大江健三郎のレビュー一覧

  • 燃えあがる緑の木―第一部 「救い主」が殴られるまで―

    Posted by ブクログ

    第2部に移ります。

    12.06.05(再読)


    いきなり転換とかギー兄さんの話を持ってくるなんて、これ、今までの大江作品を読んでいないと何のこっちゃ分からないのでは??
    全3巻だから、後に分かるようになってるのかしら。

    とりあえずスロースターターな今までの大江作品に違わず、1巻はまったり気味です。
    とは言えテーマ的に底が深くて暗そうなので、ちゃんと全てを理解したい。
    なのでもう1回読んで、2巻に移るとします。

    12.05.29

    0
    2012年06月06日
  • 叫び声

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    著者の作品は初めてなのですが、少し難しい本であると感じました。
    落伍する若者を描いているためか、そこに何か寓意があるのではないかとか、これは主人公の成長を描いているのかなど、考えながら読んでしまったためです。
    安保闘争の時期の作品で、主人公の仲間はみな外国の人間だったので、そうしてもそんな気になってしまいます。
    もう少し、話を純粋に楽しめばよかったですかね。
    といっても、やや暗い気持ちにならなくもないですが。
    ここにファンタジーっぽさを加えると村上春樹のようになりそうです。

    0
    2012年05月13日
  • 性的人間

    Posted by ブクログ

    教授のおすすめの一冊。
    大江健三郎も初めて読んだ。

    とりあえず性的人間についてだけ。
    おそらく2部構成で1部は乱交の話。
    2部は痴漢の話。

    痴漢の話がすごく印象的。
    危険のない痴漢はにせものの痴漢。
    反社会的な行動。
    感動もないし怒りも起きない。
    ただ、なにか感情を突き動かすものがある気がする。
    不思議な読後感だった。

    0
    2012年05月05日
  • 性的人間

    Posted by ブクログ

    短編集「性的人間」「セブンティーン」「共同生活」
    共同生活は未読。おなかいっぱいで読めませんでした。

    大江健三郎ってなんだか凄いわと思った。
    思春期に読まなくて良かった。凄いが胸が悪くなる。
    この頃のタブーが「性」だからこんなに性描写が多かったり、性倒錯な人物が出てくるのかな。それさえ出しとけば「前衛」気分な人よりは全然「ホンモノ」だと思ったけど、登場人物の心情、葛藤、社会からはみ出た行詰まった人生をそこでしか表現し得ないのかなぁ。うーむ。

    0
    2012年03月23日
  • 取り替え子

    Posted by ブクログ

    某サイトのレビューでは、わかり易くて大江作品を理解する上で役立つということだったが、あまりそうは感じなかった。

    むしろ「万延元年のフットボール」などのような大江健三郎らしい粘度の高さもなく、登場人物の内面への掘り下げがいまいちだと思った。

    0
    2012年03月04日
  • 空の怪物アグイー

    Posted by ブクログ

    大江健三郎はどうやら合わないのか、なんら感動というものは得られなかった。印象に残ったのは本のタイトルにもなっている「空の怪物アグイー」。
    最後の方で、子どもに石を投げられて目に当たるという場面がある。その子どもたちは何を思ったのか、そしてアグイーを思った主人公はどうも落ち着いていて、腑に落ちなかった記憶があった。

    0
    2014年11月18日
  • 新しい人よ眼ざめよ

    Posted by ブクログ

    大江健三郎のブレイクへの傾倒ぶりと、イーヨーが大部分を占める生活がまざまざと。
    イーヨーの弟妹たちは大江健三郎に対してどういう気持ちを抱いているんでしょう。それが気になって仕方ありません。

    それにしてもどうしてこの人は色んなところに責任負わされ続けなきゃならんのでしょう。だんだん辛くなって来た…

    12.02.28

    0
    2012年02月29日
  • 叫び声

    Posted by ブクログ

    「性的人間」に連なっていく、青春の渇きや絶望的な生を描いた、印象的な作品。三人の若者がそれぞれの希望と絶望から生まれる妄想のような日常をそれぞれのやり方で必死に生きる姿は、今も僕らの心の中に眠る憧れのある形なのかもしれない。

    0
    2012年02月14日
  • われらの時代

    Posted by ブクログ

    「戦争が終わったあと、その当時の人々は無条件に喜んで、戦争なんかもう2度とごめんだと思った」と私は思っていた。
    しかしこの本を読んでその考えは間違っていたと思った。
    戦中の教育を受けた人間の中には本作の主人公のように「英雄的に死にたい」と思い、平和になった世の中を「人を殺す機会もない老後までの執行猶予」としてみていた人もいたのかもしれないと気づかされ、愕然とした。「平和=無条件によいもの」という考え方を自分は教育を通して感じていたが、それは一面的なものの見方だったのかもと思った。

    果たしてこの作中には希望が感じられないが、この閉塞感は現代ではなお増幅されている気がする。
    物語として、この内容

    0
    2012年02月08日
  • 「雨の木」を聴く女たち

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    大江健三郎の本は初めて読んだ。

    会話の途切れ目が分からない会話文が特徴だと感じた。
    官能表現を、あえて官能に訴えない直接的な表現にすることで、視覚的な刺激を受けたように感じさせるような手法(であるかどうかは別として)には驚いた。

