上野千鶴子のレビュー一覧
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上野千鶴子さんの鋭いツッコミに対し、山折哲雄さんがタジタジになりながらも吸収していく展開が読んでいて楽しかった。
「ひとり」の概念すら両者では異なり、本文中では互いの考えをぶつけ合うが、最終的に、超現実主義の上野さんが、最終的に死の五段階説を発表したキューブラ・ロスの私を引き合いに、混乱の中で死んでいったこともアリと思えるようになったと結ぶところに、このvsのノーサイドをみた。
私は上野さんの考え方が清々しく好みだ。
「野垂れ死にを希望するのは男だけ」という話、言われてみれば確かにそうかも。
結局、男の弱さからくる現実逃避思考から生まれた妄想が野垂れ死というわけだ。 -
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「人生のお悩みの多くは身の「下」から来ます」
作者の上野千鶴子さんのお言葉です。こちらの本は朝日新聞の『悩みのるつぼ』に掲載されたものをまとめたものです
悩みの相談は、自分が共感できるものから、少しドン引きするようなものまで様々。
でも大体がこじれた恋愛関係や、「下」のことです笑
まず良かった点
上野先生のお言葉が、遠回しではなくぐさっと刺さるようなストレート球で、読んでいて痛快なこと
質問を読んでいて、読者が感じることを明確に言語化してつっこんでいらっしゃって、「そうそう、それがいいたいの!」と心地よく読み進めることができます
ただ、上野先生と私の視点が近すぎるのか、「そういう考え方があるのか」という目新しさはあまりありませんでした
暇つぶしに軽く読むにはもってこいの書籍です -
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ネタバレ「東電OLは私である」と発言する女性がたくさんいたという
女性差別企業の中で惨憺たる思いをした彼女は均等法施行前に社会人となった世代
均等法が施行されてからだってそう変わらない
会社に入ってみたらこんなはずじゃなかった
といったことは多々あったし今でも劇的にそうした状況が改善されているとも思えない
この事件は覚えている
マスコミが騒いだ内容については詳しく知らなかった
本書でそうしたことを読み解いているのかと
しかもこのお三方
楽しそうではないかと思い読み始めた
この事件というよりは「木嶋佳苗」に焦点をあてて語られる日本の「性」の扱われ方
援交世代についてはっとさせられたのは
そうだ彼女たちもいま生きて生活をしているのだということ
10代の頃にやっていたことをどう受け止めて暮らしているのだろう
女性のパロディとして存在する「壇蜜」
「これでしょあなたの欲しいものは」と餌を与えれば次々と男がひっかかってくる
同じ援交世代の木嶋佳苗と壇蜜との共通点など
この本をきっかけにさらに読みたい本がでてきた -
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「毒婦」をテーマに上野千鶴子、信田さよ子、北原みのりが鼎談している。
「毒婦」って何だろう。男性版のそういう言葉ってない(と思う)からそもそも「婦」にだけ「毒」がつくっていうのが上野さんあたりが突っ込むべきところじゃないかと思うけどそういう話は出てこない。勝手に女性に聖性を求めてそれと違う女性には「毒」をつけて侮蔑したり揶揄したりという構造だと思う。
ここで双璧に論じられているのが東電OLと木嶋佳苗。木嶋佳苗は一時期ブログなど愛読しその非凡さはそれとなく知っていた。一方東電OLについてはこの本を読んで初めて知った逸話もあった。どこか正気でない淫らなひとという印象だったんだけど、それ以上に既存の会社社会=男社会への悲しい反逆だったのかなと思うところがあった。
いずれにしてもお二方とも見事な生き方。その枠に納まらない見事さが世間というまだまだまだまだ男目線の人々をして「毒婦」と言わしめるのだろう。だからやっぱりこの本が「毒婦」を銘打つのには大いに違和感。
