松本侑子のレビュー一覧
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赤毛のアンシリーズも早くも4冊目。前作でアンとギルバートの気持ちが通じあったところで終わりました。本作はアンとギルバートの婚約時代の3年間を書いています。
と言っても、お互い離れて暮らす3年間なのでギルバートは殆ど出てきません。
この本はどうも事情で書いた順番があべこべらしくて、5冊目が書かれた後、二人の婚約時代を読みたいという声を受けて書いた作品だそうです。
道理でいきなり電話が登場したりするはずです。書かれた時期が20年程後なので、その間に普及したんでしょうね。
本作はアンが色々な人の人生に手を貸して、道を示していくという方向性なので、評価が分かれるかもしれませんが、登場人物が前2作より魅 -
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ネタバレアンシリーズの中で、最初の「赤毛のアン」を
のぞいて特に好きな巻である。
理由はいくつかあるのだが、まず書簡形式のものが
基本的に好きということがある。
アンの手紙は長すぎるきらいがあるものの、
非常に魅力的だ。
SNSもメールも電話すら日常的では無い時代の話だから、
その中であのような手紙を受け取る
(しかもラブレターでもあるのだ)
その喜びはいかようであろうかと想像するだけで
胸がときめくのである。
それから、モンゴメリの見事な人物描写で描かれる
新たな面白い人物がたくさん登場するのだが、
なんらかの理由で本来の自分を抑え込んで
鬱屈した生活を送っている人物が多いことが特徴的だ。
もし私 -
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松本侑子 著「恋の蛍 山崎富栄と太宰治」、2009.10刊行、2012.5文庫。昭和23年6月13日、玉川上水に入水、その6日後の19日、投身現場から1000m下流で発見される。愛人との情死事件により、太宰治という名は知れわたり、本は飛躍的に売れた。この本は、山崎富栄の方に焦点を置いて書かれています。美容学校校長の令嬢で才媛、外国語が堪能で、結髪・着付けなど高度な技術をもつ職業婦人。絞殺して無理心中とかいろいろな中傷にさらされましたが、喀血する晩年の太宰につきそい、結核の感染もおそれず、献身的に看護して、代表作「人間失格」の執筆を支えたのは紛れもない事実に違いない!
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- カート
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試し読み
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プリンス・エドワード島、いつかいってみたい。
実際に行くことになった時に、再度これを読めば、アンの関係地はばっちりです。
赤毛のアンを読んで、想像していた通り、この島の自然は素晴らしい。
おばけの森を私は歩いてみたい。
アンの全巻を簡潔に紹介しているのも、面白かった。
高校生の頃に全巻読んだけど、また読みたくなりました。
でも、私的に衝撃だったのは、作者モンゴメリが鬱病で睡眠薬を飲み過ぎて亡くなっていたということ。
「ブライス家は語られている」アンの40〜60代が描かれ、第一次世界大戦、第二次世界大戦間際までが描かれている。
それが、モンゴメリの最後の著書。
1942年に亡くなったモンゴメリ -
- カート
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試し読み
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古本屋でタイトルに惹かれて購入。作者の名前も知らない。ただ「巨食症」と書いてあるから食に関する葛藤を描いた小説なのだろうと検討をつけた。
1991年のすばる新人賞作品らしい。ニュースステーションの初代お天気キャスターらしい。
主人公は摂食障害に悩む大学生。
ものが食べられない拒食症でも過食嘔吐を繰り返す過食症でもなく、いわば過食から嘔吐を差し引いたような症状。
ひたすら食べまくって吐かない。だから太る。巨大に食べる。「巨食症」と主人公は自分の病状にしっくりする名前をつける。
それが失恋がきっかけであったり母親との関係のうまくいかなさが根底にあったりと、なかなか教科書的な流れなんだけど、言葉 -
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繰り返し読んでいる一冊。
こどもの頃から、小説中に登場する「食べ物の描写」がとにかく好きだった自分なので、書店でこの本を見つけたときは勇躍レジに走ったのでした。
内容はさまざまな児童文学に登場するお菓子、お料理に関するエッセイと、完成品の写真付きレシピ。
個人的には、レシピは『ぐりとぐら』のかすてらの頁が、エッセイは『小さなスプーンおばさん』のパンケーキとコケモモのジャムの章が気に入っています(カステラを焼くのに使用されている鉄鍋、絵本の世界観にフィットしていて何だか嬉しくなります!)。
欲を言えば、著者の句点の使い方が、私には多すぎるように感じました。
そしてさらに欲を言えば、 -
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赤毛のアン、若草物語、大草原の小さな家、などの舞台となった土地をめぐる旅。 おもしろくないわけじゃないけど、なんだかすごくあっさりした印象。ストーリーから、舞台となる土地の話から、なにからなにまでいろいろと入っていて、そのわりに文章が少なく、総じて印象が薄くなってしまったような。 もっと思い切りよく楽しい旅行エッセイみたいなほうがよかったかなー。 「大草原シリーズ」がもしかしていちばん好きだったかも、と思った。 また読み返したくなってきた。 ローラ・インガルスが実在の人物で、本当の話だったってことがあらためて頭に入ってちょっとびっくり。 実際に、松本侑子氏と一緒に「大草原シリーズ」の舞台を訪ね