。
欧米のジョブ型とは、ポスト限定 -
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欧米では「エリートとノンエリは別」が前提。根底となる人生観が違う。ノンエリは最初に就いた仕事をやり続ける。定時あがりで年収は緩やかに上がっていく。
日本では「頑張りゃなんとかなるかも」が前提で、最初から割り切ることを良しとしない。教育実績をデータで見ること自体に嫌悪感を催すのも、根幹にこの感覚があるのではないか。ここから、ポスト固定採用をしない、本来出せる利益に比して人件費が上がりがち、新卒一括採用をやり続ける、などに繋がっていく。
著者の結論とは異なるかもだが、
そういう日本だから生み出せる在り方に張ったほうが面白いのではないか。昭和のままが良いとか言いたいわけじゃないしそれは違うが、 -
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新卒一括採用が廃れない理由
→重役が辞めようがヨコヨコタテの異動で最終的に末端にエントリーレベルの空席を大量にさせる仕組み。
→日本の雇用はポストは恣意的にできる。
人事権と解雇権はトレードオフ。
日本型
→できそうな仕事を集めてやらせ慣れてきたら少しずつ難しい仕事に変えていく。
欧州
→その仕事さえできれば良いので慣れた仕事を同じ給料でずっと続ける人も多い。
→同じ仕事で熟練度が上がるのと倦怠感が高まるので労働時間は短くなる。
欧州と日本の最大の違いは、人事の基本をポスト管理に置くか人材管理に置くか。
欧州の雇用の仕組みは高速でキャリアの階段を登る一部のエリートとストップモーションで同じ仕事 -
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昨今、「日本型ジョブ雇用」などという呼称もさることながら中身を垣間見るだに何とも珍妙な議論が日本でされているな…と思っていましたが、少し前から言われている「ワークライフバランス」だとか「男性の育児参加」だとか「幹部社員の男女比率」の問題だとかもひっくるめて、なぜ日本で議論が迷走しているのか、本当に必要なことは何か、について明確に整理し処方箋を示してくれています。さすがは海老原嗣生さんです。
とても頭の整理になります。そして、日本における雇用改革の議論をするのであれば、これらの大前提知識を理解してからでないと話が噛み合わず話になりません。良書。 -
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小学生の算数と国語の力があればわかる金融・経済の超入門書!と謳っているだけにとても分かりやすく説明されていた。
金融業界に勤めながら経済新聞を読んでも表面的な事しか理解が出来ていないことに反省し、まずは基本レベルを理解し経済の仕組みが分かれば市場を先読みしお客様にお役立て出来る事が増えると考え読んでみました。
経済の教科書に載っていたあの言葉の意味はそう言う事だったのねと!といくつも理解が進んだ気がします!なるほど経済は面白い!!
完全に腹入りするまで何度も読み返したいと思います。そして、定期的にこの解説レベルで(笑)時事情報を更新した関連本を出して欲しいです‼️ -
Posted by ブクログ
欧米には新卒一括採用はない。
人気企業は、難関大学に入るより競争率が高い。
有名企業は、批判を避けるため無名校からも若干採用する。
学歴で落とす言い訳にエントリーシートを出させている。
ESの題材が複雑であれば、本気で見る気があると考えられる。
自分がどんな人間であるか、を表現する。企業側は、仕事がきちんとできるか、仲間とうまくやれるか、社風に合うか、を見ている。
論理性の多くは、国語と算数。
人気企業はその時ピーク。無名企業の中にこそねらい目がある。
女性社長でも女性は取りたくない。その結果、入社試験を突破した女性は優秀。
大学就職氷河期は、高卒の求人数が減り、大学進学が増えたから -
Posted by ブクログ
ネタバレ不景気になって新卒の就活が大変になると巷間で囁かれる、”日本新卒一括採用を変えなければならない”とか”グローバルスタンダードの導入”、欧米に習った”同一労働同一賃金”の実現だとか、それで全てが解決するんならなぜさっさとやらないのか。単に守旧派・保守派の抵抗なのか。本書は、タイトルがキワモノ的な割には真面目にその辺の疑問、フラストレーションを解消すべくしっかりと解説してくれる一冊だった。本書を読むと、就職・就活というのは社会全体のシステムとも当然関連しているわけで一部分だけ簡単に変更できるようなものではないと言うことが理解できる。企業にとって新卒一括採用には新卒一括採用なりの大きなメリットがある