松本侑子のレビュー一覧

  • 性遍歴

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    1987年「巨食症の明けない夜明け」で、すばる文学賞を受賞して以来、小説、翻訳、エッセーに多彩な活動を続ける松本侑子さんの性愛小説集です。
     
    収録された5本の作品の内で最も注目したいのは、新宿の女装世界の伝説的な恋物語を小説化した「女装夢変化」。
     
    昼間は大手出版社の編集者で夜は新宿でアバンチュールを楽しむ美人女装者マミを主人公に、彼女とへテロセクシュアル(異性愛者)の男性、呉服屋の若旦那との出会いと恋を、激しく鮮やかに描いた作品です。
     
    ストーリー展開の魅力もさりながら、この作品の特色は、女装者の生態と心理、へテロセクシュアルの男性と女装者との微妙な関係が実に的確に描かれていること。と

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    2009年12月14日
  • 物語のおやつ

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    私が絵本や児童書を読むのが好きになったきっかけの本です。絵本や児童書は、生きる知恵がいっぱいで、もしかしたら、子供のための本って決め付けること事態、おかしいのかもしれない。ある程度人生を歩んでこそ、つかめる大事なことがいっぱい詰まっているように感じます。その事に気付かせてくれたのが、この本です。

    子供のころ想像だけで胸がいっぱいになっていた憧れのお菓子を再現してみるのもいいかもしれないです。紹介されたおやつは、ちゃんとレシピも載っています。

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    2009年10月07日
  • 物語のおやつ

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    ちいさな時に美味しそー!と思ってたお菓子を作れるなんて!
    でもいざ作ろうとすると、ついついその本を読み返してしまったり。

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    2009年10月04日
  • 物語のおやつ

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    物語の中にはおいしそうなお菓子が登場することが多々あります。今でこそポピュラーなお菓子でも、小さい頃は未知のもの。ケーキやクッキーを家で作ることも珍しかったから、どんなものなのか想像もできないものもありました。

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    2009年10月04日
  • 物語のおやつ

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    子どもの頃(もちろん今も)大好きだったお話たち。もちろん話自体、キャラクターたちも好きだったのだけど、何より、物語に登場する食べ物やお菓子に惹かれていた、食いしん坊な私。
    すごく懐かしく、うれしい気持ちで読みました。レシピがついてて親切です。

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    2009年10月04日
  • 物語のおやつ

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    これはあの「赤毛のアン」シリーズ完訳で有名な松本侑子さんの本です。
    私のように小さい頃からたくさんの本を読んで育った人には本当に嬉しいくらい、懐かしい世界中の名作と、そこに登場するお菓子。
    そして、児童文学を研究されている方にはその他社会的、歴史的…実に様々な視点からその作品を解説してくれています。
    この本を読んでみたら絶対に昔懐かしいあの作品がもう一度読みたくなるはず。そして、読み終えたらあなたもあの登場人物のように美味しいお菓子の虜になっていることでしょう。
    ここに登場するお菓子はどれも、その国では昔から伝統的に受け継がれている、懐かしい母さんの味ばっかり。きっと数々の名作を書いて来た作家

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    2009年10月07日
  • 物語のおやつ

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    物語の中の食べ物って、どうしてあんなにおいしそうなんでしょう。
    誰でも一度は経験があるのではないかという、物語の中のおやつへの憧れ。
    そんなものが、ぎゅっとこの一冊に詰め込まれた感じの素敵な本です。
    お馴染み「ぐりとぐら」のかすてら(!)、「赤毛のアン」の木苺水、
    「あしながおじさん」のレモンゼリー、「小公女」のぶどうパン、などなど。
    様々な物語の中のおやつのレシピ(だけでなく)、写真や、
    物語の背景や食文化、時代などについても書かれたエッセイもあり、
    単に「おやつを作って、はい終わり」ではなく、それぞれの物語について、
    もっと深く知ることが出来るという内容になっていて、とても興味深いです。

