大江健三郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ[ 内容 ]
「私は渡辺一夫のユマニスムの弟子として、小説家である自分の仕事が、言葉によって表現する者と、その受容者とを、個人の、また時代の痛苦からともに恢復させ、それぞれの魂の傷を癒すものとなることをねがっています。」―一九九四年ノーベル文学賞受賞記念講演ほか、全九篇の講演に語られた、深く暖かい思索の原点と現在。
[ 目次 ]
あいまいな日本の私
癒される者
新しい光の音楽と深まりについて
「家族のきずな」の両義性
井伏さんの祈りとリアリズム
日米の新しい文化関係のために
北欧で日本文化を語る
回路を閉じた日本人でなく
世界文学は日本文学たりうるか?
[ POP ]
[ おすすめ度 -
Posted by ブクログ
ネタバレまず、表紙裏の解説には「老人たちの奮闘記」てなことが書いてあったけど、私は全くそうは感じなかった。
虐待にあった女性が傷へ向き合い、再生へ。
それが「ミヒャエル・コールハース計画」を通して語られている。
主人公は大江自身を思わせる作家であり(私は大江作品を初めて読んだのでいつもこうなのか定かではないが)どこまでが現実なのかどこからがフィクションなのかわからなくなる。その境界から、読み手はいつの間にかフィクションの世界に誘われていくのか。
でも私は全くフィクションのほうが入り込みやすいな。
こういう設定だと書き手は人物設定が簡単で済みそうな気がする。
きっと、木守は映画の完成を待たずに亡く -
Posted by ブクログ
かなり前から寝る前に読んでいた本。
ノーベル文学賞受賞者の彼が講演で語った内容をまとめた本。
正直、私には少し難しく感じる場面もあったが、じっくりと語られるその内容は大江健三郎氏そのものであるのだろうと思う。
彼の息子「光」君を授かった事も含めて、氏のぐっと奥にある何かが垣間見えるものだった。
読み進んで行くうちに私は例え様の無い何かを感じ始めていて、それは「何か大切な疑問を抱く」というような,あるいは「気付き」みたいな物を感じ始めていた。
このままでは いけない ような気がする。と思った...が、何をどうしたらいいものなのか?
穏やかな語り口と、言葉の深さに感動した。
そして、この本を -
Posted by ブクログ
わたし大江健三郎と同郷なのに初大江でした。
近未来、人類が「新しい地球」に移住する「選ばれた者」と、資源が枯渇し汚染された地球に残る「残留者」に分かれた世界を描く。それも「残留者」側の女性からっていうところが面白い。考えるSF、議論するSFで、冒険譚などではないので、レツゴー宇宙移民!!みたいなのを期待して読み始めるとガッカリするに違いない。
階層社会とか科学文明とか近現代の人類をとりまく様々な要素を取り入れながら、宇宙に出て超常現象的な恩恵を受けてまで人類が存続する価値があるのか、とか、そもそもそういう人間は「人間」と呼べるのか、じゃあ人間ってなんだよ、とポロポロ疑問を投げかけてこられ