井上章一のレビュー一覧

  • イケズな東京 150年の良い遺産、ダメな遺産

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    「京都ぎらい」やTVで有名な建築史家・井上章一さんと建築家・青木淳さんの対談形式による東京と京都の都市論。コロナ禍の風景を通して人々の生活と都市のあり方が論じられている。リレー・エッセイ形式の部分はタイトルから想像するよりもかなり真面目な話が多いが、リアルに行われた対談の内容はおもしろい。両氏の鋭い視点を通して街の見方にあらたな気づきが得られる。

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    2022年02月08日
  • 歴史のミカタ

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    井上章一さんと磯田道史さんの対談なら面白いに決まっている、と思って買ってきたのですが、双方とも若干遠慮が入ってますかね?無茶苦茶面白いというわけではないです。内容的にも司馬史観で止まっている人や最近文庫になった訂正の多い日本通史を読む人には目新しいのかな?とも思いますが、歴史を勉強している人であれば、このくらいの視野の広さは必須だろうという気もします。
    と言いつつそれなりに面白いので、この二人の対談、次回はぜひ英雄たちの選択スペシャルとしてBSPで4時間くらいやって欲しいです。

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    2021年12月28日
  • 歴史のミカタ

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    対談形式の為か、非常に読みやすい。
    対話の中に、貴重なヒントが散りばめられていて面白かった。

    学ぶこと、考えることの楽しみについて語られた本でもあると思う。

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    2021年08月14日
  • 歴史のミカタ

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    <目次>
    はじめに  歴史は「ミカタ」だ
    第1章   歴史が動く時
    第2章   歴史は繰り返されるか
    第3章   歴史の表と裏
    第4章   日本史の特徴
    第5章   時代で変わる英雄像

    <内容>
    井上章一さんの「ミカタ」三部作の第三弾。第1弾は『日本史のミカタ』(本郷和人さんと)、第2弾は『世界史のミカタ』(佐藤賢一さんと)。2作目は読んでないが、井上さんのちょっとずれた「ミカタ」がこの本でも随所に出ている。今回の磯田さんは、井上さんの職場の部下(京都の日文研)。ちょっとやりにくそうだが、史料にまっすぐ向き合っている磯田さんなりの、歴史のミカタが随所に現れ、なかなか面白い。最後のほうに書かれ

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    2021年08月01日
  • 歴史のミカタ

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    歴史好きにとって、へーと思いながら心地よくよめる一冊。中高生が読むと、歴史の現況が楽しくなるきっかけになりそう。

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    2021年07月17日
  • 京都ぎらい

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    明治以降は自分の側の慰霊していない。自分たちが滅ぼした方の祟りを鎮める考えがない。
    お寺は武将の旅館的役割があって尚更庭園が発達したのではなど、なるほど、と思った

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    2021年05月17日
  • 明智光秀と細川ガラシャ ──戦国を生きた父娘の虚像と実像

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    細川ガラシャの国内外での評価、美人とされるようになった変遷を文献をもとに丁寧に探っている一冊。歴史小説の引用もあり。章ごとに筆者が違うため重複箇所あり。まず「はじめに」「あとがき」を先に読むとこの本を出す経緯や目的がよくわかります。まあ親父の光秀の出自がわからないから玉もわからなくて脚色されていても仕方ないだろうなって感じがしました。

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    2021年03月16日
  • 京都ぎらい

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    京都に行った時に書店に平積みされてるのを見て、京都の人が京都が嫌いという本を読むとは、これいかに?と思いながら手にとらなかった。その後だいぶ経ってから、NHKの「その時歴史が動いた」を録画したのを観ていた。ゲストに著者が来ていたのだけれど、やはり著作は何となくスルーしていた。(専門家の呉座センセイとは違う事を何か言っていたような印象←よく覚えてないっす)

    しかし何となく手に取ったら、想像していたのとは違っていて、嵯峨という「洛外」に生まれた者が「洛内」に住む者からどういう言われ方をしていたかというルサンチマンから始まる。(嵯峨や宇治出身なので、京都出身だと言うと、そこは京都やないやないか、と

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    2021年01月24日
  • 京都ぎらい

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    自虐と見せつつ相手を皮肉る、相手を皮肉ると見せて自虐に走る。井上の芸風全開の放談が、嵯峨への郷土愛を装いつつ展開される。話半分に聞いておけば良いところも多いが、京都の寺社のあり方を、歴史を引き合いに出しつつ、著者独自の視点で描き出しているところは面白かった。

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    2020年07月11日
  • 日本の醜さについて 都市とエゴイズム

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    ネタバレ

    全く纏めにくい本である。
    まあこの本に限らずこの著者の本は全てそうなのであるが・・・結論だけを纏めるのは簡単だが、著者はいろんな面白い例を繰り出して煙に巻く、その面白さを伝えるのが大変難しい。

