乾石智子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
実の母への憎しみと、罪悪感に葛藤するシエラが、異世界ヴェレスを救う「石の司」として迎えられ、試練を経て成長していく。
ストーリーの初めに、孤独だったシエラを支えていた親友アナベルが、事故死した後もずっと、シエラの心に活きいきと語りかけ、励まし続けるのが印象的。
乾石さんの作品としては初めて、現代世界と異世界を往還するストーリー。
いつもながら、色彩感覚の鮮やかな描写が美しい。
パワーストーンの力を武器にするのは当たり前だけど、宝石職人達の祈りで、力ある石に、さらに強力な力が宿るというのが面白いと思った。
雑誌に掲載されたものをそのまま並べたせいか、一冊のストーリーとしてのまとまりはもう -
Posted by ブクログ
太古からそこにある闇
暗樹
それは純粋な悪で、闇で
不幸と絶望と破滅を願うもの
世界にあまねく根を張るこの永久の闇と対峙する
星と大地の魔法の物語
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ほんの数頁
ほんの数頁のプロローグを読んだだけでもう、
これは絶対に面白い以外の選択肢がない話だと直感するほど
引き込まれる出だしだった
前作、『夜の写本師』と舞台を同じくした世界での
魔法の物語
ファンタジーとはかくあるべき…!と震えるほど
好みな話を書く方なので、期待十分に読み進めたけど
思いを裏切らず大変充実した読後感だった
深く丁寧でありながらどこかサバサバした姿勢が
読んでいて疲れなくて良い
内容についてはもう -
Posted by ブクログ
ネタバレ『夜の写本師』に続く2作目(しかしあくまで独立している話)ということで、さっそく読んでみた。
前作の世界観を引き継ぎ、登場人物の一人であったキアルスが主人公の一人となっている。
「暗樹」の不気味さが際立っていて、ホラーさながらのおそろしさ。
前作は相手が生身の人物であったために気にならなかったが、今回はもっと宇宙の根源的な存在。その壮大すぎる設定や、抽象的でややもすると難解な描写の連続に対して、決着のつけ方には少し拍子抜けするような感じを受けた。
またメインの二人が問題意識や目的を共有する、互いに信頼関係を築く、その過程になるようなエピソードや時間がほとんど存在せず、ただ「テイバドール -
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Posted by ブクログ
ネタバレなんとなく評価が難しい作品。
特に序盤の部分で読み進めるのがいやな感じがしたのだが、後書きの部分を読んでそう感じた理由が分かった。
著者の代表作であるらしい『オーリエラントの魔導師シリーズ』を避けて、お試し目的で単一の作品である本作を選んだのだが、どうやら(他の単発の作品も含めて)全て同じ世界観の中で描かれているようなのだ。
なので、特に導入部分で、物語は面白い感じがするんだけど、身の回りの異世界的なモノ達が何の説明もなく当たり前のように出続けてくることに小さな違和感が積み重なっていった(→ やがて不信感に)というのがなかなか読み進められなかった理由だろう。
「自分だけが異世界に転移して、他