大江健三郎のレビュー一覧

  • あいまいな日本の私

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    かなり前から寝る前に読んでいた本。

    ノーベル文学賞受賞者の彼が講演で語った内容をまとめた本。
    正直、私には少し難しく感じる場面もあったが、じっくりと語られるその内容は大江健三郎氏そのものであるのだろうと思う。
    彼の息子「光」君を授かった事も含めて、氏のぐっと奥にある何かが垣間見えるものだった。

    読み進んで行くうちに私は例え様の無い何かを感じ始めていて、それは「何か大切な疑問を抱く」というような,あるいは「気付き」みたいな物を感じ始めていた。
    このままでは いけない ような気がする。と思った...が、何をどうしたらいいものなのか?

    穏やかな語り口と、言葉の深さに感動した。
    そして、この本を

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    2010年01月26日
  • 取り替え子

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    男性に対するマイナスコンプレックスの塊だったよーな…。逆方向の、女性っていう出産できる性に対する超えられない羨望もひしひしと。

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    2010年01月10日
  • 日常生活の冒険

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    冒険的に生きる 何を選び 何を捨てるか

    危険の感覚は失せてはならない。
    道はたしかに短い、また険しい。
    ここから見るとだらだら坂みたいだが。
    それじゃ、さよなら、ともかく全力疾走、そしてジャンプだ、錘のような恐怖心からのがれて!(本文引用)

    選書:川島

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    2009年10月07日
  • 「雨の木」を聴く女たち

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    文章がぜんぜん頭に入ってきませんでした・・・!

    この読みにくさはなんなんだろうか。
    読みにくい話とそうでない話が交互で、半分読んだ地点で疲れて放り出してしまいました。
    だめだ、ちょっと時間を空けてから再チャレンジしよう。
    馬鹿なのに自分のハードルを上げ過ぎたよ。そこも馬鹿だな。

    09.07.06

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    2009年10月04日
  • われらの時代

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    戦後、戦争以外に生きる目的を見いだせない主人公の男性が描かれている。戦後の男性の価値観の理解に役立つ一冊。

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    2009年10月07日
  • あいまいな日本の私

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    てるよしさんのページに挙げられていたので。ノーベル賞受賞講演でもあるタイトルが素晴らしい。"の"のあいまいな用法も含めて。なんかこの人のユマニズムへの言及は感覚が先走っている感じがしてあまり好きではないが、感覚を真摯に記述しようとするスタンスは好きだ。

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    2009年10月04日
  • あいまいな日本の私

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    ノーベル賞受賞者、大江健三郎によるノーベル賞受賞スピーチを含む講演録。これが!というのはあまり記憶に残っていないが、理系の身としては1つ1つの言葉やセンテンスを重視する姿勢に触れられることが新鮮であった。「文学者」を垣間見るには良い本だったような気がする。

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    2009年10月04日
  • われらの時代

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    平凡と狂気がすれすれで存在してたり、大仰な表現の羅列だったり、世の中に対しての均衡を失っているようだったり。登場人物がみんな結構凄い思想の持ち主たちでした。

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    2009年10月04日
  • 治療塔

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     わたし大江健三郎と同郷なのに初大江でした。
     近未来、人類が「新しい地球」に移住する「選ばれた者」と、資源が枯渇し汚染された地球に残る「残留者」に分かれた世界を描く。それも「残留者」側の女性からっていうところが面白い。考えるSF、議論するSFで、冒険譚などではないので、レツゴー宇宙移民!!みたいなのを期待して読み始めるとガッカリするに違いない。
     階層社会とか科学文明とか近現代の人類をとりまく様々な要素を取り入れながら、宇宙に出て超常現象的な恩恵を受けてまで人類が存続する価値があるのか、とか、そもそもそういう人間は「人間」と呼べるのか、じゃあ人間ってなんだよ、とポロポロ疑問を投げかけてこられ

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    2009年11月19日
  • 「雨の木」を聴く女たち

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    こないだ読んだ短編に比べて全然パッとしない上に、イライラさせるし、なんだかなーって思ってたけど、約半年の後に思い出に残ってるのはこっちのほうです。
    よほどムカっとしたというか、本当イラついた。
    私はわからずやは嫌いだし、そんなわからずやを、「しょうがないな〜」なんて言いつつかまってあげるような人も好きじゃない。
    なにより難しすぎて何が言いたいのかわからない、それでいてめちゃくちゃ。
    まるで現実じゃないみたい。
    もちろんこれはお話なんだから現実じゃないみたいなんて表現はもともと合ってないんだけど、なんというか堅く知的な文章であるにも関わらず浮足立ってる、どこか宙に浮いてて捕まえとかないとどっか

