稲盛和夫のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ1,事業の意義、目的を明確にする。
自分の技術を世に問いたい、から、将来にわたって従業員と家族の生活を守ること、にある。
京セラの経営の理念「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」
従業員の幸福、が入っているか。
日本航空の理念にも入っている。いかなる業種でも全社員の幸福のために存在している。
中小企業こそ、大義名分が必要。
従業員のために必死でやっているという自負があるからこそ、従業員の無責任な態度を叱ることができる。
利益は、大義名分を果たすため。利益が目的ではない。
人生の意義も、家族のためという大義は必要。
国鉄が日本テレコム、道路公団とトヨタが日本高速通信を立ち上げた。京セラが第二電電をつくった。最後に残ったのはKDDI。大義があったからではないか。
「動機善なりや、私心なかりしか」
2,具大敵な目標を立てる
空間的、時間的に明確な目標を立てる。1年ごとに。それを月次の目標として明確にする。
中長期の目標は立てない。達成できないと、目標とは達成できないもの、になってしまう。経費だけは目標達成してしまう=長期計画のこわさ。
限られた部門しか経験がないものは社長にしない。
従業員も売り上げ、経費、利益がわかること。
フィロソフィーまでを要求するのはみんなで高い山に登りたいと考えているから。
思想は自由だが、その結果の責任を取る必要がある。高い山に登りたいという気持ちがあれば、高い山を登りたいという思想が必要。
企業は経営者の器以上には大きくならない。
3,強烈な願望を心に抱く
何としても達成したいと思えるか。経営の数字を四六時中目標にして考える。強い願望は一瞬の出会いも逃さない。全身全霊をかけて潜在意識が働くようになる。
こころに抱く思い、願望が人生を決める。自分の人生を他人任せにしない。
松下幸之助のダム式経営。そうなりたいと思わなければそうはならない。思ってもかなわないから意味がない、と考えれば思ってもないことをできるわけがない。
こうしたい、と思っても難問があると躊躇してしまう。難しい、と思ったらできない。正しく純粋なものであれば、成功の確率は高くなる。
思ったら誰にも負けない努力をする。
4,だれにも負けない努力をする。
全力疾走でフルマラソンを駆け抜ける。先頭集団ははるか先に居る。そのスピードで走っていると、それが習い性になり走り続けられる。
私なりの努力、ではない。京セラは1個9円のテレビの部品からスタートした。平凡なことを誰にも負けない努力をすること、が非凡な人に替える。イチローのことば「小さなことを積み重ねることが、とんでもないところへ行くただ一つの道」。成功を願うなら相応の自己犠牲が必要。大きな成功が欲しければ、大きな自己犠牲が必要。 -
Posted by ブクログ
京セラ、KDDIを興し、JALを再生させた稲盛和夫氏の経営の原理原則をまとめた本。
12条にまとめられているが、経営者として必須なのは創造的な仕事であり、過去の否定であるとしている。
新しいことにつねに挑戦し、「楽観的に構想し、悲観的に計画をつくり、楽観的に実行する」ことが不可欠。
大組織を強くするのに必要なのはアメーバ経営であり、売上-経費=付加価値。付加価値÷総労働時間。
経費はめちゃくちゃ細かく書き出すことで、現場が改善行動を生み出し、創造的な仕事を有む動力としている。
また、経営とは、経営者が持てる全能力を傾け従業員が物心両面で幸福になれるよう最善を尽くすこと。企業は経営者の私心を離れた大義名分を持たすこと。という内容もわかいやすい。
経営は論語と算盤ということに帰結する。
第1条 事業の目的・意義を明確にする
第2条 具体的な目標を立てる
第3条 強烈な願望を心に抱く
第4条 誰にも負けない努力をする
第5条 売上を最大限に伸ばし、経費を最小限に抑える
第6条 値決めは経営
第7条 経営は強い意志で決まる
第8条 燃える闘魂※闘争心は稲盛経営の隠れキーワード。きれいな心だけでは生き残れないとされている
第9条 勇気をもって事に当たる
第10条 常に創造的な仕事をする
第11条 思いやりの心で誠実に
第12条 常に明るく前向きに、夢と希望を抱いて素直な心で
根底として流れる思想はいつも通りであり
・どんな逆境にあろうと、リーダーとして明るく前向きに包まれているか
・感謝を忘れず、謙虚に、素直な心を持って努力を重ねているか
・人間の想いは現実となる
ということ。
さらに結果をだす方程式も変わっていない。
人生・仕事の結果=考え方×熱意(努力)×能力(才能)