    著者は、冒頭で「これから世間の常套的な物の見方にはむかう」と、見得をきる。
    「いわく、日本人には強い自我がない。欧米人とくらべれば、自己主張は苦手である・・・(略)・・・逆に全体の気配を察して、自分の立ち位置を探ろうとする・・・社会科学めかしてあらわせば、集団主義的な性質を日本人はおびている。逆に、欧米人は個人主義的であるという」
    この定説を建築というか都市景観という視点から突き崩していこうと試みてい

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    2020年06月12日
  • 京都ぎらい

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    ★やっぱり京都が好きなんだ★洛中と洛外という、京都の外からは見えにくい壁。「神奈川県出身です」と名乗る、横浜以外の人の思いに似ているのだろう。歴史を持ち出すだけによりねじ曲がっており、最初の方の章は面白かった。ただ後段は分かってやっている捻った京都自慢なので、やはりそうかな、と。

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    2020年06月07日
  • 京都ぎらい

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    京都の洛外生まれ洛外暮らしの著者が、洛中の人々の中華思想を糾弾(?)する本。
    ……という体をとりつつ、京都文化論、日本文化論、日本史論を展開していきます。
    その口調は鋭さを内包しつつもあくまで穏やかでわかりやすく、自虐的でありながら、自身の「ひねくれ」を認める正直さを持って語られていく。

    京都の、日本文化の、歴史の、新たな見方と気づかぬ側面を教えてくれる良本。
    著者の考え方、論じ方、結構好きです。

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    2020年02月14日
  • 京都ぎらい

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    京都ってどこ?より近くにいるひとは外側は違うとマウンティング。
    どこで線を引くか?
    最終盤の、死んだ後醍醐天皇を恐れる下りが、ポイント!

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    2020年02月09日
  • 日本史のミカタ

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    世界史よりは面白かった。
    京大vs東大という「体制論」がフックになるんですかね。

    さて、「現代史のミカタ」は登場するかな?

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    2020年01月24日
  • 京都ぎらい

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    洛外の嵯峨に生まれ育ち、宇治住まいの京都「府」出身の著者さんが洛中が「京都」であり、洛外は「京都人」ではないとされる地元民ならではの感覚を暴露する本。

    新書なので、これくらい軽いテイストでサクっと読めるのはちょうど良かったです。
    むしろ京都をある程度知っている人のほうが楽しめる本だと思います。

    明治維新を異常に持ち上げてダメダメだった明治政府を美化する姿勢に疑問を抱いている感覚は、京都人ではなくてもとても共感できました。

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    2019年12月10日
  • 大阪的 「おもろいおばはん」は、こうしてつくられた

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    題名よりも真面目な内容。安土「桃山」時代ではなく安土「大阪」時代、古墳時代ではなく川内時代、の方が正しいのに東京もんにやられてるっていうのがよくわかった。でも阪神は巨人の忠実なしもべ、てのはショック。

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    2019年04月07日
  • 京都ぎらい 官能篇

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    京都の、都だった時代の京の別の姿を教えてもらいました。やはり美女には敵わない。それが政治システムに組み込まれていたのが興味深かった。

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    2019年02月18日
  • 大阪的 「おもろいおばはん」は、こうしてつくられた

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     大阪は道頓堀と通天閣の映像から始まるステレオタイプ。大阪市出身のひとりとして常々違和感を覚えているこの現状について、本書は初めてそのあたりに切り込んでみたものだろう。
     大阪は狭い。大阪府も大阪市もきわめて狭い。しかし、そんな土地にあって、また様々な風景に富む場所である。道頓堀も通天閣ももちろんそのひとつであることに間違いはない。
     実のところ大阪はここ数年、またこの先数年、大きな変化の途上にある。ただ、そのことが正しく伝わっていない。そのことだけが問題で、受け手に伝わるように伝えていくことをどうしていくのか、それだけだろう。

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    2019年01月03日
  • 日本史のミカタ

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    神話と伝統、日本国意識など論題はいくつかありますが、天皇家と武士を中心に扱っているイメージです。東京出身と京都出身の教授が論じ合う。

    明治維新の成功は商人たちによる力添えがあったからこそだったと言う論や、豊臣秀吉や徳川家康を対比して家康は秀吉時代より大きな大阪城を建てたけど、大きいだけで派手さがないと評する。
    武力を持たない天皇家が常に生き残る術を探してきたという話は面白かったです。

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    2018年10月14日
  • 日本史のミカタ

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    ネタバレ

    <目次>
    はじめに  日本史はひとつではない
    序章    ここだけの話
    第1章   神話と統治
    第2章   祭り上げの政治技術
    第3章   武士と武芸の源流
    第4章   「日本国」意識
    第5章   絶対王政・室町幕府
    第6章   朝廷は下剋上で輝く
    第7章   鎖国と米本位制
    第8章   明治維新はブルジョワ革命だった
    終章    日本人と天皇

    <内容>
    最近露出の多い、東大の本郷和人と京都大出身の井上章一(本職は建築史だが、世界史に造詣が深く、『京都ぎらい』で一躍有名に)の日本史対談集。やや暴走気味に歴史の妄想を語る京都史観の井上氏に、東京史観の本郷氏が斬り返す(ただ、後半はかなり押され気

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    2018年10月06日