野矢茂樹のレビュー一覧
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「ミケは猫だ」という言葉の意味は何か、といったところからスタートして、フレーゲ、ラッセル、ウィトゲンシュタインという3人の哲学者の思考をたどりつつ、言語哲学の根幹に関わる考え方に迫る。
本書は、著者いわく、言語哲学の入門書ではなく、言語哲学の「門前の小僧」と自称する著者が、自分が面白かった話を他に人に話したい、という動機で書かれた本だという。著者のノリツッコミで本書は進んでいき、著者が言語哲学の議論をすごく面白がっていることはとてもよく伝わってきた。
しかし、読んだ自分も面白く感じたかというと別問題で、何かずっと言葉遊びに言葉遊びを重ねている感じで、正直あまり面白さを感じられなかった。個人的には、最初のほうで否定された「一般観念説」が一番しっくりくるので、それを改良することでなんとかならないのだろうかと思う。 -
Posted by ブクログ
1
チョムスキー生成文法論(解釈意味論)⇔レイコフ生成意味論
syntax 統語論=構文論
意味は扱わない
2
スキマティックな意味
3
カテゴリー
言語哲学の内包と外延
ファジィ集合論
ウィトゲンシュタインの「家族的類似性」
→プロトタイプ(典型例、模範例、ステレオタイプ)
「プロトタイプ意味論」
認知言語学的
「犬という語の意味は何か」ではなく「語の意味を理解しているとはどういうことなのか」
コンテクスト(発話の状況)から独立した意味を扱う意味論
コンテクストに依存する意味を扱う語用論
→認知言語学では区別できない
野矢「意味に関わる事実を「典型的な物語」と呼びたい」
≒百科事典的な知識、レイコフ「理想認知モデル」
合成性
文レベルでのプロトタイプを考える(鳥が飛ぶと飛行機が飛ぶはちがう)議論はあまりされてない
→曖昧でいい
4
「〜が〜を開けた」も使役causation(因果)
開けたは使役動詞
自他対応 焼ける焼く、壊れる壊す
窓を開けるは行為だけでなくその結果も含む
語彙的
迂言的使役構文 periphrastic遠回しな言い方 〜せる
焦点色からどれだけ離れることができるかという語彙の制限
使役構文に共有される意味プロトタイプと言語によって異なる意味
5
メトニミーなのか、ただの省略なのか
自転車をこぐ ペダルのメトニミーなのか?こぐという比喩なのか?
桃が流れる トイレを流す
参照点(能力)理論
参照点とターゲット
6
idiomの多くは凍結されたmetaphorだ -
Posted by ブクログ
タイトルのとおり、論理学の初心者に向けて基礎的な内容をわかりやすく解説している本です。
著者はすでに論理学の入門書として、『論理学』(1994年、東京大学出版会)と『入門!論理学』 (2006年、中公新書)の二冊を刊行しています。『論理学』は、いわば論理学を学ぶことによって見えてくる風景を解説した本で、論理学を学んでいるひとの副読本ともいうべき内容であり、『入門!論理学』は論理学の基本的な発想を縦書きの文章で説明している本です。一方本書は、論理学を学ぼうとするひとに向けて初歩的な内容をていねいに解説しており、さまざまなジャンルで見られる「入門書の入門書」に相当する本といえるように思います。
本書は大きく二部構成になっており、第Ⅰ部では記号を用いず日常言語を用いて論理学でおこなわれる内容を説明し、その後第Ⅱ部で論理記号が導入され、その用い方が解説されています。最後に、命題論理の完全性の証明の雰囲気をすこしだけ示して終わっています。
論理学をある程度学ぼうとするひとが、最初に手にする本としては有益なのではないかと思います。論理学の世界をちょっとだけのぞいてみたいという読者には、『入門!論理学』のほうが適しているのではないかという気がします。