松本侑子のレビュー一覧
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評伝小説とあるが、きっちり取材していて、ドキュメンタリーに近い。
太宰と共に心中した山崎富栄のことは、あまり知らないし、確かに悪く言われがちかも。それは、どうしても太宰側の人間から語られることが多かったからだろう、と。著者はだからこそ、山崎富栄側(富栄とその身近な人達)からの証言などをひろって、そちら側から書かれたのが、この作品。
美容師だったことは知っていたが、こんなにすごい人だったのか、父親もすごい人だったのだなぁと、初めて知った。読み進めていくうちに、山崎富栄がとても魅力的だった人だと感じる。(それは、著者の力もあるだろうけど)
けれど、太宰と出会ってからの彼女は、どうしてしまったのだ -
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ネタバレアンシリーズ最終巻。やったー完走した!訳者の松本侑子さんに感謝!
お話は、第一次世界大戦のカナダ。主人公はタイトル通り、アンの娘のリラ。
アンシリーズを初めから追ってた読者の立場からすると、アンは娘時代の時、すごく素敵な日々を過ごしてたのに、リラはホントに忍耐の日々で、戦争はそういう意味でもやはり残酷だと思った。
食糧事情、最後の方は少し制限してたくらいだけど、日本の戦争末期とはえらい違いだと思った。
まぁアメリカはたらふく食ってたけどさ。
オーストリアが始めて、巻き込まれた形のドイツなのに、ドイツがヘイト一身に集めててなんか草。オーストリアの空気っぷりがすごい。
個人的にはスーザンが前作と -
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松本侑子新訳版アンシリーズ第3巻。
原題は『Anne of the Island』。1915年の作品。
アンがアヴォンリーを離れ、カナダ本島のレッドモンド大学で過ごす4年間の物語。
アンのモテ期到来。4年間で5人に求婚されます。恋バナも多くて、シリーズの中ではいちばんキャピキャピしたストーリーではないでしょうか。第2巻よりこちらのほうが『アンの青春』のタイトルにあっている気がして、昔からあれ、どっちがどっちで、順番はどちらが先?と混乱します。
私もレッドモンド大学に通って、パティの家に住んで、墓地や海岸公園を散策したい!と憧れました。
解説によるとモンゴメリはレッドモンド大学のモデルになっ -
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松本侑子新訳版のアンシリーズ第2巻。
原題は『Anne of Avonlea』。
第2巻『アンの青春』と第3巻『アンの愛情』の邦題は逆の方があっていたんじゃないかと昔から思っていて、順番が混乱するんですが、こちらはアンがアヴォンリーで新米教師として過ごす2年間の物語。
自分メモ的に整理しておくと
アンがグリーン・ゲイブルズに来たのが11歳のとき。
アヴォンリーの学校を経て15歳のときにシャーロットタウンのクイーン学院に進学。
クイーン学院は教師になるための師範学校で、通常は2年かけて教員免許をとるところ、アンとギルバートは成績優秀のため1年コースで卒業。
マシューの死去にともない大学進 -
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ネタバレ第29回新田次郎文学賞受賞作
太宰治の最後、山崎富栄との玉川上水への入水自殺。
そこに至る経緯を、徹底的に取材して書かれている。
今まで、山崎富栄という女性を
ただ太宰治と最後に死んだ女性としてだけ知っていた。
しかもその面影は、日本髪に和服の楚々とした美人。
なんとなく、太宰のそれまでの経歴から
カフェの女給さんとか芸者さんとかだと思っていた。
ところが、実際は全く違った!
よく使われる日本髪の写真は、
冨栄が18歳(亡くなる10年前)の写真で、
日本髪のモデルをした時の写真だった。
というのも、富栄の父親は美容洋裁学校の創立者で
立派な教育者、成功した実業家だったからで、
富栄はその後 -
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『赤毛のアン』シリーズは村岡花子訳で育ったので、基本的には花子マンセーな私ですが、20代の子が松本侑子訳でシリーズを読んでいたので理由を聞いたところ、「村岡訳ではディテールが削られている」からとのことでした。
村岡花子訳は完訳ではなく抄訳だったというのは今ではよく知られた話らしく、訳した時代もあって花の名前など誤訳もあるそうです。
特にマシューが亡くなったあとのマリラの告白部分が村岡訳ではバッサリ省略されており、児童文学として読ませたかった村岡花子の意図なのか、オイルショックなどで紙がなく、ページを切り詰めなければいけない編集側の意向があったのではなどと言われています。
(今では孫の村