松本侑子のレビュー一覧

  • 巨食症の明けない夜明け

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    ネタバレ

    赤毛のアンの翻訳した人だ!
    「佐々木はしあわせな人です。律儀さと鈍感さゆえに、きあわせな人です。そんな彼のことが羨ましくなりましたが、私は、律儀で鈍感であることよりも、たとえ気の休まることがなくても、敏感であることを好みました。私のほうがよほどカウンセラーに向いているのではないかと思いましたが、しかし、やはりカウンセラーという職業は、こんな男でないと務まらないのかもしれません。」
    分かる〜

    小島慶子さんと似てる…母親との関係の所とか

    うーん…今は足りた飽和な時代とはまた違うからなんとも共感はし難い

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    2026年02月03日
  • アンの愛情

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    アンの恋愛面でのうじうじしたところというか、
    綺麗事のようなことを言って相手を振り回したり、傷つけているところに若干引いてしまってアンシリーズの中でこの本はあまり好きになれなかった、、

    夢見すぎているところにイライラしてしまった。

    ギルバート可哀想っていう思いが強くて物語を楽しめなくなってしまってきたので私のアンシリーズはこちらの本にてお別れ。

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    2025年09月27日
  • アンの青春

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    双子は少し憎たらしい。
    ミスラヴェンダーは魅力的で素敵な人だと思った。

    情景の美しさ、文面から伝わる爽やかな雰囲気に魅了されてアンの住む世界に引き込まれていった。

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    2025年09月27日
  • 虹の谷のアン

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    ネタバレ

    今回は新しい牧師一家の話が中心で、アンの登場はほとんどないのがちょっと残念。個人的には、ギルバートと結婚するまでのアンの話の方が好きだったなー。それでも、たまに母親として素敵な姿を見せるアンが出てくると、自然と読み進めていた。

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    2025年09月17日
  • なぞとき赤毛のアン

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    中学生の頃だったか、夢中で読んだ「赤毛のアン」 アンのような想像力豊かでおしゃべりが上手な少女に憧れていました。今読んだら、私もマリラと同じ気持ちになってしまうのかもしれません。児童文学だと認識していましたが、キリスト教が土台にある奥深い文学作品であることが判りました。

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    2025年06月22日
  • 風柳荘のアン

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    アンシリーズの中ではちょっと退屈。ギルバートへの愛を言葉ではっきり伝えるようになったことを微笑ましく思う。

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    2025年06月20日
  • アンの夢の家

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    松本侑子訳アンシリーズ第5巻。
    原題『Anne’s House of Dreams』。1917年の作品。
    アンとギルバートの新婚時代。
    ⁡
    ※
    訳者の松本侑子さんがアニメ『アン・シャーリー』に「アンはピンクの服は着ない。私に監修させて」とコメントしてちょっと話題になりましたね。
    気持ちはわからなくもないですが、新しいものを作ろうとしている人たちをあまり困らせなくてもと思います。ちなみに私は絶賛されている高畑勲版も「私のイメージしているアンじゃない」と思ってます。みんなそれぞれ心にアンがいるのよ。
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    今回も100ページを超える注釈と解説がついていて圧巻です。
    最大の功績は、今回の舞台フォー・ウィンズが現在のニュー・ロンドン湾がモデルだと解明していることでしょう。
    モンゴメリは自分の両親が新婚時代を過ごした土地を、アンとギルバートの新婚の地にしているわけですね。これは胸熱。
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    巻頭に地図とケイプ・トライオン灯台、セント・ローレンス湾、砂州などの写真が掲載。
    これによって初めて「フォー・ウィンズに長く伸びる砂州」の風景が具体的にイメージできました。
    「内海」という訳には最後まで慣れませんでしたが、夢の家が町の中心からは馬車でぐるっと回るか、小船で渡るしかない人里離れた場所にあることがわかります。
    ⁡
    レスリー・ムーアはアンシリーズのなかでも屈指の悲劇的美女でドラマチックな展開も大好きだったんですが、今回あらためて松本侑子訳で読んでみると、全体的にはすごく寂しさが漂います。
    それは夢の家が人里離れた場所にあり、遠くまで出歩くことのできないアンと交流するのが、ジム船長、ミス・コーネリア、レスリーと限られた隣人だけであること、灯台と海が見える景色は美しいけれど孤独であること、全体を通して生と死が描かれていることがあるかと思います。

