田中俊行のレビュー一覧
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一気読み。
本の作りもとてもよかった。活字の感じとか。
田中俊行さん前からずっと気になってて格好いいひとだなーと思ってたけど文体も好きだ。間に挟まってる絵も良い。好み。
気になったり良かったり怖かったりしたはなし。
『あべこべ』『予感』『橋津の海岸』『芋虫』『まぼろしのうどん』『マナーさん』『犬の話』『深夜に戸を叩く』『それに会うと』
『あべこべ』はやっぱり怖い。手の甲を打ち合わせるって普通に出来へんし。
『まぼろしのうどん』は過去の世界に行ってたってこと。めっちゃ興味深い!
『犬の話』はかわいすぎる。おっちゃんが柴犬のはなしを聞くとことか想像しててもかわいい。
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Posted by ブクログ
2026.07.09
ホラーを「因習」「心霊」といったモチーフではなく「物語を怖くしている仕組み」で5W1Hで分類しているところが新しい。それぞれの短編が「何が怖いのか」を作品解説されているのも面白い。
ホラー入門者や、逆に苦手な方にもおすすめしたい。ホラー好きには、ここまでホラー作家が揃っているのも胸熱。
たぶん文体の好みもあると思う。私はそもそも「描かれすぎない」文章が好きなので、説明されすぎると読んでいて萎えるし、怖さが削がれる。ホラー展開に恋愛要素もいらない。そういう意味ではやっぱりモキュメンタリーが好き。雨穴さんや背筋さんの作品のように飄々と淡々と語られていく文章のほうが考える余白があっておもしろいと感じる。
つまり私はホラー小説はモチーフで選んでいないってことなんだなと気づいた -
Posted by ブクログ
国道1号線自体が怖いのかと思って、YouTubeとかで調べたりしてこの本を読んだのですが、この近くで起こった事件や怪奇でした。
仏教用語の六道の分岐とされる辻が京都の珍皇寺辺りだそうで、このお寺はあの世の入り口とされる井戸も残っているそうです!
そのすぐ近くに国道1号線が走っていてあの世の入り口に繋がっているとか。。。
怖いと思いながらもなぜか深夜に怪談を読みたくなるときがあるんです。怖いもの見たさというか刺激が欲しいのでしょうか。
話の内容は、ほんとにゾッとするものもいくつかありました。
仕事で疲弊して家に帰りたくないサラリーマンが日比谷公園大噴水の前で見たものに連れて行かれそうになったのも、弱っている人をあちら側の者が引き込もうとしたんでしょうか。
怖いですね。
あ。書き忘れていましたが、作中に1枚の写真とそれをアップした写真が。。
これがなんとも不可解でとっても怖かったです!
写真撮ってないのにスマホの写真ホルダーに入っていたらしくて、消しても消しても残ってるってキャーですね!
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Posted by ブクログ
なかなか面白かった。目当ての作家はそれぞれ期待通りの仕事をしていた。ホラーごとのジャンルの解説もありがたく、なにが怖いのか?を丁寧に紐解いてくれるのはホラーファンとしてすごくありがたかった。ただ、各短編がテーマに沿っているかどうかと、一作品として見た時に素晴らしいかどうかは別問題だなとも思った。切り口が新鮮で、面白い試みだった。14歳の世渡り術シリーズ、全然知らなかったけど、大人でも十分楽しめそうだから他にも読んでみたいと思った。ヤングアダルト向けということで、ほとんどの作品に学校が出てくるのがよかった。動画投稿やAIなんかの話が出てくるのもとても今っぽい。
以外各話感想(ネタバレあり)
①みてるよ
澤村先生お得意のパターンではあるが、プールや飼育小屋、トイレ、授業中の廊下などディテールが細かく、学校の独特の空気感の再現が丁寧でリアリティがあった。女の霊じゃなくてもこわいもんだな。意地悪なパワハラ先生も追い払ってくれるならアリかな。
②終わった町
