高野和明のレビュー一覧
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ネタバレ七つの怪事件。読みやすいし、物語に引き込まれる面白さもあったので星四つ。
[ゼロ]永遠に同じ時間の流れを繰り返し続けることになった…ってこと?過去に未来はなかった。
[跫音]事件を調べるなかでかなりの数の記事が見つかり、『この女性だけじゃなくたくさんの女性が…』って悲しくなったけど、全部お前か!
[死人に口あり]幽霊の実況中継の部分が笑えた。ダメ和尚…なんでこのタイミングでお仕事するのさ(笑)
[二つの銃口]密室の中で犯人…から逃げる。ハラハラドキドキした。
[ハードボイルドな小学生]小学生の生活、ハードボイルドで表現するの面白いな。
[天城の山荘]幽霊を作るために惨い殺しを…ほんと幽霊なんかより化け物。狂人だ…
[三人目の男]自分が生まれた事。確かに奇跡であり、ありふれてる事だな。もし時効の話しなかったらどうなってたんだろう。 -
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ネタバレものごっつい映画を観ているような気になった!!
エリート傭兵がジャングルで特殊ミッションとか、終始厨二心をくすぐる!たまらんですたい。
ミック、こんな中に日本人出してくるとか、すごい仕事するんだろうなーって思ってたら死んでしまいびっくり。けんとは善い日本人、ミックは悪い日本人として、同じ国の人間でも相反する感じにしたかったのかなぁ。
韓国人(名前忘れた…)をいいキャラで出したのも、国と国は仲悪いけど、人と人はそんなの関係ないですよーっていう作者からのメッセージなのだろうか。
この地球のてっぺん取ったとあぐらかいてる人類は、実際にアキリやエマみたいな人智を超えた存在が出現したらどうなるんだろ?って、この小説を読んで初めて考えてみたけど、大人しく支配されることはないだろうし、やっぱりこの小説みたいに戦おうとするんだろうな。
今まで気にしたことなかったけど、人間って弱いくせに傲慢な生き物だなぁ…知能は高いけど、フィジカルじゃ犬にも勝てない。私は猫にも勝てない。毎日踏んづけられてるのにやり返せない。
話逸れましたが、楽しませてくれて色々考える機会を与えてくれる本なので、オススメです。 -
Posted by ブクログ
皆さんにも共感して頂けると思うのですが、無条件に文体が好きな作家さんというのが存在しますよね。
その作家さんが書かれると不思議となんでもすーっと入ってくる感じ。
私の中で高野さんもそんな作家さんのお1人。脚本家のお仕事がメインなのでしょうか、中々新作を出して下さらないのでロスっておりました。(白井さんも別の意味でロスっています、そろそろあの毒が欲しい)
欲を言えば長編が読みたかったんですが、出して下さるなら文句は言えません、有難くいただきますぞ!!
うん、世にも奇妙な物語みたいだった!!(タイパ)
全体的にほんのりホラー味多め。
それではお決まりの各章ごとの感想をば。
【ゼロ】
記憶のない男が政府に保護されて、それはもう手厚く歓迎される。
俺は何者なんだ、でもみんな優しいぞ、ちゃっかり恋もしちゃうぞ、でも俺は何者なんだ?
抗えぬ己の過去への執着!彼は自身と向き合う決意をする、やめときゃ良いのに!でも私も絶対同じ感じになる!
私といえばラストに異様な拘りを持つ人間としてその界隈では有名ですが(大嘘)これよこれ!
こういう投げっぱなしジャーマンが大好物なんですよ!
いや、美しい終わりも好きなんですが、SFはこれで良い!
自分に照らし合わせて考えてみると、こうなるのが1番怖いかも…
【跫音】
エナメルブーツの足音が毎日自分の後を着いてくる。
なんとエロ…不気味なんでしょう!
リストラされて時間を持て余していた沢木は、友人にしか聞こえないという足音の調査に乗り出すが、やがてそのエロ…
不気味な足音は沢木の耳にも届くようになってしまい…
待っているのはエロテロリストとのラッキースケベか、はたまた近隣で起こった殺人事件の被害者の怨念か
…!!
でもね、あの世より恐ろしいのは人の世かもしれません。
【死人に口あり】
刑事コロンボスタイル。
うちのカミさんがね?ってやつ。
初めから犯人が分かっているのですが、彼にもたらされる衝撃の事実。
なんと遺体が発見された墓地で、その被害者女性らしき幽霊が手招きしているのを見たという目撃情報が。
コロンボと犯人の攻防戦が始まる!
この犯人が絵に書いたようなクズで笑えてきます。
小道具のパイプがお洒落。表紙にも書いてありますね(シマシマしてるけど)
流石は脚本家さん、見せ方を熟知してらっしゃる!
【二つの銃口】
整備会社に勤める石山は、仕事で訪れた学校の校舎内に無差別殺人犯と2人きりで閉じ込められてしまう。
しかも相手はショットガン所持。
これだけでも石山にとってはお腹いっぱいなのに、犯人はちょっと普通じゃないらしい。
一見、使い古された話のようですがラストのぐちゃぐちゃ感にどビックリ。
どうしてこうなった…?!
【ハードボイルドな小学生】
1Qさんのレビューに、ハードでボイルドな小学生と書いてありましたが思ってた以上にそんな話でした。
小学生の頃の眩しい思い出が蘇りなんだかノスタルジックになれます。
何よりも、女教師のエロ…優しさ!!
