北方謙三のレビュー一覧

  • 楊令伝 五 猩紅の章

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    南の宗教騒乱は70万人もの犠牲者を伴う酸鼻を極めた戦いの末、禁軍の勝利となる。その間梁山泊軍は一州に相当する地域を制圧し新たな国の形を模索しはじめる。智多星・呉用の”あがき”が心に残る第5巻です。

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    2011年10月27日
  • 杖下に死す

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    異変が伝えられたのは、19日の早朝だった。
    仙蔵は、すでに出かけていた。伝えてきたのは、仙蔵が連れていった板場の若いものである。
    「そうか」
    ほかに言葉はなかった。
    利之は部屋に戻った。お勢が、火鉢に炭を足していた。
    「洗心洞から、隣の屋敷に大砲が撃ち込まれたそうだ。それから外へ出たらしい。門弟数十人。それが、次第に増えているという」
    「どういうことでございます、それは?」
    「つまり洗心洞の叛乱に加わろうと、人が集まり始めているということだ」
    叛乱という言葉に、お勢は息を呑んだ。言った利之も、背筋が寒くなるような心地がした。
    「洗心洞の建物は燃えている」
    「まあ」
    「洗心洞から出た連中は、救民

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    2011年10月17日
  • 楊令伝 二 辺烽の章

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    この巻では、主要な登場人物が出揃う。子午山はいい。
    この長い物語の第二の聖地と言えるだろう。
    この後も、子午山がどのように使われるのか興味深い。

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    2011年10月13日
  • 楊令伝 四 雷霆の章

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    ネタバレ

    北と南で戦争が始まる。
    といっても、梁山泊が戦をするわけではなく、
    北は宋vs燕(新遼)、南は宋vs方臘。
    まだまだ序盤、戦はあれど粛々と物語は進む・・

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    2011年10月13日
  • 楊令伝 一 玄旗の章

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    水滸伝の凄さをどんな形で継承・展開するのか?
    それが、この作品に対する俺なりの期待だ。
    壮大な交響曲の第一楽章プロローグという感じの第一巻だった。
    単行本でこの作品についての書評等はある程度知っている。
    が、何か違うのではないかといつも思っていた。
    さて、この物語の終わりにどんな感想を持つのか今から楽しみでならない。

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    2011年08月28日
  • 楊令伝 一 玄旗の章

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    北方水滸伝読まずにこれから入るのは、かなりの冒険。しかし、登場人物の予備知識なしに、最初の相関図的なページに戻りながら読み進めるのはちと難儀ではある。

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    2014年01月04日
  • 楊令伝 二 辺烽の章

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    ネタバレ

    北方水滸伝を読んでないと面白くないかも。(私は大好きなので楽しめましたが・・・)

    史実がどうだったかなぁと中国の歴史が読み返したくなりました。

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    2011年07月23日
  • 絶海にあらず(下)

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    ネタバレ

    主人公純友は最後までこれといったピンチを迎えることなく、
    失った幹部も一人。
    結局楽々勝ってしまった。

    主人公が困ることがない展開は、読んでてストレスたまらないのはいいが、
    やっぱり盛り上がりに欠ける。

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    2011年06月13日
  • 絶海にあらず(上)

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    北方謙三は南北朝シリーズ全部と楊家将を読んだ。
    覇王の秋を除いて全部星4つ以上の良作。

    これも他のと同様、
    歴史ものゆえ堅苦しいけど爽やか、みたいな文体で読みやすい。
    が、この上巻ではまだピンチが全くないので
    本引きちぎるんかというくらい力入って読む場面はまだ無し。
    下巻に期待。

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    2011年06月11日
  • 草莽枯れ行く

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    ネタバレ

    幕末の赤報隊のお話。
    明治維新に向かうなか、幕府側の物語。
    やはり根底にあるのは滅びの美学。
    己の信ずるところ、命をかける話。
    この前後、るろうに剣心を読んでいたこともあり、
    時代背景的に感情移入しやすかった。

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    2011年06月01日
  • 絶海にあらず(下)

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    瀬戸内の海賊となって乱をおこした藤原純友の事蹟を描く。
    同時期に乱を起こした平将門に比してやや知名度はおちるが、当時の政治の中心の藤原一門からなぜ、反乱がと不思議に思っていた。
    著者は、純友をものに捕われない自由な心の持ち主として、その勇躍する姿を描いている。同著者の「破軍の星」では、清冽なる天皇中心の人民国家のあり方を主人公は追い求めていたが、本作品では、海の自由を求めて純友は戦っている。高麗などとの海外の交易を独占しようとして、海に生きる民を抑圧する藤原宗家との壮大な戦いに挑む藤原純友の勇姿には胸躍らされた、痛快な物語である。
    本作品のエピローグでは、戦い終えた「純友」は、海上の貿易商人と

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    2011年04月07日
  • 絶海にあらず(上)

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    中央集権を進める藤原政権に対し、土地に縛られずに生きる海の民の生きる様を描いた作品。おもしろかった。海賊だけでなく、山賊も出てきて、政治の表舞台に登場しない少数民をよく描けていた。世界とつながる海の民のあり方、貿易のもたらす富のあり方についての中央集権政府と藤原純友の考え方の違いや、平将門の叛乱と藤原純友のそれとの違いなど、よく研究されていて厚みがあった。
    ところどころに、「男なら!」という無茶苦茶論理が出てくるのは、まあ、北方謙三氏だからしかたないか。その部分は、あんまり物語とは関係なかったので、そんなに気にならずに、海賊の物語を楽しめた。

