乾石智子のレビュー一覧

  • 滅びの鐘

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    この作者ならではのすばらしい描写と世界設定なのだが、どうにも途中で危なかった。「やばい、飽きる、飽きる!」と焦燥感を抱えながらそれでも読み終えることができたのは、乾石智子さんという作家への信頼いがいの何物でもない。そして、魔法を交えながら書かれている世界に見覚えがあり、物語を見届けなければという気持ちが強かったからだとおもう。この地球という星の過去を見ているようでつらかったが、願いを込められるのが小説の良いところ。見せかけの平和をぶち壊したのちに得たもの、失ったもの。平易な文章が熱い涙を誘い、額が燃えた。

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    2019年10月09日
  • 竜鏡の占人 リオランの鏡

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    第二王妃カトラッカと腹心のエスクリダオのふたりが、いきいきと陰謀を進めている姿が印象的でした。
    箱入りで世間知らずの王子様たちが、このふたりを止める事なんて出来るんだろうか? とやや不安ではありました。が、王子様が成長して行く所はさすがの展開だと思います。
    オーリエンラントシリーズに比べたら優しいお話であったと思います。

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    2019年05月10日
  • 竜鏡の占人 リオランの鏡

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    第二王妃カトラッカと、腹心(且つ愛人)エスクリダオのドSっぷりに戦慄しつつ、王子達が成長していく姿が頼もしく思いました。(あくまで、アラバスとジャフルの事。ネオクはクズになってしまったので。)
    人は誰しも闇を抱えているものですが、それを受け入れることが辛いけど大切なのかな、と考えさせられました。

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    2019年04月26日
  • 竜鏡の占人 リオランの鏡

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    ネタバレ

    オーリエラントのシリーズを思えば
    まだまだ救いのある物語。

    予想外だったのは…まさか冒頭から
    駄目っぷりを晒していた王子たちの中から
    主人公が育っていくということ。

    人間の裏と表、陰と陽、闇と光。

    王子たちは確かに人としてどうなん?と
    思わせられたけれど…大きな闇も持たず
    いわば無垢の子どものままであったことが
    かえってよかったのかもしれない。

    ともあれ、苦い経験からよくぞ成長したものだ。
    三者三様の成長ぶり、楽しませてもらいました。


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    2019年03月24日
  • 双頭の蜥蜴

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    『夜の写本師』から始まるシリーズが気に入ったので、未読本を検索して古書で買ったが、古書代に相応の感じ

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    2019年02月16日
  • 竜鏡の占人 リオランの鏡

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    ネタバレ

    なんだか
    わかったようなわからないような
    壮大なファンタジーの世界に漕ぎ出そうとしているのは
    わかるが

    話があちこち飛ぶので
    あとで、どこで何が起こったのかぐちゃぐちゃになるし

    王子たちは可愛い女の子の後を
    あっという間に追いかけて行って
    そのまま奴隷にされて、はや3年って…

    それは彼らを成長させるために必要だったのかもしれないが、その間なんの進展もないのかとか
    王子か3人いる意味があるのか?とか
    いろいろ突っ込みどころはあった

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    2019年01月30日
  • ディアスと月の誓約

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    オーリエラントのシリーズがだいすきな乾石さんのノンシリーズ。魔法が絶えたのちの、王国の物語であった。どうしても上記シリーズを頭から消すことはできず、さらにはそのカバー絵との親和性の高さなども考えてしまうのだが、そうはいってもこちらもすてきな作品だった。想像力の賜物としてもよくまとまっている。魔法の杖を振らなくてもファンタジーはそれとして確たる芯を持つのだと改めておもい、ワクワクしつつ読んだ。主人公が世界の広さを体感して逞しさを増すというのは王道だが、この著者ならではの導きかた、やはりそれが好きだと感じた。

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    2019年01月28日
  • 闇の虹水晶

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    人の感情から立ち昇る靄を手にして石を創り出す“創石師”ナイトゥル。なかなか面白い設定ね。
    闇水晶が見せる幻と現の世界が交差するお話は多少回りくどかった気はするけど、まあ上手に繋がって、架空の地勢を背景に語られる独特の世界観や死生観にも結構興味を惹かれるものがあった。

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    2018年04月08日
  • 太陽の石

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    光とともにまた闇も生命に予め与えられたものである、という著者の観点がより鮮明になった1冊。
    かつて己のうちに闇を封じ込めた魔道師の子孫イザーカト兄弟。闇に飲まれた長姉ナハティと、残された兄弟姉妹の争いを描くいわば復讐譚であり、これまでのシリーズ中いちばん血腥い展開をする。特にカサンドラの死に様があまりに酷く涙。
    兄弟姉妹の争いについては、よくある緩いファンタジー的な兄弟喧嘩の風味はほぼ無く、闇に身を浸してまでの痛々しい生命のとりあいとなるので、序盤の温かな気配に騙されるなかれ。
    とはいえ生命の力をもつ魔道師である主役のデイスと兄弟のイリアが、最後まで物語に灯りをともしてくれるので、読み口はよい