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    2009年10月04日
  • 物語のおやつ

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    「ぐりとぐら」のかすてらや「鏡の国のアリス」のパンプディングなど、作り方と作者がそれらを読んだ感想が書かれている。おいしそうだし、子供の頃読んだ本をもう一度読み直してみたくなる。

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    2009年10月04日
  • なぞとき赤毛のアン

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    「赤毛のアン」シリーズの翻訳者、松本侑子さんがアンシリーズの謎を解いていく。私たちには馴染みのない食べ物や料理、登場人物の名前や地名、イギリス文学、キリスト教、ケルトが背景にあることなどなど。プリンスエドワード島やモンゴメリゆかりの地に何度も足を運んでいる松本さん。現地の写真も豊富に載っていて、赤毛のアン世界の想像力を私たちに掻き立ててくれる。
    大好きなアンシリーズ、また新たな視点で読み直してみたいと思った。

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    2025年11月27日
  • アンの青春

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    愛らしい華ひらく日常
     『アンの青春』は前作『赤毛のアン』よりいっそう好きになった。
     奇人だとおもはれてゐるハリソンさんや、マリラと育てることになった双子のディヴィとドーラ、そして石の家のミス・ラヴェンダー。
     新しい人物が登場するだけでなく、アンが教師としてアヴォンリーに勤めることになり、成長した彼女が少女のころのやうに思ひのままむやみに行動することが減って、つっかからなくなった。
     アヴォンリーの学校を教へたり双子に手を焼くさまがありありと伝はって、隣家にハリソンさんが越してきたのもアツく、めくるめく進展はただの日常の一端にすぎないともおもはされて、どこか的を射た寸言もよく効いてゐた。

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    2025年10月30日
  • アンの娘リラ

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    ネタバレ

    いよいよ最終巻!アンは48歳。第一次世界大戦が始まり、息子たちが戦地へ向かう展開に胸が締めつけられる。でもリラの恋が描かれることで、少し救われた気がした。カナダがどんな立場で戦争に参加したのかは知らなかったので、当時の社会情勢を知れる部分も興味深かった。やっぱり私はアンとギルバートの結婚までの話が一番好きな。

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    2025年10月03日
  • 赤毛のアン

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    芦田愛菜ちゃんがおすすめしていたそうで読んだ本。

    自然豊かで美しい風景の描写が素敵でアンの住んでいる世界に引き込まれた。

    最初はちょっとアンうるさいな、と思ってしまったけど成長していくアンの様子にどんどんと惹かれていって、気がついたらアンの魅力のとりこになってた。

    大好きな人との別れのシーンが辛すぎて嗚咽が出るほどだった。

    海外文学だと訳されかたによって読みやすさが変わると思うけどこの方の訳し方は読みやすく、丁寧で美しい表現が多くてこの本への愛情を感じられた。

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    2025年09月27日
  • 赤毛のアン

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    ☆3.5 しゃべりすぎかな
     高畑勲版のアニメ「赤毛のアン」がすばらしくて、2週目を見てゐる。それで読む。高畑勲版は村岡花子訳を参考にしたとおぼしく、この訳は高畑勲に寄ってゐるやうな気がする。
     そして、意外とアニメオリジナル要素があるのだなと気づいた。ステイシー先生が療養中のアンに会ひに来るシーンや、国旗を作る場面。それらは原作に存在しない。

     やはりだいぶは私小説めいたところがある。たとへばモンゴメリが若いころ先生に言ひよられたとか。
     それにしてもアンの長広舌にはまゐった。まあおしゃべりなこと。しかし、それも後半にはすなほに自身の機微を吐露していくやうになる。終盤にかけてのカスバート家

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    2025年09月05日
  • 炉辺荘のアン

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    ネタバレ

    アンは34歳になり、物語では6人の子どもたちの成長や冒険が描かれていて、思わず笑ってしまう場面もあった。個人的には、アンとギルバートの関係にもっと焦点を当ててほしかった。ただ、後半の出来事で、二人の間に倦怠期などなく、深く愛し合っていることが伝わってきた。