    この物語で「フォー・ウィンズ湾に長く伸びる砂州」はあの世とこの世の境で、新しい生命は砂州を越えてやってきて、魂は砂州を越えて海の向こうへ帰っていくんですね。

    フォー・ウィンズの風景描写は特に詩的で、子供の頃の私がこれを適当に読み飛ばした可能性はありますが、村岡花子訳で読んでいたときとはだいぶ夢の家のイメージが変わりました。

    (82ページ)
    荘厳にして穏やかな静けさが、あたりの陸と海と空に広がっていた。頭上には、銀色にきらりと光る鴎が高く飛んでいた。水平線には、レースにも似た儚い桃色の雲が浮かんでいた。静まりかえった大気には、風と波という吟遊詩人の囁きのくり返し(リフレーン)が糸のように織りこまれていた。内海の手前には秋模様のまき場にもやがかかり、薄紫のアスターの花々が風に揺れていた。

    甘さよりも人生の辛さが感じられるアンとギルバートの新婚時代ですが、ギルバートが「アンお嬢さん」と呼んでいるのが新婚っぽいです。
    英語でなんて言っているのか確認したら「Anne-girl」なんですね。
    全文を確認したわけではないですが、村岡花子訳『アンの夢の家』ではこの呼び方は訳されていません。
    『炉辺荘のアン』で母となり、もう若くないアンがジェラシーを抱いた時、ギルバートが再び「アンお嬢さん」と呼ぶんですが、これはギルバートにとってアンは新婚時代からずっと変わらないよという意味だったんですね!

    「きみは、ぼくと一緒に、ちゃんとここにいてもらうよ、アンお嬢さん」


    以下、引用。


    21
    「アンには、木綿糸で編んだベットカバーを贈りますよ」夫人はふたたび話し始めた。「煙草縞のと林檎の葉模様のと。アンが言うには、あれがまたたいそう流行ってるそうな。まあ、流行だろうがなかろうが、きれいな林檎の葉模様のベットカバーをかけた客用寝室ほど立派なものはありませんからね、まったくのところ。あれをさらして、白くしとかなくちゃね。トーマスが死んでから、木綿の袋に入れて口を縫っといたもんだから、きっとひどい色になっているよ。だけどまだひと月もあるから、夜露にあてると見違えるほどきれいになるよ」

    36
    「あたしがうちの人に、『トム、ミス・シャーリーのお式に行ってもいいですか? どのみち行くつもりだけども、あんたに承諾してもらいたいんで』って言いましたら、うちの人が言うことには、『おまえの気にいるようにおし、シャーロッタ、そうすりゃ、おれも気に入るからな』と、こうですよ。こうした亭主こそ、持って気持ちのいいものですね、シャーリーお嬢様」

    38
    「マリアもわたくしも結婚したことはございませんが、ほかの方々がなさることに異論はございません。」

    82
    「きみは、ぼくと一緒に、ちゃんとここにいてもらうよ、アンお嬢さん」

    94
    「あの牧師の奥さんは、服が派手だと考える者もおりますが、あたしに言わせりゃ、あんな墓石みたいな顔と暮らすんですから、気の晴れるものが要りますよ。」

    131
    「あたしは女同士は助けあうべしという考えです。男どもに耐えなきゃなりませんからね。」

    155
    「暗闇は、わしらの近くにあるときは友だちですわい。ところが遠ざけると……ランタンの火をつけて、暗闇と縁を切ると……敵になるんですわい。」

    163
    「だがな、コーネリア、おまえさんも知っての通り、男心をつかむには胃袋からと言いますぞ」ジム船長が説いた。
    「そうですよ……男に心があればの話ですけど」ミス・コーネリアはやり返した。

