井上章一のレビュー一覧

  • 美人論

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    中々面白い。
    不美人を擁護する為に修身などでは美人を鼻もちならないと貶して貶めていた明治時代。美人は女学校で見染められどんどん嫁いで行き、卒業できるのは不美人の卒業面のみ。カッチリした階級制度を美人が飛び越えていくのが面白くなかったのだろう。
    戦争を挟み、美人の幅は広がっていったが、美人は高学歴にはいないなどの偏見は続く。

    美人の種類はたくさんあっても不美人の種類はまさにブスだけ。かわいいブスもいなければ冷たいブスもいない、南国のブスもいなければ、秋田ブスもいない。ただ十把一絡げにブとスの2つの文字で構成された言葉で大胆に評価されてしまう。笑

    美人は3日で飽きるという言葉がある。だが美人を

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    2021年02月28日
  • 明智光秀と細川ガラシャ ──戦国を生きた父娘の虚像と実像

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    大河ドラマ「麒麟がくる」の時代考証をされていた小和田哲男さんがYouTubeで勧めていたのをきっかけに読んだ1冊。
    フレデリック・クレインスさんの論考が読みやすく大変参考になった。

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    2021年02月14日
  • 大阪的 「おもろいおばはん」は、こうしてつくられた

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    あり。
    大阪的な世間の認識について誤解や、勝手な妄想が正されていく本。常識が非常識だったと大阪人に謝りたい部分も感じずにはいられない。

    食いだおれとは、食道楽がすぎて破産することが本来の意味。食べ過ぎて倒れることではない。初めて知りました。

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    2020年11月23日
  • 京都まみれ

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    いろんなとこからお声かかったけど、結局、
    前作『京都ぎらい』の出版社から出した第2弾。

    洛中至上主義の京都人は好かんけど
    他県と比べられたりするときは
    京都愛を感じるという著者。
    まぁ、そういうものですわなぁ。

    文化庁の移転が決定したり
    天皇退位後のお住いとしてささやかれたり
    なんやかんやあった最近の京都の話と
    で、東京のことはどう思ってんの?という話と
    老舗に関する由無しごとが綴られておりました。

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    2020年09月26日
  • 京都ぎらい

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    嵯峨育ち宇治暮らしの作者は京都人ではないのか。
    洛中の人からすると、嵯峨は京都市であるにもかかわらず洛外らしい。
    作者も言っているが、私の出身地広島でも、市内なのに、中心部に行くことを「市内に行く」と行っていた。同じ市内なのになぜ、と小さいときから疑問に思っていたが、そういうことだったのか。。

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    2020年09月14日
  • 京都ぎらい

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    2016新書大賞受賞作。
    著者は京都嵯峨育ち宇治市在住
    京大ご出身井上章一さん、ブラタモリで観た土塁以上に
    洛中と洛外には高い壁があるそう。
    舞子はんとお坊さんの夜のお付き合いやら
    有名寺社の写真提供1枚20万円以上など。
    旅番組や観光ガイドブックには絶対紹介されない
    憧れの京都の知らないことがいろいろ。
    東京は大阪を見倣って京都を図に乗らすなと
    主張されております。

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    2020年08月31日
  • 日本の醜さについて 都市とエゴイズム

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    日本のとイタリアの都市景観の差を、文化的歴史的背景から論じた本。
    視点が面白い。が、結論に救いがない。
    日本の都市景観が醜い理由の1つに、公共心の欠如をあげている。その通りだと思う。
    都市景観だけでなくインフラ問題など問題は山積している。都市や地域の公共性について議論をしなければいけない時期に来ている。

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    2020年08月18日
  • 明智光秀と細川ガラシャ ──戦国を生きた父娘の虚像と実像

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    ネタバレ

    ガラシャ夫人は絶世の美女だったのかは何処にも書いてはいない
    では、なぜヨーロッパ中に、忠興の虐待に耐えながらも宗教に準じて、最後には死に至るガラシャ夫人の音楽劇がイエズス会の手により作られたのか?
    全ては情報を発信する側の都合による
    イエズス会の設立とその直後の世界戦略は中々はかどらない
    神の僕として信仰するレベルの人間は未開の地には無く、ようやく日本にてザビエルは見つけたのだ
    それが信長の下で結実しかけた時の「本能寺の変」
    全ては崩壊した(立花京子はこのイエズス会の歎きを知りつつも、信長暗殺の黒幕としたのはナゼだろう)

    苦境の中に一筋の光明が・・・丹後大名夫人がキリスト教に知的好奇心から足

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    2020年06月27日
  • 大阪的 「おもろいおばはん」は、こうしてつくられた

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    まあ相変わらずネチッこいというか、読みにくい文体だなあと笑。重複する内容も多いし、不自然に平仮名表記になっているのが鼻に付く

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    2020年05月03日
  • 京都ぎらい

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    さくっと読める。著者はかなり京都好きだと思う。ただ、洛中洛外の違いを実感的に語られていて、こわいなとおもった。靖国神社への批判のしかたなどは学ばせてもらった。

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    2020年05月03日
  • 京都まみれ

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    ネタバレ

    <目次>
    第1章  文化庁がやってくる
    第2章  京都にかえれば⁉
    第3章  京都の名だけは
    第4章  東へ西へ
    第5章  老舗の宿命

    <内容>
    京都罵倒本第3弾。ネタ的にはもうないのかな?という感じ。第5章だけかな?面白かったのは…。3,4章はいちゃもんつけてるだけ…。あとがきで驚くべきことを井上先生はおっしゃっています…。

