高野和明のレビュー一覧
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踏切に現れるという“幽霊”の噂を追う中で、過去の出来事と人間関係が複雑に絡み合っていく。やがてその背後にある、思いもよらない真実が明らかになっていく。
ひとりの幽霊の想いを紐解いていくミステリーでありながら、描かれているのは「記憶」と「喪失」とどう向き合うかという物語でもある。丁寧な心理描写と地道な取材によって、断片だった事実が少しずつ繋がっていく過程に強く引き込まれる。
事故や報道によって形づくられる“事実”と、当事者の内面にある“真実”のズレが印象的で、何が本当に残され、何が忘れ去られていくのかを考えさせられる。幽霊という存在を感情ではなく“事実”として追っていく構造が、この作品に独特 -
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ネタバレ面白かった〜〜!
13階段から引き続き、高野和明の直木賞候補作にもなったこちら。
ホラーかあ、と思いながら読み出したけど、ホラーだけどホラーじゃない。泥臭く聞き込みから幽霊の正体に迫っていく社会派ミステリーでした。何言ってるかわからんと思うけど。ホラーミステリーとも違うんだよな…
謎解きの積み重ねには説得力があるし、怪異は怪異として本当に怖い。読みながら驚きの連続で、最高に満足の読書体験でした。何回驚かされたことか。
あの女の名前が最後まで明かされなかったことは、きっとそういうことなんだろう。悲しい。
彼女が踏切にいる理由、ぜひ読み届けてほしい。
あまりに悲しい。 -
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ネタバレこれはとんでもなく良作。
絶対読んだほうがいい。
自殺した4人の幽霊が、天国へ行くために自殺志願者100人を助けるお話。
設定は少しファンタジーだけど、内容はとても心に刺さる。死んだらあかん。
お揃いのつなぎを着て、まるでゴーストバスター。
最高にカッコいい。
実は私も元自殺志願者。
詳細は省くけど、17歳で家を出て、夜の世界へ飛び込み、初めは刺激的な世界に楽しくしていたけれど、根が真面目な私は、すぐにダメになっていった。
区切りがついたら…このタスクが片付いたら…
死ぬ事を目標にする様になっていた。
けれど19歳の秋に『捨て猫拾ったんやけど飼ってくれへん?』と。
産まれて約2週間の母猫 -
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高野和明さんの短編集。
ミステリーをベースにSF、ホラー、サスペンス、ファンタジー要素が盛り込まれた作品。
短編集は読みやすいけれど、ちょっと物足りなさを感じることがありますが、高野さんの作品はどれも読み応えあり。特に好みだったのは、『ハードボイルドな小学生』と『天城の山荘』。
『ハードボイルドな小学生』は、主人公がクラス内で起きた怪文書事件の犯人を探す物語。主人公・優くんの大人の男性を意識した口調や行動が微笑ましい中、子どもならではの視点で事件を解決していく過程がとても面白かったです。
『天城の山荘』は、時代背景も含めて好み。怖いけど面白くてページを捲る手が止まりませんでした。
満足度の高い -
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ミステリーをベースに、ホラー、サスペンス、SF、ファンタジーなどエンタテインメント小説のあらゆる要素を盛り込んだ短編集。
7篇の短編から成る。幽霊話が多かった気がするけれど、どの話も一気に読ませる面白さ。高野和明の懐の深さに改めて感心した。また「13階段」や「ジェノサイド」のような力作長編が読みたい。
(A)
2025年の読書はこれで終了。 39冊(前年比ー5)読んでA評価は6冊(前年比+3)、B評価で☆5つが3冊(前年比ー5)でした。
「通勤時間を使って読んだ本の感想」が基本の当ブログですが、在宅勤務がメインとなったので読書量がますます減っています。 -
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短編集。やはりやや幽霊寄り。
高野和明だけあって、緊張感がただならぬ。
第1話 記憶のない男性。どうやらエンジニアだったのではないか。アメリカの福祉機関の手助けで、研究に従事する。
第2話 大学時代の旧友が、毎日謎の足音に追われているという。自分だけに聞こえるのか知りたいので、自分の帰り道で音を聞いていてほしいと依頼される。
第3話 未入籍の恋人が殺された。部屋にはなんとなく彼女が幽霊が幽霊になって残っているかのような雰囲気がある。彼は警察に疑われていた。
第4話 高校のワックスがけの仕事をしている時に、おやっさんがちょっと事務所に帰ってしまった。また後で来るというが、その間は密室のよ