松本侑子のレビュー一覧
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素晴らしい、の一言です。
赤毛のアンは、まだ小学生の頃、金の星社から出ていた映画の風景を物語にした本を祖母に買ってもらって、何度も何度も読んでいましたが、すべてを読んだことはありませんでした。
それが、アンという名の少女を見て、すっかりアンにはまり、こちらの本を手に取りました。
アンのようにお喋りでない私は、アンのように思うことを言葉にできたら、、、と憧れます。
一方で、性格も年齢も近い気がするマリラの心もよく分かり、涙が滲みます。
プリンスエドワード島の風景、すべてを人の手で行っていた時代の生活の知恵や工夫の数々、そうした描写が素晴らしく、人として生きる喜びが詰まっていると思いました。
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ネタバレ『本屋さんのダイアナ』の序盤で「赤毛のアンが面白いのはアンの青春まで、アンの愛情は恋愛ばっかりで面白くない」と主人公の少女たちが話していたが、そう話すのも分かる気がする。
2作目までの雰囲気とかなり異なる、大人のための作品である。
アヴォンリーの人々はこれまでよりあまり出てこず、
親友のダイアナも結婚して忙しくなり、
アンも次々と求婚される。
今までおとぎ話のように素敵だったのに、この作品は現実を見せつけられる。
(とはいってもアンのコミニケーション能力が素晴らしいので大体都合よく事が運ぶ。うらやましい限りである。)
子供の頃の甘い空想と、幻滅。
アン自身もそこに悩む。
だからギルバー -
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ネタバレ『赤毛のアン』は私の愛読書です。
村岡花子さんの訳しか読んだことがありませんでしたので、訳者が違うとどうなのだろう?という興味で読んでみました。
当然ですが、大きな違いはなかったです。
注釈が多くあり、今までとは違う見方も出来て勉強になりました。
大好きな作品ですが久々に読んだので、アンよりマリラに感情移入してしまいました。アンの成長した姿に幼かったアンがもういない寂しさに泣いてしまうマリラに泣けました。
アンは本当に次から次へと問題を起こします。でも子どもは皆、大小の違いはあっても何かしら騒動をおこして成長していきますよね。マリラとマシューが遅い子育てにあたふたしながら、アンに愛情を注い -
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12年待ちましたですよ、侑子さんのアン・シリーズ第4巻を。記憶もかなり薄れたけど、そう、アンのあの「想像の余地」がサマーサイドの景観や風土を多彩な風に乗せて届けてくれる。しかしウインディー・ウィローズの周りは、なんてやっかいな人であふれているのか。攻撃的、卑屈性、自信家、皮肉屋、自閉症、主張癖を備えた老若男女が、よくもまあ次々とアンを襲う。いくらアンでもさすがに今回はと案じるが、レベッカ・デューの思いに違わずアンに解決できないことはないのか。ただ、テディ・アームストロング坊やはあまりに可哀そう。アンも神ではないのだし。シリーズは続くようなので、楽しみに次を待ちたい。
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ネタバレ『赤毛のアン』シリーズ2作目
相変わらず訳が読みやすい。アンが間違って牛を売っぱらってしまったり、鼻に化粧水と間違えて赤い塗料を塗ってしまうところは笑った笑った。
マリラが引き取った双子のデイヴィのいたずらっ子ぶりには驚かされる。それに対してドーラはとてもいい子なのに、みんなにおもしろみがないと言われていてちょっと可哀想だなあ。でも手のかかる子ほどかわいいと昔から言うしなぁ……。
ハリソンさんにポールにミス・ラヴェンダー、シャーロッタ四世と、今作で新たに登場した人物もそれぞれに魅力があってよかった。特にミス・ラヴェンダーの恋の結末は少女漫画みたいで、なんてロマンティックなの……!
あ -
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ネタバレ松本侑子 著「引き潮」、2004.9発行。赤萩の家、帰郷、お湯が入るまで、花と蜜蜂、葉桜、引き潮など味わい深い9つの短編が収録されています。著者は、年上の女性に魅かれる男性、年上の女性に愛される若者の描写が上手と思いました。引き潮は結婚してる45歳の女性に死別した妻を重ねる45歳の男性の物語です。
松本侑子「引き潮」、2004.9発行、独立短編9話。①「花と蜜蜂」:夫婦は、ありきたりの所帯の言葉をかわしながら、甘すぎる密ではなく、温いお茶のように、たがいを潤して生きていくのだから。②「葉桜」:観音崎へ着いたら、海辺を散歩して、二人で東京湾をゆきかう大型船を眺める。ランチは観音崎ホテルで。③