倉阪鬼一郎のレビュー一覧
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某県・五色沼のほど近くに唐草模様で彩られた黄緑館・藍紫館という名の面妖な洋館が並んで佇んでいる。
深い霧と降りしきる雪の中、館のお披露目パーティが開催された。
が、招待客はわずか4人。
奇妙なムードの中で第一の殺人が!
なんていうあらすじはもうどうでもいいんだ、って感じの、恒例の倉阪さんのバカミス。
ここまで読むと、ストーリーは二の次ですよね。
それよりも今回の仕掛けは!?ですよ。
そして今回も素晴らしい執念の仕掛けでした。
本当に、よくもまぁここまで・・・。単純にすごいと思う。
さすがにここまで続くと一つは見つけられましたが。
そしていつもながら真相は脱力ものですが。
そんなこともどうで -
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ネタバレいやーすごい力作でした。
こういう仕掛けにものすごいエネルギーを注ぐ姿勢、大好き!
私はウェルカムドリンクは、何か幻視を見せるドラッグかと思っていたのですよ。
真相にやられた!と(笑) 確かにヒントはバッチリ出ていましたね。
ダイイングメッセージも、正体はわかったものの、あのからくりまでは想像できず。コンセプチュアルアートの一端なのかなとか思ってました。
いやーすごかった。あっと言わされました。
泡坂先生の某作を彷彿とさせるあの仕掛けに、どれだけの労力がかけられていることでしょう。
頭が下がります。
ラストの意味がはっきりとわからなかったのは、私の頭が悪いのでしょうか。
彼らもまた、 -
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「4月9日(金)午前0:20にお越しください。お目にかかれるときを楽しみにしております。黒鳥館主人」
招待状を手に東亜学芸大生・西大寺俊は黒鳥館と名づけられた壮麗な洋館に赴く。
招待客は全員無作為に選ばれたという。
ウェルカムドリンクを主人から受け取った西大寺は、館内の完全な密室で怪死!!
呪われた館を舞台とした凄惨な連続殺人の火蓋が切って落とされる!
・・・凄い。もう、物凄いとしかいいようのない「バカミス」です。
苦笑、失笑、そして最後は仕掛けにかける執念に脱帽です。
『四神金赤館銀青館不可能殺人』の次なので、まあ何かあるでしょう、とは思いながら読みましたが。
いかにも、な仕掛けを仄めかす -
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初めての倉阪作品でしたが、見事なバカミスでうれしい発見でした。
なんといっても一番やられたのは、著者近影。
こんなに健康的な方だったなんて!!
激ヤセした京極さん、もしくは往年の大槻ケンヂさんをイメージしていましたからねぇ。
作品もゴシックでホラーなイメージでしたから、ここが一番のサプライズでした。
四神湾を挟んで対峙する金赤館と銀青館で、嵐の夜に同時に殺人が発生する。
銀青館に招かれていたのはミステリー作家の屋形。
はたして彼は真相にたどり着けるのか??
っていうことでしたので、大昔に読んだ二階堂さんの『人狼城』みたいだなぁなんて思いながら読んでいたのですがね。
もうなんともくだらなすぎ -
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発表順的にも内容的にもウルトラ名作の
「三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人」
のプロトタイプに近いような作品。
まぁ、正直ここまでなら倉阪センセなら
やるだろうっていう前提もあるし、ショーゲキ度で
言ったらやはり若干劣って見えてしまいます。
金赤館と銀青館で行われる殺人事件、これがまた片方は
超緻密な展開を見せる一方、もう一方の展開は...雑(笑)。
いや、いいんですけどね。でも、あまりにも雑で突っ込む
気力すらなく脱力。うーん、流石っす。
その緻密(?)な方の異形で病的なの伏線の張り方や、
あからさまで大胆なヒントの提示も決して目からウロコ
ではなくこちらも脱力させるというスゴ技を披露。
素