乾石智子のレビュー一覧

  • 久遠の島
    久遠の島
    世界中の本が成る木にあふれた島

    初めの魔法をかけた人望みは何だったのだろう
    島に終わりをもたらした人の望みは何だったのだろう
    生き残った三人の願いは少しずつ少しずつかなえられて行く
    生き続ける その道を歩きながら
  • 夜の写本師
    すごく良書!
    この一冊で世界観がよくわかるし、無駄なくいろんなものが繋がって隙のない作品、という感じ。

    主人公は魔法の才能があるけど、訳あって魔法使いではなく魔法を込めた本を書くことのできる写本師になる。

    彼が村を出る出来事、若さ故の思い上がりによる挫折、新たな世界への道。。。
    なかなかの冒険談...続きを読む
  • 夜の写本師
    魔法を舞台にした作品だが、主役は魔導士ではなく写本師。
    選んだ本の材質、インクの原料、ペンの種類など魔法が変わる。地味な手作業の先に夢があるようで、読んでいて面白かった。

    買った文庫本の後ろにあった解説で、魔法を扱う作品であるなら、その魔法を自然なものとして、扱う世界観として書くべきで、現実との比...続きを読む
  • イスランの白琥珀
    乾石さんの作品は、新作が一番おもしろい気がします。
    以前の作品も好きだけど、新刊出るたびにおもしろさが更新されている!
    ということで、今までで一番好きな作品です。

    出てくるキャラみんなが、素敵でしたし、まさかあの人が皇帝になるなんて!という意外性や、イスランの素敵さといったら大好きすぎです。

    1...続きを読む
  • イスランの白琥珀
    長く壮大な物語だった。
    一冊の中に長い年月が閉じ込められていて、読み終わった時、その長い年月を旅してきたような気持ちになった。
    主に描かれているのはイスリルの新皇帝が誕生するまでの物語ではあるが、ビュルナイと共に百年を旅してきた感じがした。

    放浪魔道士オーヴァイデインが長い間囚われていた苦悩と葛藤...続きを読む
  • 双頭の蜥蜴
    一応ファンタジーですが
    剣や魔法がやたら出てくる世界観ではなく
    登場人物はこの世界を生きる少女です。

    ただし彼女は理不尽な思いをし続けていました。
    母親のサンドバッグとして
    扱われていたのです。

    そんな思いをしていた彼女が出会ったのは
    一つの石。
    そこから彼女は異世界へと
    旅立っていくのです。
    ...続きを読む
  • 夜の写本師
     ブク友さんの本棚で見つけた、細密画のような表紙の絵、「夜の写本師」という何とも引き込まれるタイトル。気になってしようがなかった。

     右手に月石。
     左手に黒曜石。
     口のなかに真珠。
     カリュドゥは三つの品を持って生まれてきた。

     と始まる。これはもう読み進めるしかないでしょう。
     そんな意味...続きを読む
  • 青炎の剣士 紐結びの魔道師3
    紐結びの魔道師の3作目。

    読者はわがままなものだ。
    ある本には長すぎると文句をいい、
    ある本には短すぎると文句をいう。

    女王の結び目を解き、
    碧の石をみつけ、
    拝月教の大軌師をとめ、
    少年は青年になった。

    無事、物語は終わったが、もっと読んでいたかった。
  • 夜の写本師
    カタカナ名の沢山出てくる作品は、老化しつつある頭にはなかなか難解で、ついつい後回しにしていた。
    初めのうちは何度も登場人物一覧のページに戻ったけれど、それももどかしくなるほどにぐんぐん引き込まれ、ページから目が離せなくなった。
    幾つもの非現実的な場面は、美しく恐ろしく真に迫り展開され、闇も光も目の中...続きを読む
  • 夜の写本師
    自然環境や、町の様子、魔法などの描写がとても緻密で繊細。ファンタジー世界に浸りたい人には本当におすすめです。
    同じ世界観でシリーズが続いているので、いつか本作主人公のカリュドウが再登場することを願っています。
  • 魔道師の月
    夜の写本師に続く第二弾。息つく間もなく読みきった感じです。二人の主人公がどう絡むのか全然予想もつかず、ドキドキしながら読み進めるのがとても楽しかった❗次作品も食いぎみに(笑)購入しました。このシリーズ楽しいです!
  • 太陽の石
    オーリエラントの魔道師シリーズの第三作。

    兄弟間の争いのせいか、
    道具や呪文がほとんど必要ない「大地の魔法」のせいか、
    その魔法が山を吹き飛ばし、湖を創り出すような強大な魔法のせいか、
    まるで神話のようだった。

    そんな人間離れした物語のせいか、
    このシリーズで初めてアニメ化してほしいと思った。
    ...続きを読む
  • 夜の写本師
    いや、すごかった。確かに今まで読んだファンタジーとは一線を画す世界。一気に読んで読み終えて、でも離れがたくて3回くらい読み返した。
    シリーズを順に読み進めるのが楽しみな作品です
  • 夜の写本師
    たぶん、ネットで見かけて。

    酔った。酔わされた。
    昔から車酔いにも酒酔いにも弱かったが、
    この本の陶酔感と浮遊感はなんだろうか。

    踏みしめている大地が、いや世界が揺り動かされたからなのか、
    飛び散る血しぶきの匂いにむせたからのか、
    入れ子になっている生と死を、駆け抜ける速さに振り回されたからなの...続きを読む
  • 青炎の剣士 紐結びの魔道師3
    一生に走ってきたような気分で読んでいたお話も完結。最後までハラハラさせられましたが、無事ハッピーエンドでホッとしました。マーセンサスが死ななくて本当によかった。ひとまず今後何十年かは周りの国は穏やかに過ごせそうで何より。ユーストゥスがほんとに王になる日が来るまでにこれからさらに成長すると思うとそのあ...続きを読む
  • 青炎の剣士 紐結びの魔道師3
    ファンタジーには旅が似合う。

    そんな物語でした。

    過去の怨念、業、欲望。そして今を生きる人々の願いや欲望。
    そして、ラスト。
    涙がこぼれました。よかった。最高でした。
  • 魔道師の月
    本棚を整理した際、未読本として出てきました。
    タイトルと表紙に惹かれて(本との出会いは一期一会だったりしますので)購入したものでした。それからおよそ7年を経てようやく頁をひらくこととなりました。

    まず、とても読みやすいことがあげられます。翻訳ものにありがちなどことなく存在する違和感がない。最初から...続きを読む
  • 闇の虹水晶

    深い内容。

    内容が深い。昨今のファンタジーのヒーローとは違い、泥塗れで闇に翻弄され苦しみながらも、そこから抜け出していく。だからといって、最後に真っ白なハッピーエンドが来ることなく、呪いを抱えたまま前に進んでいく魂を獲得する。これこそ人生。感動しました。
  • 赤銅の魔女 紐結びの魔道師1
    本当に読んでいて楽しかった!
    旅が進むにつれ仲間が増えていって、色々な変化も楽しめました。
    ダンダンが可愛いー!
    早く続きが読みたいなぁ。
  • 夜の写本師
    文庫刊行当初より、このやや妖しげで蠱惑的なタイトルに惹かれ、ずっと読みたいと思いつつ数年、やっと読むことができました。

    エズキウムの地で、右手に月石、左手に黒曜石、口の中に真珠と三つの品をもって生まれてきたカリュドウは、産婆をつとめた女魔道師エイリャに引き取られ、育てられました。
    十二歳のある日、...続きを読む