伊藤守のレビュー一覧
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未来は誰にもわからない。未来をコントロールする力も限られている。それでも、時間軸を少し延ばして考え、1年後(あるいは5年後、10年後)の自分の気持ちを想像すれば、たとえ完璧な正解ではなくても、よりよい決断をすることならできる。
長期の思考を身につけたいなら、取捨選択のスキルを磨くことが大切だ。その場限りのことに貴重な時間を使ってはいけない。
しかし、まだ疑問は残っている。選択肢がたくさんあるこの世の中で、私たちはいったい何に集中するべきなのだろう?
ロングゲームで大切なのは、「バカげた目標は、今だからこそバカげて見える」ということだ。永遠にバカげた目標であるとはかぎらない。「自分にとって究極の成功とは何か?」と考え、あえて「極端な目標」を立ててみよう。
意義ある目標に向かって努力しているときは、目標そのものが力になり、日々の小さな努力を積み重ねられる。
自分の興味に最適化するなら、「できそうなこと」ではなく、「本当に興味があること」を目標にしよう。
明日できることを明日に先延ばしするのは簡単だ。人生は長いのだから、もっと時間ができたらやればいいというわけだ。だが、時間ができることは絶対にない。夢に向かって行動したいなら、必要なのは「時間」ではなく「期限」だ。 -
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1. 買った時のこと
もともと自己啓発本はかなり読んでいたので、もう読まないと思っていました。しかし、1年ほど前にタイトルに惹かれて購入しました。「自分を取り戻したい」という思いがあったのだと思います。表紙も黄色で、魅力的に感じたのを覚えています。
2. 簡単な要約
忙しさの中から自分を取り戻すために、自分の時間や集中力をいかに使うか、そのための具体的な策がいろいろと書かれています。自分一人で実践することから、ロールモデルを作ったり周りを巻き込んだりして進めていく方法まで網羅されています。
3. 捨てる理由
翻訳本はどうしても自分の生活とリンクさせにくいと感じました。文化が違うと参考にしづらい部分がありますし、著者の個人的な経験に基づいた話が多いので、イメージが湧きにくく実生活に直結しませんでした。
登場するモデルケースが例えば「役所広司」さんのような、より身近に感じられる人物であれば、親近感が湧いて理解しやすかったのかもしれません。 -
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息子へ)
いわゆる自己啓発に分類される本で、長期視点で自己実現するためのノウハウが書かれている。
あまり目新しいことはなかったが、いくつかポイントを記しておく。
- チャレンジを実験と思えば失敗はない。
- 結局メンタル matters レジリエンス・好奇心・独立心
- 10年単位で考えて、20%ルールで行動する。
- 10年先を考えて事業戦略を立てると敵がいない。それができるビジネスはいない。ジョフベゾス
- 探すフェーズと集中フェーズを切り分ける。
- 何事も3年かかる。あせらない。開始日を決める。
いくつか良い自己啓発本は読んでおくべきだと思う。この本がそうかどうかは微妙だが。 -
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本書は、コーチングの本質とその実践に必要なスキルを体系的に整理した一冊だ。
スポーツの世界では馴染みの深い「コーチ」という存在だが、ビジネスの現場ではその概念を深く理解し、体得する機会は意外に少ない。マネジメントにおけるコーチングの重要性を再認識し、それを体得するべく本書を手に取った。
本書では、コーチングに必要な要素として以下の6つのスキルを挙げている。
1. リクエスト:不平不満ではなく、前向きな「要
望」の形で相手に伝える。
2. 聞く:話しやすい環境を整え、相手の言葉の裏
にある「本音のリクエスト」を汲み取る。
3. 聞き分ける:相手のタイプを理解し、コミュニ
ケーションのレパートリーを広げる。
4. 質問する:問いの立て方によって、相手の思考
を「萎縮」から「創造」へと切り替える。
5. アクナレッジメント(承認・受容):相手の変
化や成果にいち早く気づき、言葉にして伝える。
6. 目標達成プログラム:ゴールを通過点と捉え、
その先を可視化させる。成功・失敗時の自身の行