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    2009年10月04日
  • 治療塔

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    大江健三郎の20年近く前のSF小説。とはいっても、SF的な設定・話は最初と最後(特に最後)に出てくるだけで、多くはそれとはあまり関係ないところで話が進んでいく。チャレンジャー号爆発事故とイエーツの詩から主要なイメージを得ている。宇宙開発競争や階級分化に代表される科学主義と資本主義という現代の進化の方向と、それとは反対の「人間主義」(とでも呼びそうなもの)や自然主義との相克が描かれる。そして、その中に人類に対する「悲しみ」が漂う。ただ、宇宙開発、科学主義、階級、工業化といった色々な問題の一つ一つは簡単に触れられる程度で、何らかの主題が深められることはない。(著者自身による感想でも強調されている)

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    2009年10月07日
  • 小説のたくらみ、知の楽しみ

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    1983〜1984年に雑誌に連載されていたエッセーを集めたもの。創作法、読書法、作家論、日常生活、昔の話などについて率直に(しかし下品にならずに)語られていて、楽しく読める。ブレイクやエリアーデ以外にヴォネガットやケルアックについて語られているのは珍しい。

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    2009年10月07日
  • ヒロシマ・ノート

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    原爆の悲惨さを伝える本。
    著者曰く,原爆の威力の悲惨さは広く知られているが,
    落とされた側のその後の悲惨さは十分に知られていない。
    物理的なことだけに留まらず,
    思想的な部分にも触れられている。

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    2009年10月04日
  • 空の怪物アグイー

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    長編で使われたモチーフが色濃く出ている、短編集と言うよりは、まさに長編の副産物と言っても良いと思う。しかし大江健三郎が書くと、副産物であれ非常に密度の濃い内容に仕上がってしまう。個人的には表題の作品以外にも「アトミックエイジの守護神」が良かった。

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    2009年10月07日
  • 見るまえに跳べ

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    高校生の頃読んだものを思い立ち再読。収録されている10編の短編のうち5編を読む。「奇妙な仕事」大江健三郎の処女作。実験用の犬の処分を大学から引き受けた男に雇われた犬殺しとアルバイトの3人の学生。何かに熱中するには若すぎるか年を取りすぎてしまった「僕」と笑い方を忘れそうな女子学生と負けず嫌いな私大生。3日間で150匹の犬を殺し皮を剥ぎその処理をする。淡々と仕事をこなしながらも犬殺しは犬に愛情を持っていると感じる。その卑怯な殺し方にも殺されようとしている犬たちにも死んだ犬の血やその匂いにもすぐに慣れてしまう「僕」反対に嫌悪感を募らせていく私大生。処分を引き受けた男の不正が露見し男が不明になってしま

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    2011年07月16日
  • 空の怪物アグイー

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    大江健三郎っぽくない短編がいくつかあって新鮮な気持ちで読みました。敬老週間とか、ちょっと星新一っぽくないですか?

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    2009年10月07日
  • 持続する志 現代日本のエッセイ

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    第一エッセイ集である『厳粛な綱渡り』(講談社文芸文庫あとがき)で、小説家がエッセイを書く行為を危険な行為であると述べている。

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    2009年10月04日
  • 河馬に噛まれる

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    ウガンダで河馬に噛まれたことから、「河馬の勇士」と呼ばれる元革命党派の若者。彼と作家である「僕」との交流をたどることで、暴力にみちた時代を描く。

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    2009年10月04日
  • 叫び声

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    十七歳の虎、十八歳の呉鷹男、二十歳の「僕」の三人の《黄金の青春の時》とその結末を描いた長編小説。「現に青春にある者が、それも自分が内面において衰弱し、病んでいることを自覚している者が、恢復をめざして青春を書いた小説」

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    2009年10月04日
  • われらの狂気を生き延びる道を教えよ

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    <目次>
    第一部 なぜ詩でなく小説を書くか、というプロローグと四つの詩のごときもの
    第二部 ぼ自身の詩のごときものを核とする三つの短編
     走れ、走り続けよ
     核時代の森の隠遁者
     生け贄男は必要か
    第三部 オーデンとブレイクの詩を核とする二つの中編
     狩猟で暮らしたわれらの先祖
     父よ、あなたはどこへ行くのか?
     a 裏
     b 表

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    2009年10月04日