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三崎黒鳥館白鳥館――
黒と白の二つの館には大きな隔たりが見えていた。 黒く蠢く犯人は如何に殺人を、瞬間移動を行ったのか・・・。
「五色沼」と並んで倉阪ミステリ最高傑作。
倉阪氏に許された唯一無二、特権的な作品。
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マジでやられたミステリ リスト作品
倉阪鬼一郎のノベルス版ミステリ小説は入手困難なイメージ
というわけで著者初読み
〜ざっくりあらすじ〜
隣接する2つの館で行われる不可能犯罪復讐劇
〜感想〜
特徴的な文章に違和感があったが、なにぶん初めて読む作家なので作風なのかと
やたらと「この表現は〇〇トリックではない」の注釈が入る。フェア精神に徹底していると捉えておこう
やらミスと分かっているので警戒しながら読み進めるが、ストーリーに没入
80pあたりで、不意に1つの伏線に気づいてしまう
泡坂妻夫?いちばん透き通った?
だがその時点で本ネタとの関係は分からず、逆に中途半端に見つけたことで半分見逃してしまっていた事を解決編で知る
これは気持ちよくやられた
やっぱり文体の違和感も伏線かよ
いい意味でタイトルの第一印象との乖離、物語の構成、出しすぎない自虐的メタ要素、フェアな手法で特盛りの伏線とトリックおまけ付き、サービス良すぎの優良店に言うことなし
バカミスと評されているようだが(著者も言っている)絶対に読む価値のあるバカミス
点数 5点
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初倉阪鬼一郎。紛れもないバカミスで、呆れながら大爆笑。バカすぎてもはやミステリという枠組みを超え、一ジャンルを形成してしまっているような。とにかく凄まじい狂気と才能を感じる。人を選ぶだろうが結構好きだったので、この作者はもっと読みたい。
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作中に「倉阪鬼一郎は、すべての文章、ひいてはすべての言葉が伏線になっているミステリーが理想」と記されている。これを偏執的ともいえる努力で完成させた本書の前では、読者はただただひれ伏すしかない。作者のことば、著者近影にまで伏線張り巡らすとかばかでしょ…。一癖も二癖もある作品で万人受けしないだろうが、私は本書で倉阪鬼一郎により一層愛着が湧いた。
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今まで読んできた中でも最高峰のバカミス。
あの狂気的とも言えるこだわりにはひたすら脱帽です。
「作者のことば」や「著者近影」も必見です!私は本屋でブックカバーを着けてもらったことに後悔しました。
文庫化どうするんだろう・・・?といらない心配もしつつ(笑)、非常に感心しながら読んでしまいました。
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何を書いてもアレだな...ネタバレになってしまいそうです。
という元に書いてますので...ご了承を。
で、... ... ...最高です。素晴らしいです。素敵なバカです。
なんじゃこりゃ? 作者の書きたい目的が明らかに歪んでます(笑)。
目指してる方向自体が、完全にオカシイ。なのに、ここまで
完璧に書ききった尽力は尊敬と感動を生む。倉阪氏の仕掛けた
無駄に大きく、偏執狂的に深い落とし穴にすっかり嵌ってみると
その穴の中の異常性に驚かされます。
正直本丸自体は結構早い段階で気付き、密室や殺人事件の
トリック自体の大枠は分かるものの、そこから先は常人の
領域ではないw。解決篇を読まずしてこの「小説」の仕掛けに
気が付いた人は相当...オカシイw。バカ馬鹿し過ぎますー。
でも現実的な作業は相当大変だったんだろうなー。
もう作者的にはPDFファイルで入稿した方が...みたいに
テキストを絵画のように使い、この発想と結果は
漢字と平仮名を使用する我々だから出来た訳だ。恐らく
英語のみの文章で同様の仕掛けは出来まい。
いやー、すっごい破壊力の作品。違った意味での読後の爽快感。
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黒鳥館と白鳥館で繰り広げられる連続密室殺人事件
バカミスとして有名なのは知ってたけど
ちょっと方向性が違ってた
確かにトリックというかはバカミスではある
蘇部健一「六枚のとんかつ」のような雰囲気かと思ってたんだが、それ以外の仕掛けは作者の狂気ですよねぇ
去年末からこの手の本を何冊か読んでいるけど、これも結構難易度が高いなぁ
随分前に出版されて、そこそこ売れているにもかかわらず文庫化されていないのを不思議に思ってたけど納得
これは文庫化できないですねぇ
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「バカミス」初挑戦!!!
