高野和明のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ相当な力作であり、上質なエンターテインメントだと感じた。特に上巻が素晴らしい。映画になってもおかしくないレベル。
人類滅亡の危機につながりかねない新種の生物がアフリカで発見されたという報告に、冒頭から強く惹きつけられる。
ホワイトハウス主導の作戦のもと、傭兵部隊がアフリカへ派遣されるが、その任務はウイルスに感染したピグミーの抹殺であり、新種の生物との関係は当初は見えない。一方、日本では父を亡くした大学院生が、謎に包まれた父の研究を引き継ぐことになるが、こちらも新種の生物とのつながりは不明のまま進んでいく。
上巻ではやがて新種の生物の正体や謎は次第に明らかにされていくが、その過程に圧倒的なリアリ -
Posted by ブクログ
ネタバレこれは本当にすごい本だった
上下巻に分かれてて結構な長編だったがそれを感じさせない怒涛の展開で読むのを止められなかった
医学的な専門用語がたくさん出てきて、遺伝子がどうだとか新薬の生成過程とかはあまりわからなかったが、そんなのはわからなくても登場人物たちの緊迫感や熱い気持ちなんかはヒシヒシと伝わってきてすごく引き込まれた
心情とか情景の描写も、リアルタイムで作戦が進んでる様子も、すごくリアルに書かれてて没入してしまった
アキリとエマの、人類を超越した頭脳から繰り出される人類への対抗策が明かされるたびに「すげぇ…」って感嘆の声が漏れた
それぞれの立場で全員が全員、自分の信念を持って行動してて -
Posted by ブクログ
私の好きな要素が有り余るほど詰め込まれていて、震えるくらい面白かった。日本の薬学院生、アメリカの研究者と大統領、アフリカの軍人と原住民の視点の切り替えによって徐々に全貌が明かされていく構成力の高さに夢中になった。加えて、創薬や人類学、進化論、歴史、社会構造と倫理など学問的要素によって、情報社会や核兵器と戦争など私たちがいきる社会の本質に迫る部分に引き込まれた。特に人類学のパートは、私が今まで抱いてきた、人間がなぜこんなにも高い知力を有したのかや、それに伴う支配への罪悪感に言及されて、噛み締めるように読んだ。
上下巻どこをとっても至高で、綿密な下調べと構成力で満足感が凄まじく、数日余韻に浸ってい -
Posted by ブクログ
ネタバレそれ以上でもそれ以下でもなく、とにかく面白かった。人類滅亡の危機を背景に、科学、政治、倫理、愛といった要素が複雑に絡み合いながら物語が進んでいく展開には、圧倒されるような快感がある。
研人やイエーガー一行も、結果的には新人類の手のひらで踊らされていたのかもしれない。
だが、それでも彼らの行動の原動となっていたのは、家族を思う気持ちや、他者のために尽くそうとする意志であろう。
たとえ人間が、「ジェノサイド」のように自ら種の繁栄を脅かす行為をする存在であったとしても、ここまで発展してきた背景には、こうした人間の感情があるからなんだろうと思わされる作品だった。
また、ここから先がどうなるか本当に気に -
Posted by ブクログ
人類絶滅の危機が描かれたお話
以下、公式のあらすじ
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急死したはずの父親から送られてきた一通のメール。それがすべての発端だった。創薬化学を専攻する大学院生・古賀研人は、その不可解な遺書を手掛かりに、隠されていた私設実験室に辿り着く。ウイルス学者だった父は、そこで何を研究しようとしていたのか。同じ頃、特殊部隊出身の傭兵、ジョナサン・イエーガーは、難病に冒された息子の治療費を稼ぐため、ある極秘の依頼を引き受けた。暗殺任務と思しき詳細不明の作戦。事前に明かされたのは、「人類全体に奉仕する仕事」ということだけだった。イエーガーは暗殺チームの一員となり、戦争 -
Posted by ブクログ
ネタバレ高野和明さんの本はご多分に漏れず私も「ジェノサイド」と「13階段」は読んでいます。どちらも奥の深い内容で、読んでいた当初は物語に没頭して読みふけった覚えがあります。
そんな高野さんのこちらの本もなかなかいいよ、と教えてもらって読んでみることにしました。
まずは、え、高野さんってこんな軽妙な文章を書く人だったんだ、とびっくりです。内容がうつ病・自殺とヘビーながらも、全体に軽妙でユーモアもあり希望が持てる内容であることが私の評価が高い点です。
主人公の4人組の組み合わせもいい。現代の受験に失敗した浪人生のおにいちゃんに、ちょっと線が細い若くてイケてる風のきれいなおねえさん、家族もちの実直なサラ -
Posted by ブクログ
2013年(発出2011年) 432ページ
作品全体の感想です。
おもしろかった‼︎ スケールの大きいSFアクションストーリーでした。
アフリカと日本を舞台に、視点が交互に入れ替わりながら進むストーリーは、海外小説のような感じで、飽きさせない、違和感もさほど感じさせない。上下巻というボリュームですが、あっという間にに読み終わること間違いなし。
そして、ジェノサイドというタイトルが示すとおり、読者は人類の虐殺の歴史について考えざるを得なくなるでしょう。
イェーガーたちがコンゴから脱出するシーンのなかでは、残虐でグロいシーン、子どもたちが戦争のために利用され犠牲になるシーンもあり、心情的に辛い -
Posted by ブクログ
アメリカ人傭兵と日本人薬学生は肺胞上皮細胞硬化症(父の研究)ではなく、たった1人のジェノサイド(新人類)で運命が繋がっていたのだ。
ハイズマンレポート
(50億年後太陽が燃え尽きることによって起こる地球の終焉、Y染色体が消滅して生殖が不可能になる数十万年後の未来は言及しない)
①宇宙規模の災害〜他天体の地球への衝突など
②地球規模の環境変動〜地磁気の南北逆転現象
③核戦争
④疫病〜遺伝的多様性があるので基本可能性は皆無であると言って良い。
生物兵器が実験施設から漏洩し、感染拡大はコロナのことを予言しているように思えてゾッとした。
⑤人類の進化