鼎談もちょっとバランス悪い印象。北原みのりが思いだけで突っ走ってる感じがしてしまう。対して上野千鶴子には蓄積を感じる一方で、総論的な話にはしりすぎな感じも。信田さよ子は両者からわざと一歩引いてる感じ。 -
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「情報生産者になる」を読んで本棚から1992年のカッパサイエンス版を引っ張り出しました。上野千鶴子が自ら処女喪失作という著作であり、彼女の良きにつけ悪しきにつけ名刺がわりの一冊でした。女性学という目新しい立場や現在でもまったく不変の挑発的物言いにイロモノイメージがあったような気がしますが、その後の四半世紀の研究と教育の立場で社会学を鍛え上げる、という仕事には尊敬です。「情報生産者になる」はその集大成であり、「セクシィ・ギャルの大研究」はそのスタートラインだったのかもしれません。使われる広告サンプルはとても古めかしく時代を感じさせますが、その後の時の流れは社会における女性の位置付けを変えたのか、変えなかったのか?人によって意見は違うかもしれません。例えば東京医科大学の入試の女性差別問題とか、何も変わってないじゃないか、ということになると思います。だけど著者の学問におけるポジションは周辺から中心に移行しているのだ、と最新作を読んで感じました。それにしても最初の一冊から炸裂している上野節(もののいいよう)は全く変わらないのは、彼女が受け止める人ではなく、仕掛ける人だから、なのだと想像しました。
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上野千鶴子の初めての著書という価値から岩波現代文庫に収められたのだろう。もともとはカッパブックスとして世に出たもの。広告類を中心に実例を挙げて社会の男の見せ方、女の見方を紹介し、多様性のないステレオタイプが蔓延していることを訴える。こういうのって、同性への視点と異性への視点とかあると思うけど、上野さんが書いていたように男は女を観賞物や性的対象としての目線で見るのに対して、女もまた女を見るときは男目線になっているというのはなるほど。もっといかがわしい広告とかも対象にしていれば、現代との違いが感じられたかもしれないけど、化粧品の広告とかメジャー雑誌の記事とかマスものではあまりそういう感じもしない。書中でもコピーがとんがってるわりにビジュアルが旧態依然というようなことが何度か出てくるけど、80年代初めも今もそのあたりはそんなに変わってない気がする。逆に言えば、そのくらい目で見ることのありようの大切さというか旧弊さというか、そういうものを感じる。
紹介されている広告や記事類が意外と今でも同じ文脈で読めてしまうのに対して、文調や書きぶりは隔世の感あり。軽~くナンチャッテ風に書くのは80年代の軽佻浮薄な社会のノリなんだろうし、短めの文章でつないでいくのはカッパブックスのスタイルなのかな。できるだけ軽くつくろうという感じがするんだけど、それだけにテーマのまじめさも伝わってくるような気がする。これって世の中全体の知性というか本を読む人率が高かったからじゃないだろうか。今の本のほうが大したもの感を出しながら内容は陳腐ってものが多い気がする。そんななかにあって光文社新書にわりと面白いテーマ、切り口のものが多いのもカッパブックスの頃からの伝統があるからなのかなと思ったりした。 -
Posted by ブクログ
3人の人となり思想がとりあえずは分かりやすい本なので作家達に興味がある人は手っ取り早いです。上野千鶴子の本だけ読んだことがなかったのですが想像通りの人でした。
読書後ネットで、お顔を拝見しましたが、これまた想像通りの人でした。現在は悠々自適?世間一般以上に裕福な暮らしをされていると思いますが庶民、平等、フェミニズムなどのイデオロギーを振りかざす感じですね。
あとがきで北原みのりが上野千鶴子に対して皮肉めいた事を書いていますが直接いっていただきたかったです。コワィのかな?言ったところで平行線になるだろうしね。
ウーマンリブなど、さまざまな時代を経てきたことや勿論、正論なのだろうけど、思春期や女としての特権や幸せを十分には感じてこないで年齢を更に重ねて頭でっかちに偏った見方の人が全女性の代表みたいに発言される姿勢には抵抗を感じました。