乾石智子のレビュー一覧

  • 双頭の蜥蜴

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    ネタバレ

    母にいらない子など言われ続けて育ってきたシエラが自分の境遇や憎しみなどと立ち向かい成長していく話。

    楽な方向にいきたくなるのはすごくよくわかるし、わざわざ苦しい方向に進む勇気はわたしにはないなと思うので、シエラが羨ましいです。
    何度も何度も誘惑されながらもいろんなひとに支えられて最後は見事に閉じることができ、イオーロともときどき会えてハッピーエンドでよかった。いずれは母と対峙するときがくるけどここまで戦ってきたシエラなら乗り越えられますね。

    欲をいえば、イオーロとの関係を後日談でもう少し読みたかったような。文庫になるときは付けてくれたらうれしいです。

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    2018年06月28日
  • 闇の虹水晶

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    スピード感が良かった。
    呪いに翻弄されるだけだった主人公が、ラストで呪いすら受け止める様は読んでいてハラハラした。
    なんだかんだ、この人の作風は好き。

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    2018年05月15日
  • 闇の虹水晶

    購入済み

    この作家さんのお話はいつも、言葉の奔流というか鉄砲水というか、とにかく巻き込まれて流されるのが快感になります。いつのまにかナイトゥルと一緒に悟りをひらいてしまった気分です。

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    2018年04月21日
  • 闇の虹水晶

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    人の感情から石を創る、創石師。特殊な人であるけれど持っている心は皆と同じ。傷つき、絶望し、それでも少しずつ立ち直っていく。闇も 希望も そのための力になる。

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    2018年04月20日
  • 闇の虹水晶

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    乾石作品にハズレなし。本作も然り。
    水樹和佳子や佐藤史生のマンガに通じるものを感じた。
    続編希望。

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    2018年04月10日
  • オーリエラントの魔道師たち

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    2017.2/12 夜の写本師シリーズ4作目は短編集なのですね♪前の3巻からしばらくぶりに読んだけど違和感なしの濃密な世界観。市井の生活の中に沈む者たちと、手を貸す魔術師の抱える闇を丁寧に描いていて素晴らしい。前に感じた重厚さの語りの中に浮く現代口語的な文章も減ったようで良し。次つぎっ!

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    2018年01月09日
  • 沈黙の書

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    「風の息子」とか「雨の娘」とか人の名前を開いているところがなんといっても好い。ネイティブならこんなふうに名前が脳裡に響くのだろうか、という印象。世界観がよく出ている。

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    2018年01月08日
  • 紐結びの魔道師

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    ネタバレ

    紐の結び方で色んな魔法が発動する魔導士の話。今回は前向きな主人公が日々楽しそうに過ごしているイメージで、読んでいて楽しいです。
    理不尽な死というのが今回ないので、余計にとても私好みです。

    0
    2017年12月02日
  • 紐結びの魔道師

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    紐結びの魔導師、リクエンシスの冒険を描く連作短編集。

    とかく昏く沈みがちな魔導師たちの中で、リクエンシスは珍しく剽軽で肉体派でもあり、人間味にあふれていて、シリーズ中の魔導師の中でもお気に入りなので、彼の人生の旅を一緒に辿るのはとても楽しかった!
    もう一人のお気に入り、ケルシュにも会えて嬉しかった!


    たったひとつ残念なのは、な〜〜んで文庫書き下ろし?!
    『夜の写本師』からずっと単行本で揃えてきたのに〜〜!
    文庫で出てから単行本には、ならないよなぁ。
    創元社さま、ファンの心を悩ませないで下さい。

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    2017年03月25日
  • オーリエラントの魔道師たち

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    魔導師シリーズの短編集。ファンタジーという言葉を冠したくないと思う重い闇の物語。乾石さんの物語は読むたびに 言葉の美しさ 文章の味わい深さに感動する。今回も 一気に読み進めたい気持ちを 抑えながら 少しずつ 少しずつ味わいながら読んだ。 満足。

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    2017年03月06日
  • 紐結びの魔道師

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    オーリエラントの魔導師シリーズの最新作。紐結びの魔導師リクエンシスの物語。

    単行本『オーリエラントの魔導師たち』で読んだ時にはあった紐結びの魔導師の話が、文庫ではなくなっててショックだったけど、まさか単独で一冊になるとは!しかも書き下ろしがたくさんで読み応え十分で満足!!
    相棒との出会いやそれ以前の冒険、そして新たな相棒の話にワクワクしながら読みました。やっぱりこのシリーズ大好きです(≧∀≦)