努力と才能どちらが大事かという議論に意味はない。どちらも重要だが、才能が高くなければ努力と考え方を磨けばいいし、それしかカードがない。 -
Posted by ブクログ
新任マネージャーの立場として、上位視点の考え方を知るために読んだ。
今まで経営哲学についてほとんど考えたことがなかったが、考えるきっかけになった。
稲森さんの経営哲学について表面的には理解できていると思うが、今の自分の知識や経験レベルでは、内容の背景や本質を理解できているかと言うと疑問。
今の自分に響いたことは、以下の内容。
・人は、後になって「こんなはずではなかった。私はもっと素晴らしい充実した人生を送りたかった」と嘆く。
・「素晴らしい会社にしていこう」と思うなら、生半可な考え方や哲学、思考でできるはずはありません。そういう高い目標に向かって進んでいこうと思うなら、高い次元の「経営哲学」が必要なのです。
理由は、自分の信念(哲学)をもって、本気で物事に取り組まないといけない、そうすることで後悔のない人生送ることができると考えることができたから。
新任マネージャーとして、心がけること。
・どんな逆境にあろうと、リーダーとして明るく前向きに包まれているか
・感謝を忘れず、謙虚に、素直な心を持って努力を重ねているか
経験値を上げてからまた読み返したい。 -
Posted by ブクログ
人間力を高める為のバイブル。
仕事においても、個人においても、まず成功する為には心の在り方がとても大切であると本書は教えてくれる。今まで稲盛さんの経営12カ条の音声を聴いたり書籍を読んできたがその集大成がまさにこの1冊である。
20年位前に経営者からの推薦で稲盛さんを知り、どハマりして勉強したのだが、余りにも真面目過ぎて一度距離を置いた経緯がある。それから紆余曲折いろいろ学ぶ中でまた此処に戻って来た。ビジネスや経営者の目線以前に人間1個人としての在り方がとても参考になる。人間としてどう生きるべきかの指南書となる。
605ページのボリュームがあり1回読むのに時間が掛かるが繰り返し読みたい1冊である。 -
Posted by ブクログ
すごい良かった!とも無理無理!とも思う。
昭和(戦後?)経済発展に貢献した人ってなんというか、もう規格外なイメージがあるわ。海賊と呼ばれた男を思い出した。
会社員が各々経営者視点で仕事をする、本当にそうできたら、必ず会社は良くなっていくだろうというのは想像に難くなかった。現実には難しいだろうけどね。アメーバ経営とか、とにかくコスト削減とか、働く側にとってはきっちりし過ぎててめんどくさーってなりそうではあるけれど、それが会社を発展させていくって事なのかもね。
はったりで、できてないものをできます!って言ってなんとか間に合わせるとか・・・いやー、勤務時間を守れ!と厳しい現代でそんなことできるのかなぁ。 -
Posted by ブクログ
稲盛さんの書籍は他で何冊か読んでいましたが、やっとその原点とも言える京セラフィロソフィを読みました。他の本を読んでいたのでアメーバ経営の内容など知っていることもありましたが、改めて600ページほどのボリュームがある本書を通じて稲盛氏の経営哲学を深く幅広く知ることができ、満足しています。
この本を読む前は、本書のメイン読者層は中小企業でオーナー系の社長かなと思っていましたが、いまこのご時世に読むと、必ずしもそうではない、基本を忘れてしまった日本の大企業はもとより、ゆきすぎた株主資本主義が蔓延している米国企業も、こういう考え方に触れるべきと思いました。昨今ハーバード大学のマイケル・ポーター教授がCSV(Creating Shared Value)経営ということを言い始めていますが、稲盛さんから言わせれば、やっと気づいたのか、という感じではないでしょうか。経営は、究極的には戦略の巧拙で業績の差が出るのではなく、「考え方×熱意×能力」が重要で、特に経営者の考え方、どういう会社になりたいかという思いが一番大事ということで、外国人に対して日本的経営は何かと聞かれたら、この考え方を是非紹介したいと思います。
最後におこがましいですがフィロソフィーに一つだけケチをつけさせてもらうと、本書の内容は家族をかなり犠牲にする印象をうけることです。今のご時世、共働きで子供がいる家庭を想定すると、稲盛さんの書いていることを夫が実践したら、家庭不和が起こりあっという間に離婚になるところも多いでしょう。稲盛さんは本書の中で彼岸の智慧と此岸の知恵のバランスを両方取らなければ一流の人間ではないというようなことを述べられていますが、仕事と家庭のバランスも同様に重要です。本書でも大乗利他の話を何度も出されていますが、妻や子供をないがしろにした大乗利他は真の意味での精進ではないと思います。