    165
    「あれの兄さんのエレファレットは、悪魔がいつも自分のそばにいるって妄想してたんです……でも悪魔があんな男のためにわざわざ時間を無駄にするとは、あたしはとても思えませんよ」

    169
    「そのうち男たちは、自分たちじゃどうしようもないほど世界を滅茶苦茶にしてしまったと気づいて、女にも喜んで投票権を与えて、厄介事を押しつけますよ。」

    181
    一同は暖炉をかこみ、旧い年の最後の一時間を静かにすごした。十二時まであと数分となると、ジム船長は立ちあがり、扉を開けた。
    「新年を、なかに招き入れねばなりません」

    195
    「小さな皺の寄った茶色の種を見て、このなかに虹みたいに色んな色が入っていると思うと、いつも不思議を感じるですて」ジム船長が言った。「種についてよく考えてみると、わしらにはあの世でも生きていく魂があると信じるのも、難しくはないです。種の奇跡を見たことがなければ、こんなにちっぽけな、埃の粒ほどのなかに、色や匂いはもとより、命まで入ってるとは信じられぬことでしょう」

    222
    「ほかの女の人が幸せだというだけで憎らしく思うなんて……他人が幸せだからといって、自分が何かを奪われるわけでもないのに!」

    283
    「気がふさぐ時は死亡記事をお読みなさい、アンや……とくに知ってる人のをね。ユーモアのセンスが少しでもあれば気が晴れますから、ほんとですよ。」

    336
    「マリラ、若い紳士が到着しました。あなたにお報せするよう、アンに頼まれたんです。大した荷物は持っていませんが、どうやら長居をするようです」

    377
    「花嫁は亡くなってもう三十年になりますが、今でも夏が来るたびに、その花たちが咲くのです。」

    423
    心霊研究 psychical research は、現在はオカルト的な領域とされるが、十九世紀半ばから二十世紀前半にかけては学問として研究され、トランス状態の霊媒によって、死者の魂と交流して死後の世界を明らかにしようと試みられた。

    426
    お針の会 thimble party 「指貫の集まり」。女性が集まり縫い物をしながら語らう。

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    2025年06月10日
  • 虹の谷のアン

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    ネタバレ

    今読むとメレディス牧師ダメなお父さんすぎる。子供たちのこともっと見て!自分が子育てできてないことに気付いたなら、結婚じゃなくてまずは会話を増やして!って思っちゃった。でも、そういう時代だったんだろうな。

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    2025年03月13日
  • 炉辺荘のアン

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    ネタバレ

    アンだけでなくアンの子どもたち目線の話も出てきて、少しまとまりがない。大人目線の話の方が私は好きかも。スーザンとレベッカデューが仲良しなのがよい。

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    2024年11月01日
  • 風柳荘のアン

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    松本侑子訳アンシリーズ第4巻。
    原題は『Anne of Windy Willows』。1936年の作品。
    村岡花子訳では『アンの幸福』というタイトルでした。

    そして今まであまり意識したことがなかったんですが、この第4巻、時系列でいうと『炉辺荘のリラ』(1921年出版。村岡花子訳だと『アンの娘リラ』)の15年後に書かれているんですね。
    解説によるとアメリカで『赤毛のアン』の映画が公開されるにあたり、あとから書かれた番外編というか『エピソード1』みたいな。

    (解説560ページ)
    発行年 巻数 邦訳      原題           アンの年齢(モンゴメリの年齢)
    1908年 ① 『赤毛のアン』 Anne of Green Gables    誕生~16歳(34歳)
    1909年 ② 『アンの青春』 Anne of Avonlea      16~18歳(35歳)
    1915年 ③ 『アンの愛情』 Anne of the Island     18~22歳(41歳)
    1917年 ⑤ 『アンの夢の家』 Anne's House of Dreams 25~27歳(43歳)
    1919年 ⑦ 『虹の谷』 Rainbow Valley         41歳(45歳)
    1921年 ⑧ 『炉辺荘のリラ』 Rilla of Ingleside     49~53歳(47歳)
    1936年 ④ 『風柳荘のアン』 Anne of Windy Willows 22~25歳(62歳)
    1939年 ⑥ 『炉辺荘のアン』 Anne of Ingleside     34~40歳(65歳)

