高野和明のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
相変わらずの文才に脱帽。
全ての話が違う上に面白い。最高の短編集でした。
特にホラー話が多いが高野氏の幽霊感やホラーのテーマは一貫性があって「踏切の幽霊」でファンになった自分には面白かった。ホラーでは無いがオカルト物の「3人目の男」も良かった。
ホラー以外に面白かったのは「ハードボイルドな小学生」、「2つの銃口」で2つの銃口はパニック映画の様なシンプルでエンタメ性の高い恐怖を楽しめる。「ハードボイルドな小学生」はかなり好きで小学生目線でのミステリーが新鮮で微笑ましい爽やかなストーリー。最後には深いメッセージ性もありでかなり良かった。
個人的には「天城の山荘」「ハードボイルドな小学生」「足音」が -
Posted by ブクログ
SF、ホラー、サスペンス… 様々なジャンルを丁寧な筆致で読ませるミステリー作品集 #犯人と二人きり
■きっと読みたくなるレビュー
『13階段』『ジェノサイド』で有名な高野和明先生のミステリー作品集。
幽霊を絡めたがホラー風な物語が多く、以前直木賞候補になった『踏切の幽霊』を思い出してしまいました。丁寧かつ巧妙な筆致で、読者をゾクゾクッとさせるのがお上手ですねー。あっという間に全部読んじゃいました。バラエティーに富んで楽しい作品ばかりですが、私がイチ推しなのは『天城の山荘』ですね。
■各短編の簡単レビュー
○ゼロ
ある男が海岸で目を覚ます。過去の記憶がなくなっており…
記憶喪失のSFミス -
Posted by ブクログ
どれも面白くて、しかも怖さや不思議さなどさまざまな気持ちに陥る。
安定した読みやすさもあって楽しめた。
「ゼロ」〜いつの時代か、自分が何者かわからない世界をどう感じるのか…
「跫音」〜自分の後から聞こえてくる靴音に悩まされる友人に助けを求められるが…
「死人に口あり」〜逃げ切れると思っていたはずだったが…幽霊の正体を見るまでは。
「二つの銃口」〜通り魔事件の犯人と遭遇したことで、いったい誰から逃げているんだ状態に陥る。
「ハードボイルドな小学生」〜変なビラを入れた犯人を探すことで、見えてきたもの。
「天城の山荘」〜その山荘に隠されていたものに驚愕する。
「三人目の男」〜夢から始ま -
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ネタバレ前作『踏切の幽霊』から約3年ぶりの新刊。『踏切の幽霊』は11年ぶりの新刊だったので、この方にしてはインターバルが短いなあと思って手に取ると、本作は短編集だった。各編初出時期は2002年~2015年と広範囲にわたっている。
まずは短い「ゼロ」。高野作品には珍しいSF的設定。うまくやったはずなのに、何だよそのオチは…。「跫音(あしおと)」。オーソドックスながらなかなかのホラー。これでホラーの才覚に目覚め、後に『踏切の幽霊』が生まれたのだろうか。
「死人に口あり」。刑事と犯人の車内での駆け引き。初出は『幽霊人命救助隊』の刊行と同時期か。幽霊ネタが好きなのか? 「二つの銃口」。閉鎖空間で、銃 -
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下北沢にある踏切には女の幽霊が現れる。
そんな嘘か誠かわからない話を雑誌のネタとして追うことになったのは元新聞記者の男。
その男は妻との死別を機に生きる気力をなくしてしまっており、新聞社を辞めた後に拾ってもらった女性雑誌でも熱が入らず、この取材で熱意が戻らねば辞めてもらうと暗に仄めかされていた。
とりあえず飯は食わねばなるまいと、しぶしぶホラーのための取材を始めるが、彼の身には不可解な現象が起き始める。
と、いうように始まり方は王道のホラーのようであるが、その後の展開は驚嘆するほど。
安直なホラーで終わってしまうかと思いきや、彼の人格と彼が求める人生への問いが幽霊は誰で、何があっ -
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感想は下巻にて✎☡
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親というのは、自分の死をもって、最後の、そして最大の教育を子供に施すのだろう。良くも悪くも。(p.73)
正しいことだけを語ろうとする者は、口が重くなるんだ(p.112)
狂った頭で戦争を言い出すのは、決まって国のリーダーなんです。国民じゃありません(p.179)
権勢欲に取り憑かれ、あらゆる政治的闘争を勝ち抜いていく人間は、正常の範囲から逸脱した好戦的な資質を有しているはずだ。しかしその反面、民主主義国家では、そうした人間をリーダーとして選出するシステムが民意によって作り上げられているので、選ばれた人間こそが集団の意思を体現している -
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ネタバレそれぞれ全く雰囲気が異なる、7つの怪事件短編集。
ミステリーというよりは、オカルトが中心となる短編が多かった。
個人的には「死人に口あり」と「三人目の男」がお気に入り。
前者は、警察と容疑者それぞれの視点が交互に描かれながら結末へと向かう展開が面白かった。言葉で説明できない霊的な正体の存在は、生きているものに恐怖を抱かせるのだろう。
後者は、非現実的なようで、どこかにありそうなストーリー。他と特に雰囲気が異なっていて、許されない事件の真相があったけれど、息子の最期の言葉が母親に伝わった時は、哀しくも少し救われた気持ちになった。