「嘘やん!ありえんよ、これ笑」とは思ったが、面白かった!
みんながみんな面白いと思わないと思うが、私は結構好きだった(*゚▽゚*)
本という媒体を全力で遊びきっている感じ!!
普通のミステリーに少し飽きている人、ちょっと頭を使うのに疲れちゃった人にオススメです笑
声を出して笑っちゃったので、私はこの作者さんに負けちゃった感があります_(┐「ε:)_
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馬鹿だなぁ(笑) もう「ロリン」とかめちゃくちゃ笑いました。さて、谷を隔てた二つの館「黒鳥館」と「白鳥館」で起きる密室殺人というのがほぼこの小説の全てだ。読んでもらえればわかるのだが序盤から妙な違和感が常にある文章になっている。胡散臭さは抜群でただ一見すると何がおかしいのか判らない。読み進めることで違和感の幾つかには察しがつくだろう。ヒントと伏線の量は過去類を見ないレベルの大量さなので嫌でも気付いてしまう。それでも最後には斜め上の無駄すぎる努力の浪費具合に笑い感心し嘆息してしまうだろう。まさにバカミスだ。
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バカミスと知らずに読みました。始めからフェアに話を進めている、読みやすいな、と思っていましたが、何か違和感。ネタばらしもガクッと脱力しました。しかし、本の仕掛けは驚きです。何たる執念!しかも二の丸、本丸だってー?ミステリーの謎解きとはまた違った快感を感じました(笑)「幸せの書」の後であれすごい!
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深い谷を挟んで建てられた黒鳥館と白鳥館。谷には橋はかけられていない。その2つの館に招待された人物が次々と殺されていく。しかも密室で…。さらなる謎は、その2つの館を瞬時に移動する犯人と遺体。……って思わず真面目に考えてしまいそうになってフと我にかえる。なんやこのオチ(笑)「ロリン」て(笑)真相に気付いた時には笑顔で本を壁に投げつけたくなるバカミス。それでも中には唸らされる伏線もあったりするのは倉阪先生ならでは。これは私の中では「愛すべきバカミス」でありました。
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倉阪鬼一郎はダークネスのせいで敬遠していたけどこれは楽しめた。この仕掛けを考えても長編で実行するのが凄い。P137の「絵になりますよ。〜」のくだりで腹筋がもってかれました
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はてさて、なんとレビューをしたものだろうか…
前作を読んでいれば『館』に仕掛けられたトリックに関しては、途中で気づいてしまう人も多いと思う。
ただこの本に関してはそれが瑕疵にはならない。
それを置いても有り余る仕掛けにきっとあなたは唖然とするでしょう。
これから読む人に言いたいことは、
深読みしたりせず、思考停止して読め!