    アンがサマーサイドの学校の校長として赴任する3年間の物語。
    サマーサイドの校長になる話なんて前作にあったかなと思って確認したらちゃんとありました。このときはロイのプロポーズ待ちだったんですね。

    『アンの愛情』(村岡花子訳新潮文庫版352ページ)
    「サマーサイド高等学校の校長にならないかって申込まれているの」
    「それを受けるつもり?」
    フィルがたずねた。
    「あたし──あたし、まだ決めてないのよ」
    と、アンはどぎまぎして顔を赤らめた。
    フィルは呑みこみ顔でうなずいた。ロイが口をきるまではアンの計画が定まらないのも当然だった。

    レッドモンドで医学生のギルバートとは遠距離恋愛。婚約時代なので、手紙の書き出しが「最愛の人へ」とか「今も、そしていつまでも、あなたのものより」とかラブラブで、昔読んだときもちょっとめんくらったなあ。

    (10ページ)
    プリンス・エドワード島
    サマーサイド
    幽霊小路(ゆうれいこみち)
    風柳荘(ウィンディ・ウィローズ)

    最愛の人へ
    これは住所なのですよ! こんなにすてきな住所を聞いたことがありますか?

    (11ページ)
    昼間の私はこの世界に属し、夜の私は眠りと永遠に属しています。けれど黄昏どきの私は、その両方から離れ、ただ私自身のもの──そしてあなたのものです。

    そして「風柳荘(ウィンディ・ウィローズ)」。
    「グリーン・ゲイブルズ」とか「メープルハースト」とか「オーチャードスロープ」とか家に屋号をつけるの素敵ですよねー。日本家屋だとちょっと似合わないんですが。
    この『風柳荘のアン』と前作『アンの愛情』に出てくる墓地の散歩がすごく素敵で、外国の墓地の散歩にあこがれました。

    メインのストーリーはプリングル一族との対決を含むサマーサイドでの3年間なんですが、どちらかというと短編集的なつくりになっています。
    解説によるとモンゴメリは生涯で500作以上の短編を書いており、いくつかを手直しして本作に取り入れているそうです。(解説では「スピンオフ作品」といっている。)
    それもあって、本作だけで4組の縁組をアンは助けたり(じゃましたり?)します。

    モンゴメリ自身が60代になって書いていることもあるのか、年配の女性たちを肯定するセリフも多いです。

    (166ページ)
    「夢を見るのに、年をとりすぎている人は、いませんよ。夢は決して年をとらないのですから」

    (228ページ)
    「誰であろうと、自分が着たい服を、年をとりすぎていて着られないなんてことは、決してありませんよ。もし年不相応なら、自分で着たいとは思いませんからね」

    全体的にはそれほど劇的なことは起こらないんですが、そのぶん、ウィンディ・ウィローズでの穏やかな生活の幸福が感じられる作品でした。

    (106ページ)
    夜中に目をさまし、その冬最初の雪嵐が塔のまわりを吹く音を聞きながら、温かく毛布にくるまれ、ふたたび夢の国へ漂っていくのは、なんとすてきだろうと思いながら。

    (266ページ)
    「世界中の誰もがみんな、今夜の私らみたいに、ぬくぬくと、家にいられるといいですね」


    以下、引用。

    10
    プリンス・エドワード島
    サマーサイド
    幽霊小路(ゆうれいこみち)
    風柳荘(ウィンディ・ウィローズ)

    最愛の人へ
    これは住所なのですよ! こんなにすてきな住所を聞いたことがありますか?

