あらすじ
〈月影ノ乙女〉は、〈月の獣〉を身の内に住まわせている。それはことあるごとに、人は独りで生まれて独りで生き、独りで死んでいくのだと囁くのだ……。精霊の恵み深き国ハスティア。ジルは幼い頃から卓越した魔法の力を発揮し、国に仕える魔法師(フォーリ)となった。だが、平和で豊かな国ハスティアを虎視眈々と狙う者がいた。竜に変じる王を戴くドリドラヴの侵略を受け、戦火に踏みにじられるハスティアの町々。掟によって魔法での攻撃を禁じられているフォーリたちは苦悩を深める。無辜の民の命を救うためにジルたちの選んだ道は……。『夜の写本師』でデビューした異世界ファンタジイの紡ぎ手が今放つ渾身の大作。/解説=小出和代
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Posted by ブクログ
良かった。
主人公が魔法学校に入って、卒業生がそれぞれ配置されて、仕事してるうちに他国が攻めてきて戦争になる話。
戦記物っぽくもあり、政治物でもあり主人公の成長物でもある。
しかも主人公の国は、魔法を戦争に使っちゃダメ縛り。
小難しいテーマもあるけれど、大筋が割と善悪のはっきりした分かりやすい話。
魔導士たちの性格や特性も様々で良い。
10分の一くらいしかないが学校の部分が意外といい感じだったので、魔法学校もの書いてほしい。
Posted by ブクログ
オーリエントの魔道師シリーズとは違う、魔法とドラゴンが登場するお話し。
一番長い長編とのこと。確かに読み応え十分。
いつもながら多くの人物を登場させながら、細かく人物の設定、背景をうまく書ききっている。
「ドラゴンが襲ってくる」と本の帯にも書いてあったが・・・なかなか襲ってこない。残りページを鑑みると大丈夫かなと心配になったが(ドラゴンに襲われエンディング?と思ったから)ぜんぜん、そんなことはなくジルの活躍に拍手でした。
ただ、ちょっと残念だったのが、もう少しカルと相棒トュッパの活躍を入れてほしかったです。
Posted by ブクログ
王道のファンタジー。
守るための力を攻撃に使うことの是非。
今語られることに意味があると思う。
ストレートに語られるメッセージが重い。