初恋が先生って子供の頃だとある話ですよね。しかし、小学生からしたら中学生も年増扱いなのか…
なのにすっ飛ばして先生は良いのか…
【天城の山荘】
人間の霊魂に興味を持ち、幽霊を研究するために山荘を買った元主人が行方不明に。
不動産の調査を頼まれた新聞記者が見たものは…
なんつうお化け屋敷。自らお化け屋敷を作ってしまう漢気…そこに痺れる、憧れ……ない!!
こんな山荘は、伯方の塩を巻いて早いとこ燃やしてしまった方が良いと思う。
今年もやって来ましたね、伯方の塩をレビューに多用する季節が!まあ季節関係なくホラー読むし多用してるけども、そう、これは紛うことなきホラーの章である。
ただし、アテントレベルは1くらい。
現実世界もこの位、幽霊がアグレッシブに動いてくれたら事件もさっさと片付いて警察が楽になるかもしれない。
【三人目の男】
世にも奇妙な物語って、ひとつは良い話を入れてきたりするじゃないですか?本作ではこの章がそれ担当。
ある日、麻里子は夢を見た。
夢の中で自分は青年になっており、交通事故を起こしたらしく車の中で命が尽きようとしていた。
「お母さん、産んでくれてありがとう」
今際の際で青年は母への感謝の言葉を告げる。その様子をどうやらビデオテープに撮影しているらしい。
青年は自分の前世かもしれないと、やけに気になった麻里子は調査に乗り出す。
麻里子の夫に1万点!ひまわりめろん師匠に、すぐに1万点とかいう人間は信用できないと言われましたが敢えて言おう!1万点であると!(困るとすぐにアニメの名言をパクる)
世の中には解き明かさない方が良い事実というのは多数あるのかもしれない。
それでも追求して真実に辿り着いてしまった時、どうするかの判断は難しい。麻里子の判断は私的には正しいと思います。
全体的によくある話かと思いきや、細かなスパイスがふりかけられている絶妙なバランスの短編集でした。
1番好みだったのは【天城の山荘】です。
もういっそ気持ちが良い程の狂気っぷり。高野さんのホラーと言えば『踏切の幽霊』で泣かされましたが、影響されすぎて夜中にPhotoshopで幽霊の合成写真を作って虚しくなって寝るという、プチ狂気な現象が起こりましたっけ。懐かしいなあ(二度とやらない)
そうそう、本作で特筆すべきは中表紙です。
変更後の金曜ロードショーのオープニング映像と同じ匂いがして最高です。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ7つの短編集。どの話も濃い!
ミステリー、サスペンス、SF、ホラー、ヒューマン、、、いろんな要素が組み合わさって読みごたえがある。
「ゼロ」
え、ということは結局この人だれ?何者?という謎が残った。これから繰り返されるであろう永遠ループを想像し絶望感が漂う。
でも途中で違和感に気づいて別の行動をとったら?研究の本当の目的は?など、長編映画にでもなりそうだなと思った。
「あし音」
とにかく怖い。部屋にまで来るか!?とハラハラして、思わず先に結末を読みたくなる。
「死人に口あり」
ドライブの時間が長く、後で読み返したら心理戦のようなところがメインだったなと気づく。
最後のオチで、おいおいと突っ込みたくなる。
「二つの銃口」
これも追い詰められていく様が怖い。
ラジオの情報を聞かなければ、変に疑うこともなく助かったのだろうか?
読み終わった後も、あの人は本当にまともだったのかなとしばらく考えた。
「ハードボイルドな小学生」
本当にこれ9歳?口調が大人の探偵。でも報酬がコーヒー牛乳って面白い。
ちゃんと謎解きもあり、追い詰められるような怖さもなく安心して楽しめた。
「天城の山荘」
これは怖い。ホラー苦手な人は、思わず手を伸ばして本を遠ざけたくなるような描写。でも、やっぱり怖いのは人間だった。
「三番目の男」
ホラーっぽいなと思っていたらサスペンス。そしてヒューマンドラマっぽさもある。
ビデオに残っていた内容と夢の内容が合致したけれど、その直前の部分は夢に出なかったから、最後に真実がわかったときはドキっとした。
吉田が母親や家族を大切にしているところから、怪しいとは思ったけど、逆に言えば大切にしているからこそ、あえて罪を裁かずに終わるという、スッキリするのかしないのかわからない結末。それもまたいい。 -
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ひさしぶりの高野和明。
直木賞候補作品、『踏切の幽霊』。
宮部みゆき『小暮写眞館』から続く心霊写真が主題。
狙ったわけではなく、気付けば、なぜか同じ心霊写真だったと。
下北沢3号踏切。写るはずのない女性のが写った写真が。心霊写真か…
『月刊女性の友』記者・松田は、これらの心霊写真の記事を書くことに。
最愛の妻を亡くし、絶望の淵にいる松田が突き止めた真実は…
本当にそこで殺害された女性が。
ただ身元不明の女性。どこの誰なのか…
女性の身元を探し始める松田。
幽霊は実在した…
『私を故郷に帰して欲しい』というように…
本当に不幸な女性だった。
何のために生まれてきたのか…
彼女が帰りたかった場所は、子どものころ、一時でも幸せに感じたところだったんだろう。
そこにつながる、下北沢3号踏切。
彼女の死に関わったものたちはみんないなくなることに。彼女自らが制裁を加えたということか…
結局、最後まで彼女の名前は明かされなかった、わかっているはずなのに。
松田の妻もだね。
松田は、亡くなった妻ともう一度話ができたのだろうか…
たぶんできただろうな、彼女が引き合わせてくれたような気がする。
あまり期待していなかったが、思っていた以上によかった。