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    2017年01月09日
  • 紐結びの魔道師

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    今までの中で一番好き。
    というか、穏やかな時間が流れているようで、とても心温まる感じがした。
    人との出会いと別れ、何百年も生きる魔道師には、普通の人間よりもそれが多く、つらい経験も多いと思うけれど、最後のケルシュの助言に救われたんだろうな。

    私も小さい頃、魔法を空想していた。
    私の場合、魔法で本の中に入り込んで、シャーロック・ホームズとワトソンと一緒に事件を解決する。みたいな空想だった(笑)

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    2016年12月16日
  • 魔道師の月

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    「夜の写本師」に続く2作目。
    同じシリーズで登場人物もダブりますが、続きというのとはちょっと違います。
    若い魔道師二人の運命が帝国の危機に交錯し、さらに数百年前にまでさかのぼり絡み合う人々の物語。

    コンスル帝国が繁栄を謳歌していた時代。
    大地の魔道師のレイサンダーは、心のうちに闇を持たない半人前。
    幸運の守りとして献上された<暗樹>が帝国を蝕んでいくとき、恐ろしいものだとはわかっても何をするすべもなく、城から逃げ出してしまう。
    レイサンダーは追われる身に。

    黒髪に緑の目で長身、という特徴がレイサンダーと似ていたキアルスは書物の魔道師。
    心に深い傷を負い、衝動的に貴重な書物「タージの歌謡集」

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    2016年12月01日
  • 紐結びの魔道師

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    これまでの権力争いや自分の命をかけての魔法対決ではなく、日々の暮らしの中で、幸せを願うために紐を結んだり、誰かのために紐を結んだり…穏やかなトーンの物語が紡がれていた。

    エンスの相方であるリコと出会い、ともに旅をし生活をしてきた中で、エンスは無限の命ではなく、有限であることにほのかな憧れとあきらめを見出す。

    エンスの選択に心がほんのり温かくなった。

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    2016年11月27日
  • 紐結びの魔道師

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    ネタバレ

    好きだなあ。おそらくシリーズ中で一番好き。

    何百年も生き続けなくてはならない魔道師たちの
    苦悩と悲哀を感じて切なくもあるけれど
    エンスの生き方のひょうひょうとしたところが
    心地いい。

    帝国の権力者や私利私欲に目のくらんだ魔道師たちと
    魔法を正しく行おうとする魔道師たちの凄惨な戦いも
    いわゆる王道ファンタジーとして心躍ったが 
    この物語の時代には帝国の力は衰え なんとなく
    人々がつましくも平和に暮らしている ゆるゆるした
    空気感があって それに包まれる感覚が好き。

    何よりもほとんど血は流れず 人が死なないのがいい。

    一方で

    普通の人間たちの短くも穏やかな一生を
    エンスはどこかで渇望して

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    2016年11月26日
  • 魔道師の月

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    ずっと紛失していたオーリエラント魔導師シリーズ1巻目の「夜の写本師」を発掘し再読したので、前から買って読んでいなかった2巻目の「魔導師の月」をようやく読破。

    思えば「日本のファンタジー」を毛嫌いしていた僕がファンタジーを読み漁るようになったのは「夜の写本師」がきっかけだった。なので続編はとても楽しみにしていた。

    そして、期待は裏切られた。

    まず、この本は「夜の写本師」の続編ではなく、あくまで同シリーズの作品ということ。裏表紙を読めば分かるものの、何も読まずに本屋で即購入したのが勘違いの原因だった。
    だが続編ではなくとも世界観は同じであり、共通するキャラクターも登場する。



    今回の主人

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    2016年11月01日
  • 太陽の石

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    ネアリイに出会ったことで、他者の気持ちというものに思いを巡らせることができるようになったデイス、もといデイサンダー。

    このシリーズでいちばん好きかもしれない。

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    2016年10月10日
  • 魔道師の月

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    キアルスはあのキアルスなのよね。

    まだまだ消化不良なので読み返しが必要だけれど、おもしろい!夢中で読んでいます。

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    2016年10月09日
  • オーリエラントの魔道師たち

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    今までで一番おもしろかった。
    乾石さんの長編はやや苦手なので、短編でちょうど良かった。
    物語にも入り込みやすかったし、読んでいてほっとした。

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    2016年07月28日
  • 魔道師の月

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    前々から思っていましたが、装丁が物語のイメージにぴったりです
    イラストが物語を壊すのではなく支える、という感じ

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    2016年03月21日