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ビジネスの第一線で闘いつづけて50年。あまたの困難、経営課題を乗り越え、一代で京セラを世界的な大企業に育て上げた稲盛和夫氏。リーダーとしての日々の実践の中で培った、「判断力の磨き方」「社員のモチベーションの高め方」「危機に対応する方策」「事業拡大の鉄則」「リーダーたる心構え」など、成功する経営のコツを、自身の実体験をふんだんに盛り込み、次代を担うリーダーに向け、熱く語りかける。名経営者の肉声が伝わり、「生きたマネジメント」が学べる本。
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Posted by ブクログ
本書は、稲盛氏が塾長を務める盛和塾において、塾生である経営者からの質問に稲盛氏が答えていく「経営問答」の内容を掲載しています。 経営者や組織のリーダーなら必ず遭遇する問題について、稲盛氏がズバリ答えていく様子は、まるでその場にいるような臨場感を味わいます。 例えば、親の後を継いで二代目社長に間...続きを読むもなくなろうとしている経営者から、『社長とはどうあるべきか』という質問を受けます。 稲盛氏はご自身の体験から、次のように答えています。 『社長というのは物事を決める最終の地位ですので、決断の基準となる心の座標軸を持つことが大事だと思います。 私は京セラ創業の頃、"人間として何が正しいのか"、"原理原則に基づいて経営する"ということを心の座標軸にしてまいりました。 また、経営目標の達成について潜在意識に浸透するほどの強烈な願望を持ち、従業員から「社長が決めたことなら、必ず達成しよう」と思われるような、信頼され尊敬される人間性を備えていなくてはなりません 私も京セラ創業三年目にして"全従業員の物心両面の幸福の追求"を理念に掲げ、人のために尽くすということを経営の基本におき、人格を磨きました。 心を高め、利他の精神をもって経営にあたられると良いと思います。』 本書で紹介されている質問の内容は多岐にわたりますが、稲盛氏の回答から伺えるのは、"やり方"ではなく"あり方"が土台にあるのだなということでした。 経営のみならず、生き方についても大切なことを学べる素晴らしい一冊でした。 私も起業したての頃に、メンターから「自分のことを100人の組織のトップだと思いなさい」と教わりました。 現状に関係なく、自分は組織のトップであるという意識を持つか否かで、行動と結果が大きく変わることを学んできました。 「有言実行を貫いて、仲間と共に豊かな人生にする」という目標を私も持っているので、それを実現させるためにも、日々ベストを尽くしていきます。
経営者と公務員って全然違うように思われます。 でも驚くほど共通点もあるんですよね。 「社長心得」に「公私峻別」を挙げられてます。 ケジメですよね。 経営には「無限大の責任感」を持ち「人格意思」を全て注入し「誰よりも努力」して尊敬される。 これは今の公務員にも求められる資質かもしれません。 「会社...続きを読むは社長の器以上に大きくならない」 「全従業員の物心両面の幸福の追求」 この点はトップに立った時にわかるのかもしれません。 組織も所属長の器以上に大きくならないですし所属長が部下の幸せの追求を考えて仕事しないと良い結果は生まれません。 新しい4つの創造 「需要」「市場」「技術」「商品」 独立して存在せず渾然一体となることでイノベーションが生まれるとのこと。 どんな仕事でも意識したい言葉です。 著者の本を精力的に読んで行こうと思います。
カリスマ稲盛さんが、現実的な中小企業の社長の悩みに対して指南する、リアリティが面白い一冊。世の中には、2代目、3代目社長が多く、創業者よりも、苦難が多いことを感じた。企業経営、社長こそが、組織に生命力を与えられるや、人にとって正しいことが判断基準のような、人間基軸で経営を行い、成功している点が感服す...続きを読むる。
