倉阪鬼一郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
マジでやられたミステリ リスト作品
倉阪鬼一郎のノベルス版ミステリ小説は入手困難なイメージ
というわけで著者初読み
〜ざっくりあらすじ〜
隣接する2つの館で行われる不可能犯罪復讐劇
〜感想〜
特徴的な文章に違和感があったが、なにぶん初めて読む作家なので作風なのかと
やたらと「この表現は〇〇トリックではない」の注釈が入る。フェア精神に徹底していると捉えておこう
やらミスと分かっているので警戒しながら読み進めるが、ストーリーに没入
80pあたりで、不意に1つの伏線に気づいてしまう
泡坂妻夫?いちばん透き通った?
だがその時点で本ネタとの関係は分からず、逆に中途半端に見つけたことで半分見 -
Posted by ブクログ
先日読んだ「怖い短歌」の姉妹書で、著者である倉阪鬼一郎基準で選ばれた古今の怖い俳句を集めたアンソロジー。(刊行はこちらの方が先)
読み比べてみると短歌に比べて文字数が少ない分、描写がよりタイトで読み手の想像の入り込む余地が多く「怖い」。
収録されている句では渡辺白泉の「戦争が廊下の奥に立つている」や高柳重信「六つで死んでいまも押入れで泣く弟」、津田清子「ホントニ死ヌトキハデンワヲカケマセン」などが良い。
しかし川柳の方が季語などの成約がない分、「怖い文章」という意味では有利なのかもしれない。草地豊子「蛇口からしばらく誰も出ていない」「解体は終わり頭が売れ残る」、樋口由紀子「三角形のどの角からも -
Posted by ブクログ
陽気なタイトルだったので軽く読める感じの俳句紹介本かなと思って読み始めたところ、
「飼い猫の愛らしい姿を見て、『このような美しい生き物がそばにいてくれることの奇蹟と幸福』をしみじみと感じることがあります。」
と一行目から筆者の愛猫精神に富んだまえがきでガチ勢の所業と悟らされました。甘く見てた。
内容は時代様々な俳人たちの猫俳句、生真面目な句からどこかとぼけた句までさまざまな句が解説とともに多数紹介された密度の高い選集です。
テーマが「猫」に絞られているのでとっつきやすく、また読むうちに猫の可愛さを一つ一つこと細かに開拓されていく感じもありました。章トビラの挿絵もcute…
本全体に筆者から俳人