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    2011年03月05日
  • 草莽枯れ行く

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    幕末,幕府にも薩長の官軍にも属さない関東草莽の志士達が日本を変えて行く流れを作ろうとしていた。それが相良総三,後の赤報隊の総長である。本書では,そこに清水の次郎長が登場し,やくざという,政治的なことではなく,仁義にのみ生き・死ぬという達観した観点から幕末の動乱を見つめている。総三は官軍に先駆け,東山道の先方隊として江戸城を目指すが,幕末動乱の中,巨大な陰謀の中に沈んでゆく。このような血と死が万々累々と重なり,維新が進んでいったのだろう。これ一つを取って善悪を判断すると,総三を葬ったことは当然”悪”となるが,明治維新の中で,総三は無駄な死であったのかといえばそうではなく,それもこれも含めて近代が

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    2011年02月03日
  • 草莽枯れ行く

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    作中土方度は2ってところでしょうか(何この表現)
    でもチラチラしか出ないのに妙に格好良いんです。なんかこう"振り返ったら奴がいる"的な登場がやたら多かったような。この土方さん超ハードボイルドなんで、格好良いけどリアルに振り返って後ろにいたら「ひぃ!殺さんで!」って条件反射で言っちゃいそうです。
    北方さんきっと土方歳三好きなんでしょうねー。…名前も似ているし。

    相楽総三はるろうに剣心で、次郎長の親分はさくらももこのエッセイでいずれもチラッとだけ知っていたんですが、ああこんな人達だったのかと興味深かった。幕末のヤクザさんの動向ってのも中々面白いもので。

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    2010年11月20日
  • 破軍の星

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     以前に読んだことを忘れて再読(以前の感想は下記)

     主人公である北畠顕家に興味を持ったのは、大河ドラマ「太平記」だろう。あまり戦闘シーンは描かれなかったが、女優が演じたこともあり印象に残った。そして先日東北に旅行したこともあり、妙に気になるようになった。もともと北方謙三の文章は好きだったので、ちょっとした息抜きのつもりで手に取った。

     年若い主人公の活躍は爽快だった。また戦いとは何か、国とは何か、武士とは何かという問いかけが繰り返され、それは普遍性を持つ力強いものに感じられた。いくさになると、完全に無双になってしまう強さが、時に不自然に感じさせられるほどでもあり、いろんな点で理想化されす

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    2026年07月05日
  • 夜が傷つけた

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    2010年09月 02/72
    未体験だった北方さんの普通のハードボイルド作品。
    それなりに楽しめたが、前作からの続きであった模様。
    雰囲気はいいですよね。酔います。
    でもやはり歴史物だ。

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    2010年09月10日
  • 絶海にあらず(上)

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    900年ごろ。藤原純友の話。藤原北家の出であるが,生母の身分が低く,自由奔放に育った純友だが,自分の一族の氏の長者であり時の摂政である藤原忠平が海上の交易の自由を奪うやり方に納得がいかず,海の開放を目指し戦う物語。忠平も決して私利私欲に走るのではなく,あくまでも自分の一族が政治をとり仕切り,日本を磐石にしようと志していたようで,忠平,純友のどちらもある意味正しいと言える。伊予に伊予丞という官職に就いた純友は海に自分の生きる道を見出し,近郊の水師達と交わり,やがて九州の水師たちとも交流が出来き,水師の親分のような存在にまでなる事になる。水師は,忠平の命により海上が自由に通行できないことに腹を立て

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    2010年08月11日
  • 替天行道/北方水滸伝読本

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    【~小説とは何かと考えると、小説はだれもがわからなければいけない、中学生が読んでもわからなければいけない、中学生が読んでも面白いと思わなければいけない。でも、どこかに誰にもわからない部分がある。それが小説、物語なんだ~】

    いろいろな作家の批評、連載中の各メディアに載せた本人のメッセージなど。後日談的なものも。
    ひどくいうことはないけどちょっと偏ってるかな。
    登場人物ひとりひとりの紹介は良かった。
    やっぱり北方水滸伝にはまったのは、ストーリーがマンネリにならないところは大きい。これだけ長いのに同じような話になってない!

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    2010年06月10日
  • 絶海にあらず(上)

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    平安時代の藤原純友が主人公です。
    史実では平将門と同時期に反乱をしたとなっていますが、
    この作品では、特に連携して乱を起こしたという説は取っていないです。
    平安時代末期の時代背景が分かって面白かったです。

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    2010年04月30日
  • 杖下に死す

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    2009年05月 4/42

    大塩平八郎と格之介の乱の話。
    決意後の格之介の姿が神々しくも痛々しく、せつなさがとまりません。
    大きな渦の流れに抗う個人の姿を描くことが多い北方小説。
    その中でも、それを主人公が第三者的に見ているという設定のため、いつも以上に主人公の視点が読者視点に近く、距離感があるが故の感情移入のしやすさを感じた。

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    2009年10月07日