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    2020年04月30日
  • 京都ぎらい 官能篇

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    京都は性的にも時代の最先端を行っていた歴史について「軽い」タッチで書かれていた本。
    官能篇とあるけれど、別にドギツイことはなかったです。

    京おんなについて全部書かれてなんていないので、むしろ本の帯が良くない。
    出版社の宣伝間違いでむしろ評価が下がったのでは?(苦笑)

    文章は軽いんだけど、内容は薄そうに見えて微妙に通なので、ある意味、京都の街をある程度知っている人のほうが楽しく読めるかもしれません。

    島原にある元遊郭の角屋の建物の造りに桂離宮との共通点があると以前雑誌に書こうとしたら、宮内庁からめっちゃ抗議されて、そのような文章を載せる出版社には今後一切宮内庁が管理する建物の写真を使わせな

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    2019年12月07日
  • 大阪的 「おもろいおばはん」は、こうしてつくられた

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    大阪をめぐって主に中央のマスコミ主導で植え付けられてきた誇張された偏見を、京都出身で大阪にひとかたならぬ想いを寄せる著者が時に憤慨しときに嘆きながら思いつくまま解きほぐしていく。
    著者に正されるまでもなく、少し考えれば大阪人が皆お笑い芸人並みに面白いなどとは思わないし、皆がみなエロいわけでもガメツイわけでもないと普通に考えられる。
    歴史的に見て、東京や他の諸都市がそうであるように、大阪にも大阪の重層的な生い立ちとそれゆえの深みがある。改めてそんな大阪の多面性を味わいに訪れたいと思った。

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    2019年07月11日
  • 京都ぎらい 官能篇

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    このシリーズは面白いが、今回は正直「京都ぎらい」をテーマとする本ではなく、京都でその昔展開された色恋の話をあれこれ提示している。一つ一つのエピソードは面白いが、まとまりに欠ける感がある。とはいえ、後半の「とはずがたり」の下りはとても面白かった。

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    2019年06月01日
  • 京都、パリ――この美しくもイケズな街

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    面白いとも言える。
    歴史そして雑学が読み手の中にあればもっと愉快に読めたのかも…
    注釈を読みながら時に吹き出したりして読み終えた。

    まっ 知識人同士の雑談 って感じがしないわけでもない…^ ^;

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    2019年04月30日
  • 大阪的 「おもろいおばはん」は、こうしてつくられた

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    ・大阪弁は大阪に残っている。上海語は北京語に駆逐されている。それは経済力の違い。昔大阪が東京に匹敵する経済力を持っていた時、本社を大阪において東京の人を置いていた。いまや本社もいなくなったので、東京人が来なく(住まなく)なった。以前は阪神間山手では今以上に標準語が幅を利かせていた。

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    2019年04月04日
  • 大阪的 「おもろいおばはん」は、こうしてつくられた

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    今は誰も見向きもしないほど歴史の中でかき消されていったことがたくさんある。読みながら関西の話で言えば和田の港や福原京など平家の姿、そして豊臣秀吉の遺したものがあることを思い起こさせた。確かに織豊時代とはいうものの安土大阪時代とは言わない。大阪のブルジョワ文化、浪速のいとはんへの憧憬がよく伝わる。連載であるため仕方がないのだろうが、展開に繰り返しが多い。

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    2019年03月24日
  • 京都ぎらい

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    えーっと、
    京都の人は洛中に生まれ育って住んでいるものが京都人で、
    育ったのが洛外の嵯峨では、洛中人から「田舎者」とさげすまれるそうだ。

    立派な町屋に住む名家の九代目当主が、嵯峨におい育った著者に
    「昔、あのあたりにいるお百姓さんが、うちへよう肥をくみにきてくれたんや」
    といけずを言われたという。

    ええー、他地方から見れば嵯峨も京都のうちでしょうに
    こういう狭い心の、いやらしいのが京都の「都人」だとこの本は言う。
    洛中人は「とにかくみんな中華意識が強い。」

    ま、そう書きながらこの書き手の方は京都賛美をしているようでもあり、アマノジャクでもあり
    このエッセイストの口癖(この本に

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    2019年03月15日
  • 大阪的 「おもろいおばはん」は、こうしてつくられた

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    ネタバレ

    <目次>
    第1章  大阪人はおもしろい?
    第2章  阪神ファンがふえた訳
    第3章  エロい街だとはやされて
    第4章  美しい人は阪急神戸線の沿線に
    第5章  音楽の都
    第6章  「食いだおれ」と言われても
    第7章  アメリカの影
    第8章  歴史のなかの大阪像
    第9章  大阪と大阪弁の物語

    <内容>
    産経新聞大阪版夕刊の連載を加筆してまとめたもの。第1~3章は、若干大阪人のひがみかな、とも読める。第5~8章は知らない話が多かった。まあ、8章の「弥生土器」や「古墳時代」の名称の是非はあまり気にならないが、「大阪」大坂」の違いについては、最近知ったことだがあまり区別する必要はなさそうだ。第9章の大

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    2019年02月03日
  • 京都ぎらい

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    ずいぶん人気のある本のようだが、京都に関するエッセー。同じ京都市内でも洛内と洛外ではまるで意識が異なり、差別意識が高いようだ。目くじら立てるほどではないと思うのだが。悪口書いている割には著者は根本的には京都が好きであることが伝わってくる。

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    2019年01月20日