なにげなーく手に取った稲盛さんの本。 これが初めてで、もっと他に代表作はあるみたいだけど、面白かった。 この盛和塾の塾長稲盛さんと塾生との問答が、吉田松陰とかと塾生とのやり取りってこんな感じだったのかしら?と思うくらい、いつの時代やねんと突っ込まずにいられませんでした。 がしかし、内容は何人も...続きを読むの塾生(中小企業の経営者。2代目、3代目といった後継者が多い)の真剣な経営上の悩みに、稲盛さんが答えていくもので、稲盛さんの実体験に基づいた問いへの答えなんか、経営を支援していくような監査を志す僕にも、たいへん有益でした。 アメーバ経営、もう少し研究したいですね。インターネットカンパニー版アメーバ経営、管理会計の要諦なんか意識しながら。 印象に残ったことば 「核心をついた悩みは成長の始まり」 「目標が違うのに、そのプロセスを比べても意味がない」 特に後者は、稲盛さんのような生き方、哲学を会社に導入しようとしても、勘弁してくれ、そんな生き方したくないと反対にあう塾生への回答として、非常に示唆に富むものでした。 言われてみれば、そうなんだけど、結局、稲盛さんの目標を達成するうえでは、こうした厳しい生き方が必要だった。その目標を定めるのが経営者で、その目標達成に必要な生き方がどんなものかを考え抜かないといけないですよと。 さて、僕はそういう意味だとまだまだ中途半端だなあ。
歴史に残る経営者の一人なのだろう。 話が異常に面白い。 必ず相手を認めて、そのうえで意見を言ったり人格的に素晴らしいのだろう。 と、思わせるのが凄い。 生きてるうちに起業して話を聞いてみたいものだ。
稲盛さんが盛和塾で行っている、経営問答をまとめた本。 企業経営者と言っても、所詮は従業員と同じ人間であり、大なり小なり、種々の悩みを抱えて経営を進めている。 稲盛さんの答え方は非常に穏やかながら、納得できる内容が多かった。 ただ、相手が経営者だけに、難局を乗り越えるために、社員に仁義を切っておき...続きを読むなさい、等と言った、システマチックな回答というよりは、どちらかと言うと人間として乗り越えなさいという部分の回答も目立った。
その立場になって初めて解る珠玉の言葉の数々。頭で理解できても実践しなければ意味がありません。遅まきながら会計を勉強しないといけません。
目から鱗の実践経営問答。また人としてどう生きるべきかという哲学も学べる人生問答。稲盛さんはもはや、宗教家です!
盛和塾でのやり取りがベースになりますが、経営についての悩み事全般がまとまっていて、内容もリアルです。 また、著者の回答もわかり易く経営者としての心得の書として、有効な一冊だと思います。
「稲盛和夫の経営塾―Q&A高収益企業のつくり方」も面白かったが、本書も面白かった。経営者が稲盛氏にぶつけるさまざまな悩みや質問に、稲盛氏が鋭く答えるというもの。あいまいな答えが一切なく、気持ちいい。 色々と示唆に富むものが多かった中、最後のQAが感動的だった。 名経営者の条件は?の答え。 京...続きを読むセラの子会社で組合組織が強くて赤字が続いた子会社に、経営幹部を二人送っても再建に失敗したが、その後、会社の中でも頭角を現しているというわけではなく、たたき上げで、ごく小さな部門の長になった人を送ったとのこと。彼が行った後、黒字化しただけでなく、不況になっても黒字を続けたという。彼は、会社への不信感で凝り固まった人たちを相手に、誰彼となく、「人間として何が正しいのか」ということを説いて回った。その彼が、従業員の家族からもらった感謝の手紙。 「貴方にはいくら感謝しても感謝したらいないくらいです。 私の主人は今まで組合活動なんかをして実は家ではグウタラで子供にまで馬鹿にされていました。それが貴方が来られてから、うちの主人は目の色が変わってきたのです。…帰ってきても、言うことが変わってきています。 また、それを見た子供が最近、主人を尊敬し始めたのです。… お父さん自身がいきいきしてくると、家庭までいきいきしてきました。子供もお父さんを尊敬するようになって、家庭が本当に明るくなりました。なんとお礼を言っていいか分かりません。」 「この幹部は、どんなに辛いことがあろうと、夜何時になろうと仕事が楽しいと言う。経営が楽しい。だからやれるのです。… 名経営者の条件がもしあるとすれば、自分の今の経営という仕事を好きになることです。そのためには貴方の今の仕事に打ち込むこと、それしかありません。」
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