    11
    昼間の私はこの世界に属し、夜の私は眠りと永遠に属しています。けれど黄昏どきの私は、その両方から離れ、ただ私自身のもの──そしてあなたのものです。

    25
    床には、三編みを丸く縫いとめた敷物が何枚かありました。大きな寝台には天蓋があり、雁(ワイルド・グース)パターンのキルトがかかっています。

    26
    陽ざしが淡い黄色のカーテンをすかしてさしこみ、部屋中が金色に輝いていました。白く塗った壁に、表の柳が影を落とし、見事なつづれ織り(タペストリー)のようです──形を変えながら揺れ動く、生きているようなつづれ織りです。ここが、なんだかとても幸せな部屋のように思われ、私は世界でいちばん裕福な女の子になった気がしました。

    28
    私は、「北風」に乗って飛んでいく少年をいつも羨ましく思ってきました。ジョージ・マクドナルドの美しく古い物語です。ギルバート、私も、ある晩、塔の窓を開け、風の両腕のなかへ踏み出して行くかもしれません──その夜は、私のベッドになぜ寝た跡がないのか、レベッカ・デューには、決してわからないでしょう。

    33
    「物ごとはどうしてこうなのかって、しょっちゅう不思議に思いますよ……私は話し好きなのに話題がない、ケイトは話題に事欠かないのにおしゃべりが嫌い。だけど神さまがいちばんよくご存知ですからね」

    42
    「家というものは、自分じゃ、きれいにできませんからね」

    48
    それとなくたずねたところ、泣きたい気分のときに、泣くことも楽しめないのですか、と怒りました。

    106
    夜中に目をさまし、その冬最初の雪嵐が塔のまわりを吹く音を聞きながら、温かく毛布にくるまれ、ふたたび夢の国へ漂っていくのは、なんとすてきだろうと思いながら。

    166
    「夢を見るのに、年をとりすぎている人は、いませんよ。夢は決して年をとらないのですから」

    225
    「シャーリー先生がいらっしゃるところでは、いつも気持ちのいい夕方よ」

    228
    「誰であろうと、自分が着たい服を、年をとりすぎていて着られないなんてことは、決してありませんよ。もし年不相応なら、自分で着たいとは思いませんからね」

    266
    「世界中の誰もがみんな、今夜の私らみたいに、ぬくぬくと、家にいられるといいですね」

    270
    リンド夫人が仕上げたばかりの新しいパッチワークは、五千枚の布きれ(ピース)を縫いあわせたもので、お披露目されると、当然うけるべき賞賛を浴びた。

    278
    「私、南十字星を見たい、タージマハルを見たい、カルナックの神殿を見たい。地球が丸いと……信じるのではなく、この目でわかりたい。」

    301
    「あたしらがみんな別嬪さんなら、いったい誰が家事をするんですか」

    320
    「あなたは、すみれの言葉で話すのね、ミス・シャーリー」

    351
    リンド夫人が新しい「ダブル・アイリッシュ・チェーン」のキルトの布きれを裁つのを手伝い、

    436
    それから「夜食」をとった。シナモン・トーストを食べ、トムギャロン家に古くから伝わる驚嘆するほど薄く美しいカップでココアを飲んだ。

    438
    だが、幾世代にもわたって使われた部屋には、何かしら異様なものがあるのではないだろうか。死は、どんな部屋にも隠れ潜んでいる。だが愛も、赤い薔薇のごとく花開いただろう。赤ん坊が、ここで生まれただろう。あらゆる情熱、あらゆる希望も語られただろう。部屋とは、そうしたものの亡霊に満ちているのだ。

    451
    「この道はまっすぐ、神さまに続いていると思うの」エリザベスは夢見心地で言った。
    「そうかもしれないわね」アンは言った。「たぶん、すべての道が、そうかもしれないわ、小さなエリザベス。」

    467
    「そのころは、私も若くて、きれいでしたよ、可愛いお方や……本当にきれいだったのです。この年になれば、自分で言ってもよろしゅうございましょうね、たぶん」