    レイン・ツリーという共通したメタファーを探る幾つかの物語だが、それぞれの物語に固有のメタファーも存在し、短編としても、長編としても楽しめる作品だと感じた。

    0
    2012年02月08日
  • われらの時代

    Posted by ブクログ

    この時代は、「おれたち」と言える共同意識があったのだろう。
    こんな観念的な自殺を考えて生きられるほどの精神的余裕もあった。
    50年後の今、自殺者数は年間3万人を超えるようになって久しい。
    それも、誰にも助けを求められない中高年が生活苦で死ぬのが大半だろう。
    思想や観念など何もなく、「おれたち」なんて意識は欠片もない孤独に晒されて虚ろに死ぬ。
    そんな死に方(あるいは生き方)は、今後ますます当たり前になっていく。
    そんな時代を生きる僕らの心を、文学にこそ救ってほしい。

    0
    2012年02月03日
  • 私という小説家の作り方

    Posted by ブクログ

    例に出される本や過去の著作について読んでいないものも多かったので、正直何を言っているのかほとんどわからない章もいくつかあった。

    が、最初はひとつであった作者自身と小説の中の「僕」が如何にして切り離されていったのか、その過程について書いた<ナラティヴ(語り口)>についての章は非常に面白い。

    特に作者の文体が一人称から三人称に変化していく過程についての記述は若き大江健三郎がどれほど切実な思いで小説の突端に立ち、道を拓いてきたのかが如実に現れていて胸が熱くなった。

    0
    2012年01月14日
  • われらの時代

    Posted by ブクログ

    戦後の若者を描き出している。物語はストレートで分かりやすい。直接的な表現が自分はあまり得意ではなかった。

    0
    2011年12月11日
  • 見るまえに跳べ

    Posted by ブクログ

    世界の大江だ〜と思って読んだら何かBL?(違)大江さんの書く青少年はギラギラしていて好きです。「下降生活者」が何だか度肝抜かれました。そんな呼びかけられても!

    0
    2011年11月24日
  • あいまいな日本の私

    Posted by ブクログ

    読み終えました・・・




    スピノザを読んで暮らすことの宣言書だったのだろうか、

    歴史を忘れることなかれ、という確認書だったのか。




    偶然にも今日は広島でした・・・




    満足感はあります。やっぱり本はいい。




    井伏鱒二の「山椒魚」が無性に読みたくなった。

    0
    2011年11月12日
  • 「雨の木」を聴く女たち

    Posted by ブクログ

    ハワイ大学のセミナーに出席した著者が、某精神病院で「雨の木」と呼ばれる木と出会う。「雨の木」が暗示する、「人が死にむけて年をとる」という事実を、描く短篇集。

    人の死と、その後に残された者たちの悲嘆を描いている。

    余り前向きなメッセージは伝わってこずに、ただ重苦しい生のアワれというような感情が後に残る。小説としての完成度が非常に高い。

    0
    2011年10月10日
  • 静かな生活

    Posted by ブクログ

    伊丹十三監督が映画化したこともあって読んだ本です。知的障害者であるイーヨーと妹のまあちゃんの日々を綴っています。独特の散文が、なれるまで読みずらかったのを覚えています。しかし、だからといって、稚拙であるとかそういう印象を持つことはありません。こういうのもあるんだ、と感じる種類の独特さでした。イーヨーは大江健三郎さんの息子、大江光さんをモデルにしているようです。

    0
    2011年07月05日
  • 美しいアナベル・リイ

    Posted by ブクログ

    この作品から新しい大江の文体が披露された。アナベル・リィの詩句を巡る着想、意識的な文体の改変に纏わる話、そして女性が中心となって物語世界をドライブさせていく。ここに来て新しい大江を見ることができるなんて!次作「水死」で見事な結実を生む脈動に溢れた作品。

    0
    2011年06月02日
  • 美しいアナベル・リイ

    Posted by ブクログ

    これまでおよそ時系列で大江健三郎の著作を読んできましたが、ピンチランナー調書辺りから主題と言うか、小説を書く目的みたいなものが少しずつ変わってきている気がします。

    前期は人間の虚飾や欺瞞や、ありとあらゆる醜い部分を徹底的にほじくっていますが、後期は虚飾や欺瞞をバイパスに、その先にあるものを書こうとしている様です。
    私は作家としての大江健三郎自身に強い思い入れはなく、単純に作品のみを好んでいます。従って好みの問題で言えば、前期の方が圧倒的に好きです。だいたい作者が30代以前の作品が特に。

    ただし若いころの作品は、若かったから書けたんじゃないかとも思います。
    大江氏の場合、負の部分をほじくるな

    0
    2011年05月31日
  • みずから我が涙をぬぐいたまう日

    Posted by ブクログ

    ミシマの自決に直接的に揺り動かされて、オオエの終生のテーマである天皇制に取り組んだ中篇2作。人生の三分の二、意識のレベルでいうとそれ以上の比重で平成に暮らしてきた個人としては、テーマ自体に共感を持つことはできない。ただ、それ故にかフラットに小説として読むことはでき、この時期のオオエの様々な発想は面白く読める。狂気をその強大な想像力をしてねじ伏せるように世界を構築していくオオエの姿は大変勇ましく、頼もしいのだ。
    また、これを読んでおくと「水死」がさらに面白くなること請け合い(読まなくても面白いよ)

    0
    2011年05月06日