動パターン(ソフトモデル)を把握し、意図的に
活用・改善する。
特に大きな気づきを得たのは、4つ目の「質問方法」についてだ。
これまで私は、無意識のうちに「なぜ?」という問いを多用していた。しかし、この問いは時として相手を責め、萎縮させる弊害がある。今後は「何が(問題を明確化する)」、「どうしたら(アイデアを発展させる)」と問いの立て方を変えることで、相手の潜在的能力を引き出すマネジメントを実践していきたい。 -
Posted by ブクログ
『ロングゲーム』は、忙しさに追われがちな現代人に「余白をつくる」重要性を突きつける本です。私たちは暇が不安なために予定を詰め込みがちですが、長期的な思考や創造性には“頭の余白”こそが必要だと語られます。
また、本当に大切なことに集中するためには、魅力的に見える依頼にもノーと言う勇気が必要だと強調します。特に「機会費用」という視点が印象的で、何かを引き受ける代わりに失っている時間や選択肢を意識することで、より納得感のある判断ができるようになると感じました。
挑戦については「20%ルール」が紹介され、リスクを限定しながら長期で積み上げれば福利的に大きな成果になると示しています。学ぶ・創造する・つながる・収穫するという“波”の概念も、自分の現在地を整理するのに役立ちます。
さらに、長期の関係づくりや信念を持った忍耐、失敗を「開始の証」として再定義する姿勢など、ロングスパンで人生を設計するヒントが豊富です。短期の成果に振り回されず、自分の軸をつくりたい人にとって示唆に富む一冊でした。 -
Posted by ブクログ
2025/7/28
第1章 「社会構成」というドラマ
社会構成主義の基礎的な考えはとてもシンプルなようでいて、非常に奥深くもあります。私たちが「現実だ」と思っていることはすべて「社会的に構成されたもの」です。もっとドラマチックに表現するとしたら、そこにいる人たちが、「そうだ」と 「合意」して初めて、それは「リアルになる」のです。
さらに広く言えば、「名前をつける」のと同じように、私たちが使っている言葉は、 お互いに関係を「続ける」ために使われています。それらは、世界を映し出した写直ではなく、世界における「具体的な行動」なのです。
もちろん、このような多元的な視点を抽象的に支持することは簡単ですが、人生という現実の慌ただしさの中ではなかなかそうもいきません。
現代社会において、私たちは偏見、迫害、不正、残忍行為を前に無言でいることなどできません。しかし構成主義者にとって、自分が嫌悪するものを蹴散らすのは、間違った行為です。それは「唯一無二の真実」が稼働していることになります。
構成主義者は、新しい現実や新しい価値観が現れてくるような対話の仕方を支持します。課題は、「唯一のベストな方法」を突き止めることではなく、お互いに「コラボレーション(連携)」して私たちの未来を創造していけるような関係性を築くことなのです。
第1章のまとめ
社会構成主義は、現実、合理性、真実、善といった、実際に人生において重要なあらゆる知識の源について「継続的に続けられる対話」と捉えてもよいでしょう。
構成主義を、意味や行動といったあらゆる伝統がその中に入ることができる傘と考えればわかりやすいかもしれません。
構成主義の傘によって、私たちは、さまざまな伝統を超えて動き回ったり、それらを理解したり、 推しはかったり、吸収したり、合併させたり、再創造したりすることが可能になります。
と同時に、構成主義の考え方そのものも、その傘の下に入らなければなりません。社会構成主義もまた、自らを「すべてを超越した真実」であるかのように主張することは防がなければならないのです。
私たち著者も、この本を書きながら読者のみなさんと共に意味を創造しようとしているのです。
重要な問いは、「私たちの言葉が真実か否か?」ではありません。重要なのは、「そのような理解の仕方に加わることによって、私たちの人生に何が起こるのか?」という問いです。
私たちの前途には、たくさんの新しく輝かしい道があることを示すことが、私たちの望みなのです。
第2章 「批判」から「再・構成」へ
第2章のまとめ
この章では「関係」のプロセスについての考察と価値について触れました。「関係」の中からこそ、私たちが「本物だ、理に適っている、価値がある」とするあらゆるものが生まれます。「関係」 に重点を置く意義はとても大きいのです。そうすることによって、私たちは根深い個人主義の伝統をぐらつかせるだけでなく、制度の多くを見直すことを促します。人間関係における親密さの表現から、教育、政治、法律の専門的行為まで。
