倉阪鬼一郎のレビュー一覧
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穏やかな文体が心に優しくしみて、江戸を感じる単語達がさりげなくちりばめられ、そして静にリズム良く進むストーリー。大切に何度も読み返したい小説です。
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前代未聞の不可能誘拐劇!
東京⇔東北に張り巡らされた超絶の罠は、解き明かされるのか?
往年の美人女優と双子の妹を巡る、絢爛たる犯罪の宴
読み終えてあまりの馬鹿らしさに壁本になりかけたが、
作者の企みは尋常ではない。
こういったタイプは泡坂妻夫の某作品でしか触れたことがなかったので、
逆に、これぞ小...続きを読むPosted by ブクログ -
新シリーズのアートホラー。狂気の芸術家・黒形上赤四郎の作品を巡って起こる惨劇。だけどこの禍々しい作品……なんとなく惹かれてしまうのではないか、と思ってしまうのは気のせいかなあ。
絶大な人気を誇るアイドルグループ(どっかで見たような?)の活躍に仕掛けられた、恐るべき罠。「霊的爆弾」って、こんなものやら...続きを読むPosted by ブクログ -
文庫版再読。レトロホラー短編集。ホラーなのでもちろん怖いのだけれど、とてもノスタルジックで優しさを感じられる作品もあります。しんみりと浸って読みたい一冊。
お気に入りはやっぱり「廃屋」。この句があまりに怖いのは相変わらず。「おかあさんはざしきにいる」がもはやトラウマのような言葉となっています。いろい...続きを読むPosted by ブクログ -
お疲れさまでした!作者の徒労を眼前に明かされて、他にも労力の使い道があっただろうにと思う一方、その無邪気な稚気が微笑ましい限り。意表を突く行動で蓋然性の欠如を拾っていく最後の様は爽快的。ページ数の問題で文庫化したら話が成り立たないんですが…Posted by ブクログ
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作中に「倉阪鬼一郎は、すべての文章、ひいてはすべての言葉が伏線になっているミステリーが理想」と記されている。これを偏執的ともいえる努力で完成させた本書の前では、読者はただただひれ伏すしかない。作者のことば、著者近影にまで伏線張り巡らすとかばかでしょ…。一癖も二癖もある作品で万人受けしないだろうが、私...続きを読むPosted by ブクログ
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今まで読んできた中でも最高峰のバカミス。
あの狂気的とも言えるこだわりにはひたすら脱帽です。
「作者のことば」や「著者近影」も必見です!私は本屋でブックカバーを着けてもらったことに後悔しました。
文庫化どうするんだろう・・・?といらない心配もしつつ(笑)、非常に感心しながら読んでしまいました。Posted by ブクログ -
何を書いてもアレだな...ネタバレになってしまいそうです。
という元に書いてますので...ご了承を。
で、... ... ...最高です。素晴らしいです。素敵なバカです。
なんじゃこりゃ? 作者の書きたい目的が明らかに歪んでます(笑)。
目指してる方向自体が、完全にオカシイ。なのに、ここまで
完璧...続きを読むPosted by ブクログ