池上彰のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ベース情報が既に1年前ではあるが、書かれている内容は古くなっておらず、新鮮な状態で拝読(つまりウクライナ戦争が膠着状態であるということだが)。タイトルの通り、ウクライナ戦争に至る過程は、まさにアメリカ中心世界の終わりの始まりで、アメリカの生産力低下・エリート層の劣化・民度の劣化等、総合的劣化が根本にある。分断が進む世界=不安定化ではない、という言説を信じたくはなるが、これは誰にもわからない。プーチン独裁のロシアが世界の覇権を握る未来像は想像もしたくないが、世界が行き過ぎたグローバリズムから緩やかな分断に移行していくことは間違いないように感じる。本書は池上氏の質問にエマニュエル・トッド氏が回答す
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Posted by ブクログ
ネタバレロシアのウクライナ侵攻、AIの普及、資本主義経済によって引き起こされた格差社会、アフガニスタン問題、もしトラ、中国情勢、台湾有事などなど、「私たちが考えていかなければならない問題がたくさんあるなぁ」と改めて感じました。特に、ウクライナ情勢に関しては、ソ連時代から今に至るまでの経緯やウクライナがなぜNATOに入ろうとしたのかなど、ふわっと理解しているつもりでも、「細かいことはよくわからない」という状態だったので、改めてことの複雑さを理解し、この問題は一筋縄ではいかないなと思いました。
他にも、興味をそそられる話題がたくさんあり、サクサクと読み進めることができました。次のシリーズが販売されているみ -
Posted by ブクログ
東南アジア各国の実態や現代史を、授業形式で記した一冊。東京学芸大附属高校で行われた講義がもとになっていて、ところどころに問いかけがあるため、自分の頭で考えながら読み進めることができる。池上彰氏の上手な語り口により、納得感のある説明で分かりやすい。
以下、特に印象に残った内容。
- 日本が東南アジアに対して行うODAは、太平洋戦争の戦時賠償の延長である。日本は敗戦後に世界銀行から融資を受けてインフラが発展したという過去があり、東南アジアに無償ではなく有償協力という形で援助を行っている。
- シンガポールは「Fine Country」と呼ばれるほど罰金の多い国。ガムや電子タバコをシンガポールに持 -
Posted by ブクログ
行動経済学の基礎がわかりやすく解説されている一冊。
哲学や心理学に興味があるものの、それなりの本を読もうとするとなかなか頭に入って来ず、時間がかかる上に途中脱落‥なんてことが何度もあったので、イラスト付きでこのくらい簡潔に書かれているとこんな私でも理解しやすく最初から最後まであっという間に読むことができた。
終始、なるほど!本当だ!が次々と出てくるくらい、私達が日頃無意識にとっている行動がうまく利用されていると分かり、とても身近で面白く興味深い学問だと思う。【避難行動を促すのに同調効果が有効】だとか、【損失回避性を上手く利用したCMの話】なんかは大きく頷けた。
読み切れるかわからないけれど、