井上章一のレビュー一覧
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<目次>
はじめに 歴史は「ミカタ」だ
第1章 歴史が動く時
第2章 歴史は繰り返されるか
第3章 歴史の表と裏
第4章 日本史の特徴
第5章 時代で変わる英雄像
<内容>
井上章一さんの「ミカタ」三部作の第三弾。第1弾は『日本史のミカタ』(本郷和人さんと)、第2弾は『世界史のミカタ』(佐藤賢一さんと)。2作目は読んでないが、井上さんのちょっとずれた「ミカタ」がこの本でも随所に出ている。今回の磯田さんは、井上さんの職場の部下(京都の日文研)。ちょっとやりにくそうだが、史料にまっすぐ向き合っている磯田さんなりの、歴史のミカタが随所に現れ、なかなか面白い。最後のほうに書かれ -
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京都に行った時に書店に平積みされてるのを見て、京都の人が京都が嫌いという本を読むとは、これいかに?と思いながら手にとらなかった。その後だいぶ経ってから、NHKの「その時歴史が動いた」を録画したのを観ていた。ゲストに著者が来ていたのだけれど、やはり著作は何となくスルーしていた。(専門家の呉座センセイとは違う事を何か言っていたような印象←よく覚えてないっす)
しかし何となく手に取ったら、想像していたのとは違っていて、嵯峨という「洛外」に生まれた者が「洛内」に住む者からどういう言われ方をしていたかというルサンチマンから始まる。(嵯峨や宇治出身なので、京都出身だと言うと、そこは京都やないやないか、と -
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ネタバレ全く纏めにくい本である。
まあこの本に限らずこの著者の本は全てそうなのであるが・・・結論だけを纏めるのは簡単だが、著者はいろんな面白い例を繰り出して煙に巻く、その面白さを伝えるのが大変難しい。
著者は、冒頭で「これから世間の常套的な物の見方にはむかう」と、見得をきる。
「いわく、日本人には強い自我がない。欧米人とくらべれば、自己主張は苦手である・・・(略)・・・逆に全体の気配を察して、自分の立ち位置を探ろうとする・・・社会科学めかしてあらわせば、集団主義的な性質を日本人はおびている。逆に、欧米人は個人主義的であるという」
この定説を建築というか都市景観という視点から突き崩していこうと試みてい -
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ネタバレ<目次>
はじめに 日本史はひとつではない
序章 ここだけの話
第1章 神話と統治
第2章 祭り上げの政治技術
第3章 武士と武芸の源流
第4章 「日本国」意識
第5章 絶対王政・室町幕府
第6章 朝廷は下剋上で輝く
第7章 鎖国と米本位制
第8章 明治維新はブルジョワ革命だった
終章 日本人と天皇
<内容>
最近露出の多い、東大の本郷和人と京都大出身の井上章一(本職は建築史だが、世界史に造詣が深く、『京都ぎらい』で一躍有名に)の日本史対談集。やや暴走気味に歴史の妄想を語る京都史観の井上氏に、東京史観の本郷氏が斬り返す(ただ、後半はかなり押され気