この方がきっと楽しめるよ。
ただ、僕は『四神』の方が好きかな。
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この作品を評する時に「バカミス」というキーワードが使われるようですが、この作品を完成させるまでの倉阪先生の労力に驚愕しない人はいないのではないでしょうか。正直な話、私はもう…ドン引きしたよ…←絶賛してる
この作品に張られた伏線の周到さたるや、病的じゃないかと要らぬ心配をしてしまいました。それほど偏執的、狂信的な拘りを感じます。倉阪作品は今作が初読ですが、どうしてどうして、THE・新本格ではないですか~\(^o^)/また一人、マストリードな作家先生を見つけてしまったぜ\(^o^)/わーい
閑話休題(^^)
読んでいるときに感じた違和感(文章の拙さとか…ゴニョゴニョ)は、全てこの伏線を張る為に必要なものだったのか!と気づいた時の衝撃で、思わず笑ってしまいました(^O^)
二つの「館」である黒鳥館と白鳥館の真実が明かされた時は、「あれ、壁本じゃね?」と一瞬不穏な考えが頭をよぎりましたが(笑)、良く考えたらこれ、ものすごい挑発的な意欲作だよなあ。画期的だよなあ。キワモノではあるので、ビギナーさんにはオススメできません。王道や本格はちょっと食傷気味かなあ…な方にお勧め…いや、逆効果かなあ(笑)。
奇妙な招待状に招かれて、黒鳥館と呼ばれる洋館を訪れた青年は、自分以外誰もいないはずの空間に突如として出現した殺人者に殺された。
そして、彼を追うように対の館・白鳥館を訪れた女子大生も、空間を飛び越えて出現した凶器によって殺害される。復讐の為に建てられた黒鳥館と白鳥館で繰り返される惨劇は、いかにして行われたのか?
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最初からバカミスと知って読みましたが…なによりも変態的、偏執的なこだわりに圧倒されましたわ。それをふまえて星四つ。いやー、これ書くの大変だっただろうなぁ。いちいち伏線を解説してくのも、はいはいσ(^_^;)って気分で読んでましたが。
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招待状を手に壮麗な洋館「黒鳥館」に赴いた大学生・西大寺は、館内の完全密室で怪死!呪われた館を舞台とした凄惨な連続殺人の火蓋が切って落とされる!……読後にこの文句を読み返すと、つい笑ってしまうくらい、見事に騙されました。作者さんの努力は半端ないものだったと窺えます。楽しめました。
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ひたすら作者に拍手を送ります(笑)。何年たっても忘れない作品。ちなみに私は、倉阪先生の仕掛けた第三関門まで、読んでる最中に突破しました。←エライぞ自分(苦笑)。…バカミスも、ここまで極めれば、もはや芸術です!
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先輩に薦められたので読んでみました。先輩の様子からただの推理小説ではないと予想はしていたのですが・・・。
案の定、完全にとんでもない本でした。しかし作者に愛着が湧きます。私はこれで一気に倉阪鬼一郎が好きになりました。
ただこれ万人受けするのかどうか。とりあえずミステリーの伏線が好きで好きでしょうがないという方には是非お薦めです。
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これはね、凄いです。
何が凄いって作者の熱意が・・・
ちょっと『恐っ!!』てなりましたからね(笑)
内容もまぁね・・・ぅん。
アレだけど、そんなトコロがアレでしたヨ(^ω^)
トリックも『ふざんけんな--っ』て思うケド
でも不思議と全く腹が立たない。
立たないドコロかちょっと笑えてきてしまう。
もぅ作者が『バカミス書くぞー!』って気持ちで
描いてるから仕方がナイよ。
コレは良いバカミス☆
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タイトルも凄いんだけど。ネタも凄いわ……作中でご本人が書かれてるので遠慮なく言っちゃいますが。このトリック、ほんとうにもうどうしようもなくとんでもなくバカです!(笑) 復讐のために建てた館がこれって……バカすぎる。
だけどその大バカトリックを大真面目に伏線作って書かれているので。真相が分かったときには、「バカな!」よりも「凄い!」と思えます。ここまでくるとむしろ賞賛したいですねこのトリック。個人的にはこういうの、大好きです。