    474
    You will be in clover be in cloverは家畜が緑豊かなクローバーのまき場にいると安楽だということから、あなたは安心、安楽だろうという意味。

    494
    客人は、宿泊しなくとも、最初に客用寝室へ通され、荷物を置き、外套や帽子、手袋をとり、洗面台の水さしで手を洗い、身だしなみを整えてから一階の客間へ下りる。訪問中に休憩するときも客用寝室を使う。

    発行年 巻数 邦訳      原題           アンの年齢(モンゴメリの年齢)
    1908年 ① 『赤毛のアン』 Anne of Green Gables    誕生~16歳(34歳)
    1909年 ② 『アンの青春』 Anne of Avonlea      16~18歳(35歳)
    1915年 ③ 『アンの愛情』 Anne of the Island     18~22歳(41歳)
    1917年 ⑤ 『アンの夢の家』 Anne's House of Dreams 25~27歳(43歳)
    1919年 ⑦ 『虹の谷』 Rainbow Valley         41歳(45歳)
    1921年 ⑧ 『炉辺荘のリラ』 Rilla of Ingleside     49~53歳(47歳)
    1936年 ④ 『風柳荘のアン』 Anne of Windy Willows  22~25歳(62歳)
    1939年 ⑥ 『炉辺荘のアン』 Anne of Ingleside     34~40歳(65歳)

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    2024年05月07日
  • アンの娘リラ

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    ネタバレ

    がっつり戦時文学で、読むのに気合いが必要だった
    出征、戦没の描写が辛すぎる
    豊かな心理描写・情景描写がアンシリーズの読みどころだと思うけれど、その豊かな描写で描き出されるリラやウォルターの感情がとても辛かった

    日本の第二次大戦中を舞台にした物語では避けられない、食糧・物量の恐ろしいほどの欠乏、いつ来るとも知れない空襲への恐れが無いぶんだけダメージは小さいが、それでもやはり戦争はしんどい

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    2024年03月28日
  • 虹の谷のアン

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    アンと付いてるものの、中心は村に新しくやってきたメレディス牧師の子供たち
    アン、ギルバート、2人の子供たち、アヴォンリーはほぼ出てこず少し寂しい

    メレディス家の長女フェイスの破天荒ぶりは、子供時代のアンを彷彿とさせる
    しかしアンを窘めるマリラに相当する人物がいなくてモヤモヤする
    みんな悪評を噂するだけで直接叱りつけることなく放牧状態
    それをローズマリーが担っていくようにも思えず、フェイスは奔放さを落ち着かせることが可能なんだろうかと心配になる

    全体に戦争の気配

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    2022年11月18日
  • 恋の蛍~山崎富栄と太宰治~

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    太宰が水商売風の女性と玉川上水道で入水自殺をしたという私の勘違いも甚だしい。山崎富江さんは語学にも堪能なキャリア・ウーマンの美容師だった。しかも夫は三井物産に勤務する有能な男性で、婚礼後わずか10日でマニラへ単身赴任し、そこで彼は戦死を遂げている。彼女はうら若き未亡人でもあった。

    山崎富江さんの父・晴弘氏はお茶ノ水美容洋裁学校を創設し、これからの女性も仕事を持つべきだと自ら熱心に指導し、自分の娘富江にも技術を伝授している。富江さんは卒業後、美容学校で指導者となり、その後東京や鎌倉で腕の良い美容師として評判を取っていたのだ。松本さんは、なぜその富江さんが女給まがいに(差別的ですが当時の新聞記事のまま)おとしめられて報道されたのかを富江さんの綴られた日記などを取材して執筆している。
    読み終えて、富江さんの小説でありながら、本当の主人公は父親の晴弘だったように思えて仕方がない。彼は他にも娘や息子を戦争でなくし、太宰を自殺にそそのかせた娘の父親として汚名を着せられ、その後の人生を歩んでいる。津島家と美知子夫人に遠慮し、墓碑に富江さんの名前が刻まれたのはだいぶ後になってからという。
    (2010、7、14)

