木下けい子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレわりと評価の分かれる作品のようでしたが、私は結構好きでした。
表題の『オールトの雲』というのは、冥王星のずっと先、太陽系の果てにある彗星が生まれるところ。
『空には星がたくさん光っているからきれいだろ。真っ暗じゃないんだよ』
幼い頃、暗いところが怖くて夜が苦手だった流星に、アメリカ人の父親が教えてくれた。
それ以来、夜の星空は流星にとって、とても大切なものになった。
対する太陽は、その名の通り、暖かい家庭で家族の愛をたっぷり受けて成長した真っ直ぐな男の子。
離婚して母ひとり子ひとりで育ち、不器用で周りにうまく溶けこめない流星の孤独を明るく照らして暖めてくれる。
ふたりは流星が近所に越してきた5歳の時から、お互いになくてはならない大切な存在になった。
ずっと傍にいたい、離れたくない、この先の未来もずっと隣にいたい。大好きだから。
そうできると信じていたけれど、流星の母親が癌で亡くなってしまったことで事態が急変する。
アメリカから父親が一緒に暮らそうと流星を迎えに来たからだ。
太陽は、父親の誘いを頑強に拒む流星の背中を押す。
『流星を取り上げないで欲しい。ずっと一緒にいたい』と心底願っているのに。
流星がずっとさびしいのも苦しいのもひとりでずっと我慢してきたのも自分だけはわかっていたから。
結果、流星は父親の元で暮らすことになり、ハワイへと旅立ってしまう。
今まですぐ手の届く場所にいたのに、遠く離ればなれになってしまった。
これから幾度、心細い夜を過ごすだろう。流星を行かせてしまったことを後悔する日もくるかもしれない。
でもどうにもできない。自分だけの力では何も変えられない。『好き』だけじゃどうにもできない。まだ大人にはなれないことの、もどかしさ。
時間はどんどん流れていって、変わらない変わりたくないと願っても、きっと少しずつ形を変えていく。
特別な『その時』は過ぎてしまってからでないとわからない。そのほんとうの値打ちが。どんなに特別で、どんなに幸せだったか。
『何かを選ぶっていうのは、何かを選ばないっていうことなのかな』っていう作中の太陽のセリフに泣かされた。
エンディング、ふたりはお互いを想いあいつつも、まだ遠距離のままだけど、きっといつかまた一緒に、ずっと一緒にいられるって思える。
木下けい子さんのイラストもとても雰囲気があって素晴らしかった。 -
Posted by ブクログ
同級生モノ。長年お互いを想うあまり、核心の周りをぐるぐるぐるぐるジレジレジレジレと気遠くなるようなスローなリズムで刻んでいくお話です。大きな事件はありません。でも好きだな~・・・こういうの。作中に『年をとるごとに、たいした悪さをしているつもりはなくとも、呼吸をしているだけで薄汚れていくものはあるのに』という表現がでてきて、なんか胸がザクリとなりました。何もしなくても、生きてるだけでも、自分は薄汚れていくけど、心の奥にお守りみたいに大事にしている、何にも汚されない想いみたいなモノ、自分にもあるな~・・・と。実際使われている文脈のニュアンスとは少し違うんだけど。杉原さんの作品には時折心をかっさらわれるような表現が出てきます。結構好きな作家さんです。木下けい子さんの描く普通のサラリーマンのイラストのなにげない空気感も好き。
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Posted by ブクログ
ネタバレ最近のけい子さん作品(単行本が出たもの)の中ではピカイチに萌えたお話!!
なんだろう、久しぶりに攻めも可愛いと思った・・・!素直なんだか歪んでるんだかわからないけど変なとこ素直で実は構ってちゃんなように思ったなーこの攻めww「好き」とは言わないんだろうなあ。でもそこが可愛い。
ゆうき(受け)は意識なく戸高さん(攻め)を振りまわし、戸高さんは意図的にゆうきを振りまわしていると感じた!何この子たちかわいい!!軽く振りまわされてる戸高さん面白いw二人とも可愛くてちょっと意味がわからないよ・・・
「素直に認めてるじゃないか 公私混同だって」
ここ!!一番たまりませんでした!!そのあとのゆうきの一コマも!!その「間」がすごく素敵で!!うわあ!!みたいな…きゅーんってなりました!!
最近なんだかちょっと切ないお話が多かったので、結構ほんとにラブコメというかによによとしてしまう感じが…あった…!ほんと萌えました。あとなんかテンポよくぽんぽん読めてすっきりしたかも。
けい子さんたまらんすな。