トリックもだけれど、作品そのものに隠された仕掛けも凄いなあ。ひたすら感服です。
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なんというか…技巧派の推理小説、とでもいうのか。よく書きましたね。こんなの。どうりで読みにくい文章だと思いました。面白い試みではあるけど、話が面白いかはまた別の話だな。
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巻末の著訳書リストによると、この本は「バカミス」に当たるらしい。確かに館モノを揶揄するかのように似たような単語を並べたタイトルはやけに長いが、バカミス扱いは良いのだろうか。でも作者が載せているということは作者はそのつもりで書いたのだろうか。
そう思って読み進めたのだが、確かにこれが「バカミス」という奴なのかもしれない。
「黒鳥館」「白鳥館」という2つの館で行われる連続殺人事件。犯人は、深い谷を挟んだ2つの館の間を容易く行き来して次々と殺人を行っていく。
というストーリーの小説を読まされる人物。という二段構えのストーリー。
2つの館の殺人のトリックについては、館に関するとある事実がわかれば容易に解ける上、徐々にヒントがあからさまに、わかりやすくなっていく。この事実を知った時これがバカミスというものかと納得した。
しかし、作中作である2つの館の謎が解けても、話は更に進んでいく。いくつもの「謎解き」により、小説全体の謎が顕になっていく。これは、小説媒体でないとできない話だと思った。作者の描写力、構成力には頭が下がる。
似たようなタイトルであり、同じくバカミスとジャンル分けされている四神金赤館銀青館不可能殺人も読んでみたいと思った。
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くだらない。くだらなすぎる。笑
レビューの反応もこんな感じで、何をもってミステリーでぐだらなさいのかと楽しみにしてたけど、まさかの斜め上だった。
どこに力を注いでいるのかと。
読んでても細かすぎて、読み返そうとも思いませんでした。何となく把握するかたちで。トリックも想像力が乏しすぎてふーん、なるほど、まぁだいたい分かったわって感じで。
でも、いつもと違ったかたちでどんでん返しを楽しみました。
でも最後はよくわからなったなー。どういう解釈すればいいんだろ。
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バカ過ぎる!やっぱりバカミスでした(笑)しかし、高度に計算されたバカミスです。その努力には脱帽です。こんなのもあっていいと思います。最後のマルチエンディングみたいな終わり方もニクいですねー。
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いやーすごい力作でした。
こういう仕掛けにものすごいエネルギーを注ぐ姿勢、大好き!
私はウェルカムドリンクは、何か幻視を見せるドラッグかと思っていたのですよ。
真相にやられた!と(笑) 確かにヒントはバッチリ出ていましたね。
ダイイングメッセージも、正体はわかったものの、あのからくりまでは想像できず。コンセプチュアルアートの一端なのかなとか思ってました。
いやーすごかった。あっと言わされました。
泡坂先生の某作を彷彿とさせるあの仕掛けに、どれだけの労力がかけられていることでしょう。
頭が下がります。
ラストの意味がはっきりとわからなかったのは、私の頭が悪いのでしょうか。
彼らもまた、作者の傀儡、あの中の存在だってことなのかな?
Posted by ブクログ
「4月9日(金)午前0:20にお越しください。お目にかかれるときを楽しみにしております。黒鳥館主人」
招待状を手に東亜学芸大生・西大寺俊は黒鳥館と名づけられた壮麗な洋館に赴く。
招待客は全員無作為に選ばれたという。
ウェルカムドリンクを主人から受け取った西大寺は、館内の完全な密室で怪死!!
呪われた館を舞台とした凄惨な連続殺人の火蓋が切って落とされる!
・・・凄い。もう、物凄いとしかいいようのない「バカミス」です。
苦笑、失笑、そして最後は仕掛けにかける執念に脱帽です。
『四神金赤館銀青館不可能殺人』の次なので、まあ何かあるでしょう、とは思いながら読みましたが。
いかにも、な仕掛けを仄めかす描写、くどいほどの説明。そして折々に感じる違和感。
「館」と殺人の謎が解かれ脱力したところを襲う狂気、としかいいようのない執念の産物。
いや、本当にご苦労様でした。
作者前書きの意味が良くわかりました。