田中俊行のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
オカルトコレクター・田中俊行氏の怪談集。2024年作品。二見書房から出版された田中氏単独著書怪談集は前年の『あべこべ』に続いて2作目。
前作は、田中氏が語る怪談の代表的なものを中心に収録していましたが、今作では全ての怪談に「紙」が登場する怪談集となっています。
単に曰く付きの紙、というだけではないので、各怪談の、どこで「紙」が出てくるのか、と、楽しみになります。
中には、画布紙ではないのでは?というものもありましたが、それも含めると、まあ、全てに「紙」は登場しました。
呪物コレクターの田中氏らしさが良く出た怪談集になっていたと思います。
前作でもあった、ラストの一文で余韻を残す、という手法 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ解説とか好きだからもう「はじめに」から面白かった!
ホラージャンルを5W1Hに分類しようなんて思わないでしょ。楽しい。
それで言うと全部の項目に好きなジャンルがあったから、自分って案外ホラー好きなんだな、と思った。
この本は全章怖くなかった。入門書扱いだからかな?ホラー苦手でも読めそう。
[特に良かったやつ↓]
終わった町 芦花公園
とざし念仏 五味弘文
一一分間 瀬名秀明
民法第961条 梨
最近モキュメンタリー(っていうジャンルだって初めて知った)系の小説多いよねって前話してたけど、好きなジャンルはどれだけ増えてくれても有難いな。
梨先生の、「折り目をつけてください」でワクワクしながら -
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Posted by ブクログ
一気読み。
本の作りもとてもよかった。活字の感じとか。
田中俊行さん前からずっと気になってて格好いいひとだなーと思ってたけど文体も好きだ。間に挟まってる絵も良い。好み。
気になったり良かったり怖かったりしたはなし。
『あべこべ』『予感』『橋津の海岸』『芋虫』『まぼろしのうどん』『マナーさん』『犬の話』『深夜に戸を叩く』『それに会うと』
『あべこべ』はやっぱり怖い。手の甲を打ち合わせるって普通に出来へんし。
『まぼろしのうどん』は過去の世界に行ってたってこと。めっちゃ興味深い!
『犬の話』はかわいすぎる。おっちゃんが柴犬のはなしを聞くとことか想像しててもかわいい。
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Posted by ブクログ
なかなか面白かった。目当ての作家はそれぞれ期待通りの仕事をしていた。ホラーごとのジャンルの解説もありがたく、なにが怖いのか?を丁寧に紐解いてくれるのはホラーファンとしてすごくありがたかった。ただ、各短編がテーマに沿っているかどうかと、一作品として見た時に素晴らしいかどうかは別問題だなとも思った。切り口が新鮮で、面白い試みだった。14歳の世渡り術シリーズ、全然知らなかったけど、大人でも十分楽しめそうだから他にも読んでみたいと思った。ヤングアダルト向けということで、ほとんどの作品に学校が出てくるのがよかった。動画投稿やAIなんかの話が出てくるのもとても今っぽい。
以外各話感想(ネタバレあり)