稲盛和夫のレビュー一覧
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本書で一番印象に残ったのは次のフレ-ズです
「相矛盾する両極端な性格を併せ持ち、それを矛盾なく機能させられる能力の持つ人のことを最高の知性の持ち主という」
経営には利他の心が必要とのことは本書意外にも書かれている内容ですが、とはいえ本業の事業が利益を上げられない状態で利他の心といってもそれではただのボランティアになってしまいます。
ビジネスで収益を上げるという一見自己中心的な考えも持つ一面もありつつ、他人の役に立つということも忘れない。そうした絶妙の感覚を持つことが必要な点を痛感しました。
後もうひとつ印象に残ったのは
「総じて人は己に克つを持ってなり、自ら愛するをもって敗るるぞ」
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まず本書で稲盛氏は今後の日本は2025年あたりを目途にどん底への道を突き進むと断言しています。2025年が実際は2020年になるか、2030年になるかは定かではありませんが、それが歴史の流れで見た際の宿命のようなものです。
ただ、本書では単純にどん底になると不安を煽るのではなく、どん底を迎えるのが分かっているのであれば新しい価値観を日本人は作りたすべきだと提唱している点はやはり評価したいです。
考え方のひとつとして書かれているのは、日本経済はこれまでのように「量」を求めるのではなく「質」を求めるとの考えに転換しなくてはならないとのことです。これまでのようにGDPの額の多さを誇ったり、気にし -
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ネタバレ京セラ、DDI、KDDIの企業設立からJAL復興にむけた活動を簡単にまとめ、その背景となる経営の考え方をまとめたもの
何かの雑誌で田原総一郎が「稲森さんは宗教だからな」と言ってたのが思い出される。確かに経営学ではない、経営哲学だろう。
それはシンプルな内容だ
「すべての物事を原理原則にまで立ち返る」
「人として正しい事を正しいままに貫く」
「売上最大、経費最小」
・・・最終的には正しい事をしていれば報われるようなことまで書かれてる。
本当かいな、と思いつつ、ここまで徹底して実施してないから何とも言えない。
「毎日を完璧主義にやりきる。その自身をもつ」
「手の切れるような開発をすべき、妥協は無 -
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会社人としてだけでなく人間として尊敬してやまない稲盛和夫氏の最新刊!
久しぶりに稲盛和夫氏の本を読んで社会人としてのあり方を改めて考えさせられました。(自分を戒めるときに読むのに最適ですね)
本作では日本航空再建のエピソードなどから、これまでの持論である徳の精神の大事さや利他の心に加え、今回は「燃える闘魂」という言葉で情熱をもって何事にもひたむきに邁進することが大事だが「世のため人のため」という高邁な精神を忘れてはいけないと説いております。
また、ビジネスでの「足るを知る」ということの大事さや今回は「新しき計画の成就は只不屈不撓の一心にあり。さらばひたむきに、只想え、気高く強く、一筋に」という -
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気迫溢れる一冊。
そういえばビジネス書なんてしばらく読んでなかったなぁ。と、しみじみ。
もちろん自ら手にした訳ではなくオススメ頂いて読みました。ゼロからの挑戦。
ビジネス書ということで、蛍光ペン(青)を片手にドッグイヤーしつつ読みました。小説とかエッセイとか、ぼくにとってのふつうの本はきれなままが好きなので、まず汚しませんがビジネス書は徹底して汚します。笑
個人的傾倒はさておき、経営者の基本の「き」という感じの一冊でした。
稲盛さんご自身のパワフル極まりない経験談をもとに、経営者としてどうあるべきかを至極分かり易く伝えてくれる経営バイブル。
具体的なハウツー云々ではなく、経営者とし -
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基本的に書いてあることは、『人として大切なこと』と被っていました。だからこそ、読んでよかったと思いました。今一度稲盛さんの言葉を振り返ることができ、また稲盛さんの仰ることが本当に稲盛さんの心から出たものなのかを確認することができたように思います。
『人として大切案こと』にも書いてありましたが、2つほどこの本を読んで心に残った内容がありました。1つ目は地獄と天国のお話。地獄と天国は基本的には同じような状況だけど、そこにいる人の心の在り方が全く違うというお話。これは多くのことに言えるとても本質的なことだと思いました。もう1つが、宇宙の法則と自身の想い・活動の方向性が合致したときに、物事がうまくい -
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20代前半の頃は宗教っぽいと思って受け入れられなかった稲盛さんのフィロソフィー。今読んでみると、すんなりと心に響いた。
・心に描いた通りにものごとは成就する、成功を収めるためにはその様子が鮮明にカラー映像として見えるまで考え続けなければならない
・成功への近道などない
情熱を持ち続け、生真面目に地道な努力を続ける。このいかにも愚直な方法が実は成功をもたらす。
・人間として正しいこと、善きことを貫くことが大切。
・相手のためと思ってやった善きことが巡り巡って大きく自分に返ってくる。
本の中で言っている経営哲学は、どれも奇抜なものではなく、人間として正しいことを情熱と熱意を持って継続しましょう、と -
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京セラ創業、KDDI設立、JAL再建に携わった稲盛和夫氏の著作。本書では大きく二点について語られる。(1)一つ一つの組織が環境に応じて変化し、社員が生き生きと働くことができるように試みた「アメーバ経営」(2)人として正しいことを行うという「フィロソフィ」を根幹に置き、売上最大・経費最少を目指す経営哲学。特に二点目は稲盛イズムの象徴であり、人生を豊かにするということが理解できた。本書においては、理想論・机上の空論が語られているにすぎず、実際の現場の状況をリアルに感じることはできなかった。よって、自身が実践した場合に明確にどのような効果が表れるか想像し難かった。しかしながら、「人として正しいか否か
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稲盛和夫著「こうして会社を強くする」PHPビジネス新書(2011)
*社長というのは最終決定をするため後ろがない。では決断するときに何を持って決めるかというと心の中の座標軸になる。社長業を全うする、つまり企業をおさめるには、判断、決断の基準となる心の座標軸を持っている事が一番大事だと考える。
*実は人間が一番強くなるのは執着から解脱した時である。もうけたい、偉くなりたいこれはみんな欲です。もちろんこの欲望から完全に抜けだすのは無理ですが、人を喜ばすために、と考えればその分我欲が引っ込みます。心が高まって行くのは実はこれからです。
*成功する人は、必ず死線をさまようような大病をするか、大きな挫折