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    2022年05月11日
  • 炉辺荘のアン

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    アンの子供たちがメイン
    子供たちそれぞれが話の中心になるが、幼い子供たちはアンの子どもの頃のように癖がある
    アンにはダイアナがいたけれど、腹心の友に出会えた子供はおらず、なかなか読んでいて辛い箇所もあった
    子供視点であるとあまりにアンが賢母であって、こんなだったかな?と思ったところにヨナの日があり、バランスが取れていたように思う
    相変わらずの○○家括りでなされる噂話の類の記述は少しうんざりするが、まぁ文字起こしすれば現実こんなものかなと思いはする

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    2022年02月17日
  • 風柳荘のアン

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    アンとギルバートの婚約期間。着々と愛を育んでいて癒された。ギルバートからアンにあてた手紙がほとんどないので、空想が膨らんでよかった。

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    2020年03月17日
  • 赤毛のアンのプリンス・エドワード島紀行

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    集英社文庫版赤毛のアンの訳者、松本侑子さんによるプリンス・エドワード島のガイドブック。実は赤毛のアンは、新潮文庫版を途中まで読んで挫折した為、いがらしゆみこさんがコミカライズされたものを読んだ程度の知識しかない。それでも美しい写真と分かりやすい解説で、アン初心者の私でも楽しめた。非常に乙女心をくすぐられる本。

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    2018年02月17日
  • 巨食症の明けない夜明け

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    最終章でのまさかの展開に驚愕。それまでの食への執着、きらびやかなデパートの食品売り場の描写や失恋から暴食へ向かい、その現実を何とかしようとするもどかしさが良かっただけ少々困惑。主人公は「巨食症」としての自身を肯定し「拒食症」とは違うとしながら、後半突如太るのを拒み、食べた物を嘔吐し、つかの間の安堵を得る。そうした物語の破綻を受け入れる終わり方としては、たとえその方法しかなかったとはいえ、あまり納得がいかない。

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    2015年06月21日
  • 巨食症の明けない夜明け

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    自分がだらだら食べ、酒飲み、吐かずなので、この小説から何か得られればと思って読みました。

    駄目な精神科医にガッカリ。料理を美術品に例えるくだりは好き。

    しかしラストでなんだかよく分からなくなった。つか、結局摂食障害って親との関係が~なのよね。うーん。

    読み終わって、ネットでこの本の他の方の感想を読んだとき、「ナルシシズム」という単語が目に入って、確かにと感じてからそうとしか思えなくなってきた。「そんな美化して感じ取れる行為じゃねーわ」って。食べてテンションを上げられるかどうか。まぁ食べてる間しかテンション上がらないからだらだら食いになるんですがね、テンション上がらないのが嫌でこんなこといつもやってます。これでも摂食障害じゃないらしいですよ色んなサイト曰く。

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    2015年04月16日
  • 巨食症の明けない夜明け

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    ネタバレ

    大好きな松本侑子さんのデビュー作と言うことで期待しつつ読みました。
    が・・・作品がどうこうというのとは別に、私自身が巨食症になる人の気持ちがいまいちよくわからないので共感できず・・・。

    いえ、ひょっとしたら私も巨食?と思うことはありますが・・・ただの大食いです(爆)

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    2014年02月17日
  • 引き潮

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    ネタバレ

    短編。

    パートで働き始めた美佐の前にあらわれた客である西村との恋。(引き潮)

    にぎやかで、時に甘酸っぱくほろ苦い過去に浸りながら
    順調に積み上げてきた人生に、時たま出くわす壁に立ち向かいながらも前を向いていく日々。

    全体的にちょっと一昔前の印象。

    (山里にて)妻に離婚を突きつけられて田舎に逃げ込んだ夫が
    そこで自分を追いかけてきた妻と出くわすのが、なんだかいいな~)^o^(

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    2013年01月31日