芦花公園の「おしまい」節には中毒性がある。毎回クセつよ霊能者を出すのだけたまに控えて頂きたいが、セリフの唐突さ、文字面の不気味さ、気持ち悪さがほどよく、どうやってお話を書いているんだろうな…こういう台詞がぽんぽん出てくるのかなといつも思う。だめったらだめだしおるったらおるし、終わりったら終わりなんでぇ。強。
③さよならブンブン
平山夢明氏は「もう草一本生えません」みたいな絶望根絶やしホラーを以前読んだので、とても警戒しながら読んだらめっちゃいい話だった。個人的にはこの本の中ででダントツ一位。モンスターホラーの括りでありながら、本当のモンスターは殺人猫ブンブンではなく、残酷な加害をする人間の方では?と思わされる二重構造となっている。ブンブンがこっくりさん用紙を使いながら伝えてくるオールひらがなの言葉を、頭の中で変換しながら読む…。ひらがなにすることで、子供向けというか、ある種とてもピュアで率直な主張として頭に入ってくる。非常に味わい深く、いい余韻が残った。こんな話も書けたのね。文体に力を感じる。
④告発者
親の恨みも分かるけど、まさか死ぬとは思ってなかったんだろうし、あの時言えなかった事がそこまで悪いことか?とは思う。でもお母さんがおかしくなっちゃった気持ちとか、それを見てたお父さんの無力感、無念さを考えたら、壊してしまったものの代償なのかもしれないな。どんなに動画が拡散されても、家庭内ではもう分かっていて決着したことですと言ってしまえば、当時子供だし罪には問われないよな。まぁ雨穴は良くも悪くもこんなかんじ。ちょっと弱かったかな。
⑤とざし念仏
集団心理のヒトコワも入ってるよな。ほっとけ君の豹変が怖い。とざし念仏の由来もこわい。すごい閉塞感と恐怖だった。死は身近にある…と感じた。苦手だったけど、シチュエーション・ホラーとしては良作。
⑥十一分間
やりたい事はなんとなくわかったけど、AIによる人類支配のやり方がよく分かんなかった。これこのまま進んでったらどうなってた設定なの?自殺を促されるの?
最初の方読むのがめちゃくちゃ苦痛だった。単純に文章力が拙い。アトムとかドラえもん由来の人間の味方ロボットが冷酷なAIに勝つという構図は好きだったけど、論破したら勝ちなの?なんでAI先生は崩れ落ちたの?そこがよく分からなかった。
⑦学校の怖い話
普通に面白かったけど、怪談はホラーのジャンルではなくて、伝え方の種類ではないのかな?これ入れるなら、サイコホラー(ヒトコワ)の短編を入れて欲しかったかな。
⑧民法第961条
発想は面白かったけど、行方不明になるだけじゃちょっとふわふわしてるかなと思った。そんな時間経ってから襲ってくる呪いみたいのがあったんかい。世渡り、はなるほどなと思ったけど、逆に「完全に企画系の作り話じゃん」ってなっちゃったからおふざけ感が増してしまった。
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Posted by ブクログ
オカルトコレクター・田中俊行氏と、青森在住の怪談作家・高田公太氏の怪談集。2025年作品。
あとがきで高田氏が「共著作」と書いているけど、あとがきの内容から、「高田公太/編著、田中俊行/共著」という実態なのではと察せられます。
本の前半が田中氏の怪談で、後半が高田氏の怪談、という構成は往年の「ふたり怪談」スタイルですが、怪談文庫ではなく、単行本なのは、田中氏のメディアでの知名度からでしょうか。
田中氏は、文章の上手さに更に磨きがかかり、怪談作家として高田氏に迫るのではないかと前半思わせられましたが、後半になり高田氏の文章を読むと、怪談作家としてはまだまだ高田氏に遥かに及ばないと思わされます。
田中怪談は、オカルトコレクターらしく、曰わく付きの物に関する怪談が印象的で、特に冒頭に収録された火災現場に落ちている石に関する「黒石さん」がインパクト大。
高田怪談は、崩壊していく家族に関する怪談が印象的で、人間の強い念の恐ろしさを描いたタイトル作「呪・念・魂」が特に恐ろしい。
他にも、随所にショート怪談を織り交ぜたり、巻末には心暖まる怪談を配置したりと、後半は高田氏の作家としてのバランスの良さも感じさせられます。