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    2025年09月03日
  • アンの青春

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    ネタバレ

    村岡花子訳の赤毛のアンからアンの娘リラまで、暗記するほど愛読した子供のころ。久々に新訳で読んだ。
    昔も、だんだんアンがただの理想的ないい人になっていくのがなんかなぁ・・・これが大人になるということか・・・みたいに思っていたのですが、すでにこの巻でもその萌芽が見えてきました。
    夢の国の住人である人は、そうでない人を軽く見がちなことも気になるかな。アン・ダイアナ・ジェーン・プリシラでピクニックにいくくだりの話で顕著。
    それでも、素敵なエピソードや食べ物・ドレスなど心ときめくものがたっぷりはいった物語。

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    2025年08月29日
  • アンの夢の家

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    ネタバレ

    アンは25歳でギルバートと結婚し、海辺の「夢の家」で新婚生活を始める。ジム船長やミス・コーネリア、レスリーなど、個性豊かで魅力的な人たちが登場。中でもレスリーは、アンとの境遇の違いから劣等感や孤独感を抱き、時には冷たい態度をとってしまう。そんな姿に人間の弱さや苦さを感じつつも、同時にとても人間らしいなと思った。一方で、アンとギルバートはこれまで以上に幸せいっぱいで、二人の世界が本当に微笑ましい。でも、喜びや幸せだけじゃなく、悲しい別れもあって、しっかりと読み応えのある一冊だった。

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    2025年08月20日
  • 赤毛のアン

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    ドラマ見て面白かったので買った。
    文章が美しかった。
    前に読んだ作品やけんしっかりは覚えてないけど,文章が美しかったことだけは覚えとる。
    アンの思春期の心情が細かく書かれてあった。
    ネガティブな感情も美しい言葉で書かれてあって読むのに心がしんどくならんくて良いなと思った。

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    2025年08月17日
  • 赤毛のアン

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    アンの素直、自由で奔放、前向きな生き方に元気をもらえた。マリラ、マシューとの関係もとても生き生きとしていて、グリーンゲイブルズの生活が目に浮かぶようだ。この思春期の多感な少女の考え方、行動までよく分かった気がした。

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    2025年08月10日
  • なぞとき赤毛のアン

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    同じ作者の「赤毛のアン論 八つの扉」(文春新書)と、少しばかり同内容はあるものの、構成や見せ方は本書のほうが親しみやすい。
    気がする。
    直近の読書だから贔屓目かもしれないが。
    2章のまとめは素敵だし、5章、7章の1問1答もわかりやすい。



    ◎目次
    はじめに
    1章  写真でたどるアンの世界
    2章  秘められた愛 マリラ、マシュー、ギルバート
    3章  作中に隠された英文学
    4章   『赤毛のアン』のキリスト教
    5章  なぜ赤毛を嫌うのか? 『赤毛のアン』Q&A
    6章  アンの暮らし――スコットランド、草花、衣服、料理、手芸
    7章  プリンス・エドワード島のなぞとき
    8章  写真でたどるモンゴ

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    2025年08月04日
  • アンの娘リラ

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    松本侑子さん訳の赤毛のアンシリーズ、最終巻。
    赤毛のアンの次に好きかもしれません。好きというか、とても意義ある作品だと思いました。
    戦時中の人々の生活、心情が真に迫って描かれていて、それが現代の私たちとも通じるところがあったり、登場人物の中でも意見が割れているとか、モンゴメリの中でも戦争に対する気持ちの揺れがあったりなど、複雑な状況を丁寧に分かりやすく面白く読みやすく書かれているものだと思いました。
    そして何より、リラの成長!子どもから大人になる、心が成長するとはどういうことか、そんなことを見せてもらった気がします。

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    2025年08月02日