「関係」の視点は、他者「と共にある」人生への深い理解を呼び起こします。他者「から切り離された」でもなければ、他者「に対抗した」でもないのです。
私たちは「関係」の生み出す力と「調和した行動」の流れ(フロー)に集中するようになります。 自分自身とだけでなく他者との「パフォーマンス」を通じて、理に適った、感情的な現実をつくり出します。かつては「精神的なプロセス」と呼ばれていたものが、「関係的なブロセス」 に「再創造される」のです。
「関係的な自己」は他者との関係を通して生まれてきます。次の2つの章では、「関係」の概念がどのように組織、学校、治療、研究に実践されているのかについて詳しく探っていきます。
第3章 社会構成主義と専門行為
第3章のまとめ
心理療法、組織改革、教育、コミュニティ内の対立解消における実践では、すべて社会構成主義の概念が刺激となっています。
心理療法の実践では、ナラティブ・セラピー、ソリューション・フォーカスト・ブリーフ・セラピー、ポストモダンセラピーを取り上げました。
組織変革の実践では、リレーショナル・リーダーシップ(関係性のリーダーシップ)とアプリシアティブ・インクワイアリーに注目しました。
教育の実践では、批判的教育学と協働学習のアプローチをクローズアップしました。
対立を解消する方法としては、対話および、特にパブリック・カンバセーション・プロジェクトを取り上げました。
カウンセリング、社会福祉、宗教など他分野における新たな実践については、また別の機会に書きたいと思います。
読者が私たちの議論に刺激を受けて、社会構成主義的概念の導入がイノベーションにつながるような他分野を発見することを願ってやみません。私たちの未来は関係性の中で形づくられるのです。
第4章 社会構成主義の実践としてのリサーチ
私たちは、現実をつくり出す方法の力について、先に述べたような見方をしてはいますが、伝統的なリサーチ方法を放棄するように提案しているのではありません。
すべての真実は「伝統の中で」真実なのであり、それぞれの伝統が特定の価値観を維持しているのだということを思い出してください。したがって、伝統的なリサーチ方法は、特定の目的に対して価値ある効果を上げられるのです。
私たちが身体の健康や病気という観点から世界を構成し、病気を避けたいと思うのならば、医学研究方法は貴重です。しかし、このことは、医学を「真実」とするものではありません。また、医学のリサーチ法はすべてにおいて優れているとするものでもありません。
人は、伝統やその価値観に合意しなければなりません。また、これらの価値観を疑問視する機会はほとんどありません。たとえば、知能テストをするための最適な方法について議論することはよくあるでしょう。しかし、「知能」という観念を受け入れるかどうかについての論点にはほとんど注意が払われないのです。
「知能」という概念は、事実上、比較的高く評価されています。つまり、ある特定の集団を犠牲にすることで、 することで、それ以外の人々の価値を高めるものです。しかし、私たちは社会を構成するメンバーを「知能」のような尺度で配置し、そのメンバーのおよそ半数が平均以下だと宣告する際、自分たちがどのような社会をつくり出しているのかについて疑問に思わないのです。
第4章のまとめ
社会構成主義の考えが研究(リサーチ)のコミュニティに入り込むと、人は内省し、熱意が湧直そして革新しようとします。
社会科学は現在大きな変革を遂げており、その未来は定まっていません。社会構成主義の考え複数性を好みます。つまり、複数の声や方法、価値などがこれに含まれるのです。
この章で述べた研究形式には、ナラティブ研究、ディスコース・アナリシス、エスノグラフィそしてアクションリサーチがあります。それぞれの研究形式は社会構成主義のアプローチを強調るものであり、それは社会の現実を幅広く理解することや、関わりのあるコミュニティ内での布が起こることを促すものです。
しかし、このように複数性の潮流があることで、創造的な結びつきや衝突が起こるきっかけ止くられています。うまくいけば、変革は続くでしょう。
第5章 「批判」から「コラボレーション(連携)」へ
「共に創造的に取り組む」ための3つの主要な選択肢
①「現実づくり」に加わる
②限界を共に探索する
③新しいビジョンを一緒につくり出す
問題は人の道徳的価値観の欠如にあるのではないことがわかります。私たちはみな、 ある特定の行動に価値を置き、それ以外の行動は非難するという伝統の中に組み込まれているのです。
