大江健三郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
こないだ読んだ短編に比べて全然パッとしない上に、イライラさせるし、なんだかなーって思ってたけど、約半年の後に思い出に残ってるのはこっちのほうです。
よほどムカっとしたというか、本当イラついた。
私はわからずやは嫌いだし、そんなわからずやを、「しょうがないな〜」なんて言いつつかまってあげるような人も好きじゃない。
なにより難しすぎて何が言いたいのかわからない、それでいてめちゃくちゃ。
まるで現実じゃないみたい。
もちろんこれはお話なんだから現実じゃないみたいなんて表現はもともと合ってないんだけど、なんというか堅く知的な文章であるにも関わらず浮足立ってる、どこか宙に浮いてて捕まえとかないとどっか -
Posted by ブクログ
大江健三郎の20年近く前のSF小説。とはいっても、SF的な設定・話は最初と最後(特に最後)に出てくるだけで、多くはそれとはあまり関係ないところで話が進んでいく。チャレンジャー号爆発事故とイエーツの詩から主要なイメージを得ている。宇宙開発競争や階級分化に代表される科学主義と資本主義という現代の進化の方向と、それとは反対の「人間主義」(とでも呼びそうなもの)や自然主義との相克が描かれる。そして、その中に人類に対する「悲しみ」が漂う。ただ、宇宙開発、科学主義、階級、工業化といった色々な問題の一つ一つは簡単に触れられる程度で、何らかの主題が深められることはない。(著者自身による感想でも強調されている)
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Posted by ブクログ
高校生の頃読んだものを思い立ち再読。収録されている10編の短編のうち5編を読む。「奇妙な仕事」大江健三郎の処女作。実験用の犬の処分を大学から引き受けた男に雇われた犬殺しとアルバイトの3人の学生。何かに熱中するには若すぎるか年を取りすぎてしまった「僕」と笑い方を忘れそうな女子学生と負けず嫌いな私大生。3日間で150匹の犬を殺し皮を剥ぎその処理をする。淡々と仕事をこなしながらも犬殺しは犬に愛情を持っていると感じる。その卑怯な殺し方にも殺されようとしている犬たちにも死んだ犬の血やその匂いにもすぐに慣れてしまう「僕」反対に嫌悪感を募らせていく私大生。処分を引き受けた男の不正が露見し男が不明になってしま
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Posted by ブクログ
走れよ、走り続けよ!が好きです。後は何というかまあ、いつもどおり。というか。まあすべていつもどおりですが。しかし短編と長編でこれだけイメージが揺るがないというのも珍しいんじゃないかという気がしますよ。どうだか知りませんが。「食べ物をいかにもまずそうに描写する」のが上手ですよねー。コーラと排骨麺って絶対遠慮したい組み合わせだと思う。何か、こういうの上手ね。(意図してやってないとゆー可能性もあるが)作中で異常な程不味そうに描かれていたオックステイルスープは、大江健三郎本人の得意料理らしい。実際おいしいらしい。(大江健三郎にインタビューしたSwitch編集者の弁)