木下けい子のレビュー一覧
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ネタバレ星5と迷った末4に。
概ね良かった。花島と的場、二人共三十過ぎてて色々経験もしてるのに、だからこそ、これまでの常識である『普通』が覆ってしまう同性愛に尻込みして中学生みたいに不器用になってるのがかわいかった。
ただ、『普通の恋』で様々な誤解が生じて別れる別れないの末のゲイバー『トワイライト』での大団円(というか山場?)がちょっと無理矢理感があるかなと思ってしまった。すれ違い方が出来過ぎというか。でもそれで全てが台無しになるほどではなく、他の部分、特に花島と的場の気持ちが互いに恋に発展していく様が双方の視点を通じてとても丁寧に描かれていたので、そのあたりはとても良かった。 -
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もどかしさ満点だった陸郎と保孝でしたが、なんとかなってほっとしました…読者をこんなに安堵させた結末も珍しいかと。
ヘタレと流されがくっつくのって至難の業でしたねw
今回一番ガツンときたのは、寝てからが難しいというところでした。
好きなだけじゃだめだし、好き合っていてもそこからがまた大変!なんですよね。特にこの二人については顕著でした。
保孝が度々無神経な発言をして、陸郎を傷付けるようなマネをするのは、幼馴染みで気心が知れている相手への甘えや気安さが見え隠れしていて、やっぱり特別感があるんですよね。友達以上ではあるんです。
ところが、実際に覚悟して寝てみて、友情の延長線上に「恋人」があるわけじゃないとやっと気がつき始めた保孝です…自分の過去の話や後輩の加藤のついて気遣いもないくせに、片瀬のことはすごーく気になるというのが単純でかわいいw
ノーマルな保孝が、不器用にも陸郎を恋人として好きになりはじめている気持ちがよく表れていて、キュンとさせられました。
陸郎は陸郎で、保孝に好かれる男でありたいとずっとがんばってきたことが滲み出ていて、彼にもまたキュンとしちゃいました。自信をなくしたり、勇気を奮い起こしたり、そのぐるぐるにハラハラさせられながらも、上手くいきますようにと読みながら祈らずにはいられなかったですね。
幼馴染みでずっと友人のふりをし続けてきた相手に、実はそういう目で見てきていたと言って、結果その想いが受け入れられなかった場合には、すべてが壊れてしまうわけですから、これはかなりの勇気が必要です。慎重になった陸郎の気持ちも理解できる気がします。
で、寝たら寝たで今度は嫉妬したり疑ってしまったり。苦労が耐えないww
挙句の果てに、保孝のために引こうとしたりとか。よかれと思ったことが裏目に出てしまう残念さが、ヘタレと言われちゃうところです。
うまくいくかどうか、とても不安になってしまう二人がラスト見事にくっついてくれてようやく安心できました。片瀬の力も大きかった? -
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シリアスもいいけど、ラブコメも安定感があって期待通りなのが木下センセ。
一冊丸ごと一つのハナシなので、読み応えバツグンです。描き下ろしもちゃんとついているので、ラブ&エロも抜かりない大サービス。
あすからしく、かわいくてほのぼのできるストーリーでした。
バイオ肥料メーカーの営業である弓弦は、中学時代を過ごしたイナカで偶然元同級生の中道と再会します。
ヤンキーだった中道が、王子のような男前になっていて、その上有機栽培農家として仕事をしているのに驚く弓弦。
中道は、慣れない営業に苦戦する弓弦を励まして、さり気なく手助けしてくれるんですが、そこには何やら好意が見え隠れしていて、弓弦は困惑しながらだんだん自分も嬉しく思っているのに気付いていきます。
イナカの事情がやたらリアルで笑ったり頷いたり。畑仕事の大変さとか、嫁不足で苦労していることとか、きちんと描かれています。田畑の風景とか、家屋の内外とか、台風の時の様子とか、ほんとにこんな感じだよね~と思える描写に引き込まれました。すぐ「持ってけ」っていうところも笑った。細かい。
イナカの良さも不便さも、愛を持って描いているところが好感です。
中道と弓弦の間に割って入ってくる、いろんなお邪魔虫が登場します。
東京の有名イタリアンレストランのオーナーシェフの白井が、ほんとに残念なイケメン。ステキで気になるんですけど…
田畑も思ったより本気でびっくりでした。何より、じーちゃんが隅に置けない存在!
スクスク君が、とてもあやしいゆるキャラでしたw笑った。
笑わせるくせに、二人のくすぐったくなるようなやりとりがすごく胸キュンです。一歩一歩近づいていって、理解しあっていく関係にほのぼのさせられました。 -
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みなさんのレビューを見て、すでに発行済みの本のスピンアウトだと知りましたが、前作は未読です。
読み始めてみたら、大好きなプラネタリウム話。へええええ、と思いました。
冒頭、メガネの昴くんが働く(アナウンスする)プラネタリウムで、大地と彼女がドラマみたいな痴話げんかを始めるところから物語は始まります。
大地という男は、適当なんだけど、適当ゆえに頭が柔軟。カタブツできっちりしている昴に興味を覚えてゆく、という……ある意味、王道なお話です。
王道なんだけど、きっちり読ませるのが一穂ミチ先生。
そして王道をいかに読ませるかが、このジャンルの力量だと思いますが、この話は星をテーマに優しく時間が動いていきます(というか、ミチ先生の話はどれも優しいんです、空気が)。
少しじれったいながらも、最後は昴をつかまえる大地。…どちらかというと、これからが見ものだったような気もします。
できれば続編希望。続編で評価を上げる可能性が高いお話だなと思いました。その分の評価があと一歩。