一番の問題は、あふれるほどの道徳的「善」と私たちがそれに固執していることにあります。ここで、構成主義の考えが大きな貢献をし始めます。
もし、すべての道徳的「善」が「関係」の伝統の中で生まれるのだとするならば、 私たちはまず「違い」の実質的な必然性を認識しなくてはなりません。それは、伝統の中に埋め込まれているだけではなく、日々新たに開発されているのです。
さらに、道徳的価値観は文化的な「構成」なので、私たちはどれが優れているとか、 最高の制度なのかと争う必要はありません。より優れた道徳規範を求めるというのは、音楽や料理の優れたジャンルを見つけて、その他すべてを排除するのとたいして違いません。
構成主義者にとっての課題は主として実用的なものです。もし自らの「善」のビジョンを他者に強いたり、対立が大虐殺に終わったりするのを見たくないのであれば、 私たちは新たな問いに一緒に着手しなければなりません。
一緒に、価値観の対立に対処する実用的な手段を考えなくてはならないのです。 「違い」の角を和らげ、境界線を越えて、新たな「関係」を形成するような効果的な実践を見つけ出すか、つくり出すかしなくてはなりません。
ここで再び、構成主義は重要な貢献をすることができます。これまでの章で見てきたように、構成主義の考えは人と人との間の「調和」を強め、多種多様な人たちに共通の目的を与え、敵対する人同士の「違い」を減らすために、さまざまな実践を促します。
そうしたすべての実践によって、人はたった一つの道徳に傾倒することを超えて、 「多元性(multiplicity)」と共に生きることができるようになります。最良の場合、それらが多元的な世界をただ容認するだけでなく、その良さがわかるようになるところまで私たちを連れて行ってくれるでしょう。
これは不活発な相対主義を意味するわけではありません。むしろ、深い相互関係によって私たちみなに変化が起こり、その変化が一緒に生きることをより容易にする生き方をもたらすのです。
今のところ、私たちは実践に必要な形を開発し始めたばかりです。未来は、今や私たちの手の中にあります。
第5章のまとめ
この章では、ニヒリズム、現実主義、道徳的相対主義の批判を取り上げ、それぞれに答えることを試みました。
もし社会構成に対する多くの批判に、一つ包括的な問題があるとすれば、それは唯一無二の「真実」という時代遅れの見解にとどまっていることです。
構成主義の考え方に対する批判は概して、まるでこれが「普遍の真実」の候補であるかのように扱います。構成主義の批判者たちは、構成主義を「真実」として受け入れるならば、それ以外の他のすべての知識の主張 (典型的には彼ら自身の)は欠陥のある誤ったものでなければならないと信じているのです。
けれども、私たちがここで示してきたように、構成主義の考えは一つの「超越した真実」が存在するという思い込みに異議を唱えるものなのです。構成主義者にとって、「言語とは、人が一緒に何かをするために使うもの」です。会話が豊かであればあるほど、人が人と「調和」する能力はさらに高まります。
これは、構成主義の考え方が「真実」だと言っているのではありません。むしろ、構成主義は理解と行動の新たな方法を促すのです。重要なのは、それが私たちの未来にとって何を意味するかです。
それは、私たちにとっては、「多元性」と「イノベーション」へと誘ってくれる他に類のない素晴らしく有効な「会話(ディスコース)」なのです。すべての人と人との間で、対話が次々と展開され、生き方が継続的に統合されたり発明されたりして、「破滅的な対立」が「生きる力を与えるコミュニケーション」に置き換わる希望をもたらします。
この本を通して、読者のみなさんもこうした可能性を味わえるようになることを望んでやみません。 -
Posted by ブクログ
いつも正しい解がどこかにあるわけではなく、
現実というものは、対話の中から生まれるものだと。
社会構成主義というのは、知ってはいたけど、これをメインにした本を読むのははじめて。
平易な言葉でとてもわかりやすく、入門書である。
最後のほうは、抽象的で辟易してしまった。
色んなことに対して、正解があるわけではなく、いる人たちで作り上げられるものというのは、家族や職場の同僚とのやりとりですごく感じるもの。
これを自分の生活に組み込む、意識するにはどうしたらよいのか。
対話を通して、再構成する、一緒に創造する、代わりになる方法を探すというのがキーワードになりそう。