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    2017年12月26日
  • 沈黙の書

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    とても楽しみに待っていた作品なのに、集中できていなかったのかなんなのか、どのように感想を書いたらいいのかわからずに戸惑っている。もしかしたら、これまで読んだシリーズのなかでいちばん地味と言えるかもしれない。ただ、地味だからおもしろくないわけではない。この物語を通して著者が提示して見せたものには、簡単には飲みこめない奥行きがあると感じられた。また、コンスル帝国の建国以前の話ということもあり、登場するひとびとの素朴さも際立つ。その無垢さ純粋さがこの小説の静けさを作り、祈りのような佇まいになったのかもしれない。
    (冒頭に“戸惑っている”と書きはしたが、ぐわりと込み上げる衝動になんど涙目になったことか

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    2017年07月17日
  • 魔道師の月

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    前作の悪かったところがちょっと良くなっている。
    このまま良くなり続けていけばいい感じになるのでは。

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    2017年05月16日
  • 魔道師の月

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    ここで闇と呼ばれているものは何だろうと考えると、生命力そのものではないか、と思った。
    大地から生える黒い樹。太古の闇。無ではなくカオスをイメージする表現だ。何もないのではなく、すべてが混沌としている。

    魔導師は闇を持たなければならないと作中では言われる。魔法とは、世界に干渉して世界をーー価値をーー変容させる、意志の力だ。生きることで必然的に抱える善悪の相克を見据え、とりもなおさず自分の座標を定める、その覚悟がなければ、モノの価値を変えることなどできない。

    生きているものは生きなければならない。生き続けなければならない。
    どんな存在もこの世に生じた瞬間から呪縛される。生命が持つ絶対的な指向の

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    2017年04月17日
  • 紐結びの魔道師

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    紐結びの魔導師リクエンシスを主人公にした6編の短編集.
    エンスの茶目っ気のあるおおらかな人間性,魅力満載です.相棒のリコも味のある愛すべき爺さんである.

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    2017年02月13日
  • 魔道師の月

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    若い頃のギデスディン魔導師が、暗樹という敵を前に倒すために奔走する話。若いからかはじめの頃はとてもやんちゃでしたが、テイバドールの記憶を見てからは一気に大人に、その辺の大人より達観した人間になります。今回もなかなかはらはらさせられて先に核心を読んでしまいたくなります。一作目も読み応えありましたが、話としてはこっちの方が好きです。

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    2016年12月21日
  • 紐結びの魔道師

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    “オーリエラントの魔道師”シリーズと銘打たれていて、 前に読んだ「夜の写本師」と同じ歴史の流れと世界観に属するこの本、紐を様々に結ぶことで魔法をかけていく紐結びの魔道師リクエンシスの冒険譚。
    冒険と書いたものの派手な活劇の場面は少なく、どちらかと言えば、悠久の時を生きる魔道師の人生と彼とともに生きた人に対する振り返りのお話。
    後半に行くに従って内省の色が濃くなるが、300年もの生を受け、自分より後に生まれたものに先立たれ、人生を回顧し、その生の虚しさに倦んだエンスが、再び生への執念を燃やす『子孫』や『魔道師の憂鬱』が味わい深くて良かった。

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    2016年12月04日
  • ディアスと月の誓約

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    ネタバレ

    寒い土地に暮らす人々のために月をおろし、緑豊かな土地に変えようとひとりの人間が、月を守るサルヴィを殺したことで、その土地は繁栄と共に呪いを受け継ぐことになった。そして、人間の血筋であるディアスが、延々と続く呪いに終止符を打つために、半ば強制的にですが、役目を負うことになり、南へ旅立ちます。
    とても話は魅力的なのですが、淡々としていたような感があります。最後はこれから新たな呪いを背負った子達が生まれるのでしょうが、170年分どれだけの人数で分け合ったのか、一回で終わればいいですが、なかなか平和は遠いですね。

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    2016年09月01日
  • ディアスと月の誓約

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    ネタバレ

    ディアスが国を離れてからの展開が
    早すぎる気もしたが、この物語で
    最も心惹かれたのは ファンズと
    共に生きる北の民の限りない誠実さと
    その暮らしの掛け値ない正しさ。

    アラスカの原住民族から着想したのだと
    思われるが それ以上の生命力と誠実さに
    本当に心が洗われた。

    ディアスとイェイルの交感の中で
    このファンタジーを貫く生と死の思想が
    幻想的に語られる。

    …そんなこんなよりも気になったことを
    やはりどうしても書きたくなった。

    この物語に出てくる架空の食事たちが
    やたらに美味しそうに見えるのですよ。

    それからディアスが南に向かう時
    イショーイが寄こしてくれた護衛の名は
    タンダとい

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    2016年06月27日
  • 太陽の石

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    具体的にどういうことなのかさっぱりわかんないけど、「こまけぇことはいいんだよ!(AA略」みたいな美しい文章にうっとりする。目と脳が喜ぶ一冊。

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    2016年05月12日
  • 双頭の蜥蜴

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    ネタバレ

    母親と折り合いの悪い少女が、異世界にいき「石の司」として、蛇紋岩を悪用するものと戦い成長し、地球に戻る話。
    終盤の水晶洞窟など個々に良い場面があるが、全体的にジュブナイル風で薄味。児童文学の扱いなのかも。

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    2016年02月12日
  • 双頭の蜥蜴

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    心のダークな部分がチクチクする。
    ライトで唐突な印象だけれど、感情や心の変化、世界観が良いなあ。
    石のこと、もっと知りたくなる。

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    2015年12月28日